2019年10月19日

紫風庵で三十六歌仙と源氏物語の変体仮名を読む(第6回)

 大徳寺に近い「紫風庵」で、「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」の第6回となる勉強会を開催しました。主催は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉です。  午後2時、ちょうど始めようとした時に、大雨となりました。紫風庵の背後に建つ建勲神社では、織田信長が上洛した日に因み、10月19日の今日は船岡大祭が行われていました。大鼓の音の合間に、物が爆発する音が何度もします。信長にゆかりがあるとのことで、火縄銃が演武されている音だそうです。来年の大河ドラマは明智光秀が主人公です..
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2019年09月28日

「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」(第5回)

 大徳寺に近い船岡山の南側に建つ「紫風庵」で、5回目となる変体仮名を読む会を開催しました。  門を入って階段を登ると、薄桃色の酔芙蓉が迎えてくれます。 190928_sifuu1.jpg 190928_sifuu2.jpg  今日配布した資料は、A4版で18枚です。お話したいことがたくさんあり過ぎて、回を追うごとに枚数が増えています。本日の参加者は9名でした。  まず、配布したプリントの確認からです。 ・前回第4回で一緒に学んだことの確認   「「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」(第4回)」(201..
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2019年09月25日

セルビア語が母語のフィリップさんと淀屋橋で面談

 今日は、多くの方からの嬉しい連絡や情報があり、取り組んでいる科研「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)の今後の展開がますます楽しみになりました。  まず、インドでお世話になった村上明香さんが、無事に博士の学位を取って帰国したとのことです。アラハバード大学に留学し、ウルドゥー語の勉強をしてい彼女のおかげで、ウルドゥー語訳『源氏物語』を見つけることができたことは、「ウルドゥー語訳『源氏物語』の完本発見」(2016年02月19日)に..
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2019年08月24日

「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」(第4回)

 今日の資料は、A4版で13枚です。これまでは、両面コピー版を配布していました。しかし、使い勝手がよくないとのことなので、片面コピーを綴じて資料集にしました。本日の参加者は8名です。  まず、配布したプリントの確認からです。
・前回第3回で一緒に学んだことの確認   (本ブログの記事に書いた報告文を参照) ・敦忠の絵の特徴の確認 ・今日見る三十六歌仙は、友則・猿丸・小町の3名 ・ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」巻は、13丁表1行目下の「む可〈改行〉へ..
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2019年07月20日

「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」(第3回)

 今日の資料は、A4版で12枚です。  まず、配布したプリントの確認から。  前回、6月29日の勉強会の内容を、当日のブログの記事を元にして確認しました。  架蔵『探幽筆 三拾六哥仙』の粉本の絵と、この「紫風庵」の襖絵がよく似ていたことに始まり、人丸・貫之・躬恒の和歌の「変体仮名翻字版」の確認です。  そして、今日の歌人とその和歌が襖のどこに配置されているかから。 190717_kasene3.jpg  今日は、向かって左から二領目の襖の真ん中と右側に配された、兼輔・朝忠・敦忠の3名です。 ..
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2019年06月29日

紫風庵で三十六歌仙と源氏物語の変体仮名を読む(第2回)

 大徳寺に近い「紫風庵」で、「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」の第2回となる学習会を開催しました。主催はNPO法人〈源氏物語電子資料館〉で、参加者は10名でした。 190629_sifuuan.jpg  今日は、襖に貼られた三十六歌仙の絵と和歌を見る前に、架蔵の粉本(模本)『探幽筆 三拾六哥仙』を見てもらいました。「紫風庵」の三十六歌仙の絵と図様が近いことを、実物を前にして確認するためです。 190629_tanyu.jpg  歌仙の姿は言うまでもなく、表情までもが「紫風庵」の歌仙絵とよく似ていることがわ..
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2019年06月25日

「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」(第2回)のお知らせ

 本日、6月25日(火)の京都新聞「まちかど」欄に、次の案内記事が掲載されました。 190625_npo2.jpg  読む会の会場は、今回も前回同様に登録有形文化財の「紫風庵」です。  今回は、先月の初回を受けて、まず「三十六歌仙」の和歌を確認します。  前回は、部屋の左奥にある襖の中央と左側に書かれた「伊勢」「家持」「赤人」の和歌を、字母に注意しながら丹念に読みました。その詳細な報告は、「紫風庵で三十六歌仙と源氏物語の変体仮名を読む」(2019年05月25日)を参照願います。 ..
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2019年05月22日

「源氏物語と三十六歌仙の写本を変体仮名で読む会」からのお知らせ

 本日22日(水)の京都新聞「まちかど」欄で、次の紹介記事を掲載していただきました。 190522_sifuan.jpg  これは、これまで「be京都」で開催してきた「ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」巻を読む会」を継承したものです。  新たな会場は、平安京の北の基点となった船岡山のすぐ南にある、登録有形文化財に指定されている「紫風庵」に移ります。その「紫風庵」で、引き続きハーバード本「須磨」巻を読むと共に、「紫風庵」所蔵で江戸時代に描かれた三十六歌仙の絵と和歌を読みます。これまで通り、..
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2019年05月11日

日比谷で源氏の橋本本(11)を読んだ後は共立女子大学へ

 日比谷図書文化館で『源氏物語』を読む講座がありました。  始まる前に、書道家の宮川保子さんと地下のレストランで会い、ハーバード本『源氏物語』の臨模本のことで確認と打ち合わせをしました。 190511_rinmo-1.jpg 190511_rinmo-2.jpg  宮川さんは、明後日から共立女子大学で開催される「共立女子大学図書館所蔵貴重和書展示 本の見た目を楽しむ」で、ハーバード本の臨模・複製本を展示なさいます。その前に、見てもらいたいとのことなので、展示する前に完成した臨模本を拝見しました。昨夏、ご一緒に国立歴史民俗博物館..
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2019年04月23日

第19回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末、4月27日(土)の午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で19回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。これは、特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉が主催して取り組んでいるものです。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日23日(火)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらためて..
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2019年03月19日

第18回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末、3月23日(土)の午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で18回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。これは、特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉が主催者として取り組んでいるものです。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日19日(火)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらた..
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2019年02月23日

[町家 de 源氏](第17回)(変体仮名「寿・春・須」の使い分け)

 「be京都」でのハーバード本『源氏物語 須磨』を変体仮名だけに着目して読む勉強会は、今日で17回目です。 190223_matiya.jpg  勉強している和室の広間は、もう雛祭りの雰囲気です。 190223_toko.jpg  9丁裏2行目末尾の「き古えさせま本しき」から読みました。しかし、ここに出てきた変体仮名の「寿・春・須」にこだわったために、結果的には次の行の「可寿/\」までの、1行しか本文の確認はできませんでした。  以下、今日問題とした「寿・春・須」についての資料を提示して、これからの研究者のための..
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2019年02月20日

第17回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末、2月23日(土)の午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で17回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。これは、特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉が主催者として取り組んでいるものです。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日20日(水)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらた..
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2019年01月18日

第16回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 明後日、1月20日(日)午前10時から12時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で16回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。これは、特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉が主催者として取り組んでいるものです。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  昨日17日(木)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あら..
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2018年12月31日

2018年の10大出来事

 2018年もさまざまな出来事がありました。  よくぞ無事に生き延びたことだと、今振り返ると感慨深いものがあります。  海外は、インド、ミャンマー、ペルー、アメリカに行きました。  海外で出版された翻訳本も、多数を収集することができました。  着実に研究成果が得られた反面、それを公開すべく用意していた科研のホームページ[海外平安文学情報]は、さまざまな研究妨害と無理解により活動の停滞を余儀なくされ、悔しい思いもした1年でした。研究ができる環境にいたはずが、実はそうでは..
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2018年12月22日

[町家 de 源氏](第15回)(書写者が途中で変わること)

 「be京都」でハーバード大学本『源氏物語 須磨』を読む勉強会は、今日で15回目となりました。 181222_garden.jpg 181222_toko.jpg  今日は、9丁表6行目「あ可【月】の」からです。  少し読み始めてから、「【思】日」の「日」の文字の形が不自然であることに気付きました。そう言えば、「い徒と・那く」の「と」も、「を」にしか見えません。その内に、このあたりは書写者がそれまでと違うのではないか、という話の流れとなりました。  書き続ける中で、途中で書写者が交代することは、これまでにも確認してい..
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2018年12月16日

第15回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週12月22日(土)午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で15回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日16日(日)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらためて本ブログでも紹介します。 181216_be-kyoto.jpg  今回は、上記テキストの9丁表6行目「あ可【月..
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2018年12月15日

日比谷で橋本本「若紫」を読む(2018年度-その7、傍記が混入した異文)

 曇り空の中を、新幹線で上京しました。いつも、富士山を見るのを楽しみにしています。しかし、今日は曇っていたため、頂上付近は見えませんでした。そんな写真はこれまでに掲載してこなかったので、これからは雲に覆われた富士山もアップすることにします。 181215_fuji.jpg  日比谷図書文化館に近い新橋駅前には、機関車にサンタクロースが乗っていました。クリスマスシーズンが到来していることを実感します。 181215_train.jpg  日比谷公園も師走に入ると、冷たい風が吹き抜けています。それでも、多くの人が集っ..
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2018年12月07日

メリッサ・マコーミック編著『The Tale of Genji : A Visual Companion』

 ハーバード大学のメリッサ・マコーミック(Melissa McCormick)先生が、ハーバード大学美術館所蔵の『源氏物語画帖』を、プリンストン大学出版社から美麗な美術研究書として刊行なさいました。 181207_Melissa-G.jpg  日本美術と文化の研究成果が、このように豪華な一書としてまとまったのです。『源氏物語画帖』がフルカラーで自由に確認できるようになったことは、『源氏物語』の受容史のみならず、日本文化史においても画期的なことです。  本書は、巻頭に解説を置き、絵と詞を左右に配して54..
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2018年11月25日

[町家 de 源氏](第14回)(補入となぞりの確認)

 「be京都」での『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』を読む会は、昨日からストーブをつけています。急に冷え込むようになりました。 181124_be-kyoto.jpg  今回は、まず巻子本(巻物)を実際に見てもらいました。一巻になっている巻物をすべて解くと、京間の壁際2辺(7m)を占めます。巻かれている状態からしだいに伸びだすと、あれよあれよという間に壁を伝い、意外と長いことに驚かされます。  その巻子本から冊子本になることや、和歌などを切り継ぐのに便利なことも話題にしました。  日本..
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2018年11月19日

第14回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週11月24日(日)午後4時から6時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で14回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  昨日18日(日)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらためて本ブログでも紹介します。 181118_matiya.jpg  今回は、「9丁表4行目」の光源氏の歌「とりへ..
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2018年11月10日

日比谷で橋本本「若紫」を読む(2018年度-その6、また誤表記発見)

 朝早くから新幹線で上京。日比谷図書文化館で源氏の講座がある日です。  京都駅は、先日の渋谷のハロウィン状態です。この人混みは尋常ではありません。京都市内に流入する人々を制限すべきです。京都の機能が麻痺し、街が大混乱に陥っています。  商売をなさっている方はホクホク顔でしょう。しかし、京都の文化破壊や住民感情の苛立ちは、確実に観光名目の闖入者を受け容れ難くしています。行政側にお願いします。あの通行に邪魔となっている膨大な数の大きなスーツケースを、駅とホテルの間でスピーディ..
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2018年10月22日

点字ブロックは本当に視覚障害者のための物でしょうか

 先週の「第7回 日本盲教育史研究会」では、多くの方々とお話ができました。その中の一つの話題として、点字ブロックについて盛り上がりました。点字ブロックはいらない、という意見が目の見えない方々からいくつも出たのです。  私も、あの点字ブロックに理解はできても、内心では邪魔だと思っていることを素直に語りました。同感だと言う方からは、批判されることを覚悟でも、そのことをブログに書いて問題提起をしたらいい、とかえって励まされました。視覚障害者の中にも、いろいろな考え方があるので、そ..
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2018年10月21日

「イグ・ノーベル賞の世界展」に行って

 東京ドームシティで開催中の「イグ・ノーベル賞の世界展」(会場:Gallery AaMo ギャラリー アーモ)に行ってきました。  丸ノ内線「後楽園」駅の改札口で、11時に尾崎さんと待ち合わせです。  当初は、上野の美術館を考えていました。しかし、昨日の日本盲教育史研究会で尾崎さんと話をしているうちに、脳の活性化を促進し、物の見方や考え方に刺激を与えてくれそうな、この展覧会に変更しました。自分の希望はもとより、修士論文を執筆中の尾崎さんへの、心ばかりの励ましの同行です..
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2018年10月14日

[町家 de 源氏](第13回)(変体仮名「う」と「こ」の字形)

 今日の[町家 de 源氏物語の写本を読む]は、午後4時から6時まで行ないました。 181014_entrance.jpg  「be京都」で和室の襖やガラス戸を開けていると、肌寒い風が欄間を通して心地よく吹いています。座敷机の前に座っているだけで、秋の到来を実感する季節になったのです。来月は暖房をつけての読書会となりそうです。 181014_toko.jpg 181014_niwa.jpg  今日は、ペルーで手に入れたカカオのお茶を飲みながら、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」の変体仮名を読み進めました。  今日のポイントを、次..
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2018年10月12日

第13回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の10月14日(日)午後4時から6時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で13回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日12日(金)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、この勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらためて本ブログでも紹介します。 181012_matiya.jpg  今回は、「8丁裏3行目」の「の多まへ八」..
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2018年09月28日

キャリアアップ講座(その8)『源氏物語』のくずし字を読む(性を討議)

 昨日の社会人講座では、ペルーで買ってきたコカ茶を、参会者のみなさまと飲みながら始めました。  スクリーンには、リマ市内にある日秘文化会館において、ペルー日系人協会出版基金から刊行されたスペイン語訳『源氏物語』をはじめとする、多くの日本文学作品のスペイン語訳を映写しました。日系人を中心として、多くの方に日本文学がスペイン語で読まれていることが、その多彩な蔵書から感じ取っていただけたと思います。  また、ハーバード大学の話では、現在読んでいる『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語..
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2018年09月23日

大和平群でお茶のお稽古(中置の濃茶)

 9月も下旬になると、彼岸花が真っ赤な花を忘れずに咲かせています。  信貴山を望む田圃の畦道に、線香花火の塊が燃え上がるように並んでいました。 180923_sigisan.jpg  今日は、風炉を点前座の真ん中に据えた「中置」という道具の配置で、濃茶のお稽古をしました。道具の置き場所が変わると、初めてということもあり、いつも通りにと言われても戸惑います。  まずは、水差しの場所が風呂の左横になります。蓋置が左にある水差しの手前です。お仕覆もその手前に置き、後で茶碗をそのお仕覆の手前に置きます。..
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2018年09月22日

[町家 de 源氏](第12回)(変体仮名「可・尓・多」が圧倒的に多い)

 肌寒かった昨日から、一転して暑くなりました。  「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)では、晩夏のお花が迎えてくれます。 180922_be-kyoto.jpg  今日は、先月アメリカのハーバード大学で調査をしてきた原本の話から始めました。  今読み進めているテキストの原本なので、話にも熱が入ります。  今回の原本調査で翻字に大きな訂正はなかったので、テキストにしている『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)のデータを「変体仮名翻字版..
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2018年09月20日

第12回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の9月22日(土)午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で12回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日20日(木)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、勉強会を呼びかける記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。 180920_NPO-G.jpg  今回は、「8丁裏1行目行頭」の「いと可多个れ..
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2018年09月01日

日比谷で橋本本「若紫」を読む(2018年度-その5、誤植発見)

 昨夜は、神宮外苑の近くで、久しぶりにぐっすりと眠りました。ハーバードでの夜中は、大学の前期試験の成績処理や学生からの問い合わせの回答、インドから急に届いた校正依頼に加えて、今秋から新たに始まる社会人講座の対応などに追われていました。なかなか寝る時間の確保ができませんでした。ネットワークにつながっていることは、世界のどこにいても仕事が付いて回ります。これは、便利さと忙しさのもろ刃の剣であり、長短があるのは仕方のないことだと諦めています。  そんなこともあり、自宅ではなく..
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2018年08月31日

多くの難題課題をこなしてハーバードから無事帰国

 1週間という短い期間ではあったものの、ハーバード大学では中身の濃い調査ができました。  メリッサ・マコーミック教授とマクベイ山田久仁子司書には、さまざまなご高配をいただき、予想以上の収穫がありました。ありがとうございました。  特に、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(新典社、2013(平成25)年)と『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』(新典社、2014(平成26)年)に関連する翻字については、今回の詳細な調査を整理して、あらためて「変体仮名翻字..
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2018年08月30日

写本の調査の後はお茶室を見学し英訳源氏を確認する

 ハーバード大学のフォグミュージアムでの『源氏物語』の原本調査に行く途中で、市内を走るトロリーバスを見かけました。かつては日本でも走っていた、懐かしいバスです。 180830_tororyus.jpg  今日も、フォグミュージアムの4階に籠もって、終日『源氏物語』の写本の調査です。  昨日は「須磨」巻に専念したので、今日は「蜻蛉」巻と悪戦苦闘です。「蜻蛉」は、「須磨」のように素直な文字で書かれていません。とにかく、一癖も二癖もあります。字形が不安定なので、字母の特定に苦しみます。また、ナゾった文..
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2018年08月29日

