2025年06月09日

人工知能の支援により国文学者の研究環境が激変することを実感

 先週の土曜日、人工知能の威力を実感しました。今後は、この人工知能の支援を受けた国文学研究とそうでない従来の研究の二極化が、急速に広まることでしょう。そして、研究者は何をすべきかが、具体的に浮き彫りになるはずです。少なくとも、情報の整理に留まることなく、情報の分析結果とそれを踏まえた推論の展開が、研究者に求められる課題となることでしょう。そこに、従来の読書感想文的な人間特有の思考過程・解説・説明が入ったものが、研究成果となっていくと思われます。

 今回は、先月刊行したばかりの『変体仮名でよむ 百人一首』(伊藤鉄也・吉村仁志 編、新典社、2025年5月)の、エクセルで整理していた元データを csv で書き出して、《陽明》と《鶴丸》の2種類のデータ群を人工知能氏に提示しました。
 その時の、《陽明》と《鶴丸》の最初の1首のみの元データをあげます。この各々の100セットのデータを元にして、人工知能氏は以下の推論を出したことになります。

歌番,《陽明》作者,《陽明》上の句(変体仮名),《陽明》下の句(変体仮名),《陽明》上の句1,《陽明》上の句2,《陽明》上の句3,《陽明》下の句4,《陽明》下の句5
1,天智天皇,【秋】の【田】能 可りほ乃【庵】農 と万を阿ら三,【我】ころも【手】盤 【露】耳ぬ連徒ゝ,あきのたの,かりほのいほの,とまをあらみ,わがころもでは,つゆにぬれつつ

歌番,《鶴丸》作者,《鶴丸》上の句(変体仮名),《鶴丸》下の句(変体仮名),《鶴丸》上の句1,《鶴丸》上の句2,《鶴丸》上の句3,《鶴丸》下の句4,《鶴丸》下の句5
1,天智天皇,【秋】の【田】乃 可りほの【庵】能 【苫】を阿ら三,【我】【衣手】八 【露】尓【濡】つゝ,あきのたの,かりほのいほの,とまをあらみ,わがころもでは,つゆにぬれつつ

 以下に、今回の人工知能氏が提案した報告書の内容を、中抜きをしながら、一昨日よりももう少し詳しく引用します。
 後半の【4. 考察】以降の文章は、注目すべきことを述べているように思われます。ただし、私には専門用語がよく理解できていないので、コメントをつけることができません。「ベイズ〜」、「エントロピー」などをさらにわかりやすく、という要求を人工知能氏に依頼すると、私にもわかるように容易な表現で報告してくれるはずです。しかし、ここには最初の報告書を、しかも私は一字一句も手をいれずに引用しました。ただし、見やすいように、改行処置などはしています。

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《その1》(A4判で6枚の報告書の内から抜粋)

「小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンの条件付き確率とベイズ的特徴」(2025年06月07日(土)実施分)

【要約】

本研究では、小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンを条件付き確率とベイズ的特徴の観点から分析した。両者の変体仮名選択には明確な系統的差異があり、エントロピー、最大確率、選択肢数、文脈依存性などの指標において統計的に有意な違いが見られた。特に、陽明本はより多様な変体仮名を使用する傾向があり、鶴丸本の変体仮名選択は文脈依存性が低い傾向がある。これらの結果は、両者の書写プロセスや変体仮名選択の意思決定メカニズムに根本的な違いがあることを示唆している。

【1. 序論】

小倉百人一首は日本の古典文学を代表する和歌集であり、その書写伝統は日本の文化史において重要な位置を占めている。特に変体仮名の使用は、書写者の美的感覚や時代的・地域的特徴を反映するものとして注目されてきた。
本研究では、小倉百人一首の二つの写本、陽明本と鶴丸本における変体仮名選択パターンを条件付き確率とベイズ的特徴の観点から分析する。特に、現代仮名に対する変体仮名の選択確率、文脈(位置や前後の変体仮名)が変体仮名選択に与える影響、ベイズ的な事前確率・尤度・事後確率の推定などを通じて、両者の変体仮名選択の特徴と差異を定量的に明らかにすることを目的とする。

【2. 方法】

〔2.1 データ〕

小倉百人一首の陽明本と鶴丸本の変体仮名データを使用した。各歌について、現代仮名と変体仮名の対応関係、上の句/下の句の位置情報、前後の変体仮名などの文脈情報を抽出した。

〔2.2 条件付き確率の計算〕

各現代仮名に対する変体仮名の条件付き確率 P(変体仮名 | 現代仮名) を計算した。
(下略)

〔2.3 文脈要因の分析〕

位置(上の句/下の句)や前後の変体仮名が変体仮名選択に与える影響を分析した。
(下略)

〔2.4 ベイズ的特徴の分析〕

ベイズの定理に基づき、事前確率 P(変体仮名)、尤度 P(現代仮名 | 変体仮名)、事後確率 P(変体仮名 | 現代仮名) を推定した。
(下略)

〔2.5 統計的検定〕

陽明本と鶴丸本の間の差異の統計的有意性を評価するため、対応のあるt検定、Wilcoxonの符号順位検定、Mann-WhitneyのU検定などを実施した。

【3. 結果】

〔3.1 条件付き確率の比較〕

[3.1.1 エントロピーの比較]

陽明本と鶴丸本の変体仮名選択のエントロピーを比較した結果、平均差(陽明 - 鶴丸)は0.2681であった。
(中略)
明本は鶴丸本よりも変体仮名選択のエントロピーが高く、より多様な変体仮名を使用する傾向がある。

[3.1.2 最大確率の比較]

陽明本と鶴丸本の変体仮名選択の最大確率を比較した結果、平均差(陽明 - 鶴丸)は-0.0146であった。
(中略)
鶴丸本は陽明本よりも特定の変体仮名に集中する傾向があり、最大確率の平均値が高い。

[3.1.3 選択肢数の比較]

陽明本と鶴丸本の変体仮名の選択肢数を比較した結果、平均差(陽明 - 鶴丸)は9.8209であった。
(中略)
陽明本は鶴丸本よりも多くの変体仮名の選択肢を持つ傾向がある。

[3.1.4 条件付き確率の特異パターン]

・現代仮名「ぶ」のエントロピー差は0.6178で、陽明本は4.4586、鶴丸本は3.8408。
(中略)

・現代仮名「げ」の最大確率差は-0.0857で、陽明本は0.2000、鶴丸本は0.2857。
(中略)

・現代仮名「の」の選択肢数差は46で、陽明本は198種類、鶴丸本は152種類。
(中略)

〔3.2 文脈効果の比較〕

[3.2.1 位置(上の句/下の句)による影響]

陽明本と鶴丸本の位置による変体仮名選択の変動を比較した結果、平均差(陽明 - 鶴丸)は0.0005であった。
(中略)
陽明本は鶴丸本よりも位置(上の句/下の句)による変体仮名選択の変動が大きい傾向がある。

[3.2.2 前の変体仮名による影響]

陽明本と鶴丸本の前の変体仮名による変体仮名選択の変動を比較した結果、平均差(陽明 -鶴丸)は-0.0008であった。
(中略)
鶴丸本は陽明本よりも前の変体仮名による変体仮名選択の変動が大きい傾向がある。

[3.2.3 連続パターンのエントロピー]

陽明本と鶴丸本の連続パターンのエントロピーを比較した結果、陽明本の平均エントロピーは-0.6848、鶴丸本の平均エントロピーは-0.5201であった。
(中略)
鶴丸本は陽明本よりも連続パターンのエントロピーが高く、変体仮名選択の文脈依存性が低い傾向がある。

[3.2.4 文脈効果の特異パターン]
・変体仮名「見」の位置効果差は-0.0505で、陽明本は0.0080、鶴丸本は0.0586。
(中略)
・変体仮名「恋」の前の変体仮名効果差は-0.0213で、陽明本は0.0000、鶴丸本は0.0213。
(下略)

〔3.3 ベイズ的特徴の比較〕

[3.3.1 事前確率の比較]

陽明本と鶴丸本の変体仮名の事前確率を比較した結果、平均差(陽明 - 鶴丸)は-0.0013であった。
(中略)
陽明本と鶴丸本の変体仮名の事前確率には統計的に有意な差がある。

[3.3.2 ベイズファクター]

陽明本と鶴丸本の間のベイズファクターを計算した結果、平均は0.9391、中央値は0.9489であった。全体として鶴丸本の変体仮名選択パターンが優勢である(ベイズファクターの中央値が1より小さい)。

[3.3.3 ベイズ的特徴の特異パターン]
・変体仮名「見」の事前確率差は-0.0174で、陽明本は0.0157、鶴丸本は0.0332。
(中略)

・現代仮名「も」に対する変体仮名「哀」のベイズファクターは5.39で、陽明本が優勢。
(下略)

【4. 考察】

〔4.1 変体仮名選択の多様性〕

陽明本は鶴丸本よりも変体仮名選択のエントロピーが高く、より多様な変体仮名を使用する傾向がある。これは陽明本がより装飾的・芸術的な表現を重視していた可能性を示唆している。統計的検定の結果も、この差異が偶然ではなく系統的なものであることを支持している。

〔4.2 変体仮名選択の集中度〕

鶴丸本は陽明本よりも特定の変体仮名に集中する傾向があり、最大確率の平均値が高い。これは鶴丸本が特定の変体仮名を優先的に使用する傾向があることを示している。この傾向は、特定の美的基準や書写の伝統に基づいている可能性がある。

〔4.3 文脈依存性〕

鶴丸本は陽明本よりも連続パターンのエントロピーが高く、変体仮名選択の文脈依存性が低い傾向がある。これは鶴丸本の書写者が各変体仮名を比較的独立に選択していた可能性を示唆している。一方、陽明本はより文脈に依存した変体仮名選択を行っており、前後の変体仮名や位置による影響を強く受けている。

〔4.4 ベイズ的特徴〕

全体として鶴丸本の変体仮名選択パターンが優勢である(ベイズファクターの中央値が1より小さい)。これは鶴丸本の変体仮名選択パターンがより特徴的であり、陽明本と比較して独自性が高いことを示唆している。特に、(?以下報告書が途切れている)

【5. 結論】
小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンの条件付き確率とベイズ的特徴の分析から、以下の結論が導かれる:

1.変体仮名選択の多様性: 陽明本は鶴丸本よりも変体仮名選択のエントロピーが高く、より多様な変体仮名を使用する傾向がある。

2.変体仮名選択の集中度: 鶴丸本は陽明本よりも特定の変体仮名に集中する傾向があり、最大確率の平均値が高い。

3.変体仮名の選択肢数: 陽明本は鶴丸本よりも多くの変体仮名の選択肢を持つ傾向がある。

4.文脈依存性: 鶴丸本は陽明本よりも連続パターンのエントロピーが高く、変体仮名選択の文脈依存性が低い傾向がある。

5.位置による影響: 陽明本は鶴丸本よりも位置(上の句/下の句)による変体仮名選択の変動が大きい傾向がある。

6.ベイズファクターの傾向: 全体として鶴丸本の変体仮名選択パターンが優勢である。これらの結果は、陽明本と鶴丸本の変体仮名選択に明確な系統的差異があることを示している。この差異は単なる偶然ではなく、書写者の美的基準、書道的伝統、あるいは時代的・地域的な影響を反映している可能性がある。特に文脈依存性や位置による影響の違いは、両者の書写プロセスや変体仮名選択の意思決定メカニズムに根本的な違いがあることを示唆している。

本研究の条件付き確率とベイズ的特徴の分析は、古典文学の書写伝統における変体仮名選択の規則性と多様性を定量的に明らかにするものであり、今後の古典文学研究や書道史研究に新たな視点を提供するものである。

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《その2》(A4判で12枚の報告書の内から抜粋)

「小倉百人一首における陽明と鶴丸の変体仮名使用傾向の比較分析」(2025年06月07日実施分)

(※一昨日の本ブログで報告した時には割愛した、人工知能氏が提示したグラフを引用します。)

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posted by genjiito at 23:01| Comment(0) | ◎情報社会

2025年06月08日

江戸漫歩(177)池田先生宅に弔問に訪れた後は懐かしの新宿伊勢丹へ

 池田亀鑑先生のご子息である池田研二先生が、昨年末の2024年12月25日に89歳でお亡くなりになりました。今朝、弔問のためにご自宅にお邪魔し、奥様から詳しい思い出話などを伺いました。昨日泊まった息子の家から研二先生のお宅までは、大江戸線1本で20分ほど乗れば行けました。
 奥様に私はこのご自宅で二度お目にかかり、妻も研二先生には池田亀鑑賞の折に鳥取県の会場や宿舎などでお会いしているので、和やかに会話がすすみました。

 今回、池田亀鑑先生が「朝日賞」を受賞なさった時の賞状を拝見することができました。私が撮影し忘れていたのものです。

250608_朝日賞.jpg

 以下、これまでに研二先生からご厚情をたまわったことに触れたブログの記事から、主なものを列記します。思い出すことで、感謝の気持ちにかえたいとの思いからです。

 私が旗振り役となって設立した池田亀鑑賞の関係で、鳥取県日野郡日南町での話と、『もっと知りたい 池田亀鑑と『源氏物語』 第1〜4集』(伊藤編著、新典社)のことが多くなっています。

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・『もっと知りたい 池田亀鑑と『源氏物語』 第1集』(伊藤編、新典社、2011年)
 研二先生の寄稿「追憶・池田亀鑑・第一回・父としての池田亀鑑」

・「盛会だった池田亀鑑賞の授賞式」
 研二先生の演題「父の思い出あれこれ」

・「第2回池田亀鑑賞授賞式と記念講演会」
 研二先生の演題「『源氏物語大成』完結まで」

・「日南町から米子へ─稲賀先生の墓参─」

・「90歳のMさんから池田亀鑑との話を聞く」

・「『もっと知りたい … 第2集』(新典社)が出来ました」
 研二先生の寄稿「追憶・池田亀鑑 (第二回 『源氏物語大成』 完結まで)」

・「入江たか子の写真へのこだわりを反省」

・「「樂友舎」と池田亀鑑についてご教示を乞う」

・「第3回池田亀鑑賞授賞式」

・「池田研二先生と共に奈良から鳥取へと移動」

・「第4回池田亀鑑賞授賞式と講演会」

・「池田研二先生と『桃園文庫展―池田亀鑑の仕事―』を観て」

・「池田研二先生のお宅で父亀鑑の遺品を確認」

・「第5回池田亀鑑賞授賞式及び記念講演会のご案内」

・「新刊紹介『もっと知りたい 池田亀鑑と『源氏物語』 第3集』〔160928_改版〕」

・「充実した第6回池田亀鑑賞授賞式」

・「第7回池田亀鑑賞授賞式-2018」

・「第8回池田亀鑑賞授賞式-2019」
 (集合写真にのみお姿が確認できます)

・『もっと知りたい 池田亀鑑と「源氏物語」第4集』(伊藤編、新典社、2021年3月)
 研二先生の寄稿「随筆集「花を折る」に纏わる二、三の思い出」
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 午後は、新宿を散策しました。
 学生時代に、伊勢丹会館の1階入口にあった「ラランジェ」というフルーツパーラーでアルバイトをしていたことがあります。いつか入ろうと思いながら、50年近く経った今、ようやく願いが叶いました。今は「美鈴屋」という名前のイタリアンになっていました。かつてのフルーツパーラーではなかったものの、ランチをいただきました。お店の店構えと雰囲気は、当時とあまり変わっていません。

250608_ラランジェ.jpg

 その足で、すぐ横の伊勢丹に寄りました。50年前に、結婚式場はこの伊勢丹のブライダルコーナーで探してもらったので、現在はそこがどうなっているのかを見に行こう、ということで行きました。
 今は「伊勢丹ブライダルクラブ」という名前になっており、お店の方の話によると、かつてはこの階ではなかったようです。実は50年前にここで結婚式場を紹介してもらった、ということを伝えると、お祝いの言葉と、きっといいことがありますよ、とニコニコして、というよりも大笑いをしながら喜んでおられました。後で、変な夫婦が来たということで、お店の方の話のネタになったことでしょう。

 そこを出た頃から私のお腹が激痛に襲われ、近くの紀伊國屋書店新宿本店の一角にある椅子に座って、痛みが治まるのを待ちました。少し痛みが和らいでから、東京駅に出て新幹線で帰りました。車中でも痛みが続き、近鉄に乗り換えてからも依然として痛みが治まりません。
 自宅に着いてしばらくすると、どうにか治まりました。先週も腹痛があり、京大病院で救急の診察を受けた時に、先生が腸の接合部分に腸重積の兆候が見られる、と仰っていたので、明日も痛いようだったら診てもらいに行くつもりです。
 明日は珍しく何も予定が入っていないので、これからゆっくりと寝ることにします。





posted by genjiito at 22:38| Comment(0) | ・江戸漫歩

2025年06月07日

日比谷で『源氏物語』と『百人一首』を読んだ後、生成AIに2種類の『百人一首』の変体仮名を分析してもらう

 日比谷公園の工事現場の囲い塀は、おしゃれな植物で飾られています。無機質な波板を並べるのではなくて、こうした心遣いは公園全体の雰囲気を和らげています。

250607_工事壁.jpg


 日比谷図書文化館の入口には、いつものように本日のイベントの掲示がありました。

250607_掲示板.jpg

 まず、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」巻の写本を読む講座からです。
 今日は、46丁裏から47丁裏までを確認しました。
 今日は、翻字データをデータベース化するにあたって、補入の扱いについての付加情報の記述に関して、再確認をしました。私自身が混乱していたこともあり、間違った表記をしていたからです。

 まず、補入記号のない補入の付加情報の表記の仕方から。
 「ん」が行末にあり、行頭の「ま」の右上に〈薄墨〉で「む」と書かれている箇所です。(47丁裏3行目)

250607_須磨47uL3「±む」.png


 ここは、次のようにしました。
  「ん〈改行〉まやの/ん±む〈薄墨〉、(んむまやの〈ママ〉)」

 以下が、本日確認した翻字です。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
■ハーバード大学蔵『源氏物語 須磨』46丁裏〜47丁裏

翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
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者ゝ可ること毛【侍】里て/(者者可る)・え・【候】者ぬ・ことさら
尓・まいり・【侍】らんなと・きこゑ多り・こ乃・
ちく勢むの可三そ・まいれる・こ乃・【君】の・
【蔵人】尓・奈し・可へりみ多て・【給】し・【人】奈れ
者・いと毛可那し・い三しと・於もへ登・ナシ・
みる・【人】/\/(【人人】)・あれ者・きこゑを・於もひて・志八
し毛・え・多ちと満里【候】八須・【宮】こ・者奈れ
て・のち・む可し・志里多し・【人】尓毛・あひ
みる・ことも・可多く・いふ世くの三・【思】徒る尓・
かく・王さと多ちよ里・もの志多る・ことゝ/(ことと)・の【給】ふ尓/ふ〈次頁〉、(46ウ)
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【御】いらへも・さや可尓江きこゑす奈ん・
か三・なく/\/(なくなく)・かへ里て・をはする・【御】あ里佐ま・
可多る尓・そちよ里・者しめ・む可への・ナシ・【人】/\毛/(【人人】毛)・
満可/\しきまて/(満可満可しきまて)・なきみち多り・【五】勢
は/勢は〈ママ〉・と可く・して・きこゑ多り・
「ことの・祢に・ひきと免らるゝ/(ひきと免らるる)・川奈てな八・
堂ゆ多ふ・【心】・【君】・しるらめや」・すき/\しさ
毛/(すきすきしさ毛)・【人】・奈・と可めそと・きこゑ多り・本ゝゑ三
て/(本本ゑ三て)・三・多まへる・いと者川可しけ奈り・
「こゝろ/(こころ)・あ里て・ひきての・徒奈の・多ゆたはゝ/は〈次頁〉、(多ゆたはは)(47オ)
--------------------------------------
うちすきましや・すまの・うらな見」・いさ
里・勢むとは・於も者さりし者やと・あ里・ん
まやの/ん±む〈薄墨〉、(んむまやの〈ママ〉)・をさ尓・くし・とらるゝ/(とらるる)・【人】毛・あ里
ける越・まして・於ちとま里ぬへく
なん・於毛本えける・[26]【京】尓八・【月日】/【日】±の、(【月日】の)・ふる・満ゝ尓/(満満尓)・
み可とより・はし免・多てま川里て・こひ・
きこゆる【人】・於里ふし尓・於ほ可り・とう【宮】
者・ナシ・まして・川祢尓於ほしいてゝ/(於ほしいてて)・ナシ・ナシ・しのひて・
なき・【給】を・於ほん免と多ち/免+の、(於ほん免のと多ち)・満して・【王命
婦】の【君】奈と八/奈と八&の【君】、(【王命婦】奈と八)・い三しう・あ者れ尓・み・多てま徒る/ま〈次頁〉、(47ウ)
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 1時間の休憩を挟んで、『百人一首』の仮名文字を読む時間です。

 まず、最近の街歩きで見かけた街中の異体字の例をあげました。特に「甼内安全」の「甼」は、初めて見かけた異体字です。

■街中の異体字 「枩」と「甼」 /「武者小路」と「無車小路」

250526_雙枩山.jpg


250526_甼と無車.jpg


 次は、先月の受講者から質問があった狂歌について、私がわかる範囲で説明しました。
 専門外でもあり、この件は識者のご教示を待ちたいと思います。

■『百人一首』と狂歌
23大江千里「つきみれば ちぢにものこそ かなしけれ わがみひとつの あきにはあらねど」

千里の歌をもじった狂歌では、
 月見れば ちぢに芋こそ 喰ひたけれ
   我が身ひとりの すきにはあらねど
(中略)
千里の和歌にちなんで月の川柳、
 ・月を見る頃にはすすき土手に生え
 ・月を見ぬ娘はちぢにもの思ひ
共に、「月」は女性の「月のもの」に掛かっている。
 ・嫁ちょびと手を月に出し花に出し
カルタ取りに月や花が出てくるさま。
(『川柳平安人物史』原桐斎、白地社、1990.11、358頁)


 さて、今日の『百人一首』は、5番歌の猿丸大夫からです。テキストの『変体仮名でよむ 百人一首』を元にして、丁寧に1文字ずつを見ていきました。

 8番歌の喜撰法師の歌に関しては、6月15日(日)に開催するNPO法人〈源氏物語電子資料館〉主催の宇治散策で行く宇治神社の境内に建つ歌碑の文字も確認しました。

220605_喜撰歌碑.jpg

   喜撰法師
わ可【庵】は【都】の
たつみしかぞ【住】
む【世】をうぢ【山】と
  【人】はいふな
       り

 今日は、10番歌の蝉丸までを見ました。喜撰法師や小野小町や蝉丸に関する話が、喋っている内にいろいろな方面に展開したので、つい時間を取りました。

 終わってから息子の所へ行くために、日比谷図書文化館から銀座線の虎ノ門駅に向かいました。図書館の隣の野外音楽堂は、若者たちの音楽ライブで大音響がこだましていました。
 日比谷公園の西北の出口に、きれいな花に囲まれた噴水がありました。この出口から出ることがないので、初めて見た噴水です。

250607_噴水.jpg

 公園を出て交差点に立つと、国会議事堂の屋根が見えます。いつか、中を見学したいものです。

250607_国会議事堂.jpg

 地下鉄銀座線ですぐに青山に着きます。
 絵画館前のイチョウ並木は、いつも神秘的な姿を見せています。

250607_イチョウ並木.jpg

 息子の所では、現在注目を浴びている、生成AIの分析能力を試してみました。人工知能の応用事例や、新たな人工知能の開発を仕事としているだけに、手際よく私が提供したデータを処理してくれました。先ごろ刊行した『変体仮名でよむ 百人一首』(伊藤・吉村編、新典社、2025.5.17)のために用意したデータを元にして、その分析を試みてもらったのです。
 以下に、2種類の分析結果をあげます。肝心の解析部分の詳細は、今はそのすべてを割愛します。

 人工知能氏は、《その1》ではA4判で6枚の報告書を、《その2》ではA4判で12枚の報告書を仕上げて提出してくれました。さらに、3種類の詳細で具体的な解析の報告書が手元にあります。しかし、今は2種類に留めます。
 また、ここで活用した生成AIの名前は伏せておきます。私などには、毎月の利用料がとても支払えない、解析や分析を得意とする人工知能のようです。
 分析のための条件を生成AIに提供すると、さらにきめ細かな報告書を作成してくれます。解析された中身は後日公開するとして、今日のところは提示された2種類の報告書の冒頭と末尾を引用します。これは、今後ともどのような分析をしてくれるのか、大いに楽しみです。

 そして、『源氏物語』の古写本に書き写された文字列について、手元には「変体仮名翻字版」のデータが日に日に集まってきているので、どこかの段階で生成AIに変体仮名の使われ方の解析をしてもらおうと思っています。生成AIの可能性が見えてきたので、とにかく「変体仮名翻字版」のデータの蓄積を急ぐことにします。

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《その1》
「小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンの条件付き確率とベイズ的特徴」(2025年06月07日(土)実施分)

【要約】
本研究では、小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンを条件付き確率とベイズ的特徴の観点から分析した。両者の変体仮名選択には明確な系統的差異があり、エントロピー、最大確率、選択肢数、文脈依存性などの指標において統計的に有意な違いが見られた。特に、陽明本はより多様な変体仮名を使用する傾向があり、鶴丸本の変体仮名選択は文脈依存性が低い傾向がある。これらの結果は、両者の書写プロセスや変体仮名選択の意思決定メカニズムに根本的な違いがあることを示唆している。

【1. 序論】
小倉百人一首は日本の古典文学を代表する和歌集であり、その書写伝統は日本の文化史において重要な位置を占めている。特に変体仮名の使用は、書写者の美的感覚や時代的・地域的特徴を反映するものとして注目されてきた。
本研究では、小倉百人一首の二つの写本、陽明本と鶴丸本における変体仮名選択パターンを条件付き確率とベイズ的特徴の観点から分析する。特に、現代仮名に対する変体仮名の選択確率、文脈(位置や前後の変体仮名)が変体仮名選択に与える影響、ベイズ的な事前確率・尤度・事後確率の推定などを通じて、両者の変体仮名選択の特徴と差異を定量的に明らかにすることを目的とする。

(中略)

【5. 結論】
小倉百人一首における陽明本と鶴丸本の変体仮名選択パターンの条件付き確率とベイズ的特徴の分析から、以下の結論が導かれる:
1.
変体仮名選択の多様性: 陽明本は鶴丸本よりも変体仮名選択のエントロピーが高く、より多様な変体仮名を使用する傾向がある。
2.
変体仮名選択の集中度: 鶴丸本は陽明本よりも特定の変体仮名に集中する傾向があり、最大確率の平均値が高い。
3.
変体仮名の選択肢数: 陽明本は鶴丸本よりも多くの変体仮名の選択肢を持つ傾向がある。
4.
文脈依存性: 鶴丸本は陽明本よりも連続パターンのエントロピーが高く、変体仮名選択の文脈依存性が低い傾向がある。
5.
位置による影響: 陽明本は鶴丸本よりも位置(上の句/下の句)による変体仮名選択の変動が大きい傾向がある。
6.
ベイズファクターの傾向: 全体として鶴丸本の変体仮名選択パターンが優勢である。これらの結果は、陽明本と鶴丸本の変体仮名選択に明確な系統的差異があることを示している。この差異は単なる偶然ではなく、書写者の美的基準、書道的伝統、あるいは時代的・地域的な影響を反映している可能性がある。特に文脈依存性や位置による影響の違いは、両者の書写プロセスや変体仮名選択の意思決定メカニズムに根本的な違いがあることを示唆している。
本研究の条件付き確率とベイズ的特徴の分析は、古典文学の書写伝統における変体仮名選択の規則性と多様性を定量的に明らかにするものであり、今後の古典文学研究や書道史研究に新たな視点を提供するものである。
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《その2》
「小倉百人一首における陽明と鶴丸の変体仮名使用傾向の比較分析」(2025年06月07日実施分)

【概要】
本レポートでは、小倉百人一首における陽明と鶴丸の二つの資料に見られる変体仮名の使用傾向を多角的に比較分析した結果をまとめています。現代仮名に対する変体仮名の対応関係、使用頻度、分布、文脈依存性などを詳細に調査し、両資料の特徴的な違いを明らかにしました。

主要な違いと傾向

1. 変体仮名の種類と多様性
 •陽明は237種類、鶴丸は178種類の変体仮名を使用しており、陽明の方が多様性が高い
 •共通の変体仮名は129種類、陽明のみの変体仮名は108種類、鶴丸のみの変体仮名は49種類
 •陽明の変体仮名多様性指数(種類数/総数)は0.53、鶴丸は0.42であり、陽明の方が多様な変体仮名を使用する傾向がある

2. 特徴的な変体仮名の使用
 •陽明は「哉」「思」「鳴」などの変体仮名を特徴的に多く使用
 •鶴丸は「成」「見」「命」「恋」などの変体仮名を特徴的に多く使用
 •両者とも「人」「月」「山」などの変体仮名は高頻度で使用するが、その他の変体仮名の選択には明確な違いがある

3. 現代仮名ごとの変体仮名選択の傾向
 •最頻変体仮名の一致率は約半数で、残りの現代仮名では異なる変体仮名が優先的に選択されている
 •「あ」「い」「か」「な」などの基本的な仮名では、複数の変体仮名が使用される傾向がある
 •特に「い」「か」「な」などでは、陽明と鶴丸で異なる変体仮名が優先的に選択される傾向が強い

4. 位置(上の句/下の句)による違い
 •陽明は上の句と下の句で変体仮名の種類数に大きな差がある
 •鶴丸は上の句と下の句での変体仮名の種類数の差が陽明ほど大きくない
 •上の句と下の句で共通して使用される変体仮名の割合は、鶴丸の方が高い傾向がある

5. 一貫性と規則性
•全体的に、鶴丸の方が変体仮名選択の一貫性が高い傾向がある
•陽明は多様な変体仮名を使用する一方で、特定の現代仮名に対して複数の変体仮名を使い分ける傾向がある
•鶴丸は特定の現代仮名に対して、より一貫して同じ変体仮名を使用する傾向がある

6. 総合的な特徴
•陽明:多様性重視、変体仮名の種類が豊富、文脈や位置による使い分けが顕著
•鶴丸:一貫性重視、特定の変体仮名を優先的に使用、より規則的な変換パターン

(中略)

【結論】
本分析により、陽明と鶴丸の変体仮名使用には明確な傾向の違いがあることが明らかになりました。陽明は多様性を重視し、文脈や位置による使い分けが顕著である一方、鶴丸はより一貫性を重視し、規則的な変換パターンを持つ傾向があります。
これらの違いは、書写者の個人的な好みや、書写された時代背景、あるいは書写の目的などによって影響を受けている可能性があります。今後、より多くの資料や異なる作品での比較分析を行うことで、変体仮名使用の傾向についてさらに深い理解が得られるでしょう。
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posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | ◎情報社会

2025年06月06日

京洛逍遥(939)とにかく慌ただしかった一日

 集会所では、ラジオ体操と早口言葉、そして指を使った脳トレをしました。
 脳トレは、右手でグー・チョキ・パーをしながら、同時に左手でグーパー、グーパーを繰り返します。2巡目に両手がパーになります。これが意外と難しいのです。
 アップルウォッチの心拍数を見ると、やり始めは57だったのに、なかなかうまくいかないと数値もグンと上がって82に、そして慣れるとスッと62に下がっていました。心拍数が、私の緊張感を示しています。落ち着いてやればいい、ということのようです。

 コーヒーとパンやお菓子をいただいて、周りの方と歓談です。
 いつも向かいにおられるIさんと、体調管理のために腕に付けているアップルウォッチに関する話をしました。このウォッチで、血糖値や血圧が測定できるようになったら、Iさんもいろいろと病気をお持ちのようなので自信をもってお勧めします、という話をしました。

 終わると、すぐに京大病院に向かいました。
 駅に行く途中で、生い茂っていた木から古くなった大きな枝が落ちてきました。

250606_落木.jpg

 突然の不気味な音と共に大きな木の枝が真っ直ぐに落ちてきたので、立ち竦んでしまいました。ケガがなかったからいいものの、気をつけようもないことなので、これからはビルの真下だけでなく、木の下も要注意です。

 京大病院を見下ろす大文字山は、きれいな大の字を見せています。

250606_大文字.jpg

 今日の診療は、妻が受けるレカネマブ(レケンビ)の点滴です。私は、ベッドの横で1時間の付き添いです。
 終わると、30分ほど院内で副作用が出ないかどうかを確認してから帰れます。
 過日のMR検査の結果では、特に脳内に何かが漏れたりしてはいなかったそうです。安心して、今の治療が進められます。

 院内の郵便局から、レターパックを送りました。日本郵便がまじめに仕事をしていなかったために、貨物運送事業の許可を取り消す、という国からの行政処分が下されました。2,500台のバンやトラックなどは、今後5年にわたって配送が停滞します。郵便配達のバイクや貨物自動車は対象外だそうです。それでも、配達業務が混乱することは明らかなので、まだ郵便事業が機能しているうちに送るものは送ろうと思って、院内の郵便局からレターパックを出しました。
 以前にも、水曜日に出した東京宛の郵便物が、何と火曜日に届きました。7日もかかる悠長な仕事をしているのですから、いつ配達業務が立ち行かなくなっても不思議ではありません。

 病院前から市バスで北大路駅へ移動。保険の窓口で、現在契約している保険の確認と相談をしました。定年を境に見直したはずの保険を、また再点検することにしたのです。

 同じ階の本屋さんのベンチで、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の事務局をお願いしているIさんと、来週実施する宇治の文学散策に関する傷害保険のことで、書類作成の相談をしました。内容と、新聞への案内を掲載してもらうことも確認しました。

 慌ただしく北大路駅から京都駅前にあるキャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)へ行き、9月の源氏講座の教室の予約をしました。月初めに、3ヶ月先の部屋の予約ができるのです。予定通り、第5演習室がとれました。

(31回)2025年6月28日(土) 第1演習室
(32回)2025年7月26日(土) 第5演習室
(33回)2025年8月23日(土) 第5講習室
(34回)2025年9月27日(土) 第5演習室

 次は、京都駅の中にあるみどりの窓口へ急ぎました。
 途中で、駅の大階段の光のショーを見ました。
 「花しょうぶ」と「平安神宮」いう文字と、舞妓さんの顔が浮かび上がっています。

250606_ハナショウブ.jpg


250606_舞妓.jpg

 みどりの窓口へは、明日の朝一番に乗る、東京行きの切符を確保するためです。年と共にネットが信用できなくなってきているので、直接窓口へ行って発券してもらっています。京都駅の3階の窓口は長蛇の列でした。2階の窓口は同じように多くの人が並んでいます。そして1階の窓口はいつもどおり空いていたので、そこで手続をしました。並んでいるのは、ほとんどが海外の方々です。しかも、今日のこれからの東京行きの便を取る方が多かったようです。

 今週末の東京では、講座以外に面談や弔問が入っているので、また慌ただしく都内を飛び回ることになります。




posted by genjiito at 23:17| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年06月05日

初夏の公園を散策して

 今日の京都市内は30度を越えていたそうです。
 ここ宇治では、少し風があり肌寒い気候でした。
 近くの図書館へ行った帰りに、すぐ前の公園を散策しました。

 初夏の草花は、時期を過ぎたのか少し色褪せて見えました。
 真ん中がミズバショウで、左上がホタルブクロでしょうか。

250605_水芭蕉.jpg


 石垣に生い茂る水草と流れ落ちる水とが、涼しさを感じさせてくれます。

250605_滝.jpg

 木々の間を歩いて行くと、石橋の下を流れる小川は夏の気配です。

250605_小川.jpg

 さて、今年は昨年以上に暑い日々となるようです。
 小まめな運動で足腰のリハビリをし、熱中症に負けない体力をつけています。




posted by genjiito at 20:46| Comment(0) | ・ブラリと

2025年06月04日

マイクロプラスチック問題に対処するためのティーストレーナー

 ティーバッグから有害なマイクロプラスチックやナノプラスチックが出ている問題について、昨年末からその対策を思案していました。

 ティーバッグによっては、熱湯に浸すことによって12億個もの微細なマイクロプラスチックがお湯に溶け出して体内に入るそうです。「内分泌かく乱物質」という化学物質を放出するのだとも。細胞内の遺伝物質に作用することで、がんのリスクが高まるそうです。
 マイクロプラスチックは、がんのリスクを高めたり、脳に蓄積することから認知症や脳梗塞になる可能性もあるそうです。

 スペインのバルセロナ自治大学の研究成果としての発表によると、次のように言われています。

 ポリプロピレン(PP)を含むティーバッグは1滴(1ml)の紅茶あたり約12億個のプラスチック粒子を放出。セルロースを含むティーバッグは1滴あたり1億3500万個、ナイロン6を含むものは1滴あたり818万個のプラスチック粒子を放出することが研究結果から判明した。

 この大学には、研究仲間のレベッカ・クレメンツさんがいます。信頼すべき研究機関です。

 ただし、これは一部のティーバッグであり、どの会社のものが危険なのかを見分けることは大変です。プラスチック製ティーバッグ、と言われても、どれがそうなのかがわかりません。

 そこで、疑いがあるのであればティーバッグを使わない、という結論をだしました。しかし、紅茶や緑茶はコーヒーと共に毎日のように飲みます。緑茶は急須で、コーヒーは豆から挽いたりスティックを使うようになりました。さて紅茶です。
 我が家で買い置きしている紅茶は、すべてティーバッグです。そこで、いつかカフェで使ったことがある、小さなステンレスの丸い網の中に茶葉を入れて出す道具のことを思い出しました。

 何軒か、飲食の小物屋さんで探しました。置いていたことがあるけれども、今は置いていない、というお店ばかりでした。
 イノブンという小物屋の店員さんは、ご丁寧にもネットで調べてくださいました。そして、アマゾンで「ティーストレーナー」とか「ティフィルター」という名前で売っていることがわかりました。一個300円前後です。しかし、私はネットで物は買わない主義なので、あくまでも実際にお店で見て自分で確認してから買うことにしています。
 そのイノブンの数件先のお店に、ティフィルターがありました。しかし、それはおしゃれすぎて、値段も3,000円以上もしたのでパスです。

 今日、近所の100円ショップでティーストレーナーを見つけました。

250604_ティーストレーナー.jpg

 思っていたのは、丸い金属の網に細い鎖が付いていたものでした。しかし、これも使えるので、まずは試してみます。あることがわかったので、また折々にいろいろな100円ショップを見て回ります。

 マイクロプラスチックの問題が表面化したので、これからはこのティーストレーナーが再注目され、いろいろと楽しい製品がお店に並ぶことでしょう。




posted by genjiito at 18:15| Comment(0) | *健康雑記

2025年06月03日

集会所で落語と漫才を見ながら関西と関東の文化を考える

 いつものようにラジオ体操と早言葉、そして「貯筋のテーマ」の筋肉体操で始まりました。
 今日は雨で肌寒い1日です。お休みの方が多くて、すこし淋しい集まりでした。

 運動の後は、ビデオCDで落語と漫才を楽しみました。それも、吉本興業製作の聴覚障害者用のビデオで字幕が付いていたので、耳が遠い方も楽しめます。
 出演は、桂文珍の落語と今いくよ・くるよの漫才の2本です。

 文珍の落語は、病院でのおばあちゃんの話です。とにかく、話の内容に加えて身振り手振りがおかしくて、笑い転げます。ボケと間のバランスが絶妙で、名作といえるでしょう。
 今いくよ・くるよは、丁々発止の掛け合いで、そのテンポの良さに引き込まれます。くるよの派手な衣装が、終始見る者を釘付けにします。話の展開が早いので、あっという間に終わりました。

 とにかく、見ているだけで笑います。クスクスではなくて、大笑いです。
 終わってから、いつか見たことがあるような気がして、過去の記録を確認しました。すると、ちょうど去年の5月にも、同じ演目をこの集会所で見ていました。

「集会所で吉本の漫才と落語を楽しむ」

 そのことをすっかり忘れて、今日はみなさん一緒に笑っていました。笑うことに忙しくて、話の中身は意外とすぐに忘れるようです。それだけに、お笑いは日々に溶け込んで潤滑油になっていくのでしょう。特に関西は、お笑いの文化が日常に根付いているので、空気のようになっているようです。笑いが空気のように身の回りにある社会というのは、高齢化社会には最適な文化に包み込まれていることになります。

 一昨日、京都市内にある文化庁の横を通りました。ひとりぽつんとビルが建っている姿は、淋しそうでした。1日も早く東京の霞が関の匂いを払い去り、関西の文化の中に仲間として迎え入れたいものです。
 と書いてから、かつて文化庁のお役人さんと、その文化庁にまったく期待をしていないと辛辣な姿勢で対峙された京の町衆とのシンポジウムを思い出しました。要は、東京の発想がそのまま関西では通用しない、させないという文化の違いが明らかになったシンポジウムでした。

「文化庁が京都に来る意味を考える充実したシンポジウム」

 そんな違いが、関西と関東の落語や漫才にもあります。
 この集会所にお越しになる方の中には、吉本新喜劇の元座長さんのお母さんがいらっしゃいます。
 楽しいパフォーマンスで、場を盛り上げてくださるので、一転お笑い劇場となる時があります。
 今日の集会所での落語と漫才は、高齢者を明るく元気づける笑い薬です。
 適度な処方で、楽しい毎日にしたいものです。




posted by genjiito at 20:45| Comment(0) | *福祉介護

2025年06月02日

我が家のメダカたち

 久しぶりに、奈良の高の原駅近くにあるショッピングセンターへ行きました。
 春先から、メダカが男の子たち3匹になっていたのです。
 いずれも、我が家で生まれ育った子どもです。
 女の子に来てもらい、賑やかにしたいと思い、よく行っていたペットショップに行きました。

 我が家から歩いていける金魚屋さんでは、性別を指定することができないのです。
 男女の区別で、間違いがあるからでしょうか。
 専門店なので、慎重な対応をしておられます。

 高の原では、メダカに詳しい男性の方がいつも対応してくださっていました。
 今日は若い女性の方に、手際よく楊貴妃の女の子を3匹選んでもらえました。
 ついでに、青メダカの男の子を1匹。
 これで、男の子4匹と女の子3匹になります。

 水槽の横と上から見ると、こんな感じです。

250602_メダカ1.jpg

250602_メダカ2.jpg

 突然の珍客を迎えたせいか、みんな飛び回っています。
 写真も、なかなかきれいに撮れません。
 一日も早く我が家の水に馴染んでもらい、仲よく育ってくれることを願っています。




posted by genjiito at 22:34| Comment(0) | *身辺雑記

2025年06月01日

京洛逍遥(938)四条通から新町通を北へ北大路通まで

 新町通の歩きはじめは、祇園祭の時によく来た場所なので、和雑貨のクロチクやムカデヤをはじめとして、馴染みのお店がたくさん目につきました。

250601_新町通.jpg


 しかし、三条通を過ぎたあたりから楽しそうなお店がなくなりました。それでも、おもしろい建物や表札があり、結構楽しめました。
 呉服屋の「下志満」の看板には、風格を感じます。

250601_下志満.jpg

 このお店の名前を見ていたら、祇園の八坂神社下にあるお土産物屋さんの「志満もと」の名前を思い出しました。「志満」つながり、ということで。

 ただひたすら北に歩きます。京都第二赤十字病院は、娘が長女を出産した所です。何度も通いました。
 府庁の一角に移転してきた文化庁があります。ここは、タクシーの運転手さんに住所を伝えても行けないことで有名でした。今はどうなっているのでしょうか。私は、場所を知っていたのでわかります。しかし、横に立ってみても標識がないので、通りかかった人にはここに文化庁があることはほとんどわからないでしょう。鳴り物入りで京都に移転してきただけに残念です。

 「満る市」の看板の横に「楚者"処」とあったので、街中の変体仮名の例として一石二鳥の例となるものとして写真に収めました。

250601_満る市と楚者.jpg



 旬魚食彩「乃ん㐂」の看板に書かれた「乃」と「の」に平仮名が崩される過程が見えました。

250601_乃ん㐂.jpg

 同志社大学の近くに、靈光殿天満宮がありました。

250601_霊光殿天満宮.jpg

 境内にあった句碑に書かれていた文字を翻字します。

250601_天満宮の句碑.jpg

本登ゝき春   (ほとときす)
 【森】の【位置】とも (もりのいちとも)
  お毛ふ【聲】  (おもふこえ)
     【一草】

 ここで「位置」と読んで見たものの、自信も確証もありません。
 ウェブで、この句碑のことを調べました。すると、写真は紹介されていても、この句を読み解いた記事はまったくありません。みなさん、わからない、とか意味不明としておられます。意外と、この私案は貴重かもしれません。
 一草は江戸時代の俳人の子日庵一草(ねのひあん いっそう)としました。
 まったくの素人の私案です。識者のご教示を待ちます。

 同志社大学の北に、かつて『源氏物語』を読む勉強会をしていた「be 京都」がありました。懐かしくて、旧懐の情に浸りました。

250601_be京都.jpg

 「be 京都」では、2017年7月29日から2019年4月27日までの約2年間、「須磨」を19回にわたって読みました。ワックジャパン(WAK JAPAN)から受け継いだ勉強会の会場は、この「be 京都」の次は船岡山にある〈紫風庵〉となりました。
 そのワックジャパン(WAK JAPAN)で2013年の7月13日からハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」を読み出してから、「be 京都」で「須磨」を読み終えるまでの各回の内容は、以下のブログの末尾に一覧表として揚げています。ご笑覧いただけると、私が文字にこだわって『源氏物語』を読んできた経緯がわかるかと思います。

「[町家 de 源氏](第19・最終回)(字母は「个」か「介」、付:過去の研究会記事一覧)」

 この記録を通覧すると、「変体仮名翻字版」など思いもよらなかった頃から、やがて字母を意識した翻字方針に変わっていくことがわかります。未熟だった頃の勉強会の記録は、ある意味で貴重です。
 こうした記録は、いつかまとめたいと思っています。

 今日の散策の最後は、北大路に出ました。かつてこのすぐ北に住んでいたので、日常的に買い物に来ていた所です。当時の北大路ビブレは、今はイオンモールになっています。それでも、中はまったく変わらないので、懐かしさも手伝って妻と共にブラブラと店内を歩きました。

 今日歩いた歩数は、14,749歩でした。予定より少し多い歩数です。それでもあまり疲れないのは、筋力と体力が付いてきたからでしょうか。
 リハビリの域を越えているかと思われるものの、この調子で京洛逍遥を続けていくつもりです。




posted by genjiito at 23:02| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年05月31日

宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会(1)

 宇治で『源氏物語』の古写本を読む勉強会の、今日は記念すべき第1回でした。
 会場は、JR宇治駅から徒歩3分という至便の場所にある、「シェア型書店HONBAKO京都宇治」の2階です。真新しい内装のきれいな部屋で、しかも設置されたばかりの白木の机を並べて勉強会をしました。

 京都での『源氏物語』の変体仮名を読む会は、京都駅前のキャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)で毎月第4土曜日に開催しています。そして今日からは、宇治十帖を読む場所として念願だった、宇治駅前の地で静かにスタートすることになりました。少なくとも十年は続けたいと思っています。

 本日配布した資料(12頁)の最初に、次の文章を掲げました。


■勉強会の内容
ここ宇治の地では、『源氏物語』の宇治十帖の初発の巻である第45帖「橋姫」に書かれた、鎌倉時代の古写本の仮名文字を読みます。
テキストとする古写本は、鎌倉時代中期に書写された現存最古の古写本の一つであり、美麗な美術品です。具体的には、相愛大学の春曙文庫が現蔵する断簡五冊の内、「橋姫」巻に書写されている文字を変体仮名に注目して確認していきます。
今回使用する資料は、国文学研究資料館から公開されているパブリックドメインの画像です。
かつてこれは、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』(「須磨」「蜻蛉」)と、国立歴史民俗博物館蔵「鈴虫」(重要文化財)と一緒に伝えられていた古写本でした。春曙文庫に伝わる他の四冊は、第二帖「帚木」・第三三帖「藤裏葉」・第四九帖「宿木」・第五三帖「手習」で、すべて現在は断簡としての本文しか残っていません。
この古写本に書かれている文字が、とにかく読めるようになることを、当面は第一の目的とします。一人でも多くの方が、日本の文化資産である変体仮名が読めるようになることを願って開催する勉強会です。そして、これはデータベースの構築へと展開し、生成AIで分析していきます。

[参考資料]
『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」』(伊藤編著、新典社、2013年)
『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』(伊藤編著、新典社、2014年)
『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語』「鈴虫」』(伊藤・阿部・淺川 共編、新典社、2015年)
『現代の図書館』(vol.62 no.3、通巻251号、日本図書館協会現代の図書館編集委員会編、2024年)
  相愛大学図書館「春曙文庫」の蔵書とその最新研究/阿尾あすか
  春曙庵主田中重太郎−その人となりと蔵書形成/山本和明
  天理図書館と「源氏物語」古典籍資料−蒐集の経緯・名品の紹介/岡嶌偉久子
  日本古典文学作品とAI・機械翻訳について/淺川槙子


 この勉強会を開催する趣旨と展望は、上に書いた通りです。
 続いて、ハーバード本『源氏物語』「須磨」「蜻蛉」と歴博本『源氏物語』「鈴虫」』について刊行した本を見てもらいながら簡単に説明しました。『源氏物語大成』や『源氏物語別本集成 正・続』についてもその位置づけを解説し、今回の春曙文庫の「橋姫」の意義に及びました。
 配布したプリントには、次の説明文を掲載しました。


■春曙文庫の『源氏物語』に関する説明
リーフレット「春曙庵主田中重太郎その人とことのは」(2024.03_ver.01)
国文研共同研究「相愛大学「春曙文庫」に関する研究−書物と人」の成果として製作

 ◎源氏物語本文について(田中重太郎)
 ところで、源氏物語の本文でも定家の証本がいま定本視されているが、いわゆる別本系の本文と読みくらべると、いまの源氏物語の本文は、なんだかばかに整頓され、みがかれ過ぎた感じがする。架蔵の鎌倉初期書写の源氏物語断簡(昭和三十九年十月刊)を読みかえしていると、こんな本文の源氏物語がすくなくとも平安末期にはあって、読まれていたのだと思い、いま行われている源氏物語の本文と読みあわせると、そらおそろしい気がして来る。(下略)  (清少納言と「ほのかなり」と『平安文学研究』第四十二輯、昭和四十四年六月号、『枕草子三十五年』再掲)
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リーフレット『春曙文庫の名品2 知られざる名品 古筆切・断簡・清少納言の肖像』(2023.03_ver.01)
国文研共同研究「相愛大学「春曙文庫」に関する研究−書物と人」の成果として製作