ハーバードのフォグミュージアムで古写本『源氏物語』の調査

 早朝より、文献閲覧と調査のため、フォグミュージアムへ向かいます。  メリッサ・マコーミック先生が、わざわざ宿泊しているホテルまで迎えに来てくださいました。有り難いことです。  途中で、レンタサイクルを見かけました。 180829_sycle.jpg  ハーバード大学のキャンパス内を移動するには便利そうです。しかし、今回は徒歩10分もかからない所までの移動なので、一緒に歩いて行きました。  お目当ての古写本『源氏物語』の調査場所は、以前のサックラー美術館から新装なったフォグミュージアム..
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2018年08月28日

イェンチン図書館とボストン美術館で眼力の修養

 ハーバードに来て最初の朝です。宿の窓から東を望み、今日行くイェンチン図書館の方を見やりました。手前のケンブリッジコモンの向こうに、ハーバード大学のメモリアルホールの尖頭などが見えます。ビルがない、緑に覆われた大学の街です。 180828_hotel.jpg  午前10時に、イェンチン図書館に入ってすぐの出納カウンターの前で、今回もお世話になるマクヴェイ山田久仁子さんと待ち合わせをしました。この図書館には、日本語で書かれた膨大な書籍が収蔵されています。歴史関係が充実しており、本は、議会図書館の分..
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2018年08月26日

京都から成田を経てハーバード大学へ

 またまた大移動です。  今回は、アメリカのボストンにあるハーバード大学行きです。  鎌倉時代に書写された古写本『源氏物語』の原本調査です。  数年前に、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(新典社、185頁、2013(平成25)年)と『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』(新典社、210頁、2014(平成26)年)を刊行しました。その後、いろいろと疑問点が見つかり、書写されている文字をどう読むのかということと、なぞられた文字のその下に書かれている文字..
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2018年08月25日

京洛逍遥(509)地元での賑やかな地蔵盆 -2018

 今日は、町内会で地蔵祭がありました。  昨年のことは、「京洛逍遥(456)地元の地蔵盆に初めて参加」(2017年08月19日)に詳しく書きました。過日も京都新聞で、京都から地蔵盆がしだいになくなっていく現実が報じられていました。確かに、地域と共に生活をしようと思わないと、こうしたイベントに参加する人は減るのは当然です。煩わしいことには拘わらず、個人の生活で十分だと思うと、わざわざ地域とつながりを持つ必要性を感じないのはわかります。一人孤独な日々が来ようとは、若い時には想像..
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2018年08月04日

銀座探訪(37)銀座散策の後は日比谷で古写本を読む講座

 銀座で爽やかに目覚めました。午前中は、久しぶりの銀座散策です。昨春までは銀座にほど近い越中島に9年間も住んでいたので、このあたりは自転車で走り回っていました。徒歩でも30分以内だったので、よく銀座は散策したものです。  3丁目のアップルストアの裏にあり、昨年までは仕事帰りに立ち寄っていたコナミスポーツクラブは、今はまったく別の会社の運営になっていました。  夜の銀座で汗を流していたことは、今でも楽しい思い出です。 180804_gym.jpg  そのすぐそばに、「宝童稲荷」というお..
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2018年08月03日

【追補版】国立歴史民俗博物館で重文の源氏写本の調査

 早朝より、成田空港にほど近い佐倉にある、国立歴史民俗博物館に行きました。  国の重要文化財に指定されている、『源氏物語』「鈴虫」巻の原本を熟覧するためです。これは、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』の「須磨」巻及び「蜻蛉」巻と兄弟の本なのです。かつては、日本で一緒に一そろいの『源氏物語』として、仲良く組まれていた写本たちです。それが、「須磨」と「蜻蛉」の2冊は海を渡り、「鈴虫」だけが日本に残ったのです。  この「鈴虫」については今から3年前に、『国立歴史民俗博物館蔵..
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2018年07月28日

[町家 de 源氏](第11回)(石田版新糸罫と中国版糸罫)

 昨日まで、京都では35度以上の猛暑日が14日も続いていました。  賀茂川畔の植物は、その暑さにやられて焼けて黄色に変色しています。  一日も早い雨が待たれます。 180728_kamo1.jpg 180728_kamo2.jpg  今夜から、台風が意外なコースで関西に向かって来ます。そんな中を、天候が激変しないお昼に、いつも通り「be京都」で『源氏物語』を読み進めました。  今日は34度。連日の38度に身体が慣れたこともあってか、御所周辺では少し涼しさを感じさせる風が通っています。 180728_tokonoma.jpg  今月も中国から..
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2018年07月25日

第11回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の7月28日(土)午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で11回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日25日(水)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、呼びかけの記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。 180726_matiya.jpg  今回は、「8丁表6行目行頭」の「の【夜】能」から読み..
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2018年07月19日

キャリアアップ講座(その6)『源氏物語』のくずし字を読む(字母まで正確に書写)

 暑い中を、今日も熊取周辺地域の皆さまが、大阪観光大学に集まってくださいました。いつものように、まずは世間話から。  祇園祭の前祭の写真を見ていただき、見物の位置どりや見どころなどをお話ししました。  また、「コーニツキ版 欧州所在日本古書総合目録」がリニューアルしたことも。  これは、ケンブリッジ大学のピーター・コーニツキ先生と、足掛け16年をかけて構築したデータベースです。また機会をあらためて詳細な記事として書きます。  これに関連して、「国文学論文目録データ..
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2018年07月01日

第7回池田亀鑑賞授賞式-2018

 第7回池田亀鑑賞の授賞式は、日南町総合文化センターの多目的ホールにおいて定刻に始まりました。 180630_fukuro.jpg 180630_hool.jpg  池田亀鑑文学碑を守る会の会長である加藤輝和氏のご挨拶で始まります。 180630_kato.jpg  続いて、今回の授賞者である松本大さんに、加藤会長から賞状と賞金が手渡されました。 180630_syoujyo.jpg  池田亀鑑賞選考委員会の会長である伊井春樹先生が所用でご欠席なので、選考委員長を務めている私が挨拶と選考経過の報告と受賞作の講評をしました。 180630_ito-0.jpg  あらかじめ用意していた..
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2018年06月13日

第10回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 来週早々の6月18日(月)午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で10回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。この日は月曜日です。いつもと曜日が異なりますので、お気をつけください。  テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  本日13日(水)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、呼びかけの記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します..
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2018年05月24日

第9回[町家 de 源氏物語の写本を読む]の開催のご案内

 今週末の5月26日(土)午後2時から4時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で9回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。テキストは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)です。  昨日23日(水)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、呼びかけの記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。 180523_bo-kyoto-G.jpg  これは、『源氏物語』の写本に書かれている変体仮名を、字母に注..
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2018年05月13日

新しく古写本『源氏物語』のくずし字を読む講座がスタート

 毎日いろいろな案件や仕事をこなしていると、このブログに書き留めておきたい記事も溜まっていく一方です。  先週の木曜日、5月10日から滞っているものを、手元のメモをもとにして整理します。  「キャリアアップ講座と熊取ゆうゆう大学とで『源氏物語』を開講」(2018年04月04日)で予告した通り、初心者講座として「古写本『源氏物語』のくずし字を読む」というものがスタートしました。これは、これまで「熊取ゆうゆう大学」の社会人講座として実施していた「『源氏物語』の古写本を読む..
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2018年04月21日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第8回)(糸罫の試作品完成)

 今日の「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)での勉強部屋には、端午の節句の飾り付けがなされていました。  いつも季節季節の雰囲気に包まれた和室で、気持ちよく『源氏物語』を読んでいます。 180422_tqngo.jpg  今回から、同志社大学2回生の若者が参加です。テキストである『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』を持参です。『和泉式部日記』の異本に興味があるとのこと。『四本対照 和泉式部日記 校異と語彙索引』(拙編、和泉書院、1991年)を参考にと渡しまし..
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2018年04月19日

第8回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の4月21日(土)午前11時から13時まで、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で8回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。 180331_toko.jpg  本日19日(木)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、呼びかけの記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。 180419_be-G.jpg  開始時間がいつもの午後2時からではなく、午前11時から13時までとなっていますので、参加を予定なさっている方はお気をつけください。  これは..
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2018年04月07日

日比谷で橋本本「若紫」を読む(2018年度-体験講座)

 先月で一旦終わった本講座も、5月からまた新たなサイクルに入ります。と言っても、私の講座では、現在使っているテキストをそのまま継続して読み進めて行きます。今は、ちょうど半ばに至ったところです。  京都では少し花曇りではあるものの、賀茂川の桜まつりが今日から始まりました。昨日の雨と大風で、花が散り初めたところです。明日までが見ごろだと思われます。  車窓からの今日の富士山は、足早に通り過ぎた暖かさに困ったような表情です。 180407_fuji1.jpg  東京駅に着くと、暖かいことを..
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2018年04月04日

キャリアアップ講座と熊取ゆうゆう大学とで『源氏物語』を開講

 本年度(平成30年)の大阪観光大学では、学内の学生向けに「キャリアアップ講座」が開講されます。私は、「[初心者講座]古写本『源氏物語』のくずし字を読む」という科目を担当します。これは、国立歴史民俗博物館が所蔵する国の重要文化財『源氏物語 鈴虫』(講師が編集したカラー版の複製本)を教科書として、平仮名の元となった漢字(字母)を確認しながら読み進むものです。この「鈴虫」の写本は、米国ハーバード大学が所蔵する『源氏物語 須磨・蜻蛉』と兄弟本であり、鎌倉時代中期に書写された現存最古..
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2018年03月31日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第7回)の報告(体験参加者と共に)

 写本を読む勉強会の会場としてNPO法人〈源氏物語電子資料館〉でお借りしている「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)の部屋には、春を感じさせる花が活けてあります。毎週変えているとのことです。季節感あふれる落ち着いた部屋で、気ままに勉強会をしています。 180331_toko.jpg  今日も『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)を読み進めました。  今日は、見学を兼ねて2人の方が体験参加です。そのためもあって、7人で賑やかに語り合..
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2018年03月27日

第7回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の31日(土)午後4時15分から、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で7回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  本日27日(火)の京都新聞(朝刊)「まちかど」欄に、呼びかけの記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。  開始時間がいつもの午後2時からではなく、午後4時15分から6時までとなっていますので、参加を予定なさっている方はお気をつけください。 180327_machiya-G.jpg  これは、『源氏物語』の写本..
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2018年03月24日

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の活動を確認する会

 朝一番の新幹線で上京しました。富士山は雲の傘を被っていたので残念です。  東京駅の八重洲口から徒歩十分の京橋区民館で、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の今年度の活動を総括し、来月開催される総会のための打ち合わせをしました。 180325_NPO1.jpg 180325_NPO2.jpg 180325_NPO3.jpg  本NPO法人は、組織は小さく、会員数も少なく、活動もまだまだ展開しきれていません。しかし、倦まず弛まず、着実に一歩ずつ踏み出しています。とにかく、継続した活動を心がけて取り組んでいるところです。  2018年度..
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2018年02月24日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第6回)の報告(重ね書きの問題点)

 勉強会の会場としてNPO法人〈源氏物語電子資料館〉でお借りしている「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)の部屋には、春を感じさせる花が活けてあります。 180224_toko.jpg  今日は、先日来ハーバード大学の先生から問い合わせを受けていた、『源氏物語画帖』の詞書に見られる「開」という漢字をどう読むか、ということの話題から始めました。諸本は「さく」とあるところを「開」という漢字で書いているのです。意味はそうとして、これをどう読むか、ということで質問を受けていたの..
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2018年02月22日

第6回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の24日(土)午後2時から、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で6回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  本日の京都新聞「まちかど」欄に案内記事が掲載されましたので、あらためてこのブログでも紹介します。 180222_matiya-G.jpg  これは、『源氏物語』の写本に書かれている変体仮名を読む勉強会です。  今回も、テキストである『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(編著、新典社、2013(平成25)年)で読み進めるのでは..
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2018年02月17日

「蜻蛉」巻の小見出し(108項目版、担当者:関口祐未)の公開

 現在、『源氏物語』の各巻々の翻字本文と校訂本文の整理をしています。  校訂本文は、大島本(古代学協会蔵)ではなく、池田本(天理図書館蔵)で試案を作成中です。  すでに公開しているのは、『池田本『源氏物語』校訂本文「桐壺」(第一版)』(NPO法人〈源氏物語電子資料館〉編、伊藤鉄也・須藤圭 責任編集、平成29年1月31日)です。今後とも継続して発行していきます。  その過程で、物語の内容が把握しやすいように、詳細な小見出しを作成してきました。  これまでに、「桐壺」..
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2018年01月28日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第5回)の報告(ナゾリの問題点)

 雪が降りしきる中、「be京都」で『源氏物語』の写本を読み進めました。 180128_be-kyoto.jpg  今日は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の定期勉強会以外に、デジタルカメラと鼓の集まりがあります。 180128_plate.jpg  中庭の手水鉢は凍っています。 180128_tyouzu.jpg  お借りしている部屋の床の間には、いつも季節を感じさせる花が活けてあります。 180128_toko.jpg  今日は、書き写されている文字に関して問題がある箇所に絞って、丁寧に確認を進めました。参会者は4人でした。  今回問題となった内のいくつか..
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2018年01月24日

第5回[町家 de 源氏物語の写本を読む]開催のご案内

 今週末の28日(日)の午後2時から、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で5回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します。  本日の京都新聞「まちかど」欄に案内記事が掲載されましたので、あらためてここでも紹介します。  これは、『源氏物語』の写本に書かれている変体仮名を読む会です。  今回は、テキストとしている『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(編著、新典社、2013(平成25)年)の7丁1行目から読みます。  興..
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2017年12月16日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第4回)の報告(虫損と誤読)

 本日「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で開催した、第4回目となる[町家 de 源氏物語の写本を読む]の報告です。参加者は5名でした。  図書館関係の方が参加なさっていることもあり、いつものように、写本を読むことよりも書物としての写本のありようや、変体仮名というものについての話が中心となりました。  テキストとしている『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)は、5丁裏1行目から6丁表最終行までの見開き2ページ..
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2017年12月15日

明日11月16日(土)に[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催

 明日の[町家 de 源氏物語の写本を読む]集まりに関して、今回も京都新聞の「まちかど」欄に告知を掲載していただきました。 171215_matikado.jpg  この記事をご覧になって参加なさる方は、実際のところはほとんどいらっしゃいません。しかし、活動報告を兼ねて、掲載していただいています。  前回から、「NPO法人 源氏物語電子資料館」という主催者名を追加してもらいました。どこの「伊藤さん」なのかわからないので、怪しげな集まりには参加しない、とか、物を売りつけられるのではないか、という声を耳..
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2017年11月25日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第3回)の報告

 寒さが厳しくなりました。それでも、いつもどおり「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)での勉強会をしました。今日の参加者は4名でした。  テキストとしている『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編、新典社、2013年)を、3丁裏から5丁表まで読み進めました。今日の進行役は須藤圭氏(立命館大学)です。  今日の一番の問題点となったことは、文字のなぞり書きについてでした。  次の写真を見てください。問題となる箇所は、3丁表3行目の「徒可..
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2017年11月23日

今週11月25日(土)に[町家 de 源氏物語の写本を読む]を開催します

 今週11月25日(土)に、「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)で[町家 de 源氏物語の写本を読む]の第3回目を開催します。  先日の京都新聞「まちかど」欄に、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主催するこの勉強会の開催案内が掲載されました。 171121_be-kyoto-G.jpg  この勉強会に関する詳細は、次の記事をご覧ください。  「[町家 de 源氏物語の写本を読む]を再開します」(2017年06月22日)  今回は、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須..
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2017年10月29日

京洛逍遥(471)百人一首をテーマとする京菓子展(その1-有斐斎弘道館)

 昨日、[町家 de 源氏物語の写本を読む]の集まりでハーバード大学本『源氏物語 須磨』を読んだ後は、雨が小降りだったので、歩いて御所西の蛤御門の方に向かいました。現在、〈「手のひらの自然 百人一首」京菓子展 2017〉が、有斐斎弘道館で開催されていたからです。ここは、江戸中期の儒者である皆川淇園の学問所に由来する場所です。 171028_yuuhi-1.jpg 171028_yuuhi-5.jpg  今年の創作和菓子のテーマは「百人一首」。  一般公募の350点あまりから選ばれた、48点の和菓子の作品展なのです。  展示会..
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2017年10月28日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第2回)の報告

 9月に予定していた[町家 de 源氏物語の写本を読む]の第2回目は、颱風のために休会となりました。そのため、今日は8月以来の第2回目となります。  小雨の一日、 be京都で『源氏物語』「須磨」巻を読み進めました。 171028_matiya-G1.jpg  今日は、いつものみなさまは多忙な秋ということもあり、参会者3人で丁寧に文字を追いかけました。  初めての参加者もあり、いつもよりも一文字ずつ丁寧に確認しました。 171028_matiya-G2.jpg  今日は、第2丁裏から第3丁表まで、ちょうど見開き分を見たことに..
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2017年08月26日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第1回)の報告

 昨夜から京都は少し涼しくなりました。  「be 京都」の入口には、今日のお稽古の掲示がありました。  まだ数人の小さな集まりながら、こうして活動が表示されると元気がでます。 170826_machiyaG.jpg  今日は、秋に予定している「源氏物語散策(第2回)」のことから話し合いました。  詳細は来月までに決めるとして、今の時点で決まったことを報告します。ご予定を空けて置いていただけると幸いです。なお、この計画は、東京からお越しの方々を想定してのプランです。20名以内での散策を考えています..
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2017年07月29日