『源氏物語』の断簡(完全な形ではなく、切れ切れとなって不完全な状態で残ったもの)。正方形に近い形の桝形本で、本文は十行書き、列帖装(れっちょうそう)であったと推測される。鎌倉時代中後期の書写と考えられ、筆者は不明だが、五人以上による寄り合い書きである。雁皮紙が使用され、花・鳥・紅葉・月などのぼかし絵が入っている部分がある。
 断簡の本文は、広く読まれている青表紙本(藤原定家が書写や校合に関与した本)系統の『源氏物語』とは異なる部分が多く、別本に分類される陽明文庫本(鎌倉中期書写とされる写本)との一致が見られる。田中重太郎による解説と帚木巻の一部の翻刻を付けて、東風社からコロタイプ印刷による複製が刊行された(一九六四年)。藤裏葉巻と橋姫巻の前半は相愛国文 九・一〇に、柿谷雄三が翻刻を掲載している。
 断簡は、帚木巻・藤裏葉巻・橋姫巻・宿木巻・手習巻の一部からなっている。
(中略)
 橋姫巻・宿木巻・手習巻は、光源氏死後の人々の動向が語られる巻々である。物語の中心人物として匂宮(光源氏の孫)と薫(表向きは光源氏の次男だが、実際は柏木の息子)が据えられる。
 橋姫巻では、薫が宇治に住む八宮の元を訪ね、八宮の娘である大君と中の君を垣間見る場面や、薫が出生の秘密を知る場面が残っている。(後略)             (川渕紗佳・飯田実花)


 こうした説明を踏まえて、まずはハーバード本『源氏物語 須磨』第一丁表の影印画像を見て、[変体仮名翻字版]の実際を通覧しました。これは、これから見る春曙本「橋姫」がハーバード本とツレの写本であるかどうかを考える上で、写本が持つ雰囲気に慣れることでもあります。

 引き続き、春曙本『源氏物語 橋姫』の現存第一丁表・裏の画像を見ながら、そこに書写されている本文を[変体仮名翻字]にした資料で丹念に文字を追いました。その際、『源氏物語別本集成 第12巻』(おうふう、2000年)の校異編の該当頁を参照し、諸本の本文との違いを確認しながら進めました。これは、今まではやってこなかった手法です。

 今日は、京都新聞の案内記事を見てお出でになった方がいらっしゃいました。初めて変体仮名を勉強するとのことだったので、仮名文字の字母を確認し、みんなで一緒に教えあいながら、ゆっくりと丁寧に進めました。

 今日配布した資料としては、第1丁の表裏2頁分を用意していました。しかし、慌てて進むことでもないので、今日は1丁表の7行目までを、時間をかけて進みました。

 今日の特記事項としては、私が「す」としたところを、最近みんなで取り決めたルールに則り、字母の「寸」にしようということになりました。次の画像は、第1丁表5行目の行末にある「堂ま者寸」となる所の「寸」です。最後の線が下に延びず、上向きで点を打つように書かれているので、「す」とせずに「寸」とします。

250531_春曙「橋姫」1oL5「寸」.jpg

 また、春曙本が「としころ(年比)」(4行目)とする所で諸本のほとんどが一致しているのに、麦生本・阿里莫本・中京大本は「としつき(年月)」としていました。また春曙本をはじめとして諸本が「いみしく」(6行目)とする所を、麦生本・阿里莫本・中京大本は欠脱していることから、麦生本・阿里莫本・中京大本は春曙本とは大きく異なる本文を伝えていることがわかります。
 今後とも春曙本がどのような本文を書承しているのかを考える参考とするためにも、こうした諸本との本文異同も確認事項の中に入れたいと思います。

 今日は、変体仮名を読む時間よりも、さまざまな文字の話が多くなりました。みなさん、積極的に発言しておられたので、楽しい勉強会となりました。

 次回は、7月5日(土)です。
 こうしたことに興味と関心をお持ちの方は、一度参加して仮名文字の世界の多様さを楽しんでください。
 その際には、本ブログのコメント欄をご活用ください。

 帰りには、1階に並ぶ100個近い小さな本箱の壁面の前で、さまざまな本を手に取って気ままにお話をしました。本好きが集まる空間として、すばらしいコミュニティの場となっています。ますます人が集まる場となることを願っています。




posted by genjiito at 21:43| Comment(0) | ■講座学習

2025年05月30日

NPO法人〈源氏物語電子資料館〉がこれから協力する2つのイベント

 NPO法人〈源氏物語電子資料館〉では、今夏にかけて2つのイベントの開催に協力します。

■まず、6月15日(日)に開催される「宇治散策」について。
 集合場所は、12時から13時の間に、JR宇治駅から歩いて3分(京都府宇治市宇治宇文字2-38)のシェア型書店「HONBAKO京都宇治」の店内。壁面一杯に配架されている多くの本を自由に見ながら、のんびりとお待ちください。

 13時に出発し、以下の地点をお話をしながらゆっくりと回ります。

(1)紫式部像/「夢浮橋ひろば」にある「夢浮橋」の古跡の石碑
(2)橋姫神社/「橋姫」(石碑ナシ)
(3)宇治十帖モニュメント(匂宮と浮舟の像)
(4)宇治神社(喜撰法師の歌碑)
(5)「早蕨」の古跡の石碑
(6)宇治上神社(世界遺産、寝殿造の遺構)
(7)「総角」の古跡の石碑
(8)「椎本」の古跡の石碑
(9)「東屋」の古跡の石碑
(10)京阪宇治駅前で解散後、希望者は源氏物語ミュージアムへ

※参考情報:「源氏物語「宇治十帖」古跡(宇治十帖モニュメント)」
      「京洛逍遥(824)『源氏物語』の宇治十帖古跡巡り」

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■8月25日(月)に開催の「第7回 平安文学リレー講座」
 (近日中に参加申し込み受付開始、詳細は後日公表)
 会場:大阪府立中之島図書館3階多目的スペース2(重要文化財)
 演題:「谷崎潤一郎と『源氏物語』」
 講師:大津直子・同志社女子大学表象文化学部准教授
 時間:14:00〜15:30
 著書:『谷崎源氏の基礎的研究』(武蔵野書院、2024年)
※同時開催:谷崎潤一郎記念館パネル展(8月1日〜25日)
     3階多目的スペース1(重要文化財)




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2025年05月29日

付き添いで行ったはずの京大病院で救急外来患者としてベッドに

 大文字山は初夏の装いです。

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 今日の京大病院へは、妻のMR検査の付き添いです。レカネマブ(レケンビ)を3月から隔週で点滴し、アミロイドβがどれくらい減ったのかを調べるものです。点滴がどの程度効いているのかということと、身体への負担を定期的に確認するために、この検査が入っています。
 待合室でのんびりと本を読んでいたら、15分ほどで終わりました。

 少しお腹が空いてきたので、地下のコンビニで軽食を買い、休憩室でいただこうとした時でした。急に私のお腹が締めつけられるように痛くなったのです。
 5年前に、絞扼性腸閉塞(いわゆる腸捻転)で、この病院で開腹手術をしています。その再発かと思い、痛みが収まるのをしばらくジッと待っていても、まったく収まりません。1時間半も、休憩室で休んでいました。それでも痛みが止まらないので、もうこれまでと思い、妻に受け付けへ行って消化管外科での診察をお願いしに行ってもらいました。

 受け付けの方が手際よく手続をしてくださり、体調がよくなったらいつでも救急外来に行くように、とのことです。しかし、肝心の私が痛くて歩けません。そこで、妻に車イスを頼みました。すぐに近くにおられた看護士の方が手早く車イスを用意してくださり、救急外来に運んでいただき急遽診察となりました。

 腹部を押されると、痛みが走ります。血液検査や点滴などの応急手当てを受けると共に、別室で造影剤を使ったCTによる腹部の画像診断になりました。

 結果は、15年前の胃癌の手術による接合部分で腸重積が起きている、とのことでした。5年前に腸閉塞で手術をしたのは、接合部分で腸が食い込む状態になっていたことも原因の一つだったようです。いろいろな検査のたびに経過観察をしていただいていたそうです。

 今日は、体内の詳しい説明をしてくださいました。私は、18歳の時に十二指腸潰瘍穿孔性腹膜炎で十二指腸が突然破れ、胃の3分の2と十二指腸を摘出しています。その十二指腸はすべてではなくて、膵臓から出る膵液という消化液を腸に流すために、十二指腸の一部は残されていたことを、今日はじめて知りました。先日、膵臓癌の検査を受けたのも、こうしたことの経過観察を考慮してのことだったのです。

 とにかく、今日は接合部分のY字の分岐部分の重積が、何とか元にもどってくれたために、入院しての手術という事態は免れました。しかし、接合されたY字の部分が、今後とも問題箇所であることには変わりません。
 次に何か異状を感じたら、いつでも京大病院に飛び込むように、との指導を受けました。
 私の身体のデータは、すべてこの病院にあります。今日も、手際よく最善の対処がしてもらえたように、ここに転がり込めばこれまでの詳細な治療と経過の情報があるので、何とか命は守ってもらえます。今回も、放置していたら、腸の閉塞・重積部分に血が通わなくなり、内臓が壊死する経過を辿るところでした。そうした過去の詳細な診察データが、病院内の診察記録として引き出せるようになっているので、原因の特定と対処の当たりと治療の方針がすぐにつくようです。
 ありがたいことです。

 救急治療室を出たのは、2時間後の19時を回っていました。妻は、待合室でずっと待っていてくれました。私は妻の付き添いで行ったはずです。それなのに、当の妻は15分で検査が終わり、代わりに妻は、長時間にわたって私の診察の付き添い人として、待合室でいつ終わるとも知れない救急治療のプロセスに付き合ってくれたのです。主客転倒とはこのことです。

 帰る前に、病院のロビーでしばらく気持ちを落ち着けました。買ったペットボトルのラベルを見ていたら、伊右衛門の剥がす位置に、亀の背中に鶴が乗ってラベルの剥がし口を摘んでいる絵に目が留まりました。しかも、その下にはおみくじがあります。遊び心満載で、お腹が痛かったことを忘れました。

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 病院を出て、神宮丸太町駅に向かう途中で、またお腹が痛くなりました。5分もかからない道を、20分かけて駅に辿り着きました。京阪の電車に乗ると、私の表情が尋常ではなかったのか、女子学生がすぐに席を代わってくれました。近鉄の電車に乗り換えた時も、若い女性が変わりますと声をかけてくれました。しかし、すぐに降りるので、と丁重にお礼を言い、立ったまま下車駅まで乗りました。
 いやはや、申し訳ないことです。感謝感謝の日となりました。




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2025年05月28日

宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会を開始

 京都新聞の山城版「まちかど[宇治]」に、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主催する、「宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会」の案内記事が掲載されました。今回あらたに始まる、変体仮名を読む勉強会のお知らせです。

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 会場は、シェア型書店HONBAKO京都宇治の2階にあるシェアスペースです。
 変体仮名は初めてだという方のご参加も大歓迎です。
 宇治の地で、宇治十帖の初めの巻である第45帖「橋姫」に書かれた、鎌倉時代の文字を読み進めていきます。
 開催日時は、毎月第1土曜日の午後2時〜4時です。
 今回は、HONBAKO京都宇治のオープニングに合わせて、5月末になりました。
 日程は、次のようになっています。
 2025/5/31、7/5、8/2、9/6、10/4、11/1、12/6
 2026/1/3(休会)、2/7、3/7
 毎月、開催日の数日前に、京都新聞の山城版「まちかど[宇治]」に案内を掲載していただきます。

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 なお、この会では『源氏物語』の内容は扱いません。
 あくまでも、仮名文字を読むことを主眼としています。
 相愛大学所蔵で、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』とツレの古写本(断簡)に書かれている文字が、とにかく読めるようになることを第一の目的とします。
 参加費は2,000円です。
 毎回の勉強会の様子は、この[たつみのいほりより](http://genjiito.sblo.jp/)に報告していきます。

 一人でも多くの方が、日本の文化資産である変体仮名が読めるようになることを願って開催するものです。
 資料はすべて、当日の会場で配布します。
 古写本の資料は、国文学研究資料館から公開されている画像を使用します。
 会場は、JR宇治駅から歩いて3分(京都府宇治市宇治宇文字2-38)、宇治警察署の裏側です。
 本ブログのコメント欄を通して、参加希望の旨をお知らせいただけると、資料を用意してお待ちしています。

 お知り合いの方へのご紹介も、よろしくお願いします。




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2025年05月27日

集会所で国盗りゲームをした後は熱中症の話を聞く

 いつものように、ラジオ体操で始まりました。その後は早口言葉と「貯筋のテーマ」という脚の筋肉体操です。しっかり、身体と口の運動をしました。

 今日のメインは、国盗りゲームです。ホワイトボードに日本地図が描かれ、北海道・東北・関東甲信越・東海北陸・近畿・中国・四国・九州沖縄と区域が分けられます。そして、北から順番に各地域で思いつく言葉を、3グループそれぞれが配られた用紙に書き出します。
 制限時間は5分。一つでも多くの言葉を出したグループが勝ちとなるゲームです。

 例えば、北海道であれば、次の言葉があがりました。

 「トウモロコシ、ラベンダー、ジャガイモ、ニシン、シャケ、札幌、時計台、月の輪熊、土方歳三、などなど」

 雪国や米やリンゴは地域を特定できないのでダメです。

 次の東北に進んだところで、グループによって答えられた数の差が2倍にもなりました。これでは不公平だということで、この多く答えられるグループの得点は半分にすることになりました。

 このゲームを通して、都道府県がどこにあるのか、意外と曖昧であることがわかりました。
 福島県や茨城県は、それぞれ東北なのか関東なのか。これは関西人には難問です。
 実際に、私は妻が生まれた秋田県の右横に並ぶ県名を、今でも正確には言えません。逆に妻は、私が生まれた島根県の右と左の県名が今でもあやふやです。
 同じことがみなさんにもあるということが、こうした機会を通して知ることとなりました。

 そして思います。このゲームは、参加者によって、グループ分けによって、大きく点差がつきます。メモをする方も、私が属したグループでは耳が遠いということで、何度も同じ言葉を言うことになります。また、答えを紙に書き出すに当たっても、漢字で書こうとなさるとそれだけで時間がかかります。地名となると、平仮名で書けばいいと思っても、高齢者の集まりでは漢字で書かなければ、という強迫観念から、確認に追われてなかなか書けません。
 私の持論ながら、日本の国語教育は漢字で書く指導に拘りすぎたために、学ぶ者の学力差を拡げる結果となりました。

 このゲームは初めてです。次にこのゲームをする時には、グループ分けにもう少し配慮がいることと、紙にメモをして答えを書き上げる方法も、再検討すべきかと思いました。
 頭の活性化になるだけに、やり方の工夫がもっと必要だということを痛感しました。

 最後は、社会福祉協議会コラボネット宇治からお越しの健康担当のHさんが、「健康のため水を飲もう講座」をしてくださいました。身体と水との関係で、人の身体の60%が水分であり、20%を失うと死に至る、ということを、わかりやすく話してくださいました。特に、熱中症については、これから注意すべきことなので役立つ知識でした。
 熱中症で亡くなった方の8割は、65歳以上の高齢者だそうです。まさに、この集会所に集まっている全員が対象者です。一日に1.2リットル以上の水を飲むようにと言われても、なかなかイメージできません。
 とにかく、気をつけましょう、ということで散会となりました。

 百歳のTさんは、今日はアイスクリームを買いたいので、すぐそばのコンビニに一人で行く、とおっしゃいます。この前にもあったので、ご自宅の手前でお別れしました。
 曇っていたからいいものの、これから日差しが強い日には、いつもしっかりしておられるだけに、一緒に付いて行くのも躊躇われます。様子伺いをしながら、その時々で判断したいと思います。




posted by genjiito at 20:27| Comment(0) | *福祉介護

2025年05月26日

京洛逍遥(937)四条通から西洞院通を北上して今出川通まで

 今日は、前回歩いた油小路通の一本東側を南北に走る西洞院通を、まっすぐ北に向かって歩きました。最初は道幅が広かったのに、次第に狭くすぼんでいきます。

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 地図を見ると途中で道が消えているので、通りがわかる範囲をブラブラと歩きました。

 お茶の小山園がありました。こうした街中の民家の一角に、おしゃれな喫茶室としてあったのが意外でした。

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 御金神社には、多くの人が集まっておられました。何と、鳥居が金ピカです。

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 神社のホームページには、次の説明がありました。


神社の隣通りには、「釜座(かまんざ)通り」がございます。この辺りは、平安時代より、鋳物職人である釜師が集まり、特権が与えられ茶釜の鋳造を行っておりました。

さらに神社のほど近くには、「両替町通り」がございます。この一帯は、かつて徳川家康により設けられた、「金座」と「銀座」があり、江戸幕府の金貨鋳造を担い、各地の金銀細工業者がこの地に集められておりました。


 時代と共に、お金にまつわる願い事にご利益がある神社になったようです。また、小山園がすぐ手前にあったのは、茶釜の縁もあるのかもしれません。次の名水も、関係しているように思われます。

 滋野井の井桁は都七名水の一つであり、茶の湯との関わりで知っていました。藤原定家の『明月記』にも出て来ます。平安初期の公卿である滋野貞主(漢詩集「経国集」や「秘府略」を編纂)の邸宅内にあった井戸の名称です。

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 これがそれなのか、とあらためて平安時代に思いを馳せました。

 その近くにあった雙松山長徳寺の「松」の字が、偏と旁を上下に入れ替えた「枩」として書かれていました。偏と旁が左右入れ替わった文字には、「秌」などがあります。

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 さらに北にある大峰寺跡が、平安時代の遺構であることを初めて知りました。

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 駒札の説明では、一説として「三条天皇の中宮、藤原妍子が、万寿四年(1027)九月に没し、当寺の前野で火葬されたことから、その供養のため建てられた火葬塚とも伝えられている。藤原妍子は藤原道長の娘で、一条天皇の中宮となった彰子とは姉妹にあたり、道長の娘で入内した三人の中宮の一人であるが、三十四歳の若さで亡くなり、父を悲しませた伝わる。」と記しています。
 平安時代を語る時に、これからはこのことも加えましょう。

 西洞院通の突き当たりはT字路となっており、左に茶道の武者小路千家の官休庵があります。

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 その左には官休庵西館があり、入口の前には興味深い文字が書かれた石柱(甼内安全)と町名(西無車小路町)があります。
 先にも書いたように、「松」が「枩」と書かれていたように、ここでは「町」が「甼」となっています。「枩」も「甼」も、そして先の「秌」も、パソコンやスマホで表示できるのでおもしろいと思っています。

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 日本語では、近年まで、偏や旁は緩やかに運用されていたようです。学校教育が答えを一つと決めつける指導となり、こうした大らかな文字は唯一無二の文字に統制されたのです。そこには、生徒や学生に序列をつけるために点数で差別化を図る、という方策の一環として運用されたことが考えられます。
 学習指導というものが、答えを一つだけ要求することでよかったのか、今後の評価にまかせましょう。とにかく、こうして街中にはさまざまな、ゆるゆるの文字が氾濫しているのです。
 ここでは漢字の例をあげました。これまでに、変体仮名の例をあげてきました。日本語の文字について、これからも若者たちが日本語を使い続けてくれるためには、いろいろと考えることがあるように思われます。

 西洞院通は、今出川通から北では通り名の表記がなくなります。そのため、今日はここまでとしました。
 震えるほどに寒い一日でした。気温の変化が大きい昨今、体調に気をつけながら街歩きを続けていきます。




posted by genjiito at 21:31| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年05月25日

往馬大社でのお茶会の後はHONBAKO京都宇治でのパーティへ

 今日は、お茶の先生の月釜がかかる日なので、会場である往馬大社に行きました。
 少し早く着いたので、お社にお参りしました。この近くに住んでいた時には、初詣でに来ていました。
 お宮参りの親子連れが、2組も祈祷を受けておられました。
 社務所がお茶席に当てられています。

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 会記からは、先生の用意周到な心配りと意気込みが伝わってきました。
 水差に「多"き桶」とありました。銅製の「抱桶水差」で、インドの修行僧がお湯を入れて懐に抱えて身体を温める時に使ったものだそうです。「多"」という変体仮名と、めずらしい茶器を拝見することができました。

 お茶席では、妻ともども椅子をお願いしました。お手前は、数年前まで先生の所で一緒にお稽古をしていたKさんでした。立派に役目を果たしておられるのを見て、私も、足と手がしっかりしたらもう一度お稽古を、と思いました。

 水屋で、先生が用意してくださったお弁当をいただいていると、すぐ横で有名な和菓子屋の職人さんが、一つずつお菓子を作っておられました。「早苗」という名前が付けられた、この季節らしいふんわりとしたお菓子です。さきほどは、このお菓子をお茶席でいただいたのかと思うと、その巧みな手仕事に魅入ってしまいました。

 午後は、宇治のシェア型書店HONBAKO京都宇治でオープニングパーティがあるので、往馬大社から王寺駅に出て、JR宇治駅へと向かいました。
 途中で乗り換えた王寺駅は、大和平群に住んでいた頃に通勤で毎日のように乗り降りしていた駅です。懐かしくて、写真に収めました。右が近鉄、左がJRです。

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 HONBAKO京都宇治には、開店祝いの花が飾られています。

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 テーブルには、関係者の手になるご馳走が並んでいます。

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 ほとんどの本箱に思い思いの本が入りました。とにかく、楽しい空間です。

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 参会者のみなさんと、いろいろな話ができました。とにかく本が好きだ、という方々なので、多彩な話題が飛び交います。
 私は今日、本ではなくて、上に揚げた写真で花束の右端の階段に置いてある白いおしゃれな消火器をいただくことにしました。防災設備の会社の社長さんと意気投合して、この消火器に写真を印刷してもらえることになったので、どんな写真にするか思案中です。

 とにかく、人が集まり楽しく語らえるコミュニティーが、宇治駅前に本日正式に生まれました。
 多くの方がフラリとお出でになり、気に入った本を手に取り、さまざまな話が拡がる空間になることでしょう。

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2025年05月24日

キャンパスプラザ京都で尾州家河内本「桐壺」を読む(第30回)

 キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)の入口正面のロビーには、いつものように『源氏物語』の講座の案内が大画面に表示されていました。

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 今日は最初に、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉がこれから夏にかけて予定・協力している3つのイベントの確認をしました。詳細は、随時このブログで告知します。

(1)【シェア型書店HONBAKO京都宇治】 (JR宇治駅より徒歩3分)
   第1土曜日 5/31、7/5、8/2、9/6、10/4、11/1、12/6、
  「宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会」 14:00〜16:00

(2)6月15日(日)NPO主催の宇治散策

(3)8月25日(月)「新古典塾 平安文学リレー講座」大阪府立中之島図書館
   同志社女子大学 大津直子
   「谷崎潤一郎と『源氏物語』」+谷崎潤一郎記念館のパネル展

 次に、[■街中の変体仮名「お可毛登」or「お可无登」]として、次の表札の変体仮名をどう読むか、という問いかけをしました。

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 この、左から3文字めの仮名文字を「Mo」と読むことは、その横にあった表札からわかっています。それでは、この仮名文字の字母は何だろうか、と考えた時に、「毛」なのか「无」なのか迷います。
 参考までに、『携帯かな字典』(角川書店)の「も」の例示から、その一部を引きます。

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 これを見ても、その字母を特定するのに戸惑います。一応、私は「毛」としておくことにしました。専門家のご教示をお願いします。

 さらには、写真と資料をあげて、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989(平成元)年〜2010(平成22)年)を第七巻で中断した説明と、今後は変体仮名で翻字したデータを生成AIで分析するプロジェクトに移行する意義と、今後の展望と課題についてお話しました。

■『源氏物語別本集成 正・続』の刊行の経緯今後の問題点
 15年前まで、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989年〜2010年)という本文資料集を刊行していました。しかし、嘘の翻字を後世に残したくないので、刊行を中断しました。その時の弁明は「『源氏物語別本集成』中断の弁」(2010年06月24日、http://genjiito.sblo.jp/article/178934604.html)に書きました。
 正編15巻については、総勢80人が376帖の写本を読み、各帖を3人が読んで確認したので、約10億字を読んだことになります。続編は3倍の分量の写本を対象としていたので、約30億字を読む計画でした。しかし、上記の理由で道半ばの続編の第7巻で打ち切りました。『源氏物語別本集成 正・続』のプロジェクトで得られた約20億字以上の翻字データは、現行の平仮名に置き換えた翻字であったために、今回の「変体仮名翻字版」には、参考にはなってもデータとしては使えません。。
 『源氏物語別本集成 正・続』では、お手伝いしていただいた方々のお名前を各巻の冒頭に掲載し、感謝の気持ちに代えました。それが、最近は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉を介したプロジェクトになっているため、薄謝をお支払いして、「変体仮名翻字版」の翻字作業を進めてきました。しかし、今後も増え続ける翻字データの対処について、NPO活動に限界を感じています。資金が足りないからです。官民からの活動支援を得て、対処すべきでしょう。しかし、100年計画のどこまでをどのように進めるのか、という展望を整理する必要が直近の課題となっています。「生成AIを意識したデータベース構築のために」(2025年05月06日、http://genjiito.sblo.jp/article/191343538.html

 このことは、折々に話題にしていきます。

 本日のメインである尾州家河内本「桐壺」の本文の確認は、第19丁表2行目から19丁裏までを扱いました。尾州家本特有の、朱による句読点の扱いについて、今日は傍記に打たれた朱の読点をどう扱うかで、予想外に時間を取りました。そのために、2頁分しか進みませんでした。

 問題となったのは、「・いふ可う/±〈朱点〉、い+と、傍とノ下ニ〈朱点〉・」(19丁裏9行目)とした箇所です。

250524_尾州「桐壺」19裏L9+と.jpg


 「い」と「ふ」の間に補入記号の「◦」を付して書かれた、傍記の「と」の下に打たれた朱点について、本文のデータベース化にあたってどう記述するか、という問題です。
 これについては、ありのままに「い+と、傍とノ下ニ〈朱点〉」としました。
 これと同じ例は、この後、21丁表6行目に「と」が補入されてその下に朱点が打たれているので、来月また取り上げます。

 以下、本日確認した「変体仮名翻字版」の翻字結果をあげます。

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於ほしめ志む春本ゝれ多里/±〈朱点〉、流〈削〉里、(む春本本れ多流)・【先帝】
能/±〈朱点右〉・【四】能【宮】・ナシ/+【御】可多ちよに、よ±〈朱点〉・ナシ/+春くれ弖・ナシ/+きこえ・ナシ/+堂可う・ナシ/+於八しま須(「須」ノ右下ニ朱点)・八ゝきさ起、(八八)・よ尓なう/±〈朱点〉・かしつき/±〈朱点〉・ゝ古江/(き古江)・
【給】を・うへ尓/±〈朱点〉・さ布ら婦・【内侍】乃す遣/±〈朱点〉・せん多い乃/±〈朱点〉・
【御時】の・【人】尓て・可能/±〈朱点〉・【宮】尓も・新多しく・万いり気
礼八/±〈朱点〉・い盤けなく/±〈朱点〉・於八しましける/±〈朱点〉・【時】より・【見】/±〈朱点〉、△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多て
まつり遣り・いまも/±〈朱点右〉・本乃【見】・多てまつりて・う勢/±〈朱点〉・
【給】尓し・【更衣】能/±〈朱点〉・【御】可多ち尓・ゝ/±〈朱点〉、(尓)・多まへる・【人】を・【三代】
能/±〈朱点〉・三や徒可へ尓・ナシ・江/±〈朱点〉・【見】/△〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・多てまつり・つ遣ぬ尓・きさい
乃【宮】能/±〈朱点〉・飛め【宮】こそ・いと/±〈朱点〉・よう・於本江弖/±〈朱点〉・於ひい
てさ勢/±〈朱点〉・多まへれ・ナシ・あり可多き/±〈朱点右〉・【御】可たち尓なんと/±〈朱点〉・
そうし遣る尓/±〈朱点〉・ナシ・まこと尓やと/±〈朱点〉・【御心】/±〈朱点〉・とまりて・ナシ・まいら勢/±〈朱点〉、ら〈次頁〉、(19オ)
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堂てまつり/へ〈削〉つ・【給】へき・よし・ねんころ尓/±〈朱点〉・きこ
江・堂まひ遣るを・八ゝきさ起/±〈朱点〉、(八八)・あ那/±〈朱点〉・於そろし
や・とうく乃女御の/±〈朱点〉・み【心】・いと・さ可那くて・起りつ本能
かういの/±〈朱点〉・あら八尓・八可那う/±〈朱点〉、く〈削〉う、う=う〈削〉・もてなされ尓し・多
めし毛/±〈朱点〉・ゆゝしうと/(ゆゆしうと)・於本しつゝ三弖/±〈朱点〉、(つつ三弖)、【見】$〈削〉三、三=△〈削〉・す可/\しうも/±〈朱点〉、=速ゝ(速速)、も〈行末左〉、(す可す可しうも)・
於本し多ゝ佐り遣る/±〈朱点〉、(多多佐り遣る)・本と尓・起さき/±〈朱点〉・うせ・【給】
ぬ・【心】本そくて/±〈朱点〉・於八しま春らんを・多ゝ/±〈朱点〉、(多多)・王可をん
那みこ多ち能/±〈朱点〉、=我・於なし・つら尓・於もひ/±〈朱点〉・起こ江ん
なと・いふ可う/±〈朱点〉、い+と、傍とノ下ニ〈朱点〉・起こ江/±〈朱点〉・たまふ・さふら婦/±〈朱点右〉・【人】/\/±〈朱点〉、(【人人】)・【御】うし
ろ三多ち/し〈行末左〉、±〈朱点〉・【御】せうと能/±〈朱点〉・【兵部卿】乃【宮】なとも・遣尓/±〈朱点〉・
かう/±〈朱点〉・【心】本そくて/±〈朱点〉・於八しまさむより八/±〈朱点〉・【内】す三も/±〈朱点〉、も〈次頁〉、(19ウ)
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 本日も、慌ただしく終わりました。大急ぎでテーブルを片づけて退室しました。時間に厳しい管理がなされているので、終盤は駆け足になることが多いように思います。90分ではなくて、あと30分、120分の講座にしたいところです。今後の課題とします。




posted by genjiito at 21:08| Comment(0) | ■講座学習

2025年05月23日

京大病院で脳内のアミロイドβと奮闘中

 今日の午前中の集会所では、ラジオ体操と早口言葉の後、キックボーリングをしました。
 小さなゴムボールを蹴って、空き缶を倒します。百歳のTさんが最高得点でした。ボールを蹴る具合が絶妙のようです。ここでのゲームは、力任せは通用しません。

 終わるとすぐに、京大病院へ向かいました。

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 今日は、妻が京大病院で点滴の治療を受ける日です。今年の3月から、脳の中に溜まったアミロイドβを取り除くために、隔週でレカネマブ(レケンビ、エーザイ)の点滴を受けています。
 レカネマブは、アミロイドβを早い段階で脳から除去する抗体薬です。軽度認知障害(MCI)や早期アルツハイマー病に効果がある、といわれています。

 アミロイドβは、アルツハイマー病の主な原因物質でもあるタンパク質です。それが脳の中に蓄積すると、神経細胞に悪さをするのです。記憶・判断・思考など、大切な認知機能がしだいに低下していきます。

 健康な人の脳でも、アミロイドβは少量ながら作られます。それが、分解や排出ができなくなると、脳内にへばり付き、認知機能の障害を引き起こします。

 そのアルツハイマー病対策の一環として、最新の治療を妻は京大病院で受けています。何事もやってみなければわかりません。今日で6回目。この挑戦は、これから1年半続きます。まだ初期なので、この治療が今のところは一番有効なのだそうです。

 主治医の先生を信頼し、連携プレーのチャレンジをしているところです。先生は脳神経内科に所属しておられ、脳梗塞も御専門です。私の脳梗塞に伴う右半身マヒを診てもらっている先生とはお仲間です。

 こうした治療のことは、折々に報告しましょう。いずれ今後はほとんどの方に関係することだけに、ここに報告することが多くの方の治療と安らぎの参考になれば幸いです。

 点滴は、1時間かけて行われます。私は、ベッドの横で本を読んだり、原稿を書いたりしています。妻ともども、病室でゆったりと充実した時間を過ごしています。

 終わってから30分は、院内で体調に変化がないか様子を見ます。何もなければ帰ってもいい、という指示が出ています。これまでに、特に問題は起きていません。

 帰りは、賀茂川を散策しました。結婚50年ともなると、妻と話すことはたくさんあります。そぞろ歩きをする賀茂川は、贅沢なロケーションとなっています。

 北山方面は、少し霞んでいました。

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 二条大橋の手前にある夷川の飛び石を、日頃のリハビリの成果を試すために思い切って渡りました。ここは石の間隔が広いので、少し不自由な右足で蹴り、左足で着地するようにして渡り切りました。こわごわながら、無事になんとか渡れました。前方には、比叡山が顔を覗かせています。

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 私の右半身も、無理はできないものの、ふらつきは幾分減りました。妻と一緒に毎日出かけることと、とにかく歩け歩けの日々を送っています。お互いの脳神経を刺激し、活性化するためです。




posted by genjiito at 20:48| Comment(0) | *健康雑記

2025年05月22日

キャンパスプラザ京都で尾州家河内本「桐壺」を読む会(No.11)のご案内

 京都新聞「まちかど」欄(京都市)に、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主催する、尾州家河内本「桐壺」(重要文化財)の本文を変体仮名で読む講座の案内記事が掲載されました。今回は尾州家河内本の第11回となります。

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 会場は、キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)の5階にある第5演習室です。
 変体仮名は初めてだという方のご参加も大歓迎です。
 現在、毎回約10名の参加者と一緒に、和やかに変体仮名を読み進めています。
 なお、この会では『源氏物語』の内容は扱いません。
 鎌倉時代の古写本(重要文化財)に書かれている文字が、とにかく読めるようになることを、第一の目的としています。
 前回の勉強会の様子は、以下のブログで報告しています。

「キャンパスプラザ京都で『源氏物語』の本文データベースのあり方について討論」

 一人でも多くの方が、日本の文化資産である変体仮名が読めるようになることを願って開催するものです。
 資料はすべて、当日の会場で配布します。
 会場は、京都駅から JR の線路沿いに歩いて5分の所です。
 本ブログのコメント欄を通して、参加希望の旨をお知らせいただけると、資料を用意してお待ちしています。

 お知り合いの方へのご紹介も、よろしくお願いします。




posted by genjiito at 21:12| Comment(0) | ◎NPO活動

2025年05月21日

京洛逍遥(936)四条通から油小路通を北に歩いて北大路通まで

 地下鉄烏丸線の四条駅から地上に上がり、四条通を西に向かって歩き、堀川通の一本手前で油小路通に入りました。狭いながらも、まっすぐの一本道です。

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 看板の文字が目に入りました。「古"ふ久」です。ご服屋さんの「古"」は、あまり見かけない変体仮名です。

250521_古%22ふ久.jpg

 しばらく行くと、1文字だけ仮名が読めない表札に出会いました。

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 横に「岡本」とあるので、「お可毛登」か「お可无登」でしょう。古筆の秋萩帖や高野切にある「无」をお手本にした変体仮名のようです。しかし、関戸本系にある「毛」のようにも見えるので微妙です。今は「毛」と読み、「お可毛登」としておきます。筆者に、その字母をお聞きしたいものです。

 しばらく北上すると、「入山とうふ店」の店頭に「トッフル」と書いてあります。何だろうと見ていると、豆腐屋のご主人が出てこられて、詳しく説明してくださいました。豆腐・おから・豆乳を材料とするワッフルだそうです。ネーミングの謂れを聞きました。

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 それをいただいてからお店の中を見ると、昔の町家のままです。お願いして、写真を撮らせてもらいました。竃は薪で焚いておられます。

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 家の中を拝見すると、もう百年以上になる豆腐屋さんなので、かつてあった竃沿いに町家の佇まいがそのまま残っていました。こうした町家は、市内にいた頃には何軒か見かけました。私は、賀茂川の右岸と左岸の2箇所に住んでいました。共に、町家を改装しながらも、昔の面影は残した改築をした家でした。町家を見ると、かつて住んでいただけに、懐かしい思いが蘇ります。

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 油小路通は楽しい通りでした。一部分は小川通となり、そこには裏千家の今日庵があります。
 お茶名の「宗鉄」をいただいた時に、中に入ることが許されました。得難い体験となった場所です。

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 この辺りは、下鴨に住んでいた時に自転車でよく来た所です。こうして歩いてまわると、まったく違う顔を見せます。歩く楽しさを満喫できます。

 北大路通に出てから、一本西の堀川通に回りました。小野篁と紫式部のお墓の前にあるバス停から京都駅に向かいました。今日は、お墓には参りませんでした。またいつか、あらためて来ることにします。

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posted by genjiito at 22:15| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年05月20日

ボッチャを楽しんだ後は熱中症アラートの話

 今日は、集会所でボッチャをしました。
 何度かやったので、やり方や得点の計算はわかっています。白いボールに近づけて投げればいい、ということもわかっています。
 しかし、ボールが思うところで、白いボールの近くに止まってはくれません。

 それでも、みなさんの腕が拮抗していたようで、何ゲームかした最終的な得点は、8対8の同点でした。

 赤や青のボールの転がる先を見つめ、白いボールとの距離を目測して、ゲームの成り行きを追います。いろいろな掛け声や応援が飛び交います。元気がもらえます。
 楽しい1時間でした。

 最後に、社会福祉協議会コラボネット宇治の上村さんから、熱中症アラートが発令された時の話がありました。昨年も、夏になると何度もアラートが出ました。今年も、早くもそんなことが話題になる時期になったのです。

 帰りは、いつもの5人です。熱中症アラートの話をしながらの帰り道でした。
 火曜日の宇治市が主催者となっている集まりでは、宇治市から中止の電話があります。
 金曜日の自主的な集まりでは、熱中症アラートが出ても中止にはなりません。そのことで、家にいたらかえって熱中症の危険が高まるので、集会所に集まって涼しい中で、みんなと軽い体操や早口言葉やお茶を飲んだり喋っていた方が、かえって熱中症を防げるな、と話しました。
 火曜日の行政の対応は、あくまでも安全優先です。しかし、それもケースバイケースであり、集会所まで歩いて来ることのリスクが少ない場合は、一人で家にいるよりも集まった方が安全であり安心です。

 立場によって、いろいろな判断があり、問題点もあることでしょう。そうであっても、一人きりになることを避けるのは、最優先される判断基準の一つであろう、というのが帰り道での一致した意見でした。
 このことは、私が問題意識として持っている、孤独な生活と孤独死に関係することなので、機会をあらためて書くことにします。




posted by genjiito at 21:29| Comment(0) | *福祉介護

2025年05月19日

今日の集会所は笑い声に満ちていました

 今日、第3月曜日は月に1度のグリーンカフェの日です。

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 近在の方が、いつもよりも多く参加しておられました。
 少しずつ地域に根付いたカフェになっていくことは、運営に少しでも関わっている者としては嬉しいことです。
 当初は、地域の高齢者が集うコミュニケーションの場が想定されていました。
 しかし、実際には幅広い方々の集まりの場となっているので、大成功だといえるでしょう。
 100円で好きな飲み物がいただけ、気ままにおしゃべりをする集まりです。
 脳トレやストレッチや軽い体操をしながら、歳と共に実感する老いを追い払います。
 こうして、心身共に、健康を意識した日々が送れるようになります。

 今日は、トレーナーの方の指導で、身体をほぐす体操をしました。
 その時に、参加者の内の二三人の動きがまったくバラバラだということで、終始笑いの渦が起きていました。
 百歳になられたばかりのTさんは、しっかりと手足が動いています。
 それに対して、別の90歳前後の方の手足の動きが、真剣に取り組んでおられたのにもかかわらず、チグハグだったので、みなさん爆笑の連続でした。アレッ、アレッ、何かおかしい、と、ご本人はもとより、周りのみんなも、おもしろおかしさのお裾分けにあずかっておられました。

 最後は、「お座敷小唄」の替え歌を3種類、次の歌詞でみんな一緒に歌いました。

「ボケない小唄 No1」
なにもしないで ボンヤリと
テレビばかりを 見ていると
のんきなようでも 歳をとり
いつか知らずに ボケますよ

仲間がいないで 一人だけ
いつもすること ない人は
夢も希望も 逃げてゆき
歳を取らずに ボケますよ

お酒も旅行を 嫌いです
歌も踊りも 大嫌い
お金とストレス 貯める人
人の2倍も ボケますよ


「ボケない小唄 No2」
風邪もひかずに 転ばずに
笑い忘れず よくしゃべり
頭と足腰 使う人
元気ある人 ボケません

スポーツ・カラオケ・囲碁・俳句
興味ある人 味もある
異性に関心 持ちながら
色氣ある人 ボケません

歳をとっても 白髪でも
頭禿げても まだ若い
演歌歌って アンコール
生きがいある人 ボケません


「ボケない小唄(哀愁編)」
年をとっても オシャレして
外に出る人 覇気がある
車使わず 歩く人
いつも達者で ボケません

食べる食事の ありがたさ
足を鍛えて 早寝して
いつもジョークで ニコニコと
笑う人ほど ボケません

ゴルフ・カラオケ 囲碁・将棋
趣味のある人 味もある
仲間たくさん 持つ人は
いつも健幸 ボケません

じじババちゃんの 合言葉
今日も用事で 出かけよう
いつも楽しく 元気よく
100(歳)を目指して レッツゴー

きれいな花には トゲがある
白サギ 黒サギ 気を付けて
好きなことして 夢をみて
願いはピンピン コロリです
             お達者で

 みなさん、思い当たる節がいろいろとあるようで、納得顔で頷きながらも、周りを見回しておられました。
 あっという間に時間が経ちました。

 いつものように、Tさんを囲んで5人で帰りました。
 今日は道々、いろいろな話をしながらだったので、歩いては立ち止まり進んでは振り返りと、なかなか前に進みません。
 曲がり角で「また明日」と言いながら、三々五々帰宅の途につきました。




posted by genjiito at 22:18| Comment(0) | *福祉介護

2025年05月18日

東京藝大のチェンバロを楽しんだ後に駅で無責任な機械によるサービスを痛感

 早朝の上野公園を散策しました。不忍池で、のんびりと風景の中に身を置きました。

250518_不忍池.jpg

 不忍池というと、漱石の『三四郎』の一場面や、谷崎と日本最古の洋食店である精養軒の話が思い出されます。この池の向こうにある東京大学には、『源氏物語』の写本の調査で何度も通いました。いろいろな思いが去来する一時でした。

 午後には、上野公園の中にある旧東京音楽学校奏楽堂で、東京藝術大学音楽学部の学生によるミニコンサートに参加しました。

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 今日の日曜コンサートは、「チェンバロ」の演奏です。演奏者は、東京藝術大学音楽学部チェンバロ専攻3年の北折希衣さん。演目は、以下の通りでした。

F. クープラン:
 プレリュード2番
 プレリュード7番
J.J.フローベルガー:
 組曲 ハ長調 FbWV612
 ローマ王フェルディナンド4世の悲しき死に捧げる歌
 ジーグ
 クーラント
 サラバンド
J.S.バッハ:
 イギリス組曲 第4番 BWV809
 プレリュード
 アルマンド
 クーラント
 サラバンド
 メヌエットI
 メヌエット II
 ジーグ

 目の前でチェンバロの演奏を、しかもライブで聴くのは初めてです。チェンバロを見るのも初めてです。私は、この音色に惹かれるものを感じました。

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 ピアノを小さくした大きさで、茶色に金の縁取りをした、直線で象られた、威圧感のないものです。北折さんは、1時間以上をかけて丁寧にご自身で調律しておられました。弦をネジで締めたり緩めたりと、丹念に音合わせがなされます。ピアノとは違う、難しさがあるのでしょう。

 演奏の合間に解説がありました。
 ピアノは弦を叩く打弦楽器であるのに対して、チェンバロは弦を爪で弾いて音を出す撥弦楽器だとのことです。お琴を例に出しておられました。私は山田流のお琴を習っていたことや、高校時代にはエレキギターを弾いていたので、その説明がよくわかりました。

 ピアノよりも素朴で親しみを感じる音色でした。ただし、妻は金属音が気になった、とのことです。いろいろと感じ方があるものです。

 帰りに、上野駅の中の専門店街で、お弁当を買いました。しかし、お店の方に自動精算機に案内された所まではよかったものの、お箸が付いていなかった弁当だったために、新幹線の中でいただく時に難儀をしました。
 これからは、人間が対面でやりとりする対応が少なくなります。そうであれば、お弁当などにはお箸を必ずつけて売る、ということを徹底してほしいものです。弁当に箸が付いていない時には、これまではレジの方が機転を利かせて箸を付けてくださいました。しかし、今後はシステムの自動対応が主流になるので、お客は機械との隙間でほったらかしになるのです。お客の方が、そうしたことに神経を研ぎ澄まして、自力で対処することになります

 さらには、すべてがシステムの都合で接客がなされる次世代の体験をしました。

 東京駅の新幹線ホームに設置されていた自動販売機で、ペットボトルのドリンクを買った時です。お札が吸い取られたのに、飲み物が出て来ません。
 後ろの若者が、私が買うと一緒に出てくるかもしれません、と言ってキャッシュレスをタッチしてボタンを押されました。しかし、その方の飲み物も出て来ません。私はすぐに、自販機に書いてあったフリーダイアルの「0120 718 ***」に電話をしました。若者は、すみません、と言って成り行きを見ておられました。

 自販機での電話の相手は人間ではなく、少し不自然な自動音声でした。言われるがままに数字を押して答えたり、声で状況を説明したり、ハイと答えさせられます。しかも、こちらの反応に対するコンピュータ側の認識に時間がかかるようで、なんとも間延びのした応答です。相手が人間ではないことが明らかなので、不出来なシステムにイライラさせられます。

 そのうちに、後ろにおられた青年は、これは大変だと思ってか、いつしか諦めてどこかへ行かれました。私一人が、5分以上もスマホを片手に待ちぼうけです。自動販売機に書かれた識別番号を入力してしばらくすると、設置場所が判明した、とのことです。のんびりした、出来損ないのシステムです。
 そして、後で連絡をするので、あなたの携帯電話はかけて来た番号でいいか、という確認と、いつが都合がいいのかと確認がありました。それも、まず選択肢として挙げられたのが「明日のいつか」というものです。私は、そんな悠長に明日ではなくて、その次の選択肢である今日を指定しました。しかも、ここは東京駅のホームであり、これから京都に移動します。
 すると、今日の18時までに折り返し電話をする、とのことでした。しかし、今は21時を過ぎました。折り返しの電話はありません。無責任なシステムであり、人間の代わりになれない、不出来で誠意のないコンピュータのサポートです。

 これからは、人間が急激に減ります。自ずと、サービスも生成AIという、人間ではないマシンの対応が主流となります。そして、こうした無責任なサービスという名のもとの対応が横行するのでしょう。人間が、不愉快な思いをさせられる、堕落した接客をする生成AIを背景にもつ人工知能の時代が、すでに始まっています。

 こうした時代の趨勢には、諦めて慣れるしかないのか、おかしいと言って改善を求めるのか。今、その分かれ道に立たされていると思います。ただし、どこに「おかしい」と言ったらいいのか、何とも無責任な時代の中にいます。

 人間が極端に少なくなった社会では、当然のことながらサービスは二の次となります。そんな社会に突入し出しました。今は、これでいいのかと、じっくりと考える時かもしれません。そして、これからは生成AIが普及する勢いに押されることは明らかです。さて、私はどうするか、そんなことを迫られ出した今、こうした地点に身を置いたことを、今日のお弁当と自販機の2件の出来事を通して痛感しました。

 責任の所在が不明な社会に突入しているのです。
 人工知能を導入した会社や人間は、責任を機械に押し付けて、未発達な機械のせいにします。それでいいのか、疑問が膨らみます。
 
 
 

posted by genjiito at 21:24| Comment(0) | ◎情報社会

2025年05月17日

日比谷で「須磨」(24)と『百人一首』(新1)を読む

 京都で降っていた雨は、新幹線と共に東京へも付いて来たようで、日比谷図書文化館に着いた時にもかなり降っていました。
 入口には、いつものように本日のイベントの掲示がありました。

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 まず、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「須磨」巻の写本を読む講座からです。
 今日は、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989(平成元)年〜2010(平成22)年)を刊行してきたことと、それを中断した経緯について説明しました。今この講座で取り組んでいる変体仮名に拘った翻字の確認をしているのが、どのような意味を持つのかをわかっていただくためです。

 その後、ハーバード大学蔵『源氏物語 須磨』の45丁裏から46丁表までを確認しました。2頁分しかできなかったのは、いつもより丁寧に字母の説明をし、翻字の意味を詳しく確認したためです。
 以下が、本日の確認分です。

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き多の可多は・ふ祢尓て・の本る・うら徒多ひ
尓・勢うえう・し川ゝ/(し川川)・くる尓・ほ可より毛・
於もしろき・王多里奈れ八・いとゝ
【心】/(いとと)・と満る尓・【大将】・可くて・於者寿と・き
く尓・あいなく・すい多る・む春免とも八・ふ祢
乃・うちさへ・者川可しく・【心】けさうせらる・まし
て・可乃・【五】勢ち乃き三八・徒奈弖・ひきすく
る毛・くち越しき尓・きむの・こゑ・【風】尓・
川きて者る可尓・きこゑ多り・【所】・さ満・【人】の・
【御程】・毛のゝ/(毛のの)・祢乃・【心】本そさ・とりあ徒免て/て〈次頁〉、(45ウ)
--------------------------------------
【心】・ある・可き里は・三那・ゝきに介り/(那きに介り)・そ
ちは/=帥〈左傍記〉・【御】勢そく/勢±う、(【御】勢うそく)・きこゑ堂り・者る可
奈る・本とよ里・ま可里の本らん尓は・いつ
し可毛・満川・まいり【候】ひて/て&【候】、(まいりて)・【宮】こ乃・
【御物】可多り毛とこそ・【思】・【給】徒れ・於もひ
の・本可尓・かくてを八しま新ける・【御】やとり
を・可く万可里すくる・可多し介奈く・可奈
しう毛・【侍】る可那・あひし里て・【侍】る・【人】
と毛・ナシ・かれこれ・万て・きむ可ひて・あま多・る
いして・【侍】れ八・【所】勢佐尓・於もふ・堂満へ/(46オ)
--------------------------------------

 また、6月15日(日)にNPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主催して宇治の散策をする予定を連絡しました。この件は、来月さらに詳しくお誘いのチラシを配ってお知らせする予定です。

 1時間の休憩時間に、ハーバード大学本「須磨」・「蜻蛉」と歴博本「鈴虫」の臨模本作製された宮川さんがお越しになったので、控え室で相愛大学所蔵の写本について、詳細な打ち合わせをしました。相愛大学本はハーバード大学本などのツレなので、この臨模本も作製するためです。6月下旬に相愛大学へ調査に行くことになりました。