[町家 de 源氏物語の写本を読む](第0回)の報告

 今回から、会場は「be京都」(http://www.be-kyoto.jp/)になりました。  地下鉄今出川駅から歩いて5分。酷暑の中だったこともあり、近くなのに歩いていて遠く感じました。  広い和室の真ん中に座卓を置き、テーブルの上には「彩果の宝石」「さなづら」「二人静」というお菓子を囲むようにして始まりました。 170729_sweets.jpg  まずは、この集まりの今後の方針の確認です。昨日の本ブログに書いたことを、みなさんに了解していただきました。次回の第1回は、来月8月26日(土..
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2017年07月06日

翻訳本『源氏物語』のミニ展示・第三弾は《ヨーロッパ編》

 5月から始めた、『源氏物語』の翻訳本を中心とするミニ展示は、今回で3回目となります。本日、悪戦苦闘を楽しみながら、何とか観ていただける形にしました。  体系だった展示にするため、第一回目に出品した本が数冊入っています。  イタリア・フランス・ドイツ等、ヨーロッパの言語で翻訳された本を24冊並べました。 170706book1.jpg  向かって左側の展示ケースには、スペイン語・イタリア語・ポルトガル語・フランス語・オランダ語の13冊を並べました。  カラフルな表紙の本が多いので、こ..
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2017年06月22日

[町家 de 源氏物語の写本を読む]を再開します

 平成25年4月から1年半前まで、約3年間続けていた「ワックジャパンで源氏を読む会」が、私の定年退職を控えてしばらく休会していました。  このたび、開催場所を「be 京都」(http://www.be-kyoto.jp/)に変えての準備が整いましたので、あらためてお誘いのお知らせといたします。  京都駅から至便の地での再開です。東京などからも、週末の観光を兼ねてお越しいただけると幸いです。 170619_be-kyouto0.jpg 170619_be-kyouto3.jpg  テキストとするのは、鎌倉時代中期の古写本で、現存最古の..
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2017年03月28日

お世話になっているワックジャパンが「関西インバウンド大賞」を受賞

 昨年まで、京都で『源氏物語』を読む会場としてお世話になっていたワックジャパンが、この度「関西インバウンド大賞」を受賞しました。この賞は、優れたアイデアや事業モデルで訪日外国人を受け入れている、関西の企業や団体を評価するものです。その「第1回はなやかKANSAI魅力アップアワード」で、ワックジャパンが高い評価で認められたのです。ワックジャパンは、すでに20年にもわたって日本の文化体験で顕著な功績をあげているのです。  詳細は、次の記事をご覧ください。 http://w..
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2017年01月11日

源氏物語本文の2分別私案に関する初めての賛同者

 渋谷栄一氏の「楽生庵日誌(1月9日)」で、以下の報告がありました。  私が提唱する2分別私案(〈甲類・乙類〉)について、初めて支持を表明する方が正式に確認できたのです。
「午前中、源氏物語の本文分類について、伊藤鉄也氏が指摘するとおり、河内本群(甲類)と別本・青表紙本群(乙類)に2分類されることを、さる12月24日の豊島秀範科研研究集会における発表者(豊島秀範・太田美知子氏)の「紅葉賀」と「蓬生」の各諸本本文対照資料で確認する。
(http://www.sainet.o..
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2016年11月26日

岡山の就実大学で「世界中の33言語で読める源氏物語」という話をしました

 岡山の就実大学<表現文化学会>の2016年度公開学術講演会に呼ばれて、海外の『源氏物語』の翻訳状況についてお話してきました。  大学はきれいで、特にパリのルーブル美術館にあるガラスのピラミッドを模したオブジェが、一際注意を惹きました。下には食堂があるそうです。  (以下の3枚は帰りに撮ったものです。)

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 さて、今回のテーマの話だけでは印象に残らないと思い、私の翻訳本コレクションから私の手元にしかないと思われる本を中心に31冊を選書して、会場に持..
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2016年10月20日

『国文学研究資料館蔵 橋本本『源氏物語』「若紫」』ができました

 国文学研究資料館が所蔵する鎌倉中期の書写と思われる『源氏物語』「若紫」を「変体仮名翻字版」で刊行しました。
『国文学研究資料館蔵 橋本本『源氏物語』「若紫」』(伊藤鉄也・淺川槙子編、新典社、2016.10、\1,400)

161020_hashimotobon


 本書の写本としての特徴は、「解説」に書いたとおりです。  懐中電灯で紙面をくまなくスキャンして精査し、〈墨ヨゴレ〉・〈付箋跡〉・〈剥落〉などの付加情報を丹念に記録しました。また、顕微鏡やカメラを用いて80倍に拡大し、削られた箇所で下に書かれて..
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2016年06月02日

変体仮名の字母─「天」と「弖」は見分けられるか

 立川駅の構内に、「北天の炎 阿弖流為」という「ねぶた」(青森県立青森工業高等学校 制作)が飾られています。これは、昨年もこの時期にありました。昨年の写真と見比べたところ、まったく同じものでした。  この「ねぶた」は立川駅に保管してあるのでしょうか、それとも、毎年東北から持ち込まれているのでしょうか。

160602_aterui


 「阿弖流為」については、「ウィキペディア」に次の説明がありました。
アテルイ(? - 延暦21年8月13日(802年9月17日))は、平安時代初期の蝦夷の軍事..
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2016年05月09日

鎌倉期写本の改頁箇所では語句の泣き別れが少ないこと

 今年の連休は、古写本の「変体仮名混合版」を作ることに明け暮れていました。  そんな日々の中で、書写されている丁(頁)が変わる箇所の文字について、これまで思い描いていた傾向が鮮明に再確認できました。  3年前に「ハーバード大学本『源氏物語』の改行意識」(豊島秀範編『源氏物語本文のデータ化と新提言U』所収、平成25年(2013年)3月)という考察を、研究成果の一部として掲載していただきました。  そこでは、ハーバード大学所蔵の『源氏物語』(須磨・蜻蛉)の2帖を中心として、鎌倉..
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2016年04月17日

『源氏物語』を書写する際の現代風の料紙加工の一例

 昨日に引き続き、銀座4丁目の鳩居堂で開催されている宮川保子さんの書道展に、今日も脚を運びました。今日が最終日だったことと、いくつかお尋ねしたいことがあったからです。  私のブログをお読みくださっている方から、宮川さんの料紙加工についていくつか質問がありました。そこで、厚かましくも説明と写真撮影をお願いしたところ、快諾をいただけました。展観者の対応でお忙しい中を、少し手の空いた時に撮影をさせていただけたのです。  ここでは、版木を用いた型押しの例をあげます。  まず、「..
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2016年03月17日

銀座探訪(35)イェール大学のケイメンズ先生と「銀座のすずめ」を飲む

 イェール大学のエドワード・ケイメンズ先生が国文学研究資料館にお出でになりましたので、書庫などをご案内しました。  国文学研究資料館が品川にあった頃には、何度か利用されたようです。しかし、立川に移転してからは初めてだとのことでした。  ケイメンズ先生と最初にお目にかかったのは、2003年9月に伊井春樹先生とご一緒にアメリカへ行ったときでした。ニューヨークのコロンビア大学での仕事を終えて、手配してくださった車でイェール大学へ行きました。  2008年11月のハーバード大学で..
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2016年02月02日

点字による変体仮名版の翻字は可能か(7/to 中野)

 昨日掲載した、中野さんからの点字による翻字に関する意見に関して、私が今思うところを記しておきます。   (1)写本の情報をどの程度翻字で再現するのか
 「わざわざ翻字を作成する意味」については、私も真っ正面からは考えていませんでした。  確かに、「最初から現物やその写真、凸字版を研究に使えばよい」わけですから。  しかし、写本に書写された文字を読み取り、その意味するところを考えるのは、やはり時間と手間がかかります。しかも、翻字には原本固有の誤写や誤読が存在するので、文字列..
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2016年01月31日

点字による変体仮名版の翻字は可能か(5/私案の提示)

 渡邊寛子さんからの報告を受けて、「点字による変体仮名版の翻字は可能か(4/from 渡邊)」(2016年01月28日)という記事を書きました。そして、具体的な方策をいろいろと考えました。  暫定的ではあっても、目が不自由な方が変体仮名を扱う上で便利なものとして、一つの私案をここに提示します。  これは、渡邊さんが「翻字データをパソコンで聴きながら点訳」しておられるということから、それではそのための基礎データを作成しておけばいいのではないか、と思ったことに端を発するもので..
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2016年01月29日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その27)

 まずは、鎌倉時代中期に書写された榊原本(国文学研究資料館蔵)について、概略をお話しました。  続いて、点字によって変体仮名を翻字できるようにできないか、ということを、本ブログ「点字による変体仮名版の翻字は可能か(4/from 渡邊)」(2016年01月28日)を紹介しながら考えました。  さらに、挑戦的萌芽研究のオンラインジャーナル(創刊号)に掲載予定である、淺川槙子さんの「明治33年式棒引きかなづかいの今」を読みながら、問題点の所在を確認しました。こうした問題は、ずっ..
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2015年12月19日

豊島科研の源氏本文研究会は通算22回目となりました

 10日前に予告した通り、今日は渋谷の國學院大學で「『源氏物語』の本文に関する豊島科研の研究会」がありました。  正面玄関には、門松が置いてありました。  師走に入っていることを実感します。

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 久しぶりに大学を訪れたこともあり、敷地に隣接する塙保己一史料館・温故学会に立ち寄りました。ただし、齊藤理事長にはあらかじめ連絡をしていなかったので、玄関の保己一検校の像と黄葉だけを写真に収めてきました。

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 さて、『源氏物語』の本文に関する研究会が、それも10年..
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2015年12月18日

ハーバード本「須磨」の翻字の一部を訂正します

 明日おこなわれる國學院大學での研究発表の準備をしていて、翻字で補訂すべき箇所が見つかりましたので、ここにその補正例を報告します。  いずれも、なぞった文字は直下の一、二文字に意識が滞留したために、思わず知らず写し忘れていたことに起因するものです。  ここで補正を加えるのは、従来の翻字方法で刊行した、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤鉄也編、新典社、2013年)と『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語』「鈴虫」』(伊藤鉄也・阿部江美子・淺川槙子 編著、新典社、..
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2015年12月10日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その25)

 日比谷公園の中にある日比谷図書文化館は、すでに黄葉の絨毯の中にあります。

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 今日の翻字者育成講座は、まず「難波津」の歌を記した木簡が出土したニュースから。  京都新聞・毎日新聞の記事を使って、先月の講座の翌日27日(金)に京都市埋蔵文化財研究所から発表された内容を確認しました。京都市内で発見された木簡には、「難波津」の歌がほぼ全文書かれていたのです。全文の文字が見つかったのは初めてのことです。  その一部を拡大して掲示します。

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 ここには、「能」だ..
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2015年12月05日

宇治の街歩きと〈運読〉のワークショップ開催

 京都の宇治を舞台にして、「4しょく会 秋のイベント 〈運読〉で楽しむ『源氏物語』〜視覚障害者が古典文学を味わう三つの方法〜」が開催されました。  主催は、視覚障害者文化を育てる会(4しょく会)で、宇治市源氏物語ミュージアムと、宇治観光ボランティアガイドクラブの協力を得ての大きな行事です。参加者は、北は福島県、西は福岡県に跨がって50人以上となり、当初の予定を大きく上回っての盛会でした。  私は、宇治にゆかりの深い『源氏物語』をテーマにした内容で参加してもらえないか、という..
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2015年12月02日

視覚障害をテーマとする3本の記事の紹介

 本年10月24日(土)に京都で開催された、第4回日本盲教育史研究会については、本ブログ「日本盲教育史研究会第4回研究会に関する報告」(2015年10月24日)に記した通りです。  その研究会全体の詳細な報告が公開されたので、以下に2つを紹介します。  『月刊 視覚障害─その研究と情報─』(障害者団体定期刊行物協会、社会福祉法人 視覚障害者支援総合センター)という雑誌は、この分野の情報を幅広くよく取り上げています。記者である星野敏康氏は、さまざまな情報を丹念な取材によって..
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2015年11月24日

平成27年11月18日にお亡くなりになった秋山虔先生へ

 平安時代の文学研究を牽引して来られた秋山虔先生の訃報が、先週の18日に伝わって来ました。突然でした。  昨秋の中古文学会で先生とお話をしたときのことを、今思い出しています。  新座にある立教大学で、先生と奥様が仲良くお茶を召し上がりながら、休憩なさっていました。ちょうどお見かけしたので、出来上がったばかりの私が編集したハーバード大学本「蜻蛉」の献本を、直接手渡しで差し上げました。  先生はいつも、「よくやっているね」と励ましてくださいます。そのときも、「誰にでもできるこ..
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2015年11月09日

名工大で古写本の音声システムが初稼働して感激

 早朝の小雨の中を、名古屋へ向かいました。  北大路橋から賀茂川沿いに北山を望むと、紅葉が鮮やかになってきたことがわかります。

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 名古屋駅から乗り換えて鶴舞駅まで7分。  駅前の道をまっすぐ行って突き当たりが、名古屋工業大学です。  校門前の木々は、京都とはまた異なる色を見せています。

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 雨上がりの舗道に散る色付いた葉が、水たまりに浮いているのもいいものです。

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 名古屋工業大学では、古写本の触読に関して大きな収穫があったので、取り急ぎ書き記..
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2015年11月08日

〈運読〉で楽しむ『源氏物語』のご案内

 何かと慌ただしい日々を送るうちに、今年も師走が迫ってきました。  その12月5日(土)の午後に、京都の宇治で「視覚障害者文化を育てる会(4しょく会) 秋のイベント」が開催されます。  このイベントは、国立民族学博物館の広瀬浩二郎さんが中心となって実施されるものです。  私は、講演とワークショップ「源氏写本研究の魅力と可能性」で協力します。  イベントの詳細は、「〈運読〉で楽しむ『源氏物語』 〜視覚障害者が古典文学を味わう三つの方法〜」をご覧ください。  〈運読〉という..
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2015年10月30日

放送大学で歴博本「鈴虫」を読む(その1)

 快晴の朝、地下鉄丸の内線の茗荷谷駅前にある放送大学東京文京センターで、専門科目の講座を担当して来ました。  東京文京センターは、筑波大学東京キャンパス文京校舎との合同庁舎の中にあり、放送大学の受講施設の中でも最大規模の学習センターです。  次の写真は、帰りに写したものです。

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 正門前のオブジェがかわいいので、この小さな公園からの風景が気に入っています。

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 放送大学は、何よりも受講生のみんさんの意欲と熱気が直に伝わって来る、すばらしい教育環境の中にあ..
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2015年10月10日

京洛逍遥(378)京都で源氏を読む会の源氏散策(第1回目)

 いつもは京町家のワックジャパンで源氏を読んでいる会も、秋らしくなったことでもあり、京都の街中にある『源氏物語』関連の地を散策することにしました。  今日はその第1回目として、「桐壺」巻に関係する大内裏周辺を歩きました。  京都市が源氏千年紀の2008年に、『源氏物語』のゆかりの地として40箇所に説明板を設置しました。その内の、1番から16番までを、今日1日で歩きました。  プランニングと下見は、いつものメンバーである石田さんが担当してくださいました。  次の地図の赤で示..
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2015年10月08日

共立女子大学での触読調査と実験と新展開

 皇居の東側にある共立女子大学へ、竹橋駅から歩いて行きました。  再来週、触読研究に協力してもらっている全盲の学生さんと一緒に、京都へ行きます。京都開催の「源氏写本の触読研究」の研究会と、翌日の日本盲教育史研究会に参加することに関して、その打ち合わせをしました。  お互いに非常に楽しみにしている、調査と研究の旅なのです。  1泊2日の詳細な打ち合わせをした後、今夏の続きとして、『源氏物語』の古写本を触読してもらいました。  今日は、ハーバード大学本「須磨」巻の冒頭部分である..
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2015年10月01日

歴博本「鈴虫」をカラー版で「変体仮名翻字版」として刊行

 本日、『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語』「鈴虫」』という本の最終校正が無事に終わり、印刷の段階に入りました。  この本の書誌は、次の通りです。
書名:『国立歴史民俗博物館蔵 『源氏物語』 「鈴虫」』 発行日:2015年10月30日 編著者名:伊藤鉄也・阿部江美子・淺川槙子 出版社:新典社 定価:1800円(本体) 頁数:152p(内、カラー48p) ISBN:978-4-7879-0637-3

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 昨年と一昨年に、鎌倉時代中期に書写された古写本の影印版として..
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2015年09月25日

古写本『源氏物語』の翻字に関する凡例の追加(その1)

 ハーバード大学本「須磨」と「蜻蛉」、そして歴博本「鈴虫」の「変体仮名翻字版」を作成しています。その中で導入した、これまでの翻字の方針をさらに改善した事例を紹介します。  これまでに、「変体仮名翻字版」を作成するための凡例は、暫定版ではあるものの、次の記事で一応の形を提示しました。 「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その1)」(2015年01月18日) 「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その2)」(2015年01月19日) 「『源氏物語』の翻字本文..
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2015年09月23日

電子テキストを一括置換した痛恨のミス

 来月下旬に、『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語』「鈴虫」』(伊藤鉄也・阿部江美子・淺川槙子編、新典社)が刊行されます。その最終校正をしていて、痛恨のミスに悔しい思いをしています。  コンピュータに関わって30年。これまでに多くの方々に「一括置換」の怖さを語ってきました。  他人へのアドバイスが、今になって禍事として我が身に降りかかってきているのです。  一括置換の誘惑に負けてしまったのです。  本年正月より、古写本の翻字は「変体仮名翻字版」に移行する決断をしました。  そ..
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2015年09月12日

京都で「蜻蛉」(第22回)/傍記混入の確証

 ワックジャパンでハーバード本「蜻蛉」を読むのは2ヶ月ぶりです。  今日も、いろいろと楽しい話が展開しました。  「蜻蛉」巻においては、変体仮名の「阿」は語頭に使われることが多いようです。  手元の翻字データで検索したところ、「蜻蛉」巻に「阿」は110例ありました。その内、語頭に使われるのは105例です。  語頭ではない例は、「しつめ阿へ須」(27ウ)、「しのひ阿万りて」(41オ)、「物阿つ可ひ尓」(44オ)、「おし阿个多る」(60ウ)、「おき阿可りて」(63ウ)の5例だけ..
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2015年09月09日

ミニ展示する翻訳本の説明文

 昨日の本ブログで紹介した通り、明日10日から『源氏物語』の翻訳本のミニ展示が始まります。  各翻訳本には、簡単な説明パネルが置かれています。  その説明文は、昨年のものに少し手が入っています。  問い合わせを受けましたので、以下にその説明文を引用します。  お出でになる前に、一通り目を通していただくと、表紙の絵が語りかけてくれるはずです。 --------------------------------------
「特設コーナー」《さまざまな言語に翻訳された『源氏物語..
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2015年09月05日

江戸漫歩(110)日比谷公園から東京国際フォーラムへ

 所用があり、一昨日に続いて日比谷公園へ行きました。  いつもは薄暗くなった夕方から、霞が関駅を上がって行きます。  今日は、明るい公園に日比谷見附跡から入りました。

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 公園に入ってから帝国劇場の方を振り返ると、水鳥の飾り物が置いてあるのか、その頭部だけが見えました。

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 しかし、頭が少し動いたようだったので、確認のために引き返すと、生きている鷺でした。  1羽だけで寂しいのか、じっとしています。  その不動の姿勢が、賀茂川の鷺たちのように沈思黙考ではな..
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2015年09月03日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その19)

 今日は気分転換を兼ねて、立川から日比谷へ行く経路を変えてみました。  立川から吉祥寺乗り換えで渋谷と赤坂見附を経由して、目的の霞ヶ関へ行ったのです。  赤坂見附で乗り換えるのは初めてです。銀座線の渋谷から赤坂見附で降りると、無意識に国会議事堂前と書かれた駅名に引かれて階段を上りました。ところが、上がった先は、丸の内線でも反対方向に行くホームでした。またもとに戻ると、なんと先ほど降りた電車の反対側に、霞ヶ関へ行く電車が来たのです。  まだ、東京の電車は乗りこなせていません..
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2015年08月20日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その18)

 朝から雨が降ったり止んだりの、少し涼しくなったとはいえ湿っぽい1日でした。  それでも、日比谷公園に着いた頃には、雨もすっかり上がり蒸し暑い夕べとなりました。  日比谷図書文化館で『源氏物語』を読むのは、22日前の7月30日に、福島からお出での渡邊さんが一緒に参加されて、みごとに触読してくださった時以来です。  少し日にちが開いたので、変体仮名の字母の確認から始めました。  「変体仮名一覧」というプリントを配り、それを元にして、鎌倉時代の写本であるハーバード大学本に出て..
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2015年08月12日

簡易型立体コピー作成機による触読実験を始める

 「立体コピー作成機 PIAF」(ピアフ)を、国文学研究資料館の事務を通して発注していました。  その本体が、無事に手元に届きました。

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 卓上型なので、置き場所に困らず、移動も簡単です。研究室でも作業部屋でも、いつでもどこでも使えます。  これは、先月うかがった共立女子大学でも使用しておられた、同型の機械です。  これまでは、立川市中央図書館がお持ちの立体コピー機を、本研究に対するご理解とご協力をいただく中でお借りしていました。 「立川市中央図書館で..
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2015年07月31日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その17)

 今回の翻字者育成講座は、昨日のブログに書いたように、福島県立盲学校の渡辺先生と古写本の触読に関して面談をした直後の、午後6時半からの開講でした。  折角の機会なので、あらかじめ講座を運営なさっている部署の了解を得た上で、渡辺先生にも参加していただく段取りを整えていました。受講者のみなさまと一緒に、全盲の方を交えて変体仮名の翻字学習を進めました。  そんなこともあり、この日は見開き1丁分を頑張って読みました。1字でも多く渡辺先生に確認していただき、触読の感想を聞きたかった..
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2015年07月30日

古写本『源氏物語』が触読できる全盲の渡辺さんとの一日(1)

 福島県立盲学校高等部の渡辺寛子先生が、科研の触読研究に協力してくださっています。  先般お送りしたハーバード大学本「須磨」巻の巻頭部を、苦労の末とはいえ読めるようになった、とのことでした。このことは、本ブログの「古写本『源氏物語』の触読【成果の記録】(盲学校の先生の場合)」(2015年07月14日)で報告した通りです。  そこで早速、直接お会いして話を伺うことにしました。  今日は、猛暑の中を上京してくださったので、日比谷図書文化館でいろいろな実験にお付き合いいただきま..
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2015年07月24日

ハーバード本「須磨」の紛らわしい翻字の訂正

 『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤鉄也編、新典社、2013年)における紛らわしい文字の翻字例を確認し、併せて訂正しておきます。   (その1)  これまでの翻字を訂正して〈判読〉を付す例(41丁裏4行目、98頁)  これは、『源氏物語別本集成 続』の文節番号でいうと、123444に当たる所です。  まず、画像を見てください。

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 これは、前の行が「思」で終わり、それに続いて行頭から書写されている文字列です。  『ハーバード大学美術館蔵『源氏物..
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2015年07月23日

古写本『源氏物語』を触読するための立体コピーの新版作成

 目の不自由な方々が変体仮名で書かれた『源氏物語』を読めるようになれば、と、さまざまな取り組みを試行錯誤しています。  本日、触読のための新しいパターンの資料をいくつか作成しましたので、アドバイスをいただく意味からも、ここに取り上げて紹介します。  今回も、立川市中央図書館のハンディーキャップサービス担当の福島さんと早坂さんのご理解とご協力を得て、以下のような試作版を作りました。 (0)立体コピーによる触読資料は、A4版のカプセルペーパー(松本油脂製の浮き出し用紙)で作..
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2015年07月16日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その16)

 日比谷図書文化館でハーバード大学本『源氏物語』の「蜻蛉」巻を読み進んでいます。  今日は、一度書いた文字をその上からナゾる場合(重ね書き)を、5例あげます。  &記号は、ナゾリを意味しています。「A&B」とあれば、まず「A」と書き、その上から「B」と重ね書きしていることを示しています。 (1)「は&と」

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 上掲写真の右行は、「なれと」とある「と」の下に「八」という変体仮名が確認できるものです。  これは、「なれ八」と書いてしまい、すぐに「八」ではないことに気付..
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2015年07月14日

古写本『源氏物語』の触読【成果の記録】(盲学校の先生の場合)

 ちょうど1ヶ月前(6月15日)のことでした。  日本盲人福祉委員会常務理事の指田忠司先生からご紹介いただいて、盲学校高等部国語科のW先生に触読に関するお願いのメールを送りました。ハーバード大学本『源氏物語』の「須磨」巻の立体コピーを触読する取り組みについてのことです。  すぐに、以下の返信が来ました。
中途失明の全盲です。 もとは弱視で、大学時代は源氏物語を少々かじりました。 見えていた時は、書道を続けていたので、変体仮名がどう使われているのか、楽しみです。
 早..
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2015年07月11日

古写本『源氏物語』の触読に関する【朗報】(共立女子大学の事例)

 こんなにも早く、古写本『源氏物語』の触読ができる人と出会えるとは思っても見ませんでした。  ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」巻の巻頭部分を、初見にもかかわらず、たどたどしくではあっても、目の前で一人の若者が触読する場に身を置き、感動とも感激とも違う不思議な思いに包まれていました。  目の前で起こっていることは、紛れもない事実であることは明らかです。  触読できるはずだ、できるに違いない、という自分勝手な思いが、しだいに確信に変わっていく時間は、予想外というべきか..
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2015年07月08日

電子版『古写本『源氏物語』触読研究ジャーナル』の原稿募集

 本年度採択された科研「視覚障害者と共に古写本の仮名文字を読み日本古典文化を共有するための挑戦的調査研究」では、研究成果の公表や情報を共有する場を確保する意味から、電子ジャーナルを年1回刊行することになりました。  雑誌名は、『古写本『源氏物語』触読研究ジャーナル』(ISSN番号:2189-597X(仮))としました。  視覚障害者が古写本などに書写されている変体仮名を触読することに関連する、「論文」「小研究」「研究余滴」「資料紹介」などの積極的な投稿をお待ちしています。..
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2015年06月21日

京都でハーバード本「蜻蛉」と『十帖源氏』を読む(第20回)

 明け方から雷雨に驚かされました。  御所の南側にあるワックジャパンへ行く途中で、出町柳にある三角州前の飛び石は、水嵩が上がっていたので渡れません。  親子が残念そうに、川の流れが急なのを呆然と見つめておられました。お父さん渡ろうよ、という子供の声が聞こえそうです。そうでした。今日は父の日でした。

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 今日は、最初は文学や日本語に関する談義で始まりました。  文学部はいつまで持ちこたえられるのか、日本語はどうなっていくのか等々、この『源氏物語』を読む会は年代がまちま..
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2015年06月14日

2015年度 第1回「古写本『源氏物語』の触読研究会」

 本年度より新規採択となった科研「挑戦的萌芽研究」の第1回研究会を、皇居のお堀端に聳える千代田区役所10階にある千代田図書館会議スペースで開催しました。

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 ご多忙の折にもかかわらず、9名ものみなさんが集まってくださいました。  この科研のメンバーは実に多彩な方々なので、今後とも楽しく共同研究が進められそうです。  今日の研究会は、その期待感を大きく膨らませる機会ともなりました。  今日のプログラムは以下の通りです。
⑴ 挨拶(伊藤鉄也) ⑵ 自己紹介(参加者..
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2015年06月13日

700年前に書かれた『源氏物語』の仮名文字が自宅で浮き出たこと

 立体コピー用のカプセルペーパーに懐中電灯(ダイビング用ライト)を当てることで、『源氏物語』の変体仮名を浮き上がらせることに成功しました。  これまでは、立川市中央図書館の立体コピー機をお借りして、文字を浮き上がらせていました。 「立川市中央図書館で源氏写本を再度立体コピー」(2015年03月17日) 「立川市中央図書館へ科研採択の挨拶と報告に行く」(2015年05月12日)  ここで用いるカプセルペーパーという紙のことを知りたくて、製造元へ行ってお話を聞いたことは、..
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2015年06月06日

ハーバード大学本「蜻蛉」巻の「尓・ん・せ・を」

 日比谷図書文化館で、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」巻を字母に注目しながら読んでいます。  今回は、第12丁表から、仮名の「尓・ん・せ・を」をすべて抜き出して、それぞれの違いを注意深く確認します。  まずは「尓」を4例あげます。  いずれも、変体仮名の「尓」が微妙に異なる形で書かれていることがわかる例です。

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 次は、「ん」を4例。これは、その直前の文字とどのようにつながって書かれているかに注目したいところです。  いずれも、2文字が合わさって書かれて..
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2015年06月05日

江戸漫歩(104)千代田図書館の「図書館コンシェルジュ」

 来週14日(日)に、科研「挑戦的萌芽研究」の第1回研究会を都内で開催します。  会場がなかなか決まらない中を、千代田区立千代田図書館で企画システムプロデューサーをなさっている幸田さんと、企画チーフの河合さんに手助けしていただき、千代田図書館をお借りすることができました。  開催日が近づいたこともあり、目が不自由なお2人の先生が戸惑われないように、九段下の改札口から千代田図書館の10階までの経路の確認を含めて、担当者と2人で会場周辺の下見に行ってきました。全国を自由に移動し..
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2015年05月23日

視覚障害に関する本ブログの関連記事一覧

 最近、いろいろと問い合わせを受けて、過去のブログの紹介をすることが増えました。  その1つ1つを抜き出すのも時間がかかることになってきたので、あらためて一覧にしました。  ここには、本日までに公開した60本の記事が、降順(逆順)に並んでいます。     視覚障害者・点字・点訳・盲教育・触常者に関する記事一覧(2015年05月23日 現在)   「視覚障害に関する本ブログの記事一覧」(2015年05月23日) 「有明での教育ITソリューションEXPO(EDIX)雑感」(20..
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2015年05月21日

ハーバード大学本「蜻蛉」巻の紛らわしい「者(は)」

 日比谷図書文化館で、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語「蜻蛉」』を読んでいます。  今回は、変体仮名の「者」がさまざまに書かれている例を確認します。  1文字を見つめていただけでは、その識別が難しいケースが多いのです。  次の一覧は、第10丁裏から12丁表にかけて見られる、「者」の種々相を並べたものです。

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 右から2つ目の「者し」の「者」が、一般的に知られているひらがなの「は」に相当します。  それ以外の「者」は、いろいろな崩しとなっています。  左端などは、..
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2015年05月17日

京町家ワックジャパンで『源氏物語』を読む(第19回)

 明け方の雨も上がり、お昼から晴れてきました。  昨日の葵祭の後、夜になって雨になったのです。  昼間の行列に影響がなかったので幸いでした。  自転車で御所南にあるワックジャパンへ向かいました。  賀茂川の鷺たちも、初夏を迎えて水温む川瀬で休らっています。

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 一羽の鷺が、みごとに着地するところを見ました。

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 ワックジャパンの部屋の隅には、芍薬(?)が飾ってあり、気持ちよく咲いていました。

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 いつものように、まずは..
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2015年04月16日

日比谷図書文化館で仮名と漢字について考える

 立川駅から日比谷図書文化館へ直行するには、時間帯によって実にさまざまな経路があります。  何も考えないで行く時は、中野駅と大手町駅とで乗り換えます。  もっと早く、安く行くことができる場合は、三鷹駅、吉祥寺駅、下北沢駅、渋谷駅、新宿駅、原宿駅、明治神宮駅、表参道駅、代々木上原駅、四ツ谷駅、等々、スマートフォン任せで最適な組み合わせによる経路を選択することになります。  霞ヶ関駅で降りてからは、日比谷公園に上がってすぐです。  あまりにも便利な場所にあるので、毎回経路を変えな..
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2015年04月14日

翻字における「ん」「も」「む」の対処

 「変体仮名混合版」による翻字を進めています。その中で、「ん」の字母に関する問題について、現時点での説明を記しておきます。  「ん(无)」と見える仮名文字をどう翻字したらいいのか、ということです。  これは、初めて翻字をなさった方から、必ず受ける質問でもあります。判断に戸惑う例なのです。  「む」とすべきか「も」とすべきか、文章の意味を考えながら決めていては、現代人の賢しらでの解釈をしてしまった翻字になります。それを避けながら、判断は次の世代に託すこととして、今は見えるまま..
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2015年04月04日

京洛逍遥(350)京都で『源氏物語』を読んだ後に御所の一般公開へ

 今日の京都は、午後から雨だという天気予報でした。  それでも、賀茂川べりでは多くのお花見の人で賑わっていました。  比叡山をバックに、ソメイヨシノが満開です。

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 大文字の送り火で知られる如意ヶ岳も、賀茂の河原の桜を見下ろしています。

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 今日の『源氏物語』を読む会は、いつものワックジャパンが行楽シーズンのために予約で一杯だったために、その裏手の堺町通りにある「キンシ正宗 堀野記念館」の2階で行いました。

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 階段は、ワックジャパンと同じ造り..
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2015年03月17日

立川市中央図書館で源氏写本を再度立体コピー

 昨秋、「立川市中央図書館で聞いた視覚障害者への対応」(2014年10月29日)と題する記事を書きました。  その後、ハーバード大学本「須磨」の巻頭部分を中央図書館の機器で立体コピーしていただき、それを使って総合研究大学院大学の学術フォームで発表したことも、次の記事で報告した通りです。 「視覚障害者と共に古写本を読むためのポスター発表をする」(2014年12月20日)  今日も、中央図書館の福島さんのご理解とご高配をいただき、早坂さんのお手を煩わせて、また立体コピーを作..
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2015年03月14日

京洛逍遥(346)京都のワックジャパンで『源氏物語』を読む

 朝の雨が昼前には上がり、賀茂川では鷺や鴨が土手に上がってのびのびしていました。

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 鷺が、何を見つけたのか、急に飛び立ちました。  鴨たちは、目の前の餌を探すのに必死です。  それぞれに、自分たちの視野で生きています。

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 明日の午前中は家でお茶の練習をするので、ワックジャパンへ行く途中にある寺町通りの一保堂で、お抹茶を少しいただきました。  お店の壁には、時代を感じさせる茶壺が並んでいます。

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 今日のワックジャパンでの『源氏物語』の勉強会..
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2015年03月12日

日比谷図書文化館でハーバード本「蜻蛉」を読む(12)

 日比谷図書文化館で開講中の「古文書塾てらこや」では、「特別講座」の1つとして「【翻字者育成講座】ハーバード大学美術館蔵『源氏物語 蜻蛉』を読む」があります。  昨秋からこの講座を担当し、本年1月から始まった第2期となる全5回が本日無事に終わりました。みなさん熱心で、こちらの方がいい刺激をいただきました。  今日の内容は、京ことばで『源氏物語』を読んでおられる山下智子さんの朗読会のチラシを配り、参加をお誘いすることから始めました。この朗読会のことは、明日にでも本ブログで詳..
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2015年02月28日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第16回)

 前回から、翻字は「変体仮名混合版」で確認しています。  こうした翻字は前例がないということもあり、いろいろと問題点が噴出します。  その一端は、当日のブログに書いた通りです。 「「変体仮名混合版」を後押しする手厳しくもありがたい批判」(2015年01月17日)  今日も、この「変体仮名混合版」の確認をしました。もっとも、進んだのは3行半だけ。まさに、牛歩の歩みです。  まずは、いつものように季節季節の京都らしい和菓子をいただくことから。  昨夜、娘が届けてくれたのは..
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2015年02月22日