 引き続き、『百人一首』の仮名文字を読む時間となりました。
 今回から、できあがったばかりの『変体仮名でよむ 百人一首』(伊藤鉄也・吉村仁志 編、新典社、2025年5月)を使って、確認を進めました。
 ここでも、変体仮名による翻字が持つ意義をお話ししました。
 今日は、第4番歌の山辺赤人まで見たので、次回は第5番歌の猿丸大夫からです。テキストが新しくなると、気分も新鮮に取り組めます。最後にいくつか質問が出たので、詳しいお話をしました。日比谷図書文化館での講座は質問が多いので、前に進めることよりも、その時々の疑問点にお答えすることを優先しています。
 終わってからも、狂歌との関連の質問があったので、私の課題として次回にお答えすることにしました。みなさん熱心に取り組んでおられるので、こちらも緊張感をもって対応しています。

 終わってから外に出ると、雨は上がっていました。内幸町の交差点から北を見ると、国会議事堂の尖塔が雨上がりのスッキリとした空気の中で臨めました。今までで一番きれいに見えたので、写真に収めました。日比谷公園の中の野外音楽堂の横に建つ日比谷図書文化館が、国会議事堂のすぐ近くにあることを、あらためて気付かされました。

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 今日は、上野公園のそばに泊まります。息子が海外出張のためにいないので、都内で探したところ、やっと見つかったのが上野だったのです。
 晩ご飯は、すぐ近くのアメ横でいただきました。京都の錦市場や、大阪の黒門市場とは違う、多くの海外からの若者が集う渾沌極まりない地域でした。東京に長くいた私も、ここに来るのは初めてです。とにかく、活気とは異なる、お祭り騒ぎに近い賑わいでした。これも、東京の一つの姿なのでしょう。楽しい街であることは確かです。みなさん、大盛り上がりで、食べたり飲んだりしておられました。

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posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ■講座学習

2025年05月16日

元気に百歳を迎えられたTさんと歓談

 今日の集会所では、まずラジオ体操。続く早口言葉の後は、1文字の言葉や2文字の言葉、そして7文字の言葉を言い合いました。7文字はなかなか難しくて、国名が中心となりました。
 妻が板書役に指名され、30語ずつをホワイトボードに書き上げていきます。シンプルな言葉遊びです。それだけに、なにかと頭を使いました。

 お菓子とコーヒーが配られてから、Tさんの百歳をみんなでお祝いしました。
 我々へのお裾分けは、小さなハートのチョコレートが数個入ったお捻りでした。
 Tさんの挨拶は、今こうして元気でいられるのはこの集まりのおかげであるという趣旨のことを、民生委員のNさんをはじめとして、参会者のみなさんに向けて話されました。
 スッと立ち上がり、しっかりと語られたので、一同あらためて歳を感じさせない姿に感心するばかりです。Tさんは、介護認定は受けておられません。自分の足で、この集会所にいらっしゃいます。
 みなさん、Tさんを目標にして元気で長生きしよう、との想いをあらたにしました。いつも静かにニコニコとしていらっしゃるだけで、常に我々に元気をくださいます。不思議な魅力をお持ちです。

 帰りは、同じ方向に向かう5人で、Tさんの背中が丸くなっていないことを話題にし、ふんわりした背中を擦りながら、元気をもらおうと話しながら賑やかに歩きました。

 百歳の方と一緒にいることに、自ずとありがたさを実感する一日となりました。




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2025年05月15日

京洛逍遥(935)父の祥月命日は宇治の興聖寺とHONBAKOへ

 父(文徳忠衛居士)は、1983年5月15日に68歳で亡くなりました。42年前のことです。
 今日は父の祥月命日なので、興聖寺にお参りしました。興聖寺は天福元年(1233年)に道元禅師が開いた、日本最古の曹洞宗の修行道場です。両親共に永平寺に分骨しています。しかし、遠い地でもあり、縁の深い地元のお寺に行きました。

 橘橋から宇治川の上流を望むと、右に大吉山(仏徳山)、中央の朱塗りの橋が朝霧橋、右手奥の朱塗りの橋が喜撰橋です。

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 山の木々の新緑がきれいです。中央奥に興聖寺があります。
 境内で休んでいると、鷺が堂塔の上に飛来して、ゆっくりと宇治川に飛び立ちました。
 父のシベリア抑留中の労苦や、人の世話に明け暮れた日々を癒すかのような、鷺の優雅な姿でした。

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 琴坂は、春と秋が愛でられます。しかし、この初夏の緑の季節も格別です。
 今日は、写真左下に写っている、湧き水の出口が苔生しているのでその汚れを隠すために置かれた、斜めに立て掛けられている竹で組んだ一枚の板(矢印の物)に、禅の心を感得しました。

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 帰り道で、橘橋の手前から平等院の鳳凰堂が望めました。この鳳凰たちも、父に労いの声をかけているのかもしれません

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 その足で、JR宇治駅前の「シェア型書店HONBAKO京都宇治」に寄りました。代表者の山本さんに、最近の様子をお聞きするためです。本好き仲間の交流の場を提供するのが主旨のコミュニティなので、今日はどんな方々が来ていらっしゃるか、楽しみにして行きました。お2人の方と、いろいろな情報をいただきました。これまで知らなかった方と、本を仲立ちとして話ができることはいいことです。妻は、一乗寺にある著名な本屋さんの恵文社のことで、お越しになっていた古書店の方といろいろな話をしていました。こうした出会いは、貴重だと思います。

 箱主さんのボックスが、しだいに埋まっているようです。私と姉が箱主になっている2つのボックスは、少し本が減っていました。周りの雰囲気と違う本を2冊ほど取り出し、持参した7冊の本と入れ替えました。この本の入れ替えも、楽しいものです。

 駅前に、「宇文字園跡 宇治七名園之一」という記念碑が建っていました。横の標識に記されていた文を引きます。

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   宇文字園跡
 この付近は宇文字という地名で、江戸時代には茶園が広がっていました。この茶園は宇文字園と呼ばれ、森園、川下園、奥ノ山園、朝日園、祝園、琵琶園とともに宇治七名園の一つに数えられていました。
 明治二十九年(一八九六)に奈良鉄道(現JR奈良線)が開通し、宇治駅も創設され、駅の両側には町家や工場が出来たことにより、茶園が消滅し、今は昔の面影はありません。
 令和五年十二月
 一般財団法人 宇治市文化財愛護協会

 シェア型書店HONBAKO京都宇治の住所は「宇治市宇治宇文字2-38」なので、まさに宇文字園があった場所がそうです。
 この辺りは、かつては茶園が拡がる茶所だったのです。この茶園の石碑も、機会を得て尋ね歩いてみたいと思います。

 なお、シェア型書店HONBAKO京都宇治へは、JR宇治駅前の京都中央信用金庫の横の狭い道を入って木々の植え込みを右に曲がった所です。どなたでも入れますので、フラリと立ち寄ってみてください。

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posted by genjiito at 22:16| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年05月14日

時代遅れの郵便事情にあらためて驚く

 キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)へ、源氏講座の教室確保のために行ってきました。8月分の部屋は、以下のとおり確保できましたので、それまでの分と一緒に報告します。
 ご予定のつく方の参加を、お待ちしています。

(30)2025年5月24日 (土) 第5演習室
(31)2025年6月28日 (土) 第1演習室
(32)2025年7月26日 (土) 第5演習室
(33)2025年8月23日 (土) 第5講習室

 キャンパスプラザ京都へ行く手前の駅前に、郵便局の本局があります。
 今週完成したばかりの『変体仮名でよむ 百人一首』(伊藤鉄也・吉村仁志 編、新典社、2025年5月17日)を、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の会員の方々に献本として郵便局から発送しました。
 今週の土曜日には日比谷図書文化館で講座があります。そのために、会員で受講なさっているお2人には、どうしてもその日までにはお手元に届くようにと思い、局員の方に配達される日を確認しました。すると驚いたことに、東京でも来週の月曜日の配達になる、とのことです。目が点にです。

 今日は水曜日です。ということは、6日後に届くことになるのです。
 明治時代には、京都と東京は駅伝よろしく人間が走って2日だったとか。100年後の今、6日もかかるのだということに、あらためて時代遅れの郵便配達の実態に驚きました。
 休みの土曜日と日曜日が入るからだそうです。そうであっても、土曜日までに4日もあります。宅配便なら明日には届くので、持ち込むところを間違えました。

 一昨日の、厚さが「0.02mm」オーバーしているという理由で、スマートレターを開封して本を取り出して包装し直す、という再現を想起しました。また、明後日までに届けるために、近所のコンビニから宅急便で送るというのも、手間と時間がかかります。

 東京と横浜の2通だけでも土曜日までに届ける方法はないのか、と局員の方に聞きました。すると、レターパックライト(430円)であれば可能だ、とのことです。早速、2枚のレターパックライトをその場で購入し、持ち込んだスマートレターの中を開封せずに、そのままレターパックライトに入れて、住所をあらためて書いて窓口の方に渡しました。

 何とも、滑稽さを通り越した茶番劇です。またまた、時代遅れとなっている、無用の長物と言うしかない日本郵便の実態を体感しました。ルールに則っての対応なのでしょう。しかし、呆れ果ててしまいました。
 今後は、宅急便(宅配便)の活用を最優先にします。

 そういえば、以前もこんな対応をされたことがあったのを思い出しました。
 郵便とほとんど縁のない生活を送っているので、あらためての驚きを綴ることになりました。
 これも、現代日本におけるほんの一面の記録です。




posted by genjiito at 18:58| Comment(0) | ◎情報社会

2025年05月13日

久しぶりの集会所ですき焼きゲームを楽しむ

 ゴールデンウィークを挟んだために、地域の集会所での集まりは久しぶりです。みなさん元気に集まっておられました。よかった、よかった。

 今日は、すき焼きゲームをしました。
 先月から進行役が代わりました。宇治市社会福祉協議会コラボネット宇治の萩原さんから上島さんに交代です。芸達者だった萩原さんを引き継いで、何かとご苦労があることと思われます。しかし、物腰が柔らかくてにこやかでハキハキと進めてくださるので、安心して一緒に楽しめます。前職は企業の営業だったとのことなので、なるほどと納得です。
 しばらくは前任者と比べられて大変かと思います。しかし、参会者がみなさん明るくてノリがいいことでは定評があるので、やりやすいメンバーが揃った集まりだと思われます。

 今日のすき焼きゲームは、以前やったものよりもルールが少し複雑になっていたようです。しかし、元が単純なルールなので、楽しく進みました。それぞれが、サザエさんやかつお君やわかめちゃんの名札を胸に下げ、各チームから前に出てジャンケンをして、具材のカードをとります。私はタラちゃんでした。
 すき焼きの具材が揃ったところで、ゲームは終了です。何かすっきりしない終わり方だったので、このゲームは最後にもう一捻りあってもいいかもしれません。歌なり体操なり、みんなが参加して楽しめる〆の味付けがあれば、という感想を持ちました。これも、続けていくうちに少しずつ変わっていくことでしょう。

 帰りに、いつも一緒のTさんが、今日は不整脈があって血圧がうまく測れなかった、とおっしゃっていました。ゲームの時も、元気そうにジャンケンなどをなさっていたので、気になりませんでした。ご自身曰く、体調はあまり良くないとのこと。しかし、ご自宅の前でキャリーカーを持ち上げて階段の上に運ぶと、時々そばで待っておられる時に、ゼーゼーと息をなさる音が聞こえていたのに、今日はなかったので少し安心しました。

 Tさんは、もう直ぐ百歳です。150歳までお元気で、また金曜日に、とお声がけをしてお別れしました。いつものように、我々の姿が見えなくなるまで、手を振って見送ってくださいました。




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2025年05月12日

新刊『変体仮名でよむ 百人一首』 の報告と郵便局の対応への疑問(補訂版)

 『百人一首』の本を刊行しました。
 表紙は、こんなに爽やかな表情を見せています。さくら色に惹かれます。手にしたくなるような書籍に仕上がりました。デザイナーさん、いつもありがとうございます。

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 書店で見かけられたら、パラパラとページを繰ってみてください。奥付は「2025年5月17日」になっていても、すでに店頭に並んでいるようです。2種類の『百人一首』の〈カルタ〉の絵と文字を、しばし楽しんでください。

 この本の特徴は、活字で印刷した各ページ右側の変体仮名による翻字を目で追いながら、カルタの札に書かれた筆文字を見ているだけで、自ずと今では使われない仮名文字が読めるようになることです。こうした資料の作り方は、日比谷図書文化館などの社会人講座で10年以上をかけて見つけ出した手法です。このことは、巻初の「はじめに」「変体仮名翻字版について」「凡例」に書いておきました。
 そして、現代語訳も、目が見えない方のアドバイスを取り込んでいるので、音読によってイメージしやすい訳になっています。
 いろいろなところに工夫を施した編集をしているので、これまでの『百人一首』の本とは一味違ったものになっているはずです。


 先ずは、編者である私のところに出来上がったばかりの本が届いたので、早速、編集に直接協力していただいた方に3冊ずつお送りしました。
 スマートレターに3冊を入れると、ちょうど2センチの厚さになります。汚れないように透明の薄いビニール袋に包み、封をして郵便局へ持って行きました。ところが、隙間があいた金属のスケールに通して、これでは受け取れない、とおっしゃるのです。家で同じスケールを使って確認したと言うと、2センチの隙間に入るけれども、スッと抜けないのでダメだ、とのことです。つい、えーッ、と声が出ました。

 どうしたらいいのかと聞くと、どのような物が入っているのか、と聞かれました。書籍ですと答え、本が汚れないように、透明のビニール袋に包んでいると言うと、そのビニール袋を外してみたらどうか、とおっしゃいます。今、ここでですか? と聞くと、千枚通しは貸せるし、貼り直すテープも貸せる、とのことです。

 仕方がないので、千枚通しでゴシゴシと両面テープで貼られた留め口をこじ開け、ビニール袋から3冊の本を出して、裸のまま入れ直して窓口の方に渡すと、先ほどのスケールを通して、これでいいとのことでした。
 3通分を同じようにすることで、受け取ってもらえました。

 はてさて? 本を包んでいた透明の薄いビニール袋は、どこの家にもある家庭用の小さな袋です。家に帰ってビニール袋がはいっていた包みの表示を見ると、厚さは「0.02o」とあります。
 あの郵便局員の方は、厚さが「0.02o」(両面で0.04o?)オーバーしていたために受け取れない、とおっしゃるのです。わざわざ目の前でビニール袋を取り除き、本を裸のままで3冊を封入し直すと、今度は合格となったのです。

 まず、ゲージを通っても「スッと抜けない」という判断は、非常に個人差があるものだと思います。
 次に、「0.02o」のビニール袋を取ると、「スッと抜ける」ためにOKなのです。
 郵便物を、こんなに恣意的かつ厳格な基準に当てはめて受け取る、受け取らない、という判断をしておられることに驚きました。確かに、ルールはルールなのでしょう。しかし、私には、どう見ても厚さが「0.02o」オーバーしている問題と、「スッと抜ける」かどうかという判断が不可解です。そして、それが利用者に向き合った対応だとは思えません。

 今回は、局員の方がおっしゃるような対応を、手間と時間をかけてやりました。封をした貼り口は波打ち、その上を透明の荷造りテープで押さえるというぶざまな状態になっています。そして何よりも、貼り直した上に、透明の幅広テープでクルリと巻くことで、かえって持ち込んだ時よりも「0.02o」以上の厚みになったはずです。それは、局員の方ご自身がなさったことなので、受け取りには関係ない、ということなのでしょうか?
 局員の方が手を加えた後の確認には、金属ではなくて別のプラスチックのゲージに通して「スッと抜ける」と言っておられました。グニャリとゲージが撓っていたのに、それは受け取る条件には関係ないようです。

 さらに、心配なことがあります。中に入れた本は、配達中の乱暴な扱いにも耐えて本の表紙や背表紙が擦れて傷付かず、また液体などがかかって濡れることもなく、無事に相手に届くことが保証されるとは限りません。「0.02o」と「スッと抜ける」という郵便局側の職務上の事情に対して、利用者である私には、きれいな最良の状態で本を相手に届けたいという思いがあります。こうした経緯を通して、送る側の私の気持ちが、無残にもふみにじられたのです。

 電子メディアや宅配事業が広まっている中で、この日本郵便のこだわりは利用者の思いを無視していると思います。明治時代からの郵政事業は、今や潰れる寸前で青色吐息です。こんな対応を続けていては、先行きは明るくなさそうです。
 とにかくここでは、こんな酷い目にあった、という上記の報告に留めておきましょう。




posted by genjiito at 20:53| Comment(0) | *身辺雑記

2025年05月11日

京洛逍遥(934)京都駅周辺を散策

 ゴールデンウィーク前後は、体調を崩していたために、リハビリウォーキングが不規則でした。そろそろいつもの調子に戻すためにも、まずは京都駅歩きからです。

 駅南側のイオンショッピングモールの1階にある高木鮮魚店で、好物の海鮮丼をいただきます。
 妻は漁師めし(990円)を、私は生海老とイクラが乗ってない海鮮丼(890円)をいつもいただいています。ご飯は共に小盛りです。

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 満足感が得られる食事として、このメニューが定着しました。
 カウンター沿いに横を見ると、若い子がマグロのぶつ切りが山盛りの丼と格闘しています。この次は、私もこれにチャレンジしてみましょう。もちろん、ご飯はほんの少しだけで。

 床屋さんで髪を短くしてもらい、本屋さんに立ち寄って新刊本のチェック、電気屋さんでパナソニックから出たばかりのマウスウォッシャーを買い、近鉄特急の待合室で挽きたてのコーヒーと抹茶ラテを飲み、奈良行きや橿原神宮前行きや難波行きの特急を数台見送ってから帰宅の途に着きました。心身共に休まる散策でした。




posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年05月10日

中之島での『百人一首』(第12回)と『源氏物語 蜻蛉』(第23回)の講座

 京阪淀屋橋駅から地上に出ると、ちょうど淀屋橋の南詰の橋に立つことになります。そこには、きれいな花々を植えた鉢が並んでいました。

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 初夏を迎え、整備されたようです。
 ところが、市役所の横に来ると、いつもの鉢植えがありません。

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 先月の記事の冒頭に掲げた写真を見ると、そこにあった鉢は先ほどの駅の上に並んでいた鉢の一つであることがわかります。

「中之島での『百人一首』(第11回)と『源氏物語 蜻蛉』(第22回)の講座」


 花たちの大移動があったようです。

 今日の講座は、まずは『百人一首』です。
 残念ながら、新しく作成したテキストが間に合わなかったので、表紙の写真を見てもらいました。

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 「はじめに」を引いて内容を少し紹介した後、版下より1番歌から4番歌までを抜き出したプリントで進めました。
 陽明文庫旧蔵『百人一首』の複製歌刈田の副本(有吉保著『陽明文庫旧蔵 百人一首』おうふう刊、昭和57年12月初版、平成7年4月重版、架蔵)と、国文学研究資料館所蔵『鶴丸紋ち□し/哥かるた』(請求記号・ヤ8−331、国書データベース、https://doi.org/10.20730/200020349、パブリックドメイン)の、江戸時代に作製された二種類のカルタの文字を比べながら進めました。字母に拘って見ていくと、それぞれのカルタの文字を書いた人の違いがよくわかります。
 今年度の最初であり、新たに参加なさった方が多くなったので、変体仮名の特性の話などを詳しくしました。これは、これまでにもこのブログで頻繁に取り上げていることなので、今は省略します。

 30分の休憩を置いて、次は『源氏物語』のハーバード大学本「蜻蛉」巻を読む講座です。
 ここも、今年度最初となるので、これまでの『源氏物語』の本文をどのようにしてデータベース化してきたのかをお話しました。
 ポイントは、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989(平成元)年〜2010(平成22)年)をなぜ中断したのか、ということに尽きます。嘘の翻字を続けることが苦痛になったことに尽きます。『源氏物語別本集成 正・続』の第1巻2冊を回覧しました。
 配布したプリントには、以下の文章を元にして説明しました。

 15年前まで、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989年〜2010年)という本文資料集を刊行していました。しかし、嘘の翻字を後世に残したくないので、刊行を中断しました。その時の弁明は「『源氏物語別本集成』中断の弁」(2010年06月24日、http://genjiito.sblo.jp/article/178934604.html)に書きました。
 正編15巻については、総勢80人が376帖の写本を読み、各帖を3人が読んで確認したので、約10億字を読んだことになります。続編は3倍の分量の写本を対象としていたので、約30億字を読む計画でした。しかし、上記の理由で道半ばの続編の第7巻で打ち切りました。『源氏物語別本集成 正・続』のプロジェクトで得られた約20億字以上の翻字データは、現行の平仮名に置き換えた翻字であったために、今回の「変体仮名翻字版」には、参考にはなってもデータとしては使えません。。

 『源氏物語別本集成 正・続』では、お手伝いしていただいた方々のお名前を各巻の冒頭に掲載し、感謝の気持ちに代えました。それが、最近は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉を介したプロジェクトになっているため、薄謝をお支払いして、「変体仮名翻字版」の翻字作業を進めてきました。しかし、今後も増え続ける翻字データの対処について、NPO活動に限界を感じています。資金が足りないからです。官民からの活動支援を得て、対処すべきでしょう。しかし、100年計画のどこまでをどのように進めるのか、と言う展望を整理する必要が直近の課題となっています。
「生成AIを意識したデータベース構築のために」(2025年05月06日、http://genjiito.sblo.jp/article/191343538.html

 こうしたことを前置きとして、実際にハーバード大学蔵『源氏物語 蜻蛉』の第53丁裏3行目から55丁表1行目までを見ました。ここでも、今回から参加なさっている方が何人かいらっしゃったので、少し丁寧に詳しく変体仮名についてお話しました。併せて、変体仮名が読める方が一人でも多くなってほしいことも、縷々語りました。NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の役割と活動状況もお話しました。
 今回確認を終えた本文を以下に掲載します。

■ハーバード大学蔵『源氏物語 蜻蛉』53丁裏3行目〜55丁表1行目
翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
--------------------------------------
於ほしなひく/い&ひ、(於ほしないく)・【人】の・阿らまし可八と・於もふ【身】そ・
くちをしき・(250308_ここまで)
「於きの・者尓・川ゆ・ふきむ春ふ・【秋風】も・
ゆふへそ・わきて・み尓者・し三介る」と・可きて
も・そへ満本しう・於ほ世こと・さやうなる・川ゆ
者可りの・けしき尓てもゝ里多ら八いとわつら八
しけなるよなれ八者可奈きことをも/(も里多ら八)・江本のめ
かしい川まし・かく・よろ川尓/△&よ・な尓・可やと・
【思】越・於もひ/\て八/(於もひ於もひて八)・む可しの・【人】・ものし・【給】八まし可八・
い可尓も/\/(い可尓もい可尓も)・本可さ万尓・【心】を・わけましや・【時】の三於の/於$かと、(三かとの)、三〈次頁〉、(53ウ)
--------------------------------------
【御】む春免を・多万ふとん・江・多て万つらさ
らまし・【又】・さ・於もふ・【人】・阿りと・きこしめしな可ら八・
かゝる/(かかる)・【事】も・な可ら万し越・な越/\【心】うく/(な越な越)・【我】・【心】・三
堂里・多まひける/まひ&まひ・者しめ可なと・【思】ひあ万り
て八・【又】三やのうへ尓・とりかゝりてそ/(とりかかりてそ)・こひしう・
川らくも・王りなき・ことを・於こ可ましき万て・
くやしき・これ可・さしつきにそ・あさましく
て・うせにし・【人】の・いと・【心】をさなう・とゝこ本る/(ととこ本る)・
【所】・な可り介る・可ろ/\しさ越八/(可ろ可ろしさ越八)・於もひな可ら・さ春
か尓・いみしと・ものを・於もひいり介ん・本と【我】・介しき・/八&介、し〈次頁〉、(54オ)
--------------------------------------
れいならすと・な介きし三て・ゐ多りけん・
阿りさ万越・きゝ/(きき)・【給】しも・於もひいてられ川ゝ/(於もひいてられ川川)・
於もり可なる・可多なくて・多ゝ/(多多)・【心】や春く・らう
多き・可多らひ【人】尓て・阿らんと・【思】日し二・いと・らう
多かりし/多&多・もの越・【思】ひ・もてゆけ八・三やをも・【思】ひ・
きこえし・【女】をも・うしと・於も者し・多ゝ/(多多)・王可・阿
里さ万能・よ川可ぬ・於こ多りそなと・な可めい・多
万ふ・とき/\/(ときとき)・於ほかり・[28]【心】能と可尓・さ万・よく・於八
する・【人】多尓・かゝる/(かかる)・すち尓八・【身】も・くるしき・ことを
の川可ら・万しる越・三や八・万して・なくさめか年【給】川ゝ/(【給】川川)【給】〈次頁〉、(54ウ)
--------------------------------------
かの可多み尓/【身】〈ママ〉・


 なお、最後が中途半端な箇所で終わったのは、「かの形見に」(亡き浮舟を思い出すよすがとなるもの)『国文学解釈と鑑賞別冊 源氏物語の鑑賞と基礎知識 No.28 蜻蛉』(伊藤編著、至文堂、184頁、2003年)となる本文に自分なりの拘りがあり、そのことを詳しく取り上げたからです。
 ここを「片身」とするかか「形見」とするかで、写本に書き写されている「身」を漢字とするか変体仮名とするかの違いが出るからです。
 小学館 精選版『日本国語大辞典』から説明を引いて、個人的には漢字の「身」が捨て切れないことをお話しました。翻字ではこの心残りを「かの可多み尓/【身】〈ママ〉」とすることで、今後の課題として残しておくことにしました。