【追補】クイーンズから「剣橋」を通ってエマニュエルへ

 ケンブリッジ大学図書館から、少し泥濘んだケム川沿いを歩いて、クイーンズカレッジへ行きました。このカレッジに入るのは初めてです。これまで、ここには女性しか入れないと思っていたからです。  今回は、このクイーンズカレッジの研究員としてオフィスを持つレベッカ・クレメンツさんの配慮で、カレッジの中のレストランで食事を共にしました。天井が高くて広々とした、本当にすばらしい食堂です。  ケンブリッジでは、毎週金曜日には肉は食べずに魚を食べるそうです。大きな鱈の揚げ物がおいしそうでし..
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2015年02月14日

「Kindle for Mac」の提供とネットショッピングに思う

 昨日のニュースで、アマゾンが2015年2月13日より、電子書籍に対応した「Kindle」用の無料アプリケーション「Kindle for Mac 日本語版」を提供し出した、ということを知りました。  Windows向け閲覧アプリ「Kindle for PC」は、先月公開されていたそうです。  これには、本文を検索する機能もあるとのことです。それがどの程度のものなのか、今はわかりません。ただし、以下の事情から、手に入れて調べてみようとは、今は思っていません。  ちょうど一昨..
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2015年02月13日

仮名文字に関する2つの研究会に参加

 今日は、2つの研究会が一部重複して同時進行でありました。共にメンバーとなっているので、慌ただしい参加となりました。  まず、入口敦志先生が研究代表者としてスタートされたばかりの【表記の文化学 ―ひらがなとカタカナ―】です。これは、国家的規模で推進されている「日本語の歴史的典籍の国際共同研究ネットワーク構築計画」(大規模学術フロンティア事業)における共同研究です。  今日は今西祐一郎館長の挨拶と問題提起で、第一回目の研究会が始まりました。  多彩なメンバーが集っています。..
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2015年02月10日

視覚障害者と写本文化を共有するための47本の記事一覧

 目の不自由な方々と一緒に『源氏物語』の古写本を読むことができないか、ということについて検討を進めています。  すでに、このテーマでの記事が増えてきたので、どこに何を書いているのか、自分でもわからなくなってきました。  4ヶ月前に、「視覚障害者と写本文化を共有する接点を求めて」(2014年09月15日)で、20本の記事を一覧にしてまとめました。その後もこのテーマの記事が続いているので、あらためてその後の27本を追加したリストを作成しました。  さまざまな情報を収集する中で..
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2015年01月31日

読書雑記(117)嶺重慎・広瀬浩二郎編『知のバリアフリー』

 『知のバリアフリー 「障害」で学びを拡げる』(嶺重慎・広瀬浩二郎編/京都大学障害学生支援ルーム協力、京都大学学術出版会、2014.12)を読みました。私が現在抱え込んでいる問題意識に、多方面から知的刺激をもらえる本でした。

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 その問題意識とは、目の不自由な方々と一緒にハーバード大学本『源氏物語』が読めないか、というものです。  普通の墨字が読めない方が、それも変体仮名など読めるはずがない、というのが一般的な反応です。しかし、私は可能だとの確信を抱いています。精神..
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2015年01月30日

「変体仮名混合版」の翻字校正に関する最初の成果報告

 現行平仮名表記による翻字に関して、積年の問題点を解決すべく、一大決心をして「変体仮名混合版」の提唱をして半月が経ちました。  これに関する本ブログでの記事は、以下の通りです。 -------------------------------------- 「『源氏物語』を「変体仮名混合版」にする方針で一大決心」(2015年01月15日) 「昨日の「変体仮名混合版」の具体例と確認」(2015年01月16日) 「「変体仮名混合版」を後押しする手厳しくもありがたい批判」(..
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2015年01月24日

NPO法人GEMの「ニューズレター第2号」ができました

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の「ニューズレター第2号」が発行され、以下のアドレスから公開されています。PDFとしてダウンロードできます。 「〈源氏物語電子資料館〉広報室より」(2015年1月24日 (土)) NPO法人の「ホームページ」からもたどれます。  「ニューズレター第2号」の内容は、以下の目次の通りです。
(1)代表挨拶 (2)第三回 池田亀鑑賞受賞式 (3)鳥取県日南町で『源氏物語』を読む (4)池田本プロジェクト始動のこと (5)京町屋ワックジャパ..
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2015年01月17日

「変体仮名混合版」を後押しする手厳しくもありがたい批判(第15回)

 昨日、「変体仮名混合版」に関する補足説明を記しました。  このことに関して、今日のワックジャパンでのハーバード大学本『源氏物語』を読む会で、手厳しくも貴重な意見と、問題点をずばりと突いた指摘をいただきました。  ハーバード大学本「蜻蛉」の1丁ウラの2行目に「身越」とあり、6行目に「身衣寸」とあることについてです。  今日の指摘は、最初の「身」は身投げのことを言うので「身を」と翻字し、後者の「身」は見ることができる意味なので「み」とするというのであれば、そこには..
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2015年01月16日

昨日の「変体仮名混合版」の具体例と確認

 昨日の記事の「変体仮名混合版」について、説明不足だったようなので、もう少し具体的に記します。  これは、実際に翻字作業をなさっているみなさんとの、情報の共有も兼ねています。  ハーバード大学本「蜻蛉」の1丁ウラの2行目に字母で示すと「身越」が、6行目には「身衣寸」という文字が書写されています。

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 これは、従来の翻字では「身を」「みえす」としていました。それを今後は、「身越」「身えす」にしよう、ということです。  特に6行目をこれまでのように「みえす」にしてい..
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2015年01月15日

『源氏物語』を「変体仮名混合版」にする方針で一大決心

 この30年間、『源氏物語』の古写本に写されている筆文字を、現代人のために翻字してきました。その際、現代の平仮名に置き換えていたので、「多」は「た」に、「尓」は「に」に翻字していました。  しかし、今日からは、そのやり方では翻字をしない、という決意を固めました。  昨年末の豊島科研研究会で、私は「ハーバード大学本「須磨・蜻蛉」の字母に関する一考察」と題する発表をしました。そこでは、従来の現行平仮名での翻字では、翻字表記文から元の写本の表記に戻れないことのジレンマを表明しまし..
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2015年01月10日

平成26年(2014)を記録した写真集【その3】

 昨年、平成26年のブログから、私の記憶に新しい写真を選んでみた【その3】です。    これまでのものは、以下のタイトルでアップしています。 【その1】「平成26年(2014)を記録した写真集【その1】」(2014年12月31日)   【その2】「平成26年(2014)を記録した写真集【その2】」(2015年01月09日)    写真の説明は、当該のブログをご覧ください。     -------------------------------------- (16)「京洛逍..
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2014年12月24日

2014年の十大出来事

 2014年も、残すところあと1週間となりました。  今年も不安定な体調ながらも元気に仕事をしました。  11月8日の人生の一区切りも無事に通過しました。  折々にお気遣いをいただいた方々に感謝しています。  今年の私の10大出来事を勝手にまとめてみました。  来年もこれまで同様のお付き合いを願いいたします。
(1)ベトナムのハノイ市とホーチミン市での調査 (2)アメリカ・ワシントンの議会図書館での調査 (3)『日本古典文学翻訳事典1英語改訂編』刊行 (4)渋谷版ウエブサ..
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2014年12月20日

視覚障害者と共に古写本を読むためのポスター発表をする

 国立民族学博物館を会場として、総合研究大学院大学文化科学研究科の学術交流フォーラムが開催されました。  会場となった万博公園では、太陽の塔が雨模様の中で背中を濡らしながら、一人寒そうに佇んでいました。

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 このフォーラムは、総研大の文化科学研究科の基盤機関である5つの研究組織(国立民族学博物館、国際日本文化研究センター、国立歴史民俗博物館、放送大学 教育支援センター、国文学研究資料館)が連携して、学生と教員の意見交換を目的として実施するものです。  今回の担当機..
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2014年12月13日

豊島科研の源氏本文に関する研究会

 晴天の週末です。渋谷の國學院大學で開催された研究会に、少し風邪気味の身体を気遣いながら参加しました。  一昨日のブログで紹介した、実践女子大学の渋谷校舎を通りかかったので、バス通りから撮影しました。

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 渋谷の丘に並び立つ國學院大學の若木タワーも、伝統と歴史の上にしっかりと立っています。

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 この光景はなかなか壮観で、目を楽しませてくれます。  國學院大學の若木タワーの10階からも、実践女子大学を望み見ることができます。  手前が國學院大學の図書館。そ..
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2014年12月11日

日比谷図書文化館でハーバード本を読む(5 最終回)

 今期の5回目となり、ひとまず今日が最終回となりました。  師走ともなり、日比谷公園もイルミネーションがきれいに瞬いていました。  日比谷パレスの電飾で縁取られた階段が印象的です。

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 日比谷松本楼もクリスマスの飾りが質素で上品です。

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 日比谷図書文化館は、いつも明るくておしゃれです。

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 今回初めて参加させていただいた日比谷カレッジでは、次期の募集となる「古文書塾てらこや 1月期」が開始されています。古写本と変体仮名に興味と関心をお持ちの方で..
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2014年12月08日

豊島科研による『源氏物語』本文資料研究会のお知らせ

 師走はあっという間に刻が過ぎて行くので、山積した仕事を抱えたままで右往左往しています。  そんな慌ただしい中で、標記の研究会が開催されますのでご案内します。

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科学研究費補助金基盤研究C ─源氏物語の新たな本文関係資料の整理とデータ化及び新提言に向けての共同研究─ 第1回 源氏物語の本文資料に関する共同研究会 日時:2014年12月13日(土)13:00〜18:00 場所:於國學院大學120周年記念2号館2階 2202教室 【プログラム】 河内本の本文の特..
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2014年12月05日

佐倉の歴博で中山本「鈴虫」巻を熟覧

 古写本の調査のため、千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館へ早朝より出かけました。  ネットでルートを検索し、早くて安いという経路で行きました。  一番のお勧めだったのが、西船橋駅と八千代台駅で乗り換える経路でした。  東京メトロ東西線の西船橋駅から京成西船駅へ歩いて行こうとしたら、西船橋駅北口前の小さなロータリーで、前首相が手を振っておられました。ここが選挙の地盤だったのですね。  歩き出してから気付きました。この乗り換えルートは、10分も歩くことと、道幅が狭くて成田空..
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2014年11月30日

第38回 国際日本文学研究集会の第2日目

 職場に隣接する国立国語研究所の周りは、紅葉がみごとです。自治大学側が特にきれいです。

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 国際日本文学研究集会の2日目のプログラムは、以下の通りです。
  総合司会 神作研一 【第3セッション】   司会 深沢眞二 [7]『秋夜長物語』の絵巻と奈良絵本について     ―東京大学文学部国文学研究室蔵の絵巻を中心に―         金有珍(東京大学大学院博士課程) [8]黄表紙の批判性の再考     ―青砥藤綱像を使用する寛政年間の黄表紙の特徴をめぐって―  ..
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2014年11月27日

日比谷図書文化館でハーバード本を読む(4)

 今日も、立川から大手町駅へ出てから、乗り換えて霞ヶ関駅に行く道に迷いました。  それでも、日比谷図書文化館へは予定通り着いたので安心しました。  今日は、この冬に国文学研究資料館で開催する国際日本文学研究集会など、イベントのチラシ4枚を配布しました。さらに、「国文研ニューズ」も広報活動の一環としてお渡ししました。日本文学に関する資料と情報を提供している機関であることは、もっと幅広く宣伝する必要があると思います。  さて、まずは前回の勉強の復習を、ブログに書いたことをもと..
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2014年11月14日

放送大学でハーバード大学本「須磨」の異文を読む

 前回の4回の講義を踏まえて、さらに「須磨」巻を字母に注意を払いながら読み進めました。  ただし、いきなり異本や異文を読むのは大変なので、まずは頭をほぐしていただきます。  古写本はどのようにして書写され、製本され、伝えられて来たのか、ということです。  受講者のみなさんには、今読んでいるハーバード大学本と雰囲気がよく似ている本として、国立歴史民族博物館所蔵の中山本「行幸」と「柏木」の2冊を回覧しました。この中山本は、16cm四方という本の大きさや、列帖装という装幀等々、ハ..
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2014年11月13日

日比谷図書文化館でハーバード本を読む(3)

 今日は、立川で午前中の会議に出た後、業務や科研の打ち合わせをしてから、日比谷図書文化館へ向かいました。ハーバード大学本『源氏物語』を読む講座が、夜間にある日だからです。  国文学研究資料館から立川駅まで、健康維持のために歩いて3,500歩、20分。  JR中央線で中野駅経由で東京メトロ東西線の大手町駅まで出ました。  そして、そこで長い乗り換えの通路を歩いている途中で、考え事をしていたこともあってか迷ってしまいました。長々と歩いて地下鉄丸の内線の乗り換え改札に辿り着き、や..
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2014年11月08日

源氏を読む会の中止と区切り目の年へ突入したこと

 今日はいつものように、京都御所の南にあるワックジャパンで、『ハーバード大学本『源氏物語』「蜻蛉」』と『十帖源氏』を読む会がある日でした。  しかし、みなさん多忙なのと体調不良の方が多かったので、残念ながら急遽中止としました。少人数での談話会形式なので、こうしたこともあるのです。  午後の勉強会に先立ち、お昼は食事会がセッティングされていました。  ちょうど私の誕生日と結婚記念日が同じ日なので、そのお祝いの会です。  昨年は、梅田でお祝いをしてもらいました。「懐石料理を堪..
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2014年11月07日

放送大学で4コマ連続の講義をする

 今日は、茗荷谷にある放送大学の東京文京学習センターで、85分の面接授業を4コマ連続でやりました。

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 日頃から授業をする習慣がないので、果たして身体が持つのか不安でした。しかし、大過なく、楽しくお話ができました。また、生徒のみなさんが積極的に意見や質問を投げかけてこられたので、楽しい交流もできました。活発にご自分の意見をおっしゃる方が多かったので、活気が部屋中に感じられていい授業だったと思います。これは、私よりも学生さんたちのやる気から生まれたものです。  今日..
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2014年10月30日

日比谷図書文化館でハーバード本を読む(2)

 日比谷図書文化館で開催中の「古文書塾てらこや」での講座に向かう途中、霞ヶ関の交差点から国会議事堂がライトアップされているのがきれいに見えました。東京ならではの夜景です。

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 今日は、ハーバード本「蜻蛉」巻の字母を中心とした勉強会となりました。  仮名文字の勉強のはずが、配布した10枚の資料はすべて漢字だけという、まことに奇妙なことになりました。しかし、仮名文字の元は漢字であり、仮名の元の姿である漢字を思い描きながら見ていかないと、さまざまに変形している変体仮名を..
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2014年10月29日

立川市中央図書館で聞いた視覚障害者への対応

 先週日曜日に、立川市中央図書館で『源氏物語』のお話をしたご縁で、視覚障害者(以下、触常者)の担当部署にいらっしゃる職員の方に、本日、親しくお話を伺うことができました。

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 先週は、同じ部署の斎藤さんに、図書館の3階にある点字室と録音室を見せていただいていました。今日は、その時にお目にかかれなかった、福島さんと早坂さんに、長時間にわたりお話を伺えました。  夕方から夜にかけて利用者が多いお忙しい時間帯に、私の頭が満杯になるほど、貴重なご教示をいただきました。ありがと..
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2014年10月27日

ハーバード本「須磨」を読み、話は池田本に至らず

 過日、本ブログ「立川市中央図書館でハーバード本『源氏物語』を読む方を募集中」(2014年10月22日)でお知らせした通り、市民のみなさまと一緒に楽しく『源氏物語』を読みました。  ブログの記事を見て参加された方もいらっしゃったので、急遽ではありましたが掲載した意義がありました。しかも、しばらく御無沙汰していた方も参加されていたので、終了後に旧交を温め、新しい取り組みに参加していただけることになりました。  ささやかな出会いから夢語りとなり、それが楽しい研究へとつながりそ..
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2014年10月24日

〈筆順・縦書き〉問題とパソコン業界の日本語放棄の潮流

 昨日の「やた管ブログ」に、平仮名の連綿に関する記事があります。  〈筆順〉と〈字形〉、そして〈縦書き〉が問題とされています。 「歴博のキモい広告」(2014年10月23日)  私も、講座や講演会で『源氏物語』の古写本を読むときには、最初に筆順や縦書き・横書きのことをお話します。  最近では、この1ヶ月ほどの間に、3回も変体仮名のお話をする機会がありました。  以下のブログでは、筆順や縦書きのことには詳しく触れていません。しかし、いずれもこの点に関しては当然お話をしてい..
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2014年10月22日

立川市中央図書館でハーバード本『源氏物語』を読む方を募集中

 報告が遅くなりました。  今週末、10月26日(日)午後2時から、立川駅前にある立川市中央図書館で、ハーバード大学本『源氏物語』「須磨」巻を読みます。  開催日が差し迫っています。参加を希望される方は、下記のチラシを参考にして、電話か直接図書館に申し込んでください。無料です。  今回は、一般の方々を対象とした一回限りの講座です。  11月1日の古典の日にちなんだイベントです。  お気軽にお越しいただければ、と思っています。  

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2014年10月16日

日比谷図書文化館でハーバード本を読む(1)

 今夜から日比谷図書文化館で、ハーバード大学本「蜻蛉」を読む翻字養成講座が始まりました。  先々週に体験講座をし、それを受けて始まったものです。  参加者の半数以上は、体験講座にお出でになっていた方々でした。  最初なので、変体仮名の概略やハーバード大学本のことを確認してから、現在展示開催中の畠山記念館の葦手絵文字のことをお話ししました。  ただし、その写真が入手できなかったので、徳川美術館にある諸道具に配された初音巻の意匠を見て、芸術化された文字を確認しました。平仮名が持..
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2014年10月12日

日本盲教育史研究会に参加して(その2/3)

 11日に筑波大学東京キャンパス文京校舎で開催された、日本盲教育史研究会についての続き(その2)です。  昨日のブログに書いたように、午前の部は3名の方の15分ずつの報告がありました。  文科系の研究発表では、1人25分というのが一般的です。しかし、この研究会では1人15分という短い時間なのです。私の感覚から言うと10分も短い持ち時間なのに、各人の内容が非常によくまとめられており、その発表に臨む真摯な姿勢に感心しました。  文学に関する研究成果を人前で公表するにあたっては..
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2014年10月09日

「海外源氏情報」(科研HP)に『十帖源氏』の項目を新設

 現在、海外における『源氏物語』を中心とした平安文学関連の情報を整理しています。  伊藤科研(A)のホームページである「海外源氏情報」に、新たに『十帖源氏』に関するセクション(2014年10月08日)を新設しました。  これは、これから多言語翻訳に着手する上での、基本的な情報をとりまとめて公開する場所となるものです。

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 「桐壺」巻の多言語翻訳用の現代日本語訳は、すでに予定している方々にお渡しして翻訳をお願いすることになります。  多言語での翻訳ができた資料の整..
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2014年10月04日

京都で「蜻蛉」を読んだ(第14回)後に流通前の古典籍を見る

 京都で『源氏物語』の古写本を読む会は、いつものワックジャパンで開催しました。  今日の娘からの差し入れのお茶菓子は、奈良・菊屋の「御城乃口餅」でした。

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 これは、豊臣秀吉が名付けた「鶯餅」が、お城の入り口で売っていたことから通称が付いたものです。子守唄にも歌い継がれた、奈良の名物茶菓です。  また、お店の名前はわかりませんが、月にウサギの和菓子もいただきました。

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 さて、今日はハーバード大学本「蜻蛉」巻に書かれている文字の字母が何回出てくるかを調..
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2014年10月02日

日比谷図書文化館で『源氏物語』を読み始める

 今夜は、日比谷図書文化館で、ハーバード大学本「蜻蛉」巻を読む体験講座がありました。  自己紹介に始まり、ハーバード大学本「蜻蛉」の来歴など、自由気ままにお話をしました  今回は導入でもあり、平仮名が書かれた出土物のことから語り出しました。9世紀後半には平仮名があったのです。藤原良相の邸宅から見つかった平仮名が書かれた土器のことです。  みなさん、熱心に聞いてくださいました。若い女性が多かったので、お話は少し若者に向けた内容を意識しました。それでもやはり、年配の方の反応が..
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2014年09月15日

視覚障害者と写本文化を共有する接点を求めて

 目が不自由な方と一緒に古写本を読む環境作りについて、あれこれと思いをめぐらす日々です。 【この課題に関して、情報を公開すると共に、併せて知的財産に関する対処も進めています。関係各位のご教示に感謝します。】 【「障害」は差別的な表現だとして、「障碍」や「障がい」と表記されたりしています。ここでは、問題点のすり替えとならないように注意して「障害」を使います。】  さて、当面の課題実現のためには、できる限り具体的な事例で考えた方がいいと思い、無謀を承知で、ハーバード大学本『..
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2014年09月13日

日南町でハーバード大学本「須磨」を読む

 鳥取県日野郡日南町で、「鎌倉時代の『源氏物語』古写本を読んで池田亀鑑を追体験してみよう(第2回)」という企画をもちました。  これは、主催:池田亀鑑文学碑を守る会、後援:NPO法人〈源氏物語電子資料館〉、協力:新典社、で実施されるものです。  今後とも日南町を舞台として継続する意味からも、町民のみなさま15名に加えて、今回はノートルダム清心女子大学(日本語日本文学科・原豊二ゼミ)の学生さん14名も参加されたことは、非常に意義深いものとなりました。

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 まずは、日..
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2014年09月09日

鳥取・日南町でハーバード大学本「須磨」を読む勉強会のお知らせ

 今週末に、池田亀鑑生誕の地である鳥取県日野郡日南町で、『源氏物語』の古写本を読む勉強会を開催します。
■企画名称:鎌倉時代の『源氏物語』古写本を読んで池田亀鑑を追体験してみよう(第2回) ■講師:伊藤鉄也(NPO法人〈源氏物語電子資料館〉代表理事) ■開催日時:平成26年9月13日(土)午後2時〜3時半 ■体験会場:ふるさと日南邑(鳥取県日野郡日南町神戸上) ■主催:池田亀鑑文学碑を守る会 ■後援:NPO法人〈源氏物語電子資料館〉 ■協力:ノートルダム清心女子大学(日本..
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2014年09月06日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第13回)

 今日の京都で『源氏物語』の古写本を読む会は、「京町家 さいりん館 室町二条」で開催しました。初めて借りる施設は、何かと刺激的です。

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 庭はこんな感じでした。

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 2階の部屋はイスとテーブルなので、10人ほどの勉強会にはちょうどいい場所でした。

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 今年の重陽の節句は10月2日だそうです。そんなこともあり、娘が今日届けてくれた和菓子は、甘春堂本舗の「着せ綿」というお菓子でした。

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 甘春堂本舗のホームページより、このお菓子の説明を引用..
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2014年08月26日

放送大学でハーバード大学本『源氏物語(須磨巻)』を読みます

 昨日の本ブログで、日比谷図書文化館において開催する『ハーバード大学本『源氏物語』「蜻蛉」』を読むことに関して、講座の紹介と案内を記しました。  それに加えて、11月には、「放送大学 平成26年度 第2学期 面接授業」で、『ハーバード大学本『源氏物語』「須磨」』を読むことになっています。  昨日の「蜻蛉」巻とセットとなる、パーバード大学所蔵の本を対象にした内容なので、併せて紹介と案内を追記します。  放送大学の中でも「面接授業」という枠組みで、会場も「東京文京学習センター..
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2014年08月25日

「日比谷カレッジ」でハーバード大学本『源氏物語』を読みませんか

 東京都千代田区立日比谷図書文化館では、「日比谷カレッジ」という学習プログラムを展開しています。  講座やイベント等を通して、新しい形の「学び」と「交流」の場を提供するものです。  その中で、ハーバード大学美術館蔵の古写本『源氏物語(蜻蛉巻)』を読む講座をスタートさせることとなりましたので、参加者の募集を兼ねてご案内します。  「日比谷カレッジ」の中に、「古文書塾てらこや」という講座があります。

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 その講座で【10月期「体験講座」】の募集が始まっています。 ..
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2014年08月22日

視覚障害者が古写本『源氏物語』を書写できるか?

 私が勝手に懸案と言っている、目の見えない方が、鎌倉中期に書写されたハーバード大学本『源氏物語』を読めないか? という課題に関して、少し明るい光が差し込んで来ました。  一筋の可能性とでもいうべき糸を、今後ともさらに手繰っていこうと思います。  今日、全盲の歴史学者で日本宗教史の専門家として知られる広瀬浩二郎さんを訪ねて、大阪万博公園の中にある国立民族学博物館へ行ってきました。

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 13歳で視力を失った広瀬さんは、興味のある歴史学の勉強を続けたくて京都大学に点字の..
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2014年07月31日

国語研の米国議会図書館蔵『源氏物語』の公開アドレス変更

 国立国語研究所の高田智和先生より、米国議会図書館本『源氏物語』の翻字校正作業が終了したとの連絡をいただきました。  今後は、2016年3月までは、国語研究所の共同研究プロジェクト「文字環境のモデル化と社会言語科学への応用」の枠内で、公開サイトのメンテナンスを続けていくそうです。  この翻字本文について、何かお気づきのことがありましたら、本ブログのコメント欄に連絡をいただけると幸いです。  また、国語研究所内のサーバー移転にともない、翻字公開サイトと画像公開サイトのアドレス..
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2014年07月19日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第12回)

 地下鉄丸太町駅からすぐの、京都御所の南にあるワックジャパンの京町家「わくわく館」で、古写本『源氏物語』を読む会を続けています。

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 今日は前回に引き続き、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」巻の、第6丁表と裏を確認しました。  字母を確認しながら読み進むにあたり、同じくハーバード大学にある「須磨」巻の字母の傾向を整理した資料を配布しました。  これは、「須磨」巻の約2万字の仮名の字母を確認したものです。  例えば、ハーバード大学本「須磨」には、「あ」が3..
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2014年07月13日

転居(5)「源氏物語余情」1996年5月分

 「転居(4)」を受けての、〈旧・源氏物語電子資料館〉の記事「源氏物語余情」の引っ越しです。  今回は、1996年5月分です。  今から18年前の『源氏物語』に関する情報を、ここに記録として留めておきます。  関弘子さんの朗読CD−ROMは完結し、すばらしい資料となっています。  『源氏物語別本集成』は、この時から版下をMacintoshによる作業に移行し、すべてを手元で作成できるようになりました。ただし、『源氏物語』の古写本を読んでいただける方々が減少したために、今は..
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2014年07月06日

京洛逍遥(326)三条河原町からバスで帰宅

 早朝、京阪三条駅前に着きました。昨夜渋谷を23時半に発ったので、6時間ほど揺られていたことになります。楽しかった懇親会で麦焼酎のお湯割りを2杯も呑んだこともあり、快適でした。  ただし、車中で横の席の方の鼾が断続的に聞こえていたので、夜中に何度か目が覚めました。  最近「UP24」というリストバンドをしています。これは、睡眠、運動、食事などをチェックする、ウェアラブルコンピュータの一つです。無線で iPhone にデータを送信する健康維持のための小道具です。  今日で16..
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2014年06月29日

第3回池田亀鑑賞授賞式

 心配していた天気は、ありがたいことに曇り空に留まってくれています。  雨にならなかったことに安堵しました。  まずは、本日の会場である日南町文化センターの入り口で、関係者一同で記念写真を撮りました。  池田研二先生も元気に来てくださっています。

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 今日の参会者は70名です。この池田亀鑑賞の授賞式の参加者は、町民の方が中心であることはもちろんのこと、米子や岡山からもいらっしゃっています。  授賞式が始まってすぐに、役場の職員の方々がテーブルとイスを何台も運び込ん..
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2014年06月22日

京都で『十帖源氏』を読む「明石_その4」

 ワックジャパンでの前半は、昨日の記事で報告した通り、ハーバード大学本『源氏物語』の「蜻蛉」巻を読む会でした。  その後、後半では『十帖源氏』を読む会となります。  その前に、気分転換を兼ねて和菓子をいただくことが多くなりました。  昨日も、娘から季節感溢れるお菓子が届けられました。

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 左側の2つの四角い小箱は、桃林堂の「生水ようかん」の抹茶と小豆です。  私が大阪府八尾市の高安の里に住んでいた頃は、この桃林堂のお菓子を母が時々買ってきてくれました。近鉄高安駅と..
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2014年06月21日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第11回)

 昨日は、千代田図書館で古書目録の調査をしてから新幹線に乗り込みました。  先週の日曜日の記事(「お茶のお稽古と新幹線の話」(2014年06月15日))で、新幹線内のWi-Fi が無料だったことを書きました。しかし今回は、Wi-Fi を無料で利用できない車両でした。各自がすでに契約している回線でないと使えないのです。  私は、京都の自宅と東京の宿舎の両方で、それぞれ別の会社のインターネットの契約をしています。しかし、それは光ネットによるインターネットとテレビに関する契約で..
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2014年06月18日

第3回「池田亀鑑賞」授賞式のお知らせ

 池田亀鑑賞の第3回授賞式のお知らせが、「池田亀鑑賞ホームページ」に告知されています。  確認のため、以下に引用します。
日時:平成26年6月28日(土) 午後1時30分〜5時30分 場所:日南町総合文化センター 多目的ホール   〒689-5212 鳥取県日野郡日南町霞785   TEL:0859-77-1111   http://culture.town.nichinan.tottori.jp/ 第一部  ******************************..
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2014年06月16日

京洛逍遥(323)俵屋吉富の京菓子資料館

 同志社大学の北にある相国寺とは烏丸通を隔てた向かい側に、俵屋吉富烏丸店があります。そこには、京菓子資料館が併設されています。

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 よくその前を通っていたのに、つい素通りばかりしていました。無料ということもあり、またの機会にと思いつつ失礼していたのです。  先日あらためて入ってみて、お菓子のいい勉強をさせていただきました。  落ち着いた雰囲気の中で、古代からのお菓子の歴史を知ることになります。気分転換にいい場所としてお勧めします。

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 2階で京..
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2014年06月15日

お茶のお稽古と新幹線の話

 京都駅でお昼を食べて、近鉄電車で大和・平群に向かいました。月に一度というのもいつしか怪しくなってきた、今日はお茶の稽古の日です。  おもしろいし、興味があるので、定期的にお稽古をしたいと思っています。しかし、なかなかそうは思い通りにさせてはもらえません。今はとにかく、寸暇を惜しんで続けることだけを心掛けています。  駅のホームで買った京都新聞の「まちかど」欄に、来週開催する「ハーバード大学本『源氏物語』を読む会」の案内が掲載されていました。京都新聞には、コンスタントに開催..
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2014年06月11日

京洛逍遥(321)古田織部400年遠忌追善茶会で大徳寺へ

 大徳寺で「古田織部400年遠忌追善茶会」がありました。

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今日11日が命日なのです。大徳寺に、千人もの人が集まりました。もちろん、9割5分が女性です。  古田織部は、戦国時代から江戸時代にかけての武将であり茶人です。今日も、兜や矢が飾ってありました。  織部は織田信長や豊臣秀吉らに仕え、千利休の高弟で「利休七哲」の一人。歪んだ茶碗などの茶器は「へうげもの」といわれ、最近は若者にも漫画などを通して人気があるようです。  昨夜遅くに帰洛し、今朝早くから自転車で大徳..
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2014年06月08日

米国ハーバード大学蔵『源氏物語 蜻蛉』が出来ました

 昨年10月に、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(新典社、185頁)を刊行し、「米国ハーバード大学蔵『源氏物語』の写本」(2013年11月25日)と題して紹介しました。  それに引き続き、昨日、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』(新典社、210頁)が出来上がり、中古文学会の書店販売に間に合わせていただきました。

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 ハーバード大学美術館蔵の『源氏物語』は、「須磨」と「蜻蛉」の2冊だけです。鎌倉時代に書写された『源氏物語』の古写本で、海を渡..
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2014年06月07日

立教大学での中古文学会 -2014 春-

 春の中古文学会は、立教大学新座キャンパスで開催されました。

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 早く着いたために校舎をウロウロしていたら、秋山虔先生が休憩室にいらっしゃることがわかりました。早速、昨日できたばかりの『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』(新典社)を直接お渡しし、ご挨拶をしました。  秋山先生は、お心の籠もった労いのことばと、『源氏物語』の本文資料の整理という仕事のことを含めて、励ましてくださいました。誰もしない地道な仕事だけれど、これまで通りずっと続けるようにとの、温か..
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2014年06月04日

目の不自由な方と写本を読むために(1)

 昨夏、塙保己一史料館・温故学会の斎藤幸一理事長から、本年平成26年のこどもの日に開催される記念大会で何か話をしてもらえないか、という依頼をいただきお引き受けしました。  この日のことは、「早朝の地震の後、渋谷の温故学会へ」(2014年05月05日)に記した通りです。  昨秋あたりからだったと思います。目の不自由な方々と、『源氏物語』の古写本を読む楽しみを共有できないだろうか、と強く思うようになったのは……  これには、自分がいつか目が見えなくなるのでは、という不安が過ぎっ..
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2014年05月17日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第10回)+追記

 賀茂川の両岸は新緑で爽やかな初夏となりました。今日は、気温も27度。自転車で川沿いを走ると、心地よい風が次第に生温い感じで身体を包み込んで流れていきます。  今日は、御所南にあるワックジャパンで、ハーバード大学本「蜻蛉」を読む会と、『十帖源氏』を読む会があります。  いつものように、途中の出雲路橋から賀茂川の南北を望んだ写真を撮りました。  まずは川上の北山です。

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 振り返って、葵橋の方を眺めました。

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 1ヶ月前の4月12日は、賀茂川の両岸は次のよう..
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2014年05月16日

NPO法人の書類を持って烏丸御池を走る

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の法人市民税のことで、ひたすら走って走って、地下鉄烏丸御池駅の真上にある担当窓口に駆けつけました。なんとか間に合いました。そして、本法人関係者には朗報を伝えることができることとなりました。  万博の年(1970年)に、ソルティー・シュガーの「走れコウタロー」がはやりました。  あの歌そのままに、この痩せ細った身体に鞭打って、
〜ここでおまえが まけたなら おいらの生活 ままならぬ 走れ走れ コウタロー〜
という、運動会でいつも流れるコミ..
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2014年04月19日

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉第2回総会を終えて

 少し肌寒かった今朝、自転車で聖路加国際病院に隣接する東京都中央区明石町区民館へと向かいました。  今日は、特定非営利活動法人〈源氏物語電子資料館〉の第2回総会がある日です。  会場は、越中島の宿舎を出て相生橋と佃大橋を渡ってすぐの所にある施設なので、自転車で10分もかかりません。  佃大橋から隅田川の上流を望むと、中央大橋の向こうに東京スカイツリーが見えます。