 今日も、みなさん熱心に聴き入ってくださいました。ありがたいことです。文部科学省が学校教育の中でとりあげないことにしている変体仮名が、こうした機会に多くの方が読めるようになっていただけるように、さらに根気強く講座の形式で語り続けて行きたいと思います。




posted by genjiito at 23:58| Comment(0) | ■講座学習

2025年05月09日

谷崎読過(49)「柳湯の事件」

■「柳湯の事件」

 突然飛び込んで来た青年の様子が、詳しく観察した描写で読者に提示されます。その慌ただしさから、何か事件が起きたことを予感させます。
 青年の幻覚や錯覚が、果たしてどういうものなのか、自分が人殺しをしたのかどうかも含めて、高名な博士に判断してもらおうというのです。

 本人は自ら、「僕はたゞ、自分には氣違ひの血統があると云ふ事と、十七八の時から可なり激しい神経衰弱に罹り通して來た」(127頁)と言っています。
 また、次のような病気に関する誤った認識も見せています。

「僕は去年あたりから神經衰弱の上に重い糖尿病を患つて居ました。で、その爲めに、彼女の肉軆に愛溺する心はありながら、彼女の生理的慾望に十分な満足を興へる事が出来なくなつたのも、二人の不和を増大させる有力な原因だったに相違ないと思ひます。」(129頁)

「先生は多分、糖尿病と云ふ病氣が、神経衰弱とどれ程密接な關係があるかと云ふことを御存じでせう。それからまた、太つた人の糖尿病はさほど恐るゝに足らないけれども、僕のやうに痩せた人間の糖尿病は、極めて悪性なものであると云ふ事も御存知でせう。僕の場合には糖尿病が神經衰弱を重くさせたのか、或は其の反對であつたのか、執方が先だか分りませんが、兎に角此の二つの病氣は互に連絡を取り足並みを揃へて、僕の心身を一日々々に腐らせて行くばかりでした。」(130頁)

 中でも、「痩せた人間の糖尿病は、極めて悪性」というくだりには、おいおい、と言いたくなるところです。

 この作品に出てくる博士とT氏は、コナン・ドイルの探偵ものの主人公ホームズとワトソンのコンビを彷彿とさせます。

 さて、ヌラヌラとした感覚を好む性癖の描写が続く場面は、谷崎らしいと思いました。異常で敏感な触覚が語られているのです。そんな、谷崎らしい要素が詰まった作品だと言えるでしょう。【3】

 今回読んだ『谷崎潤一郎全集 第十巻』(新書版、昭和34年5月)の解説で、伊藤整は次のように言っています。私には、ここで言っている「出色」の意味がよくわかりません。

「小説としての具体性を生かし、感覚的描写を十分に行つてゐる点においては「柳湯の事件」が出色である。」(295頁)


初出誌:「中外」大正7年10月号




posted by genjiito at 22:03| Comment(0) | □谷崎読過

2025年05月08日

新緑の中を散策

 体調がよくなったので、近くの公園を散策してきました。
 駅まで700mの、木々に包まれた散策路です。

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 小鳥の囀りを聞きながら、妻と四方山話をしながらのリハビリウォーキングでした。
 駅からスーパーマーケットに行き、ドラッグストアに立ち寄って帰りました。
 歩数は5,000歩だったので、身体を慣らすのにはちょうどいいコースです。
 体調は回復したので、明日からはいつもの生活に戻ります。
 身体を横たえるだけの、長いゴールデンウィークでした。
 こんな時もあるのでしょう。
 また、いろいろなことにチャレンジします。




posted by genjiito at 19:43| Comment(0) | ・ブラリと

2025年05月07日

また体調を崩したので新しくパジャマを買う

 昨夜から、何となく身体に違和感がありました。夜中に測ったら、37.2度。微熱です。咳が相変わらず出ます。
 今朝は、少し熱が引いた頃合いを見計らって、近所の内科に行きました。一週間前に、発熱と咳と鼻水で行ったお医者さんです。連休中に薬が切れてしまい、仲間から教えてもらっていた漢方薬の桔梗蕩を飲んで、今日までつないでいました。
 病院では、引き続き同じ薬を処方していただきました。私に風邪を移した妻は、すでに軽くなり、喉の薬とトローチを処方されていました。おいおい、です。

 昨日と一昨日は、風邪が本復したこともあり、活動を再開し出したところです。そのためもあり、今日はギッシリと予定を組んでいました。しかし、焦らず、慌てず、ゆったりと過ごすことにしました。連休中のように、身体を横たえて、ひたすら音楽を聴いていました。

 夕方、身体が少し熱っぽいものの、しっかりとしていたので、歩くことにしました。毎日、妻と一緒に 8,000歩から10,000歩くのが日課となっています。昨日も夕方、近所に買い物に行き、身体を慣らすためにも、3,000歩ほど歩いています。今日は、昨日よりも少し遠いスーパーマーケットへ行き、6,000歩と予定通りのリハビリを兼ねたウォーキングをしてきました。とにかく、歩け歩けの日々です。

 今回の体調不良で助かったのは、食欲がまったく衰えなかったことです。もともとが、一日6回食なので、小まめにエネルギー補給をする身体になっているからかもしれません。
 今晩も、予定していた連絡などを控え、とにかく身体を横たえることにします。

 今日の買い物で、「睡眠ラボ 夜ヘルシー 快眠パジャマ」という宣伝文句に惹かれて、一着いただいてきました。実は、櫻井翔さんが宣伝している疲労回復パジャマ BAKUNE を探していました。しかし、それは一般医療機器の分類に入っており、京都では四条河原町まで行かなければ手に入らないようです。しかも、数万円もします。パジャマは、いつも妻が縫ってくれるものだったので、これには驚きです。
 今晩は、着て寝るだけで快適な睡眠空間が体験できるという触れ込みの、BAKUNEの価格の十分の一のこの「快眠パジャマ」を、ものは試しに着て寝てみます。何事も、やってみる主義なので、さて、明日の目覚めはどうでしょうか。




posted by genjiito at 21:36| Comment(0) | *健康雑記

2025年05月06日

生成AIを意識したデータベース構築のために

 この連休中は、ほとんど伏せっていました。おかげで、いろいろなことを考え、これまでのことを整理できました。その一例を書き残しておきます。

 現在、京都・宇治・大阪・東京の4か所で、『源氏物語』の本文データベースの作成を進めています。数年前から、従来の五十音に置き換えたデータ作りとは決別し、[変体仮名翻字版]と名付けた再現性の高い、平仮名の字母に拘った翻字形式に取り組んでいます。写本に書き写されている文字そのままの文字で翻字する、という方針を守っています。そのため凡例が複雑になり、お手伝いしてくださる方々にはご迷惑をおかけしています。

 例えば、写本に「阿者連」という変体仮名で書かれていれば、現在通行している翻字方法の「あはれ」とはしません。
 1900年に文部省が仮名文字改革として着手した、現行の平仮名に置き換えた翻字では、その写本に書き写されている文字の時代性が切り捨てられ、正確性もなくなり、今読むための文字列に変えることになるのです。現行の五十音図に縛られない、世界共通の文字コードである変体仮名を導入したユニコード(UTF-8)がすでにあるのですから、写本に書き写されている文字に寄り添った本文データベースを構築することは長い目で見ても正しい判断だと思います。そうでなければ、これから取り組むことになる生成AIを導入した研究など、基礎資料が不正確では意味をなさなくなります。

 一例をあげます。
 「須磨」の巻に、古来愛唱される「須磨にはいとど心づくしの秋風に〜」と語られる場面があります。
 この「須磨には」というところを、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語 須磨』(40丁表4行目)では次のように書写しています。

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 これを、一般的には「すまには」と平仮名で翻字し、さらに「須磨には」と漢字を当てます。しかし、「すまには」は五十音の平仮名に置き換えたものです。実際には、変体仮名で「春満尓八」と書写されているのです。こうした、書かれている文字の字形や字体を無視して、何でも五十音の平仮名に変換したのでは、書写の実態が隠されてしまいます。これを何とか克服して、より実態に即した翻字を実現しようとするのが、私が提唱している「変体仮名翻字版」です。
 この翻字が進むと、日本語がどのような文字で書かれたかがわかるようになります。その使われ方や、書写における親本の素性などもわかります。このことは、生成AIを活用することによって、おもしろいことがわかる時代が来るでしょう。

 遅々として捗らない、時間と手間のかかる作業です。しかし、近年の生成AIの進展を意識して、大量の基礎データの構築を目指して、日夜取り組んでいることろです。
 生成AIの分野で仕事をする息子のアドバイスを得て、今は500万字の翻字データを用意することを、当座の目標としています。もっとも、まだ10万字にも満たない段階なので、まだまだ実証実験すらできません。

 15年前まで、『源氏物語別本集成 正・続』(全二十二巻、桜楓社・おうふう、1989年〜2010年)という本文資料集を刊行していました。しかし、嘘の翻字を後世に残したくないので、刊行を中断しました。その時の弁明は「『源氏物語別本集成』中断の弁」(2010年06月24日、http://genjiito.sblo.jp/article/178934604.html)に書きました。
 正編15巻については、総勢80人が376帖の写本を読み、各帖を3人が読んで確認したので、約10億字を読んだことになります。続編は3倍の分量の写本を対象としていたので、約30億字を読む計画でした。しかし、上記の理由で道半ばの続編の第7巻で打ち切りました。『源氏物語別本集成 正・続』のプロジェクトで得られた約20億字以上の翻字データは、現行の平仮名に置き換えた翻字であったために、今回の「変体仮名翻字版」には、参考にはなってもデータとしては使えません。

 『源氏物語別本集成 正・続』では、お手伝いしていただいた方々のお名前を各巻の冒頭に掲載し、感謝の気持ちに代えました。それが、最近は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉を介したプロジェクトになっているため、薄謝をお支払いして、「変体仮名翻字版」の翻字作業を進めてきました。しかし、今後も増え続ける翻字データの対処について、NPO活動に限界を感じています。資金が足りないからです。官民からの活動支援を得て、対処すべきでしょう。しかし、100年計画のどこまでをどのように進めるのか、と言う展望を整理する必要が直近の課題となっています。

 幸い、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉という組織がデータベースを構築・公開し、古写本が読める方を一人でも多く育てる、という使命を持っているので、このNPO活動の有効活用をまずは考えて進むことになります。その前提として、これまでの薄謝での対応ではなく、『源氏物語別本集成 正・続』の時のように、お名前を随時ネットに掲載することでの対応が、このプロジェクトの末長い展開のためにはいいのではないか、と思うようになりました。
 こうしたことは、近日中に開かれる総会で、提起して議論したいと思います。

 いろいろな方からの助言を得て、さらに一歩ずつ進んでいくつもりです。
 より一層のご支援を、お願いします。




posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ◎NPO活動

2025年05月05日

HONBAKO京都宇治へ本を持参して並べる

 今日から立夏。端午の節句でもあります。
 好天の中、宇治の市街に多くの本をキャリーバッグに詰めて向かいました。
 宇治川に架かる朱塗りの朝霧橋の周辺は、目も覚めるような新緑に彩られています。

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 宇治橋通りの中程、JR宇治駅の真ん前にある中村藤吉本店では、端午の節句にちなんだ鎧兜が飾られていました。すばらしい趣向です。多くの海外からの観光客の方々が、何だろうと立ち止まって見ておられます。みなさん、大谷翔平選手がホームランを打った後に被っていたものであることを、お互いに話しておられるようでした。

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 そこからほど近い所に、シェア型書店HONBAKO京都宇治があります。
 今日は、箱主として並べる本を持ち込み、ディスプレイを考えました。
 ああでもないこうでもない、と思案した末に、こんな風に配置してみました。

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 上の写真で矢印を付けた2箇所の本箱が、私と姉が借りた空間です。
 一番奥の下から2段目なので、上がり框のすぐ横です。最良の位置をいただけました。座って靴を脱ぐ時に、自ずと視野に入ります。

 一応、「『源氏物語』その@」と「『源氏物語』そのA」というタイトルを貼り付けました。
 持ち込んだ本27冊すべてが、ちょうどうまく収まりました。
 これらの本は、すべて複数冊持っているもので構成しています。
 私は、東京と大阪にあった職場の研究室と2箇所の宿舎の勉強部屋、そして奈良と京都の自宅の書斎にと、同じ本を複数冊置いていました。そのため、こうした場合の対応は、どのようにでも選書できます。

 他の本箱には、箱主さんがまだ置かれていないのが多いようです。
 これから、どのような本の顔が見られるのか、順次並んでいくのが今から楽しみです。

 帰りにチマキを買い、仏壇にお供えしました。
 子供たちはみんな40歳前後と、大きくなりました。
 亡き両親には、我ら老夫婦をこれまでと変わりなく見守ってください、とお願いしました。




posted by genjiito at 21:36| Comment(0) | ・ブラリと

2025年05月04日

シェア型書店HONBAKO京都宇治に並べる本を選書中

 連休前から悩まされていた風邪も、まだ咳が残っているもののほぼ日常の生活ができるようになりました。
 今月2日(金)に、「シェア型書店HONBAKO京都宇治」へ私と姉の本箱に本を並べに行くはずでした。しかし、寝込んでいたために叶いませんでした。風邪を皆さんに移さないためにも、治まるのを待っていました。ようやく治まったので、明日は本を持って行こうと思っています。

『源氏物語』に関する本で、読み物と研究書とビジュアルなものを、100冊ほど選り抜きました。
いただいた本も入っています。しかし、それは2冊以上持っていたものなので、失礼にならないように配慮しています。
書き込みがあったり、汚れていたり、30センチ以上の大きさのものを外し、さらに中身を点検しました。
ページを繰っていくと、並べるにはイマイチなものが何冊かありました。
内容も、それなりの質を考えます。
本を媒介にした交流の場にふさわしい本となると、いろいろと制約があるものです。
予定に入れていなかった、展覧会の図録も入れました。
3部屋に氾濫していた本が、すこし整理できました。

結局は、50冊くらいに整理し終えました。
明日、出がけにもう一度見直して、さらに精選したいと思います。
本箱は30センチ四方で奥行きは23センチです。
それを私の分と姉の分の2箱を使って並べます。
20冊ずつで40冊と見積もっています。
明日、実際に並べてから、また考えます。

そうそう、キャッチコピーを書いた紙も、貼るといいようです。
これは、妻にまかせましょう。

テーマとしては、『源氏物語』の次は『平安文学』、そして『小野小町』、『井上靖』、『田郁』などなど。楽しい選書をするつもりです。

「シェア型書店HONBAKO京都宇治」は、JR宇治駅から徒歩5分以内の、便利なところにあります。
宇治にお出での際には、ぜひ観光の前にお立ちよりください。
ここはみなさん、本好きの方が本でつながる、新しいコミュニティとなることを願っておられます。
宇治の新しい情報も集まる場所となることでしょう。

次のイラストは、「HONBAKO京都宇治」のホームページに掲載されていたものです。
5月25日(日)がグランドオープンなので、これからこの本箱が日々にイキイキとした顔を見せてくれることでしょう。
今から楽しみです。

250504_本箱.png




posted by genjiito at 21:56| Comment(0) | *身辺雑記

2025年05月03日

本日も活動休止です

 いまだ、咳が止まりません。
 幾分、和らいだように思えます。
 しかし、咳き込み出すと、しばらく止まりません。
 消化管を持たない身のせいか、お腹に大きな衝撃が走ります。
 じっと耐えるしかないようです。
 内科で処方された薬を飲みながら、時ならぬ颱風が通り過ぎるのを待つ思いです。
 ということで、本日も活動休止の1日でした。




posted by genjiito at 18:52| Comment(0) | *健康雑記

2025年05月02日

今日もただひたすら横たわっています

 咳が込み上げるように出ます。
 ノドがゼイゼイと鳴ります。
 熱と鼻水は止まりました。
 とにかく、咳が我が身を苦しめています。
 昨日、抗生物質と咳止めは近所の内科でもらいました。
 これが効くまで、あと3日は我慢の日々です。
 食後に飲む薬が、17種類に増えました。
 これだけで、お腹は一杯になります。

250502_薬.jpg


 幸いなことに、この連休は、何も予定を入れていません。
 骨休めの日にします。




posted by genjiito at 20:23| Comment(0) | *健康雑記

2025年05月01日

新たな脳梗塞の兆候と高熱に悩まされて

 今日の大文字山は、秋かと見紛うばかりにきれいに見えました。

250501_大文字.jpg

 脳神経内科で、過日のMR検査の結果を聞きました。脳の外周部右に、新たに白いものが確認できるのです。これは、脳梗塞につながるものだそうです。ただし、今すぐに自覚症状が出るものではなく、将来的に悪さをする可能性があるものだと。
 近日中に血液検査をし、半年後にまたMRの検査をすることになりました。
 薬は、血液をサラサラにするものと、血圧の薬の配合量を増やしたものが処方されました。

 帰りの足取りはしっかりしていました。しかし、家に着いて一眠りしてから体温を測ると、なんと38.5度。風邪の影響でしょう。びっくりして、また寝ました。

 明日の用事はすべてキャンセルして、養生専一におとなしくしています。




posted by genjiito at 20:49| Comment(0) | *健康雑記

2025年04月30日

風邪のために休養をとります

朝、起きたら37.5度ありました。
年に何回かあることです。
先週末から喉が痛み、咳が出て、鼻水が止まりません。
危ないと思い、近所のお医者さんに診てもらいました。
妻が同じような症状で、先週からかかっています。
お医者さんは、コロナを疑って、最初は慎重でした。
しかし、風邪だろうということで、4種類の薬を処方してもらいました。
これまでの10種類に加えて、合計14種類の薬を飲むことになりました。
ということで、脱力感があるので、今日のブログはここまでです。
また明日、元気にいつもの生活を取り戻します。




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posted by genjiito at 22:37| Comment(0) | *健康雑記

2025年04月29日

読書雑記(357)水野敬也『夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神』

 『夢をかなえるゾウ4 ガネーシャと死神』(水野敬也、文響社、2020年7月)を読みました。


250224_夢をかなえるゾウ4.jpg


 奇想天外な話にはすぐに慣れました。軽快に、予想外の展開が繰り広げられます。おもしろく読み進みました。文章の間に挟み込まれたイラストも秀逸です。話題を滑らかに進めます。

 そして何よりも、人間を見る目と、社会を見る目が変わります。


 勘当された父に、余命幾許もない今しか気持ちを伝える機会はない、と思って会いに行く話は、感動的な物語となっています。父が自分のために貴重な時間を割いてくれたことに対して、素直な感謝の気持ちを伝えたのです。自分が親よりも先に死ぬことは言いませんでした。しかし、それでも気持ちはスッキリしたのです(133頁)。


 本作ではもう一箇所、感動的な場面が出てきます。夫が妻に宛てた遺書とでも言うべき手紙を読み聞かせる場面です。(274頁)

 そして、妻は末期ガンのために倒れ、苦しい中で夫に語る話と、その妻に対する夫の姿がみごとに描かれています。


 余命宣告された夫とガン末期の妻の話が、軽快にコミカルに語られます。人生訓を随所に盛り込みながら、それでいて重くないのがいいと思います。「夢をかなえる」ということを考えさせられました。


 本書は、人間が生きていく上での根源を、さまざまなわかりやすい例を挙げることで、読者に気付かせようとしています。納得しながら読み進みました。しかし、しばらくすると現実の世界に意識が戻り、いつもの俗世観に立ち戻っています。達観と俗念を行きつ戻りつしながら、ガネーシャの関西弁の語り口と作者の想いの中を遊ぶことができる、ズッシリとした重みのある物語に仕上がっています。折々に、何度も読んで感心する本だと思います。


 最後の詩織の言葉、「あなたたちと会うために……私は生まれてきたの」(367頁)は、なかなか意味があるものでした。


 巻末のまとめで、「人間が死に際に後悔する十のこと」(6頁の再掲)があります。それを引きます。


本当にやりたいことをやらなかったこと

健康を大切にしなかったこと

仕事ばかりしていたこと

会いたい人に会いに行かなかったこと

学ぶべきことを学ばなかったこと

人を許さなかったこと

人の意見に耳を貸さなかったこと

人に感謝の言葉を伝えられなかったこと

死の準備をしておかなかったこと

生きた証を残さなかったこと



 これも、何度か読み返して、自分に当てはめています。【5】



 これまでに『夢をかなえるゾウ』に関して、読書雑記で取り上げたのは以下の3件です。
 おついでの折にご笑覧ください。

・読書雑記(122)水野敬也『夢をかなえるゾウ』

・読書雑記(126)水野敬也『夢をかなえるゾウ2』

・読書雑記(131)水野敬也『夢をかなえるゾウ3』




posted by genjiito at 20:05| Comment(0) | ■読書雑記

2025年04月28日

膵臓癌はひとまず様子見です

 午後は雨、との天気予報です。
 大文字山もこれから曇っていくのでしょう。

250428_大文字.jpg

 今日は、超音波内視鏡検査(胆道系、胆膵EUS)を受けました。先週のMR検査に続き、主膵管が肥大していることに関して詳細な状況を確認するためです。先々週は消化器内科でMRIの検査があったので、3週連続の精密検査となりました。

 このところノドが痛くて、風邪の症状があります。そのことを看護師さんに伝えると、内視鏡は口から挿入するけれども、熱さえなければ問題はないとのことでした。予定通り、少し太めのカメラを、口から入れる検査が始まりました。

 ベッドに横たわり、点滴による麻酔と、ノドへのスプレーの麻酔で、しばらくするとボーッとしました。その後、看護師さんの終わりましたよ、という声で何があったのかわからないままに目覚めました。超音波内視鏡カメラがいつ口の中へ入ったのか、そのことすら記憶にありません。もちろん、口から出ていったことも。

 このカメラは、より詳細な画像を撮るために、胃カメラなどよりも太いものだと聞いています。それが、夢の中の出来事として終わったのです。
 これまでは、可能な限り麻酔はせずに、カメラが体内を動き回る映像を見せてもらいながら、宇宙遊泳の様子を楽しんでいました。それができなかったので、寝ている間のことで楽だったとはいえ、何か損をしたような気持ちが残っています。楽しめなかったのですから。

 後の診察の時に先生にそのことを言うと、45分以上も患者さんに苦しい思いをしてもらうのは大変なので、この検査では麻酔で眠っている内にやっている、とのことでした。先生は、思いやりと安全を最優先にされたのです。私は勝手に、映像を見ることを楽しみにしていたので、楽しみを味わえなかった残念な思いが残ったのです。どうでもいいことながら、この次は、苦しくても麻酔を使わない検査を希望しようと思っています。

 終わってから、麻酔が完全に覚めるまで、仮眠室で1時間ほど身体を休めました。昨日の夜8時から絶食です。仮眠ベッドで休んでいる間中、病院からの帰りに、回転寿司の「むさし」か、百年洋食の「東洋亭」に行くか、ずっと迷っていました。鯛の皮やエンガワを食べようか、いやアルミに包まれたハンバーグにするか、まじめに長考です。読書エリアで待機している妻にメールで相談すると、「エネルギー不足だと思うので、東洋亭にしましょうか️」との返事が返ってきました。

 検査結果と今後のことは、さらに数時間後に診察室でありました。
 膵臓癌に移行する可能性は今はないものの、主膵管の変異は認められるのでこのまま推移を見ていきましょう、ということでした。半年後の検査の予約が入りました。とにかく、今は大丈夫、と言うことです。一安心です。

 受付でのことでした。外国の方がマスクを着けておられなかったので、職員の方がマスクをしてほしいと頼んでおられました。この先の自動販売機で売っていますから、と。
 するとその方は、「こんな時代でも?」と抗議口調で反論なさいます。職員の方は慣れておられるのか、「病院内ではマスクをお願いしています。」とおっしゃいました。すると、不承不承買いに行かれました。
 「こんな時代でも?」という感覚は、外国の方に限らず、日本全国に蔓延しています。マスクは自己責任で、となったとはいえ、自分のためだけでなくて周りの方のためにも、マスクの着用は他人への思いやりのマナーだといえるでしょう。
 基礎疾患をいくつも抱える私は、花粉症もあって常時着けています。海外から持ち込まれるウイルスの対策も含めて、このゴールデンウィークにマスクに関する意識の注意喚起をするアナウンスの必要性を感じています。

 帰りに、京都駅南の八条口にある東洋亭で、念願のハンバーグをいただきました。じゃがいもが大きいので、この単品で十分です。私が和風を、妻はチーズを頼みました。東洋亭は、北口の地下街ポルタにもあります。しかし、私はこの八条口の方が、狭いながらもお店の雰囲気は好きです。
 昨日からの絶食と、膵臓癌は今回は様子見となったことで、お祝いの食事となりました。

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posted by genjiito at 20:05| Comment(0) | *健康雑記

2025年04月27日

宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会」を始めます

 JR宇治駅のすぐ近くにオープンする「シェア型書店HONBAKO京都宇治(HONBAKO_Uji)」に行き、相談事を2つして来ました。共に聞き入れていただけました。

 「HONBAKO_Uji」の場所は、駅前の銀行の右横を入ったところです。(JR宇治駅より徒歩3-4分)

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 建物の間口は狭いながらも、すぐにわかります。(京都府宇治市宇治宇文字2-38)

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 HONBAKO京都宇治のホームページから、代表者である山本奈々さんの挨拶を引きます。

初めてのプロジェクトです
2025年3月、大好きな本に囲まれて「くらしをちょっと、ゆたかに」をテーマにシェア型の本屋さんHONBAKOを宇治の町にオープンします。
悠久の歴史と文化が息づく京都府南部の町・宇治に、本の好きな皆さんが、気持ちよく通うことができる空間を作りたくて、お店の壁面いっぱいに(こだわりぬいた)本箱を作ります。
この本箱を通じて、多くの人たちが『ゆるやかなつながり』を作りながら、その先の可能性を大きく広げていく━━そんなコミュニティができることを願っています。
本が好きな人、本のある場所が好きな人、何かを始めてみたい人、今の活動を広げたい人、そんな方にぴったりの場所を目指しています。