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 橋上から隅田川を振り返ると、目指す先である聖路加タワーの間に東京タワーが見えました。  通りかか..
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2014年04月13日

京都で『十帖源氏』を読む「明石_その2」

 ワックジャパンでの『十帖源氏』の輪読会も、順調に回を重ねています。  昨日は、前半のハーバード大学本「蜻蛉」で盛り上がった余波もあり、後半の『十帖源氏』でもいろいろと話が展開しました。  前回の3月に「須磨」巻が終わったのを受けて、続く「明石」巻に入っています。昨日は、その「明石」の2回目となりました。  ここでは、『十帖源氏』に「京にもあやしきものゝのさとしなりとて仁王会おこなはる。」とある箇所で、ほとんどの時間を費やしました。「もののさとし」の訳が問題になったのです..
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2014年04月12日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第9回)

 桜も葉桜が目立つようになりました。  肌寒い賀茂川を自転車で下り、御所南にあるワックジャパンを目指しました。  今日は、古写本ハーバード大学本『源氏物語』の「蜻蛉」巻を読む会がある日です。  途中、出雲路橋から北山を望んだ風景です。

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 目を南の下流に転ずると、北山方面とは違って、景色が拡がっていく感じがわかります。

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 これからこの川沿いの道は、新緑の季節を迎えることになるのです。  会場へ行く前に、ワックジャパンのすぐ近くにあるお香の松栄堂さんで..
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2014年03月26日

「桐壺」巻の小見出し試案(72項目版)

 現在、「桐壺」巻の翻字本文と校訂本文の整理をしています。  校訂本文は、大島本(古代学協会蔵)ではなく、池田本(天理図書館蔵)で試案を作成中です。  その過程で、物語の内容が把握しやすいように、詳細な小見出しを作成しました。  諸伝本との違いや、現代語訳や外国語訳本との違いなども、この詳細な小見出しを単位として比較して見ていくと、それぞれの違いがわかりやすく一覧できるという利点があります。  その他にも活用できそうなので、参考までにここに掲載します。  問題箇所やお気づきの..
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2014年03月12日

NPO設立1周年記念公開講演会のご案内

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉を京都市に設立して1年が経ちました。  NPO法人創設1周年を記念するイベントのことを、あれこれと思案していたときでした。院友で同級生の渋谷栄一氏と交わしていたデータベースをNPOで預かる話が、にわかに進捗し出しました。そして、渋谷氏のウェブサイトの内、「渋谷版 源氏物語の世界」とでも言うべき本文データベースのすべてが、本NPOへ委譲されることになったのです。  このことは、すでに本ブログの「渋谷版ウエブサイトのNPO法人〈GEM〉への譲渡..
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2014年03月01日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第8回)

 今朝は曇り空ながら、気持ちのいい朝でした。  鴨たちも、散策路の所まで上がって来て遊んでいます。

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 賀茂川散歩の途中、下鴨神社の光琳の梅の咲き具合を見て来ました。

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 紅梅が鮮やかに咲き出しています。これから、日々一輪ずつ蕾が花開くのが楽しみです。  2月は何かと多忙だったこともあり、一と月半ぶりにワックジャパンに集まりました。  まずは、『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』です。  今日は、男性4人と女性7人の11名で、賑やかに読み進みまし..
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2014年02月27日

『源氏物語』に関連する最新情報3つ

(1)来月下旬に、パリで『源氏物語』に関するシンポジウムが開催されます。  昨日の伊藤科研の研究会の後、清水婦久子先生から詳細な情報をいただきました。  後で、科研のホームページ(http://genjiito.org)に、プログラム等の詳しい情報が掲載されます。
パリ国際シンポジウム「詩歌が語る源氏物語」  日時︰2014年3月21・22日  場所︰パリディドロ大学
    (2)本日の「京都新聞」(2014年2月27日)の「まちかど」欄(22面)に、NPO法人〈源氏物..
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2014年02月18日

米国議会図書館本「桐壺・須磨・柏木」の画像と翻字が公開される

 『源氏物語』の写本に関する情報公開のお知らせです。  米国議会図書館アジア部日本課所蔵の『源氏物語』を、国立国語研究所の高田智和先生が精力的に原本画像と翻字を組み合わせて公開なさっています。  この度、「須磨」と「柏木」を追加しての試験公開となりました。

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「『源氏物語』画像(桐壺・須磨・柏木)」  この公開画像では、「重ね」モードと「並べ」モードがあります。  「重ね」モードでは、原本画像と翻字本文を重ねて表示させることができます。  「並べ」モードでは、原..
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2014年01月18日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第7回)

 京都では、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』の「蜻蛉」巻を読み進めています。  ワックジャパンはどんなところですか、とよく聞かれます。  中庭から町家の母屋を見ると、風情のある建物であることがわかります。

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 この2階の和室をお借りして、月に1度の勉強会をしています。  今日は、男性2人と女性6人の8名で、いろいろと意見を言い合いながら読んでいきました。

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 休憩時間に出た今日のお茶菓子は、ちょうど今の季節にふさわしい椿餅でした。これは、平安時代からある古..
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2013年12月23日

2013年の十大出来事

 早いもので2013年も残すところ1週間となりました。  今年も元気に多くの仕事をし、国内外を飛び回りました。  折々に気遣いをしていただいた方々に、感謝しています。  東京と京都で、年越しと来年の仕事の準備を始めました。  片付けついでに、今年1年の出来事を整理してみました。  まずは、恒例となった今年の十大出来事から。
(1)NPO法人〈源氏物語電子資料館〉を設立 (2)京都ワックで『十帖源氏』を読む会が始動 (3)京都でハーバード本『源氏物語』を読む会 (4)『も..
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2013年12月18日

愛知県春日井市の中部大学でお話をしてきました

 小雨の中、愛知県春日井市にある中部大学大学院国際人間学研究科で、「世界にひろがる源氏物語」というテーマでお話をしてきました。  これは、大阪大学でご指導をいただいた蜂矢真郷先生と、一緒に勉強をした本田恵美先生が声を掛けてくださって実現したものです。  開会前に、大学の中にある「建築資料作成室」で、池浩三先生のもとで作成された『源氏物語』に出て来る殿舎などの復元模型等を見せていただきました。

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 かねてより見たかったものでもあり、二条院、六条院、紀伊守邸などの復元..
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2013年12月17日

先週の林文月先生の受賞記念講演

 先週実施された「人間文化研究機構 日本研究功労賞授賞式 及び 記念講演」で、林文月先生はご自身の翻訳体験を踏まえて、貴重なお話をしてくださいました。  その日のことは、本ブログ【9.0-国際交流】「日本学士院での林文月先生の授賞式に参加して」(2013/12/10)で少し紹介しました。  同行していた立命館大学大学院生の庄婕淳さんが、その時のお話と林文月先生への思いを、簡潔な文章にしてまとめたものを送ってくださいました。ここに紹介して、当日の様子を再現したいと思います。 ..
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2013年12月14日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第6回)

 前回話題になった、筆順についての話から始まりました。  「やた管ブログ(中川@やたがらすナビ管理人)」の下記の記事2本を紹介し、子どもたちに筆順を教えることの意味を語り合いました。 http://blog.livedoor.jp/yatanavi/archives/53090281.html 「教育における〈子供だまし〉」(2013年11月10日) 「筆順の話」(2013年07月11日)    私は、横書き文化が浸透している今、現在の縦書きの筆順にあまり拘らない書き方を考..
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2013年11月25日

米国ハーバード大学蔵『源氏物語』の写本

 米国ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』の「須磨」巻を、新典社から影印本として出版していただきました。

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 日本各地に留まらず、世界各国に現存する『源氏物語』の写本を、可能な限り調査・拝見して廻っています。そして、その写本に書かれている文字を翻字し、本文データベースとして加工しています。  このハーバード大学本は、鎌倉時代の中期に書き写されたものであり、完成度の高い美術品とも言える古写本です。日本を含めて現存最古と言っても過言ではない、非常に意義深いものです。 ..
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2013年11月09日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第5回)

 いつもは雨になることの多い、ワックジャパンでの古写本を読む会です。しかし、前回に続いて、今日も雨は降りませんでした。順調に来ている、ということの証しだと思っています。  今日は、「蜻蛉」巻の字母の確認から始めました。  前回に引き続き、1丁裏の8行目から2丁表の3行目までを見ました。  配布したのは、私がエディタを使って作成した、字母の私案です。  これは、ひらがな1文字に1つの漢字を機械的に充てて作成した、仮の字母版です。  ハーバード大学本『源氏物語』「須磨」の写本..
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2013年10月05日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第4回)

 今朝は小雨でした。  ワックジャパンでの勉強会は、これまでほとんどが雨の日です。前回雨が降らなかったのは、本当に特別でした。  それでも、午後になると雨は上がり、曇り空です。降る気配はなさそうなので、自転車で御所の南にある会場へ向かいました。途中で、下御霊神社の北にある丸太町かわみち屋で「そばぼうろ」を買って行きました。  今日は、いつもの「わくわく館」の町家の部屋ではなくて、道を隔てた事務所の中の一室でした。ここも、落ち着いて話のできる空間です。  9月28日(土)..
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2013年09月21日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第3回)

 ハーバード大学所蔵の『源氏物語』の古写本を読み進めています。  京都では第52巻「蜻蛉」を、原本の影印資料を基にして確認しているところです。  前回は、第1丁のオモテが終わったので、今日は第1丁のウラからでした。  本文を確認する過程で、私の翻字が不正確であることが指摘されました。  

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   この箇所を私は、「思給へし」と書いてから「し」の上に「り(里)」をナゾルようにして書き、続けて「しさまを」と書いたとしました。  しかし、「給」の次の「へ」の書かれたタイミン..
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2013年09月02日

読書雑記(78)寺澤行忠『アメリカに渡った日本文化』

 寺澤行忠著『アメリカに渡った日本文化』(淡交社、2013.7.19)を読みました。       130901_terasawa        目次は次のようになっています。
序章 日本文化の特質 第1章 伝統文化 第2章 現代文化 第3章 日本美術 第4章 宗教 第5章 俳句 第6章 日本語図書 第7章 日本語教育 第8章 大学における日本研究 第9章 アメリカ各地の日本文化 終章 文化立国・日本へ
 著者の「あとがき」の一部を引いておきます。  調査した事実に基づいて今後の日本の方向を示そうとし..
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2013年08月10日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第2回)

 猛暑の中、いつものように京都御所南にあるワックジャパン「わくわく館」に集まりました。  基本的なことは、「京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(初回)」(2013年7月13日)で確認した通りです。  今日は、ハーバード大学本『源氏物語』「蜻蛉」巻の巻頭部分のに書かれた文字を、丁寧に見ていきました。  第1頁目となる墨付き第1丁オモテに記されている1文字ずつについて、その字母までを丹念に確認しました。  写本に記されている文字を字母レベルで示すと、次のようになります。 ..
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2013年07月13日

『源氏物語』の写本を読む会(初回)

 この世に存在するすべての『源氏物語』の写本を翻字し、それを整理しデータベース化して提供するための準備を始めました。  その第1弾が、ハーバード大学所蔵の古写本『源氏物語』を読む会です。京都から始動です。  これに関する案内は、本ブログの「世界中の源氏写本すべてを翻字するプロジェクト始動」(2013年7月 8日)に書いた通りです。  今日の京都は、お昼過ぎに突然の豪雨となりました。そんな中を、京都御所の南にある町家ワックジャパンに集まりました。今日初めて会う方の参加があっ..
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2013年07月08日

世界中の源氏写本すべてを翻字するプロジェクト始動

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が取り組む一番の仕事は、この地球上の、世界中にある『源氏物語』の古写本のすべてを翻字し、データベース化してみなさまに活用してもらえる環境を整え、提供することにあります。  そのためには、『源氏物語別本集成』を継承した『源氏物語』の本文データベースを構築することです。ただし、その前提として、『源氏物語』の古写本を読んでいただく方々の協力が必要不可欠です。しかし、その協力者である『源氏物語』の古写本が読める方が、現状ではあまりにも少ないのです。..
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2013年06月16日

京都で『十帖源氏』を読む(第3回)

 先ほど上京しました。  梅雨を抜けた夏かと思うほどの京都から、新幹線で3時間もかからない東京に降り立ち、そのヒンヤリとした空気に驚きました。先週末と同様に、東西で10度という気温差はわかっていたので、妻は長袖のカーディガンを早速羽織っていました。私も、たくし上げていたカッターの袖を伸ばし、ブレザーを着込みました。  一体、この気候はどうなっているのでしょうか。尋常ではない、天変地異を実感します。  賀茂川は水嵩が目に見えて減っていました。今日、ぶらぶらと訪れた大徳寺の高..
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2013年04月24日

森田巧氏の『全訳 十帖源氏』について

 『十帖源氏』の現代語訳が、それも「全訳」が見つかった、という連絡を、立命館大学の川内有子さんから受け、突然の朗報に私は小躍りしました。また、訳者の森田巧氏は、富士市の書店のホームページの情報などから、教育関係のご著書のある方のようだ、とのこと。  これまでにも、いろいろな方法で、『十帖源氏』の情報を探っていました。それだけに、川内さんからのメールを見て、教えてもらったサイトをすぐに確認しました。  静岡県立中央図書館の蔵書を検索すると、確かに森田氏の『十帖源氏』に関する..
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2013年04月15日

ワックジャパンのカルタが京都府知事賞を受賞

 先日の記事「京都で『十帖源氏』を読む会がスタートしました」(2013年4月 6日)で、京都の活動場所としてワックジャパンをお借りしてスタートしたことを記しました。  ワックジャパンでは、草の根の国際交流と、家庭の主婦の力を発揮した活動を展開しておられます。  その活動成果の一つに、本ブログでも紹介した、「英語と日本語で楽しめる『茶の湯かるた』」(2013年1月13日)があります。なかなかユニークなカルタです。  この「英語付茶の湯かるた」に、先般、京都府知事賞の奨励賞が..
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2013年03月27日

国文研の送別会で鈴木先生に花束を渡す

 今朝は雨でした。  黒船橋から中央大橋を見やると、その川縁の桜はもう水面に花弁を散らしています。       130327_kurofunebasi        私は、桜の散り敷く芝生や砂場などは好きです。しかし、川面にたゆたい、散り散りになって揺れ動いている桜の花ビラは、どうもいただけません。どう見ても、ゴミ以外の何ものでもないと思われるからです。  東京は、もうそんな状態になっています。今週末までで咲き揃う花見はおしまいとなるようです。次は散りゆく桜を惜しみ、葉桜を楽しむことになります。  立川の職場..
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2013年02月06日

メリッサ・マコーミック先生との会食に同席して

 先週土曜日に、ハーバード大学のメリッサ・マコーミック先生と京都でお目にかかって長時間お話をしたことは、本ブログ「京洛逍遥(254)メリッサ先生と丸太町のマダム紅蘭へ」(2013年2月 3日)に記したとおりです。  その折の話について、同席した立命館大学大学院の川内有子さんに、その内容を簡潔にまとめていただきました。  以下、その文章を紹介します。   ------------------------------------------------------------..
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2013年02月03日

京洛逍遥(254)メリッサ先生と丸太町のマダム紅蘭へ

 ハーバード大学のメリッサ・マコーミック先生が京都にお出でになりました。昨日京都にお着きになり、今日はもう東京にお帰りになるという、慌ただしいことです。そのような中、昼食をご一緒しながら楽しい話をすることができました。  メリッサ先生は、先月中旬から6月までの半年間、東京大学の東洋文化研究所に客員教授として来日中です。ご専門の日本の美術と文学に関して、さらに刺激的な研究を展開なさることでしょう。  今日は、京都御所の南東角にあるマダム紅蘭で、ミニ会席をいただきなが..
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2013年01月09日

鈴木淳先生の最終講義

 基盤機関を国文学研究資料館とする総合研究大学院大学文化科学研究科日本文学研究専攻では、定年退職なさる先生の最終講義が実施されます。  今日は、鈴木淳先生の最終講義がありました。       130109_suzuki        鈴木先生は私の大学と大学院の先輩です。國學院大學に入学後、私は小林茂美先生の指導を受けました。当時大学院生だった鈴木先生は、同じ研究室におられた内野吾郎先生の指導を受けておられました。  研究室が同じだったということもあり、折々にお目にかかっていました。  その後、..
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2012年12月26日

2012年の十大出来事

 2012年もいろいろな出来事の中で、とにかく無事に生き抜くことができました。  折々に支えて下さった方々には、感謝の念でいっぱいです。  本来ならすでに終えていなければならない仕事が、まだまだ山積しています。  生き続けている限り、溜まりに溜まった仕事は少しずつでも手を付けていればいつかは終えられる、ということを肝に銘じて、山を移す気持ちで時間を割きながら取り組んでいます。  お待たせしている多くの方々には、気長にお付き合いのほどを、どうかよろしくお願いいたします。    ..
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2012年12月15日

本日発表した研究内容のメモ

 霧雨の渋谷を小走りに國學院大學へと急ぎました。「平成24年度 第2回 源氏物語の本文資料に関する共同研究会」に参加し、研究発表をするためです。  昨日から、発表資料を作成するのに手間取っていました。そのため、あらかじめレジメの印刷をお願いすることができませんでした。自宅のプリンタをフルに稼働させて、何とか16ページの資料を作りました。  本文について考える時には、自ずと資料が多くなります。わかりやすいように、グラフをカラーにしたため、インクジェットプリンタが直前まで唸って..
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2012年12月13日