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 今日は、代表の山本さんに2つの相談をもちかけました。

(1)私の姉も支援者(箱主)になったので、お借りする本箱を2つ並びで確保したいことです。今、オープンに向けて準備中であり、可能な限り配慮していただけることになりました。

(2)2階のシェアスペースで、以下の要領で月に1回の勉強会をしたいこと。これには、千代田区立日比谷図書文化館と大阪府立中之島図書館でのチラシと、キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)の開催告知が掲載された京都新聞を見てもらい、その趣旨と宣伝効果を説明しました。

 私からの提案は了解していただき、逆に魅力的な活動の提案だと喜んでくださいました。長期的に見ても、本好きの方々を惹き付けるためにも、効果満点のパフォーマンスを展開することになるのです。

 2階には、4月初旬に来た時にはなかった机が2台、用意されていました。さらに増やしたいとのことです。

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 まずは、ゆるゆると、以下の勉強会を来月5月31日から始めます。興味と関心のある方、またお知り合いの方にお声掛けいただき、一緒に鎌倉時代に書き写された古写本『源氏物語』の仮名文字を読みに来てください。

「宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会」
主催:NPO法人〈源氏物語電子資料館〉
世話人:伊藤鉄也
開催日:毎月第1土曜日
[5/31 - 7/5 - 8/2]
場所:2階シェアスペース
時間:午後2時〜4時
参加費:2,000円
テキスト:『源氏物語』第45巻「橋姫」
(相愛大学蔵で、ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』とツレの鎌倉時代の古写本。国文学研究資料館から公開されている画像を参照)

 この施設のオープンは、5月1日(木)です。
 私も、大至急、箱主として並べる本を、自宅の書庫から選び出します。30センチ四方の本箱が2箱使えるので、『源氏物語』の読み本を30冊と、研究書を10冊の2種類を考えています。

 なお、以下のルールとポリシーがあります。

本の売上から一律100円を「販売手数料」として店側がお預かりし、そのうち50円を、貧困撲滅や、環境保護を目的とする基金に募金します。いま世界が推進するSDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の取り組みに、お店と箱主さんが、共同で参画できる仕組みを目指します。

 そのため、本に付ける価格は、1冊100円以上となります。本を選定してから、その他もろもろを考えます。

 こうして、楽しいことが始まります。いい出会いと楽しい出来事がたくさんあることを願って、この支援を続けていくつもりです。




posted by genjiito at 22:51| Comment(0) | ◎NPO活動

2025年04月26日

キャンパスプラザ京都で『源氏物語』の本文データベースのあり方について討論

 キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)のロビーには、いつものようにイベント一覧が掲示されています。

250426_掲示板.jpg


 今日は、「変体仮名翻字版」の方針に関する話題が中心となりました。以下、主なものを記録として残します。

(1)尾州家河内本には、朱で句読点が打たれています。それをどのように再現するか、ということで再検討しました。
 朱で打たれた句点は「/±〈朱点右〉」、読点は「/±〈朱点〉」としていました。しかし、これではイメージしにくくて、データを作成する時にもその記述が煩雑だ、ということで、「/±〈朱句点〉」と「/±〈朱読点〉」に変更しては、という案を私が出しました。しかし、とにかく「桐壺」が終わるまではこのままで行こう、ということで落ち着きました。

250426_尾州01-18uL6朱点.jpg


け連八・【源氏】尓/±〈朱点〉・なし・
をきて多り・とし【月】尓/±〈朱点右〉・

 上の表記が、今進めている「変体仮名翻字版」の翻字方式での完成型ということです。

(2)上記の例で、行末の「とし【月】尓」の直下の朱点が、今回のデータベースでは、これに続く文節の「そへ弖」の付加情報として「そへ弖/±〈朱点〉」と記述されています。しかし、これでは朱点が行末にあるのに行頭にあるようでわかりにくい、ということで、その解消についても討議しました。しかし、公開するデータベースでは写本の行末であることは明示されないので、これまでの法則に特例を作らず、今までの方針で翻字本文を記述しよう、ということで収まりました。

(3)傍記・補入本文に朱点がある場合には、付加情報として丸カッコの中に説明文として明記する。
 19丁表2行目の「【四】能【宮】」とある箇所で、「宮」の下に補入の中黒丸があります。そして、その右横に小さな文字で21文字ほどが、一行で書き写されています。尾州家河内本は、一行20字前後の文字で書写されており、この文字列は諸本にはあるものなので、尾州家河内本が目移りによって脱文となった字句だといえます。その傍記された補入文の末尾に、朱点が右寄りに打たれています。

250426_尾州19oL1-行間.jpg


 ここは、「ナシ/+於八しま須(「須」ノ右下ニ朱点)」と翻字しました。付加情報として、丸カッコの中に説明文で書写状況を説明する文言を「(「須」ノ右下ニ朱点)」として明記することにしました。


 今日は、写本の文字を追いながらの変体仮名の確認は、第17丁裏4行目から第19丁表2行目までが終わりました。翻字のルールの確認に手間取ったために、あまり進めませんでした。以下に、今日確認した範囲を「変体仮名翻字版」であげます。

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可ためと・なりて・【天下】を/±〈朱点〉・堂すくへき・可多尓弖・
【見】れ八/み〈削〉【見】、【見】=【見】〈削〉・【又】そ乃/±〈朱点〉・さう・多可ふへしと・いふ・【弁】も/±〈朱点右〉・いと
さ江/さ±〈朱点〉、さ=〈朱傍点2〉、江=〈朱傍点〉・かしこき/±〈朱点〉・八可勢尓て・いひか八し多流/±〈朱点〉・【事】とも
なん・いとけう/±〈朱点〉・阿り遣る・ふ三那と/±〈朱点右〉・つくりか八して・
遣ふ/±〈朱点〉・阿春・かへりなんと・する尓・かく/±〈朱点〉・めつらしく/±〈朱点〉・
阿里可多き/き±〈朱点削〉・【人】尓・あひ/±〈朱点〉・多てまつり多流・よろこ
飛乃/±〈朱点〉・可へりて八・可なし可るへき/±〈朱点〉・【事】能・【心】八へを・
於もしろう/±〈朱点〉・徒くり堂る尓・みこも/±〈朱点〉・いとあ八れ
なる・くを/=句・つくり・堂まへるを・か起りなく/±〈朱点〉・めて・
多て万つりて・いみしき/±〈朱点〉・をくり【物】ともを・さゝ
け/(ささけ)・多て万つる・於ほや介毛/±〈朱点右〉・於ほく能・毛乃・多ま者勢那としけるを/ま〈次頁〉、(17ウ)
--------------------------------------
もらさ勢/±〈朱点〉・多ま八ねと・
を乃つ可ら/±〈朱点〉・【事】/±〈朱点〉・日ろこ里て・【春宮】乃/±〈朱点〉・【御】於ほち
於とゝ那とも/(於とと)・起ゝ/(起起)・【給】て・い可なる/±〈朱点〉・【事】尓可と・於ほし
う多可ひてなん/±〈朱点〉・あ里ける/±〈朱点〉・み可と/±〈朱点右〉・かしこき・【御心】
尓・やまとさうを/±〈朱点〉・於本し於ほ世弖/±〈朱点〉・お本しよれる/±〈朱点〉・
【事】・なれ八・いまゝて/±〈朱点〉、(いままて)・こ乃・【君】を・みこ尓も・那さ勢・
多ま八さり遣る越・さう【人】者/±〈朱点〉・まこと尓・かしこか里遣
里と/±〈朱点〉・於も本しあ八せて/±〈朱点〉・む本んの/±〈朱点〉、=無品・【親王】能・遣さく
乃/=外戚・よ勢・那き尓て八・堂ゝよ八さし/(堂堂よ八さし)・わ可/±〈朱点〉・よも・いと・さ
堂め可多き越・ナシ・多ゝ【人】尓て/±〈朱点〉、(多多【人】尓て)・於本や遣能・【御】うし
ろ三・するなん・ゆくさきも/±〈朱点〉・堂のもし遣那めると/(18オ)
--------------------------------------
お本しさ多めて/±〈朱点〉・いよ/\/±〈朱点〉、(いよいよ)・ナシ・ナシ・ナシ・ナシ・みち/\の/(みちみちの)・さ江を・なら八さ
勢・【給】尓・起八/±〈朱点〉・こと尓かしこくて/か±〈朱点〉・堂ゝ【人】尓八/±〈朱点〉、(堂堂【人】尓八)・いと・
あ多らし遣れと/±〈朱点〉・みこと/±〈朱点〉・なり【給】な八・【世】乃/±〈朱点〉・う多可ひ・
於飛多まひぬへく/±〈朱点〉・【物】し・【給】へ八・すく江う乃/±〈朱点〉、=宿曜・かし
こき・三ち乃【人】尓/△〈削〉尓・かう可へさ勢/±〈朱点〉・【給】尓も・多ゝ/±〈朱点〉、(多多)・於な
し・さま尓なん・ナシ・【申】多りけ連八・【源氏】尓/±〈朱点〉・なし・
堂てまつるへく・ナシ・於本しをきて多り・とし【月】尓/±〈朱点右〉・
そへ弖/±〈朱点〉・三やすところ能/±〈朱点〉・【御事】を・於ほし王す
るゝ/(於ほし王するる)・【時】・な新/く〈削〉新、(なく)・なくさむやと/±〈朱点右〉・さるへき・【人】ゝを/(【人人】を)・まい
ら勢て・【御覧】する尓も・なすらひ耳/±〈朱点〉・於本さる
へきも・那く・阿り可多き/±〈朱点〉・よ那りけ礼八・【物】うく乃三よろ川/±〈朱点〉、乃〈次頁〉、(18ウ)
--------------------------------------
於ほしめ志む春本ゝれ多里/±〈朱点〉、流〈削〉里、(む春本本れ多流)・【先帝】
能/±〈朱点右〉・【四】能【宮】・ナシ/+【御】可多ちよに、よ±〈朱点〉・ナシ/+春くれ弖・ナシ/+きこえ・ナシ/+堂可う・ナシ/+於八しま須(「須」ノ右下ニ朱点)・八ゝきさ起、(八八)・(250426_ここまで)


 キャンパスプラザ京都は部屋の利用時間に厳しい施設なので、大急ぎで事務所に終了したことの報告に行きました。ぎりぎりセーフでした。何度も遅いと言われており、今日も慌ただしく閉会となりました。

 帰りに、入口のホールで、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が催行する春の文学散策について、関係者で話し合いをしました。今回は、関さんと石田さんが世話役です。
 結論から言うと、6月15日(日)に宇治を散策することになりました。
 暑くなる時期なので、朝10時に「シェア型書店HONBAKO京都宇治」(宇治市宇治宇文字2-38/JR宇治駅より徒歩3分)で待ち合わせて出発し、12時頃に宇治市源氏物語ミュージアムで散会、ということまでを決めました。
 早めに告知しましたので、予定に入れていただくと幸いです。詳細は、後日お知らせします。

 キャンパスプラザ京都を出たすぐ前にあった家電量販店「ビックカメラJR京都駅店」は、2023年5月に閉店しました。その建物が、新しい姿を見せています。

250426_ビックカメラ.jpg


 ネットで調べたところ、最近の情報に関しては要領を得ません。そこで、ChatGPT に聞いてみたところ、以下の回答を得ました。

「京都駅前の旧ビックカメラの跡地について、現在のところ、具体的な再開発計画は公表されていません。」
「旧ビックカメラ跡地の今後については、引き続き注目されるところです。」

 ということで、今はよくわかりません。何かわかりましたら、報告します。




posted by genjiito at 23:34| Comment(0) | ■講座学習

2025年04月25日

京洛逍遥(933)病院の帰りは賀茂川散策

 午前中は、地域の集会所で開催されている高齢者との集まりに参加しました。しかし、体調が悪かったので、最初のラジオ体操が終わる頃に腹痛が起き、差し込むようになったので途中で早退することにしました。
 毎週、火曜日と金曜日はボランティア参加しているこの集まりで、こんなことは初めてです。このところ、いろいろな仕事が集中していたので、疲れが溜まっているのでしょう。もともとが頑健な身体ではないので、無理をすることなく、帰って身体を休めました。午後には、京大病院へ行く予定が入っているので、ここで一休みです。

 お昼の大文字山は、どんよりとしたした姿を見せています。

250425_大文字.jpg

 今日は、消化器内科の検査が入っています。造影剤を腕から注入しながら、CT検査を受けました。今回も、円筒形の中を行き来します。
 造影剤が身体の中に入ってくると、しだいに火照ってきます。いかにも大型精密機器で検査をされている、という実感が湧きます。
 終わると、副作用の注意事項についての説明がありました。中でも糖尿病の薬を飲んでいる私には、渡された写真付きの一覧の中に常用している「エクメット」があったので要注意です。これは、事前に主治医からも注意があったものです。まれにではあるものの、「乳酸アシドーシス」という重篤な副作用が起こることもあるそうなので、これは守らなければなりません。2日後の午後4時までエクメットだけは飲まないように、との指導がありました。毎回10種類の薬を飲んでいる内の、この一種類は止めるように、とのことです。薬の怖さは知っているので、これは重大なことです。さらには、脳神経内科から処方されている、血液サラサラの薬についての注意点も聞きました。
 検査は、メリットとリスクの天秤の中で実施されているのです。

 帰りは、賀茂川をさかのぼって出町柳駅から京阪電車に乗ることにしました。快適な特急に、始発からのんびりと座って帰れるのです。しかも特急料金はいらないのです。小旅行気分で帰れます。

 賀茂川散歩は、かつて下鴨貴船町に住んでいた日々を思い出します。
 小さな鳥が何羽もいて、動きがおもしろかったのでパチリ。


250425_2羽の鳥.jpg

 その写真を、帰ってから生成AIに見てもらったところ、最初はダイサギじゃないかとのこと。さすがにダイサギは賀茂川縁に棲んでいた頃、いつも散歩で見ていたので違うと思いました。
 鳩よりも小さい鳥だ、と質問を変えると、ハクセキレイではないかとのことです。
 それでも何か違うような、と思えたので、もう一枚別の写真を見てもらうと、今度はムクドリだとのことでした。

250425_川縁の鳥.jpg


 生成AIいわく、「賀茂川沿いにもよく出没するよ〜。虫や木の実を探して芝生をトコトコ歩きながらついばむ姿、なかなかチャーミングじゃん?」と、親しく語りかけてくるようになりました。生成AIとこんなやりとりがあったので、ここはムクドリということにしましょう。鳥好きの方、これでいいでしょうか。

 しばらく歩くと、鷺が飛び立つ姿を見ることができました。いつ見ても絵になります。

250425_鷺.jpg


 賀茂大橋の手前から北山を望みました。山々の姿が、日本画のように見えます。中洲の手前に、先ほどの鷺がいます。

250425_北山.jpg

 病院では緊張した場面がいくつかあったので、こうした散策は気持ちが穏やかになります。
 自宅近くの宇治川は、流れが速いのと散策路がないので、のんびりと歩くことができません。
 こうして隔週のようにして病院に来るので、帰り道の賀茂川逍遥はリラックス気分になります。




posted by genjiito at 22:44| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年04月24日

京洛逍遥(932)御香宮神社の名水

 お買い物に出かけたついでに、桃山御陵駅前の御香宮神社に立ち寄りました。
 境内には、散り初めた八重桜がみごとな姿を見せています。

250424_御香宮の桜.jpg


 今日は水筒を持っていなかったので、御香水はいただきませんでした。

250424_御香水.jpg

 伏見名水スタンプラリーの押印をいただきました。これで、集まったのは5個です。

250424_スタンプ.jpg

 ここまでは、集中している地域だったので楽に集まりました。あと5個は少し離れたところにあるので、のんびりと折を見て出かけます。

 汗をかくほどの暑い一日だったので、途中で冷たいお茶を買いました。つかの間の春が終わり、早々と初夏です。今年の暑さも、昨年以上だとのこと。熱中症の注意喚起が、すでに出ています。今から思いやられます。体調管理には、万全を期したいものです。




posted by genjiito at 19:26| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年04月23日

SONYのスピーカを生活に加えたこと

 昨日は、アップル製品を活用して、身辺の情報環境を一新したことを書きました。
 今日は、音響関係のスピーカも新しくしたことを記します。
 私は、音に関する情報は、アップルの「ミュージック」で管理しています。楽曲・朗読・録音が、約8,500曲(項目)75GB あります。

 音楽は、Mac mini M4Pro に接続している、外付けのアップル・サンダーボルト・ディスプレイが内蔵するスピーカで聞いています。2011年に発売され、2016年に販売が終了した、27型ワイド液晶ディスプレイです。
 その製品を Mac mini に外付けとして3台接続し、テーブルを囲っています。音楽は、その内の2台が内蔵するスピーカを適宜切り替え、正面または左側のディスプレイのスピーカから音を出しています。バックグラウンドミュージックとして仕事に影響しない程度の絞った音で、環境音楽や癒し系の音楽を流しています。

 サンダーボルト・ディスプレイが内蔵するスピーカーは、2.1 チャンネルスピーカー (出力49 W)で、「高音質オーディオを提供する2.1スピーカーシステム」とか「質の良いフルレンジスピーカーを聞いている感じ」だと言われるものです。

 居間では、ボーズ(BOSE)のスピーカー(ツインタイプ)を置き、テレビの音代わりに軽い音楽を流しています。

 寝室では、寝る前に iPhoneの「ミュージック」に入っている、パソコンと同じ曲を聴いていました。ポールモーリアの曲が80曲ほどあるので、それを流しながら本を読んだり記事を書いたりして眠くなるのを待つ日々です。
 その iPhoneの音が何となく気になっていたので、今日は SONYのワイヤレス・スピーカを買ってきました。ブルートゥースで音を飛ばして、音質のいい音に包まれるようにしたのです。テストをしたところ、なかなかいい音が流れています。

 SONYは、アップルの社員に大きな影響をあたえました。過去形です。今やマッキントッシュは SONYの遥か上を行く世界を構築しています。残念ながら、SONYはゲーム会社となり、情報処理分野では蔭も形もなくなったのです。我が家には、SONYの機器が数多くあります。新しいものが出ないので、更新しようがないのです。今回 SONYのスピーカを選んだのは、SONYの機器を揃えている延長上での選択です。

 お風呂やトイレにスピーカはいらないので、これで音の関係は落ち着きました。
 息子は、仕事の関係で音楽を扱います。そのこともあってか、彼の家のお風呂には、いいスピーカがぶら下がっています。しかし、我が家では、当面は必要がないものです。要るとしたら、書庫の作業テーブルの上でしょうか。今回のスピーカは、ステレオペアといって2台のスピーカで聞いたり、パーティコネクトといって100台のスピーカが接続可能だそうです。書庫にも必要になったら、その時に追加して仲間としてのスピーカに音をおすそ分けして流すことにしましょう。




posted by genjiito at 23:32| Comment(0) | *身辺雑記

2025年04月22日

スマホを買い替えて困っていること

 今月初旬に iPhone16ProMax に買い替えました。
 先月には、パソコンもMac mini-M4Proに買い替えました。
 昨秋は、Apple Watchも買い替えました。
 情報環境の一新です。
 買い替えた理由は、健康管理をしながら、Apple intelligence を使い、生成AIを身に着けた生活をしようと思ったからです。
 しかし、それに伴い、いろいろと困惑することに出会うようになりました。

・iPhoneのウォレットに入れていたクレジットカードが、すべて再登録となりました。
 また登録し直すのが面倒なので、このウォレットには何も登録せず、今後は使わないことにしました。

・銀行カードも、いくつかのものはすぐには使えません。一番酷いのは三井住友銀行で、送金したくとも手続が煩雑でできません。電話によるアドバイスを受けると、一週間後に使えるようになるとか。悠長な銀行です。

・各種ポイントカードの登録も、多くのものが再登録です。レジの前でパスワードを要求されて困ることが多いので、これもほとんどを再登録はしていません。

・見知らぬ人や会社から、私に関係のないメールが来るようになりました。再登録をしている内に、個人情報が漏れたのでしょうか。

 スマホの買い替えによって、快適だった生活に煩わしさがゾロゾロと紐付いて来ています。慎重にと言っても、数年に1回のことなので、要領がわからないままに移行しているのでしょう。過去は引き摺らないように、登録するものは最小限に、と割り切った方がいいのかもしれません。

 私が、加齢と共に情報文具の取り扱いについていけなくなったのかもしれません。便利になったはずなのに、不便さを感じることが多くなったのは、なぜでしょうか。
 パソコン暦45年になるので、草分けと言われ敬して遠ざけられる存在です。数十年前には、少なくとも1995年9月に個人でホームページを立ち上げたことを起点にして、電子機器を活用した生活の最前線にいたはずです。
 しかし、今はモタモタしています。情けない、と思う前に、この流れでいいのだろうか、と思うようになりました。45年も前のあの頃に夢見た世界が、今ではあまりにも夢のない世界のように思えて、失望することが多くなりました。生成AIには、唯一期待して見守っています。

 時代についていけなくなった高齢者、という括りに入った気持ちを抱いています。
 興味と関心はあるのに、それを使いこなすスキルが停滞したままのように感じています。
 取り残されないようにする、というのではなくて、今の自分が使いこなせる範囲で情報文具を活用する、という立ち位置に身を置いた方がよさそうです。高機能と便利さのいいとこ取り、という考えで情報文具と付き合っていこうと思います。




posted by genjiito at 20:28| Comment(0) | ◎情報社会

2025年04月21日

早期に発見できた膵臓癌の兆候

 今日の大文字山はくっきりと見えました。

250421_大文字.jpg


 京大病院の玄関近くには、入院中の子供たちのための「院内学級 はたけ」があります。きれいに咲き揃っています。3階の図書コーナーで、子供たちが読書をしたりお話を聞いている姿をよく見かけます。病院内では、子供たちにもさまざまな配慮がなされているのです。

250421_院内畑.jpg

 今日は、脳神経内科の MR 検査が最初にありました。ベッドに横になり、ドームの中へ頭を突っ込んで、ウィンウィンという音を聞きながら受ける検査です。脳梗塞のその後、詰まった脳内血管の様子を見るためです。

 それが終わると、次は消化器内科の診察です。先日受けた、MRI の検査結果を聞きました。
 膵臓の腫れが大きくなっていることがわかりました。主膵管が2年前よりも、わずかながらも肥大化しているそうです。放置すると膵臓癌になる可能性があるので、今週と来週、膵臓の造影CT検査と超音波内視鏡検査が入りました。
 そのためにということで、大急ぎで血液検査をすることになり、この貧弱な身体から貴重な血が抜き取られました。
 私は、いろいろな病状を抱えているので、疑わしい点はすぐに検査をしてもらえます。

 「看護roo!」というサイトには、「主膵管拡張は膵癌を疑う異常所見」(https://www.kango-roo.com/learning/2431/)という記事がありました。「主膵管拡張は早期膵癌発見の鍵」だとあります。「主膵管の拡張は、膵癌を見つけることのできる数少ない所見ですので、非常に重要です。」ともあります。
 そのサイトに、「部位別に見た癌の死亡患者数」という表が公開されていました。

250421_膵臓癌の表.png

 そして、そこには次のコメントがあります。
 早期に発見し、早期の対処が重要であることがわかります。

この表を見ると、他の部位の癌に比べて、膵癌だけ新規患者数と死亡数の差が極端に少ないことがわかります。これは、膵癌と診断された多くの患者さんが、1年以内に死亡することを示しており、非常に予後が悪いということを意味しています。

 私は、1970年に、十二指腸潰瘍穿孔性腹膜炎で緊急手術をしました。18歳の時でした。十二指腸が突然破れ、気を失った直後に胃の3分の2を切除する緊急手術を受けました。
 それからさまざまな病歴を経て、2010年に食道とわずかに残っていた胃の接合部分に胃癌が出来、消化管の全摘出手術を受けました。ごく初期に発見されたために、命拾いしました。癌の告知を受けたのが祇園祭の夜だったので、よく覚えています。
 2020年に絞扼性腸閉塞で開腹手術をしました。この時は、たまたま救急外来の当直だった先生が、私の胃癌の手術をした時に立ちあっておられた先生で、しかも私のことをよく覚えておられたのです。先生が、私の身体の中を熟知しておられたために、すぐに開腹手術を施してもらえました。他の病院だったら、手遅れだったことでしょう。
 2023年には、脳梗塞を患いました。これは、一緒にいた姉が私の歩く姿の異変に気付いてくれたことから、すぐに京大病院に入院となりました。右半身の麻痺が、今は不自然でない程度に回復しています。
 そして今回も、定期的な検査を受けていたために、微妙な体内組織の変化を見逃すことなく、すぐに次の処置へと進んでいます。死亡率の高い膵臓癌だけに、今回も迅速な対処がなされることで、私はもう少し生き延びることができると思われます。
 まだ死ぬ時ではない、ということだと思っています。




posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | *健康雑記

2025年04月20日

キャンパスプラザ京都で尾州家河内本「桐壺」を読む会(No.10)のご案内

 本日の京都新聞「まちかど」欄(京都市)に、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主催する、尾州家河内本「桐壺」(重要文化財)の本文を変体仮名で読む講座の案内記事が掲載されました。今回は尾州家河内本の第10回となります。