源氏物語の本文に関する研究会の案内

 今週土曜日の午後、東京渋谷にある國學院大學において、豊島秀範先生の科研に関する研究会が開催されます。  参加は自由です。当日、直接会場においでいただき、受付で参加したいとお伝えください。  この研究会は、『源氏物語』の本文に関して、息の長い研究がなされているものです。  一昨年までの4年間にわたって、研究代表者である豊島先生は、科研費による研究として「源氏物語の本文資料の再検討と新提言のための共同研究」(基盤研究A)を展開し、大きな成果をあげてこられました。  その科研..
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2012年11月03日

投稿2千件一覧(5終)〈情報化/国際交流/NPO〉

 本ブログは、2000件目の記念すべき投稿となりました。  これまでの記事を項目別に5つに分類し、その題目が一覧できるように整理した第5弾であり、最終回です。  これらのリンクをたどって、また折々にご笑覧いただければ幸いです。  今回は、〈8-情報化社会/9.0-国際交流/9.1-NPO〉に関する記事の一覧です。  ここで中心となる「国際交流」というカテゴリーは、その内容にさまざまな要素が含まれます。一意に仕分けることが難しく、分類種別が混在していることをご了承ください。そ..
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2012年08月14日

霊気を浴びた後に持続血糖測定機を装着

 夜中から明け方にかけての雷雨で、京大病院の病棟全体のエアコンが早朝より停止しました。その他の電源は大丈夫だったようで、照明や電気機器は一瞬の停電ですみました。  全病棟で感染予防のため、窓やドアは開放厳禁となっています。しかし、蒸し暑くなってきたこともあり、看護師の方がガラス戸を開けてくださいました。  朝の心地よい外気が吹き込んできます。足下は寒いくらいに、スースーと涼風が通り抜けていきます。大文字山から賀茂川へと吹き渡る風が、病棟の空気を一気に入れ換えて行きました。一..
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2012年04月21日

授業(2)データベース・写本・翻訳

 地下鉄渋谷駅を降りて國學院大學へ向かいます。地上に出る建物は、来週26日にオープンするヒカリエというエリアです。  かつて、ここに東急文化会館があった頃には、学校の帰りによく立ち寄りました。プラネタリウムにも行きました。今度はどんな施設になるのでしょうか。地下3階、地上34階ということです。       120420_hikarie1        中の案内図も、準備が整っているようです。さて、どんな空間になっているのか楽しみです。  若者を対象にしたお店が中心だと思われます。しかし、買うものがなくて..
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2011年12月09日

今西科研の第3回研究会の報告

 今日は、国文学研究資料館の今西祐一郎館長が研究代表者をなさっている、科学研究費補助金・基盤研究A「日本古典籍における【表記情報学】の基盤構築に関する研究」の研究会がありました。  これは、本年度の第3回研究会となるものです。  まず、今西館長のご挨拶の後、2つの研究発表と1つの報告がありました。
(1)研究発表(田村隆︰九州産業大学)「元和・寛永期古活字版『源氏物語』の表記」 (2)研究発表(村上征勝︰同志社大学)「源氏物語の文章の数量分析」 (3)研究報告(伊藤鉄也︰..
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2011年11月27日

2日目も稔りの多かった国際集会

 「第35回国際日本文学研究集会」も2日目です。  今日も盛りだくさんの発表でした。その中から、私が特に注目したものを2つだけ、メモとして残しておきます。       111127_sonoyama       (1)「『落窪物語』の和歌       ─法華八講との関連から─」園山千里  園山さんは、ポーランド国立ヤギェウオ大学准教授です。  園山さんについては、本ブログ「ポーランド語訳『源氏物語』の新情報」(2010年11月20日)と、「ポーランドの源氏物語研究」(2011年2月10日)において、ポ..
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2011年11月20日

蓬左文庫の鎌倉期古写本『源氏物語』

 中古文学会の2日目は快晴となりました。  昨日は天気が思わしくなかった名古屋も、天気がいいと愛知淑徳大学の門を潜る気分も晴れやかです。  関係者のみなさまは安堵なさったことでしょう。       111120_syukutoku        着いて早々に、研究仲間のY先生から蓬左文庫の展示の話を伺いました。  鎌倉時代に書写された『源氏物語』の写本が出ていた、とのことです。  展示リストを拝見したところ、確かにそうです。  尾州家本『源氏物語』は当然のこととして、以下の2冊の写本の名前に目が止まり..
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2011年01月27日

ワシントンを発つ前に

 今回ワシントンで宿泊したホテルは、ホワイトハウスから歩いて30分という至近の地にありました。日本で言えば、永田町エリアです。しかし、まだホワイトハウスへは行ったことがありません。  大統領が演説をするというので、昨日の議会図書館周辺はものものしい警戒の中にありました。警察犬の多さが目立っていました。  議会図書館も一般の利用が制限され、国会議事堂と反対側の裏にある職員入口から入館しました。セキュリティチェックでは、ベルトまで外すという、空港なみです。しかし、ここにはユーモ..
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2011年01月24日

アップルストア巡礼記 in ボストン

 朝カーテンを開けると、ホテルの前を流れるチャールズ川は雪でまっ白に覆われていました。       110122_hotel        右上に、ハーバードブリッジが架かっています。川向こうが、ボストン市街です。  ハーバード大学は、ハーバードブリッジの右手前奥にあり、このホテルの右横にマサチューセッツ工科大学(MIT)があります。このMITは、インドのデリーにあるインド工科大学(IIT)と共に、世界の理工・情報学系の研究におけるビラミッドの頂点をなす大学です。  IITで日本語の授業をサポ..
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2011年01月22日

雪に埋もれたハーバード大学で

 ワシントン経由で、その北にあるボストンに来ました。  今回の旅では、空港での手荷物とボディチェックで、一度も足止めをされることはありませんでした。こんなことは初めてです。  まさか、昨夏の手術で胃のすべてを切除したことと関係があるとも思えません。  18歳で胃の3分の2を取ったときに、私の体内には内臓を固定するためにホッチキスの針が数十本使われていました。レントゲンで見ると、きれいに並んでいるのが確認できました。もちろん、錆びないステンレスです。  しかし、今回の手術でそ..
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2011年01月21日

映画「ソーシャル ネットワーク」を観て

 米国ハーバード大学へ行くユナイテッドエアーの機内で、今話題の映画、「ソーシャル ネットワーク」を観ました。 今、日本でも話題の「フェイスブック」が生まれた時の、若者の夢や現実を映画にしたものです。  ボストン大学の女学生とうまくいかなくなったハーバード大学の男子学生が、ネット上に女の子の顔を比べるために写真を集める仕掛けを考えます。動物と較べるのだと。  完全に女の子をモノ扱いにした話題で始まりました。非常に不愉快な展開です。差別で成り立つ社会を形成するアメリカらしい..
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2011年01月13日

【復元】ハーバード大学の寿司

※本記事は、平成19年3月に消失したブログの復元です。 ********************** 以下、復元掲載 **********************     2006年2月21日公開分   副題「お寿司の国際化報告(2)」      シャーロッツビルにあるバージニア大学から、ボストンにあるハーバード大学へ飛びました。ただし、雪のために、途中の乗り換え地であるワシントンでは、3時間遅れの出発となりました。ハーバード大学のあるケンブリッジ(英国と紛らわしいですが)..
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2011年01月12日

【復元】成田空港とバージニア大学の寿司

 来週の木曜日からアメリカへ調査に行きます。  ボストンにあるハーバード大学と、ワシントンの議会図書館です。いずれも、『源氏物語』の古写本の調査です。議会図書館は、昨年の1月に続いての調査です。  ハーバード大学は、4年前の2月と2年前の11月に行きました。  手術後初めての海外出張です。特にボストンは、過去2回とも寒さに震えました。  ハーハード大学は、ボストンのケンブリッジという町にあります。メールなどで「ケンブリッジより」とあると、イギリスのケンブリッジと混乱します。..
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2010年12月22日

室伏先生との充実した源氏物語対談

 今日は、神田で室伏信助先生と対談する仕事がありました。  来春、新典社から池田亀鑑に関する本を刊行する予定なので、その準備を進めているところです。その本に収録するためのインタビューを、本日、神保町にある新典社の一室で行いました。  長時間にわたり、先生はたくさんの話をしてくださいました。  お年を感じさせないパワーで、昭和10年代から今に至るまでの『源氏物語』の研究史から人物史を、精力的に語ってくださったのです。  特に、池田亀鑑が『新講源氏物語』で、「帚木」の巻末から「..
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2009年10月10日

源氏私見(2)2種類の本文を読む受容形態の提唱

 昨日の「源氏私見(1)写本の傍記混入で異文が発生」に関連して、これまでに提示している私見の確認をします。  今年の正月に、次の記事を掲載しました。 「『源氏物語』の本文は2種類ある」(本ブログ2009年1月15日掲載)  この『源氏物語』の本文に対する分別案については、まだどなたの支持もありません。学会からの反応もありません。  これは、私見が無視されているのではなくて、おそらく、確認すべき本文資料が容易に入手できないからではないか、と思っています。  私見の拠り所..
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2009年01月20日

胡蝶掌本『谷崎源氏逍遥(一)』

 とてもかわいい豆本があります。胡蝶掌本と名付けられています。  書名は、『谷崎源氏逍遥(一)』。  フロッピーディスクのプラスチックケースに入っていて、縦横9センチほどの大きさで77頁の本です。 090120qsaka1豆本  これは、本好きな仲間が刊行したもので、『源氏物語』と谷崎に対する思いが詰まっています。  谷崎潤一郎の源氏訳に関する内容ですが、書誌的な情報が中心なので、読み物ではありません。しかし、大事な情報がギッシリと入っています。頁を繰る内に、書籍としての谷崎源氏が目の前..
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2009年01月15日

『源氏物語』の本文は2種類ある

 昨年の秋にハーバード大学でおこなった研究発表では、『源氏物語』の本文の分別試案として〈甲類〉と〈乙類〉というものを提案しました。 本文分別試案の研究発表  また、その試案については、同じく昨秋、「源氏物語本文の伝流と受容に関する試論―「須磨」における〈甲類〉と〈乙類〉の本文異同―」(『源氏物語の新研究 −本文と表現を考える』平成20年11月、横井孝・久下裕利編、新典社)でも公表しました。これは、「海を渡った古写本『源氏物語』の本文 ―ハーバード大学蔵「須磨」の場合―..
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2008年12月31日

2008年の10大出来事

 今年も、いろいろなことがありました。  そして、無事に年を越せることに感謝をしています。
1.特別展『源氏物語 千年のかがやき』が大盛況 2.源氏展の図録を来場者の24%もの方々が購入 3.多忙の中、寝ないと生き続けられないことを痛感 4.米国ハーバード大学で源氏本文に関する研究発表 5.伊国ヴェネチア大学で源氏絵巻に関する研究発表 6.蘭国ライデン大学でコメンテーターを務める 7.鞍馬寺蔵与謝野晶子訳源氏自筆原稿をネット公開 8.携帯情報端末である ..
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2008年12月09日

中島岳志さんのガンディー語り

 今朝は、新大阪駅前のホテルで5時に起床しました。  NHK教育テレビで、中島岳志さんがガンディーの話をするからです。  「私のこだわり人物伝」の「マハトマ・ガンディー 現代への挑戦状」が、先週の火曜日夜10時25分から始まりました。  しかし、その日は各方面への電話連絡等に夜中まで追われ、第1回目から見ることができませんでした。  そして、今朝、再放送があるため、旅先のホテルで見ることとなりました。  中島さんには、インドのお寺で2ヶ月間も同宿して、いろいろな調査に同..
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2008年11月23日

ハーバード(6)古写本『源氏物語』2冊

今回の国際研究集会のプログラムの一つとして、ハーバード大学付属サックラー美術館所蔵の貴重な古典籍を参加者で閲覧する、ということが用意されていました。 研究集会初日の午後は、みんなでフォグ・アーツ・ミュージアムへ行き、特別室で拝見しました。 私は、ハーバード大学所蔵の『源氏物語』に関する研究発表をした関係で、一応この本の紹介役をさせられました。 ハーバード大学所蔵の『源氏物語』(「須磨」と「蜻蛉」の2冊)は、非常に古い古写本です。鎌倉時代の写本です。 古典籍に詳しい何人かの..
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2008年11月22日

ハーバード(5)初日の報告

国文学研究資料館とハーバード大学が主催する国際研究集会は、朝の9時から開会です。 タイトルは、「The Artifact of Litelature : Japanese Books,Manuscripts,and Illustrated Scrolls」(日本文学の創造物 書籍、写本、絵巻)です。 まずは、クランストン先生の開会の挨拶です。 081121cranstonクランストン先生 続いて、伊井先生の基調講演がありました。 081121ii伊井先生 そして、第1パネルの「和歌・物語・翻訳」となり..
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2008年11月21日

ハーバード(4)寿司屋が新規開店

 明日の国際研究集会の打ち合わせの合間に、ハーバード大学付属のフォグアーツミュージアムで、今回研究発表の対象となっている作品の調査を行いました。 081120artmミュージアム  貴重な古写本と絵巻を、じっくりと見ることができました。  クランストンご夫妻のご高配に感謝します。  明日の会場であるバーカーセンターも、下見をしました。 081120barcarcenterバーカーセンター  夕暮れの中の建物は、ハーバードらしい雰囲気を醸し出しています。  宿泊先のホテルに帰ると、明日の資料が届いていました。 ..
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2008年11月20日

ハーバード(2)朝日新聞を見る

 当地ハーバードは、マイナス1度です。  東京の感覚で来た私は、とにかく寒い思いをしています。  一仕事終えてからの夕食には、ホテルの近くのシーフードレストランへ行きました。  シーフードサラダが1700円でした。アメリカらしく、どっさりと来るのですが、物価は全体的に高いように思います。  インターネットは、部屋から無線LANで接続しています。ただし、1日1000円なので、これまた高いと思います。  3年前にハーバードに来た時には、ホテルのネットよりも野良電波を捕まえて、..
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2008年11月19日

ハーバード(1)寒さに震える

 成田で、円から米ドルへの両替のレートは、ちょうど100円でした。  円安が騒がれていますが、小旅行ではあまりお得感はありません。  ジェット気流に乗ったとはいえ、東京からシカゴまで10時間。  昨日に向かって飛ぶ長い旅です。  機内では、2本の映画を観ました。『まぼろしの邪馬台国』と『赤いハンカチ』です。  前者は、竹中直人と吉永小百合が大熱演でした。  話の中身は大したことはありません。その台本の不出来を、2人が懸命に盛り上げようとしていました。  夫の一部になろう..
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2008年11月17日

心身(27)お通夜から帰って来て

 青木周平さんのお通夜から帰ってきました。  今日は早朝に京都から上京し、すぐに溜まりに溜まっている膨大な書類を作成し、息つく暇もなく会議に出席し、その会議が終了して10分とたたない内に、副館長と一緒に品川にある桐ケ谷葬祭場へ急ぎました。立川に移転する前の職場の近くです。  ここは、副館長と私の大学院時代の指導教授であった、内野吾郎先生の葬儀が営まれたところでもあります。  内野先生からは、副館長は近世国学を、私はドイツ文献学を学びました。  青木さんも、我々と同じ恩師の..
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2008年10月31日

源氏千年(68)源氏展閉幕−4千人以上の方々に感謝

 本日午後4時半に、10月4日から約1ヶ月にわたって開催してきた『源氏物語 千年のかがやき』が閉幕となりました。 081031rightside右側 081031leftside左側  無事に最終日を迎えることができて感激です。  ありがとうございました。  4千人以上の方々が、この源氏展に足を運んでくださいました。  図録は、千人以上の方々が手にして帰られました。  25パーセントの入場者の方が、この展示図録を求められたことになります。  もちろん、正確な数字ではありませんが、おおよそこんなところです。  この..
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2008年09月08日

ヴェネツィアから(1)機内での映画

 先週来、怒濤のごとく東京と京都で仕事をこなし、そのままウィーン経由でヴェネツィアに数時間前に着きました。  先週は、いったい何時間横になって寝たでしょうか。移動する電車の中で休んだだけのような日々でした。とにかくこの十日間は、ほとんど寝る暇もなく校正と編集の仕事に追われていました。  今日も、ほとんど徹夜の状態のままで、朝早く成田空港に駆けつけました。ヨーロッパに行くときは、行きは寝ない方が翌日が楽です。その意味からも、飛行機の中では可能な限り寝ないで、パソコンに文章を入力..
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2008年07月29日

ハーバード大学での国際研究集会

 今秋、2008年11月21日と22日の2日間にわたって、アメリカのハーバード大学で国際研究集会が開催されます。  主催は国文学研究資料館とハーバード大学です。 「文学の創造物 −日本の書籍、文書、絵巻物−」 (THE ARTIFACT OF LITERATURE:  JAPANESE BOOKS, MANUSCRIPTS, AND ILLUSTRATED SCROLLS )  ホームページが完成しましたので、紹介します。 ハーバード大学国際研究集会  内容..
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2008年04月26日

源氏千年(32)源氏物語千年紀展スタート

 京都文化博物館で「源氏物語千年紀展 ~恋、千年の時空をこえて~」が始まるのを控えて、開会式と内覧会がありました。昨日のブログで、少しそのことを書きました。もう少し、展示会の内容を紹介したいと思います。

 開会式には、新聞発表では700人が招待されたとあります。確かに、別館のホールは人で埋まっていました。

Fzzjna7j_sテープカット



 テープカットの後、特別鑑賞会となり、オープン直前の展示会場へ向かいました。
 会場では、国宝や重文が約40点、すべてで157点ものすばらしい作品が展示されていました..
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