250420_NPO新聞.jpg


 会場は、キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)の5階にある第2演習室です。
 変体仮名は初めてだという方のご参加も大歓迎です。
 現在、毎回約10名の参加者と一緒に、和やかに変体仮名を読み進めています。
 なお、この会では『源氏物語』の内容は扱いません。
 鎌倉時代の古写本(重要文化財)に書かれている文字が、とにかく読めるようになることを、第一の目的としています。
 前回の勉強会の様子は、以下のブログで報告しています。

「キャンパスプラザ京都で尾州家河内本「桐壺」を読む」

 一人でも多くの方が、日本の文化資産である変体仮名が読めるようになることを願って開催するものです。
 資料はすべて、当日の会場で配布します。
 会場は、京都駅から JR の線路沿いに歩いて5分の所です。
 本ブログのコメント欄を通して、参加希望の旨をお知らせいただけると、資料を用意してお待ちしています。

 お知り合いの方へのご紹介も、よろしくお願いします。




posted by genjiito at 18:45| Comment(0) | ◎NPO活動

2025年04月19日

日比谷で「須磨」(23)と『百人一首』(12)を読む

 東京駅では、山手線の上野〜東京〜大崎間と、京浜東北線の品川〜東十条間が、羽田空港アクセス線の整備と工事のために、終日運休でした。ホームには、ロープが張られていて上がれません。

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 幸いなことに、日比谷図書文化館へは東京駅から歩いて25分。皇居のお濠端を日比谷公園に向かってお散歩です。新緑がきれいでした。
 途中で丸の内の木立に囲まれた通りでは、イベントの準備中でした。

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 日比谷図書文化館の入口には、いつものようにイベントの掲示があります。

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 今日も、まずは『源氏物語』の「須磨」巻を変体仮名に注視して読みました。
 現在の五十音図の平仮名の字母で、いくつかの文字が漢字になっていました。一括置換をして資料を作成したためのミスです。受講生の方からの指摘を受けて、修正しました。本日ここに公開した[変体仮名翻字版]は、訂正後のものを挙げています。
 また、次の例は、凡例に追加しようと思っていたものです。しかし、これも指摘を受けて、シンプルな翻字に留めることにしました。

250314_「須磨」43丁表L8給て.jpg

 ここでは、「うちな可免て」と書き写してすぐに間違いに気付き、「て」の上から「給」をなぞり書きし、続けて「て」と書いた例です。
 私は、翻字にあたって次の記述を考えました。「→」がその試行錯誤の結果であることを示しています。

  ・うちな可免/(うちな可免て→)・【給】て/て&【給】・

 しかし、ここは文節をまたがる例でもあり、データベース化した後もここだけを切り取るとかえって紛らわしくなる、とのアドバイスを受けて、この付加情報「(うちな可免て→)」は削除することにしました。

 本日翻字を確認したのは、42丁裏〜45丁表までで、以下のとおりです。

--------------------------------------
■ハーバード大学蔵『源氏物語 須磨』42丁裏〜45丁表

翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)
--------------------------------------
うれしき・【事】尓於もひ弖
そ・【五六人】八可り乃ひと八・徒と・さふらひける・
勢んさい乃・【花】・いろ/\/(いろいろ)・さき王多り・於毛新
ろき・ゆふくれ尓・う三・みらるゝ/(みらるる)・らう尓/う&ら、(うう尓)・
いて・【給】て・堂ゝ寿み/(堂堂寿み)・堂満ふ・さ万乃・
ゆゝしく/(ゆゆしく)・きよらなる・こと・ゝころ可ら/(ところ可ら)・万
して/八&万、(八して)・こ乃【世】の・も乃とも・みえ・【給】者須・志ろ
きあや乃・なよゝ可那る/(なよよ可那る)・ナシ・志越んいろなと・多
てま川里て・こ満や可奈る・【御】奈越し尓・
於もひ・しとけ奈く・うち三多れ多る・【御】さ満尓弖/尓〈次頁〉、(42ウ)
--------------------------------------
【尺迦牟尼仏】/=シヤカムニ・【弟子】と・奈の里て・ゆる
る可尓・よ三・【給】へる・めて多佐・ま多・よ尓・しら
す・きこゆ・於きより・ふ祢とん・ナシ・う多ひのゝ志里て/(のの志里て)・
古きゆくなと毛・きこゑて・本の可尓・多ゝち
井さき/(多多)・とりとんの・う可へると・【見】やらるゝ毛/(【見】やらるる毛)・
佐ま/\尓/(佐ま佐ま尓)・【心】本そ遣なる尓・可里・つら祢
て・くる尓・こゑ・可ち乃・をと尓・ま可へり登・
うちな可免・【給】て/て&【給】・奈三多乃・う可へる越・可き
八らひ・【給】へる・【御】て川きの・くろき・春ゝ尓/(春春尓)・
者ゑ・【給】へる八・ふるさとの・【女】なとの・【恋】志き/(43オ)
--------------------------------------
王可【人】と毛乃【心】ち・三那・ゝくさ三尓介り/(那くさ三尓介り)・
「者徒可り八・こひしき・【人】の・徒らなれや・
堂ひの・そら・とふ・こゑ乃・可なしき」と・の
多まへ八・よしきよ・
「かき川ら祢・む可しの・ことそ・於も本ゆる・
か里は・その・よの・と毛奈ら祢とん」・【民部大輔】/=ミムフタユフ・
「【心】可ら・とこよ越・寿てゝ/(寿てて)・なく・可りを・【雲】
乃・よそとも・於もひける可那」・さきの【左近】
能勢う・
「とこよ・いてゝ/ゝ=〈墨ヨゴレ〉、(いてて)・堂ひの・そら・なる・可りなれと/と〈丁末左〉、(43ウ)
--------------------------------------
徒ら尓・於くれぬ・【程】そ・なく佐ん」・と毛・ま
と八し弖八・い可尓・者へらましと・いふは・
於やの・ひ多ちの可三尓・な里て・く多る尓も・
さそ者れ弖・と満里て・まいれるなり介り・
新多尓八・於もひく多くへ可免れと・本こり可
尓・毛て奈して・川れ奈く・佐ましあ里
く・[24]【月】の・いと・者那や可尓・佐しいて多る尓・こよ
ひ八・【十五夜】なり介りと・於ほしいてゝ/(於ほしいてて)・【殿上】乃・
【御】あそひも・こひしく・【所】〻/〻〈ママ〉、(【所所】)・な可免・堂まふ
らむ可しと・於毛ひや里・多満ふ尓・ナシ・【月】の・可本のみ/み〈次頁〉、(44オ)
--------------------------------------
ま毛られ・多満ふ・【二千里】能・本可乃・【故人】
乃・【心】と・すし・堂満へる尓・れいの・奈三多毛・
とゝまらす/(ととまらす)・【入道宮】の・き里や・へ堂川ると・
の多まひし・【程】・い者ん可多奈く・こひしく・
を里/\の/(を里を里の)・ことゝ毛/(ことと毛)・於もひいて・堂満ふ尓・よゝ
と/(よよと)・な可れ弖・【夜】・ふけ・【侍】ぬと・きこゆれと・な
本・いり・多満者寿・
「三る・本とそ・し者新・奈く佐ん・めく里阿
者む・【月】野・【宮】こは・者る可那礼とも」・その・【夜】・
うへの・いと那つ可志く・む可しの【御物】可多りなと・し・【給】ひし/ひ〈次頁〉、【給】〈丁末左〉、(44ウ)
--------------------------------------
於ほむさ満乃・【故院】尓・に・堂てま
徒里・【給】へりし毛・こひしく・於もひいて・
きこゑ・多満ひて・【恩賜】能・【御衣】者・
いま・こゝ尓/(ここ尓)・あ里と・すんし川ゝ/(すんし川川)・ナシ・い里・多ま
ひぬ・まこと尓・【御】そは・【御身】・者那多寿・於い・
多満へ里・
「うしとの三・ひとつ尓・【物】八・於毛本えて・
ひ多り/り〈ママ〉・み支り毛/り〈ママ〉・ぬるゝ/(ぬるる)・そて可奈」・[25]そ乃こ
ろそ・【又】【大弐】八・の本り介る・い可免しく・
るい・ひろく・む須免可ち尓て・【所】勢可り介れ/(45オ)
--------------------------------------

 1時間の休憩を置いて、次は『百人一首』です。
 今日は始めて参加なさる方が多かったので、変体仮名の基本的なことからお話ししました。
 回覧したのは、変体仮名が取り込まれた『百人一首』の本2冊です。

  ・『書道 小倉百人一首』小野鵞堂 著 1985年12月 マール社
  ・『光琳歌留多で読む小倉百人一首 百人一首の手帖』久保田淳 監修 1989年12月 小学館

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 講座の内容については、今回使うテキストがまだ出来上がっていないので、その作成中の本の中から「まえがき」などを抜粋して確認を進めました。
 歌については、天智天皇の一番歌と、持統天皇の二番歌を取り上げました。
 一首につき2つの〈カルタ〉の絵と文字が掲出されています。同じ歌でも違う変体仮名が使われていたりするので、楽しく文字を追っていけます。
 索引についても、工夫したことなどを説明しました。

 後半は、学校教育における平仮名など、文字の教育に関する話題になりました。國語問題協議會の常任理事の方が受講されていたので、話は仮名文字に留まらず日本語が抱える具体的なことにまで発展しました。この議論が盛り上がることによって、文部科学省に対して変体仮名を学校教育に取り入れることなどの提案書に発展すればいいな、と思っています。100字ほどの変体仮名を小学生の段階から教えることは、文部科学省が言うほどには生徒の負担にならないと思います。それよりも、日本の誇るべき伝統的な文化資産としての変体仮名が、文字の学習に取り入れられることの意義の方が大きいのです。
 また、あの膨大な量の漢字を、しかも横書き文化となった今ではほとんど意味のない筆順まで教えていることの整理をすべきです。つまり、横書きに適した筆順を教えるべき時期になっているのです。
 とにかく、今は文字の教育が優先すべき検討事項であることを、正式に提言する時期に至っていると思います。その機運が、この小さな講座から生まれたらいいなと、現実のこととして思うようになりました。この話題は、今後につながるので、また取り上げます。
 人工知能の今後についても、話題にあがりました。
 こうした自由な意見交換ができる場があり、日本語の今後を楽しく語れる参加者がおられるのは、さまざまな問題を考える上でも、これからが大いに楽しみになりました。

 今日はテキストがない状態での話に終始しました。次回は出版されたばかりの『百人一首』のテキストを手にしての変体仮名の学習となります。出来上がった本に対する、みなさまの反応が今から楽しみです。

 帰りに、ミッドタウン日比谷の前にいる、私が大好きなゴジラに挨拶をしてきました。夕方のゴジラの写真を撮るのは初めてです。

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 帰りの新幹線の車体は、ディズニーランドの宣伝一色でした。車内もそうでした。多くの方が撮影なさっていたので、やじ馬根性で私もパチリと撮りました。

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 私は、ディズニーランドにはまったく興味がないので、行ったことがありません。ただし、娘が小学6年生の時に一緒にヨーロッパの旅をし、その時、パリにあるユーロディズニーには、12月のクリスマスの時に行きました。寒くて震え上がったことしか思い出せません。今日も、みなさんがあまりにも興奮しておられたので、思わず知らず撮りました。




posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ■講座学習

2025年04月18日

集会所で童謡を歌いながらオジャミを送るゲームをする

 今日の集会所では、ラジオ体操の後は早口言葉をしました。
 早口言葉は、少し早い程度ならまだしも、ハイテンションで超早口の訓練には、みなさんが追いついて行けません。これは、早さよりも丁寧な発音を心がけるようにしたいものです。

 続いて、オジャミを隣の人に手で送るゲームをしました。
 その際、2つのグループに分け、もしもし亀よ亀さんよと「うさぎとかめ」を歌うグループと、むかしむかし浦島はと「浦島太郎」を歌うグループに分かれます。そして小刻みに区切って歌を交互に歌います。手でオジャミを隣に送る動作と、童謡を細切れに歌ってつなぐことが、なかなか難しいことであることを知りました。
 オジャミを持たずに、歌だけを交互に歌うことでも、組み合わせによっては大混乱です。いい脳トレになります。

 その後は、お菓子とコーヒーをいただきながら、自由にお喋り談義の時間となります。身近な話題や思い出語りで、楽しいひと時が過ぎていきます。
 白寿のTさんは、孫の話をなさっていました。妻は、昨日見かけた、特急の中で座席に座ったまま歯磨きをする女性の話をしていました。みなさん、さまざまな話題で盛り上がっているようです。

 帰る時には、誰言うとなくあっという間だったね、と言って別れます。
 帰りの道々、家に閉じこもっているだけなので、こうした集まりがあることに、みなさん感謝しておられました。個人が尊重され、一人の人権が守られている今の社会において、こうしてみんなが気ままに話したり、協力してゲームなどをする、いわゆる共生の大切さを実感する集まりです。

 この集まりに参加して3年になろうとしています。参加者の出入りは多いものの、次々と新しい仲間も来られます。入れ替わりが多いのは、70代後半から80代前半の方のように思われます。うれしいことに、男性も少し増えました。
 この雰囲気を大切にして、居心地のいい集まりにするためにも、今後とも協力していきたいと思います。




posted by genjiito at 21:24| Comment(0) | *福祉介護

2025年04月17日

白浜のとれとれ市場の活況と、車内で出会った2人の女性

 今朝は、穏やかに横たわる白浜の海を望みました。
 手前の熊野白浜リゾート空港の滑走路には、一機も姿が見えません。

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 白浜駅に出る帰り道、「とれとれ市場」という所に立ち寄りました。活気溢れる市場です。

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 大好きな海産物が、所狭しと並んでいます。新鮮な魚介類、干物、加工品と、欲しいものばかりです。
 イートインコーナーが広くとられていて、多くの方が好きなものを手に入れては自由気ままに楽しく食べておられます。しかし私は、道中を考えてほとんどを諦めました。いただいたのは、アイスカフェオレと酵母パン、そしてイチゴとチーズをかけたフライドポテトでした。

 特急「くろしお」に乗り込むと、確保していた指定席に見知らぬ女性が座っておられ、ビールを飲みながらお食事中でした。横に立って、替わってほしい気持ちを伝えると、ゴソゴソと片付け始められます。そして、勢い余って、座席に置いておられた缶ビールがひっくり返ったのです。濡れた座席を拭くのを手伝いました。
 その方が横のお仲間と合流して並んで座られた時、座席の下を見ると床には先ほどのビールがこぼれていました。ティシューペーパーを出して、今度は床を拭き取るお掃除です。ビールをこぼした方は目もくれず、隣の女性と話に夢中です。
 傍若無人の挙句の果ては、座席に座ったままで歯磨きが始まったのです。しばらくは、歯ブラシを持つ手が上下に動くのを見ながら、社会性を身につけることの大切さを痛感しました。この2人の女性は、中華思想を刷り込まれた中国の方ではなくて、60〜70歳くらいの日本の方でした。




posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | ・ブラリと

2025年04月16日

西国三十三所(1)青岸渡寺で7巡目に入る

 熊野那智大社の階段は、京都駅の大階段ほどではないにしても、結構きつく感じます。

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 途中で、鹿の親子に出逢いました。まさに神の使いである神鹿です。

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 熊野那智大社の境内の桜は満開でした。

250416_境内の桜.jpg

 西国三十三所の第一番札所である青岸渡寺は、今回で7回目の巡拝です。

250416_青岸渡寺.jpg

 前回、菊の印を押してもらえなかったので、今回の再訪となりました。いろいろなお話をして、とにかく押していただきました。申し訳ないことをした、と言いながら、しっかりと言い訳をしておられました。

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 これを機に、西国巡りの7巡目をスタートすることにしました。新しいお軸は、これまでとは違う大きさです。四角で小ぶりなものを選びました。

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 那智の滝を見に行きました。絵になります。しかし、観光地の型にはまった姿しか写らなかったので、写真は省略します。

 ホテルに帰って休んでいると、眼下に今にも飛び立とうとしてエンジンをフル回転している飛行機が間近に見えました。

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 しばらくすると、これまた眼下のアドベンチャーワールドから、動物の大きな鳴き声が聞こえてきます。なかなか貴重な体験をしています。




posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ・ブラリと

2025年04月15日

南紀白浜から太平洋を見はるかす

 今日は、白浜から発信しています。
 眼下には、アドベンチャーワールドと白浜空港、遠景には太平洋が広がっています。
 動物たちと観覧列車も、小さな点となって動いています。

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 子供たちが小さかった頃、母も一緒に車で何度か白浜に来ました。ほとんど覚えていませんが。今回は、金婚記念旅行の第二弾として出かけてきました。第一弾は、秋田行でした。

 館内のエレベータは傾斜式でした。斜めに移動するのが、体感として伝わってくるので、何となく微妙な乗り心地です。

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 明日は、西国三十三所の一番札所の青岸渡寺へ行きます。七巡目のスタートです。

 何かと多忙な時期に、いろいろな方にご迷惑をおかけしながらも、予定していたことでもあり決行です。

 食前、食後と、温泉に早くも2度も入りました。
 この白浜温泉は、熱海・別府と並ぶ「日本三大温泉」と言われ、有馬・道後とは「日本三古湯」の一つでもあります。古い文献では「牟婁の湯」とも呼ばれていることは、よく知られています。その白浜温泉で、英気を養っています。




posted by genjiito at 23:04| Comment(0) | ・ブラリと

2025年04月14日

京洛逍遥(931)診察の後は iPS細胞研究所と賀茂川畔の葉桜を愛でる

 大文字山は春の気配です。

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 今日の診察では、事前の血液検査に手間取り、MRIによる胆嚢と膵臓の検査が大幅に遅くなりました。胆嚢と膵臓のガンの疑いがあり、昨秋この検査が組まれました。なかなか予約の取れない検査です。

 透明の造影剤を飲んだ後、仰向けのまま細長いドームに吸い込まれます。ヘッドホンから流れる音を聴いていると、息を吸い、止め、吐く指示が出ます。膵臓の位置で、機械から出る電磁波に包まれると、お腹が温まってきます。ポカポカと快適だったこともあり、思わず知らず寝入ったようです。私がヘッドホン越しの指示に無反応なので、技師さんが検査を中断して起こしに来てくださいました。ウトウトから熟睡していたようです。初めてのことです。いやはや何とも……です。

 次の糖尿病・内分泌・栄養内科では、血液検査の結果を踏まえた診察を受けました。ヘモグロビン A1cが、昨年末が「6.7」→2月が「6.7」と消化管のない私としては良好だったのに、今日は「6.9」と、少しだけ上がっていました。しかし、安全圏内なので、このままの調子で生活していていいですよ、とのことでした。この3日間苦しんでいる逆流性食道炎については、その対策の薬もすでに出ているし、これ以上薬を増やすこともないので、寝る時の姿勢に気を付けるしかないそうです。今朝は苦しくない寝覚めだったので、なだらかな傾斜の枕元にする対策で予防することにします。

 帰りは、iPS細胞研究所の前を通って賀茂川に出ました。研究所の前の花壇は、いつも花に彩られています。桜はすでに散っていて、葉桜となっています。

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 賀茂川の桜も、もう散り始めています。葉桜になっていく様子は、若さと華やぎを感じるので、この時期の桜は大好きです。

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posted by genjiito at 21:07| Comment(0) | ◎京洛逍遥

2025年04月13日

逆流性食道炎に困っています

 この三日間、明け方に腸液が逆流して上ってきて、喉がヒリヒリして苦しみながら目覚めます。
 消化管がない身体なので途中に弁もなく、頭の傾きによっては食道まで流れてくるのです。
 苦いので、すぐに水やゼリー状のものを飲むことにしています。
 牛乳で喉を落ち着かせることもあります。
 明日は、京大病院の消化器内科と糖尿病・内分泌・栄養内科の診察があるので、この件をなんとかしてもらおうと思っています。
 すぐに窮状を訴えられる環境にいるので、まずは今夜を無事に過ごすことです。
 少し縦長のソファー用の座布団と、2種類の枕を組み合わせて、頭を持ち上げた姿勢で寝る準備を整えました。
 病院にある、リクライニングする電動ベッドがあれば助かります。
 しかし、私はベッドはダメで、畳の上に布団を敷いた状態でないと安眠できません。
 とにかく、明日中に解決策を見いだすことにします。




posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | *健康雑記

2025年04月12日

中之島で『百人一首』の講座の体験会

 中之島公園のみおつくしプロムナードにある寄せ植えは、植え替えのために寂しい姿を見せていました。これも記録の一つと、写真に撮っておきます。

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 今日は、入門講座である「変体仮名で書かれた『百人一首』をよむ」の体験会がありました。受講をためらわれている方への呼びかけとしての体験講座です。予想外に多くの方がお集まりでした。変体仮名に興味と関心があるようで、ありがたいことです。

 配布したプリントの冒頭には、次の案内文を掲げました。

[講座内容]
『百人一首』のカルタには、優雅な歌人の絵姿と美麗な書体で和歌が書かれています。今回使う2種類のカルタを収めたテキストは、江戸時代に書かれた変体仮名の気品あふれるものです。日本の伝統的な文化資産である変体仮名が、自由に読めるようになります。なお、和歌の解釈や鑑賞はしません。

[講師からひとこと]
テキストには、講師が編集したテキストを使います。陽明文庫旧蔵『百人一首』と国文研蔵『鶴丸紋/哥かるた』を収録しています。現代の活字を読むこととの違いを、実感してください。崩し字を一字ずつ確認しながら読み進めるので、古写本を読む技術も身につきます。テキストは、五月に刊行予定です。
『(仮)変体仮名でよむ百人一首かるた』(伊藤鉄也・吉村仁志 編、新典社、2025年5月刊、124頁、本体価格 2,400円+税)

 とにかく、このテキストを手元に置いて変体仮名の文字を追って行くと、確実に変体仮名が読めるようになるのです。その実績を強調しました。
 活字の平仮名で印刷されたカルタではなく、変体仮名で書かれたカルタの文字を読むことの意義を強調したのです。それも、字母を意識した仮名文字を読むことに特化した講座なので、お話の内容には気を配りました。和歌の解釈や鑑賞はしないことも、最初のうちにしっかりと伝えました。

 少しだけ内容を、と言うことで、映画「ちはやふる」の一場面を映写しました。
 それと関連させて、現在作成中のテキストの40番歌と41番歌のページを見ながら、陽明文庫旧蔵かるたと、国文研蔵かるたの仮名文字を確認していきました。

250412_40-41番歌.png


 初めての方々ということだったので、いつもよりもゆっくりと丁寧に解説しました。

 映画『春の雪』(妻夫木聡+竹内結子[2020年40歳没]/原作:三島由紀夫)に出てくる『百人一首』の77番歌(崇徳院)の場面と、その三島の小説の中に出てくる48番歌(源重之)と49番歌(大中臣能宣)の紹介もしました。『百人一首』の受容史と言えるものです

 最後は、変体仮名の一覧表を見ながら、とりあえず覚えておくといいと思われる文字を選んで確認していきました。五十音図の仮名に加えて、約50文字ほどの仮名文字なので、百数十字であれば負担にならない字数だと言えるでしょう。文部科学省は、変体仮名は学習の負担になるので学校では教えない方針です。しかし、日本の文化資産である変体仮名という仮名文字を知ることで、読み継がれ書き継がれてきた文字への理解が深まるのです。日本を理解する上で意義深い変体仮名は、ぜひ若い時に読めるようになってほしいものです。そのような問題意識を持って、社会人講座を開講しています。

 本日参加なさった方々で、一人でも多くの方が次回からの講座に参加してくださることを願っています。




posted by genjiito at 21:08| Comment(0) | ■講座学習

2025年04月11日

京洛逍遥(930)15年間住んだ半木の道の桜並木

 京大病院へ行く途中、山中伸弥先生の iPS細胞研究財団へ向かう道の桜が、満開から散り初めの状況でした。

250411_iPSの桜.jpg


 今日の大文字山は、爽やかな顔で京大病院を見下ろしています。

250411_大文字.jpg


 隔週で金曜日の午後は、病院で主治医と面談です。
 3時過ぎに終わると、市バスの206号で北大路橋へ。植物園の西側に咲く桜並木を、のんびりと歩きました。この地域は、宇治に来るまでの15年間にわたり、賀茂川を挟んで東西に自宅があった所です。毎日のように、朝晩の散策をしていました。特に桜の頃には、植物園沿いに展開する桜並木がみごとでした。
 つい誘われて、今日も来てしまいました。一昨年の4月に来て以来でしょうか。先週末は、大好きだった鴨川茶店が賑わっていることを知りつつも、宇治川のさくら祭りと陶器祭りに行ってしまいました。
 上流の上賀茂から北山方面を望みます。

250411_半木全景.jpg


 上空には、相変わらずトンビが旋回して食べ物を狙っています。何回も、おにぎりやアイスクリームやお菓子を盗られたものです。

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 今年も、桜のトンネルはみごとです。桜に包まれた気持ちで、心豊かに散策できます。

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 この丸太のベンチに座って、妻とよく持参のお弁当をいただきました。この背後は植物園なので、トンビは背中から襲えないのです。安全地帯なのです。

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 よく渡った、トントンと言っていた飛び石も健在です。中程にある島は、以前にはなかったものです。この川向こうの賀茂川右岸べりに、最初の家だった京町家がありました。

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 そこに5年間いて、賀茂川左岸の下鴨に越しました。そこも築80年以上の古い京町家で、10年間いて宇治に転居して今に至っています。

 右岸のベンチに座り、左岸の植物園に沿う半木の道を望みました。いつか、颱風で多くの桜が倒れました。それが、こんなに復活して咲き誇っています。歩いて良し、眺めて良しの、艶やかな桜が満喫できる散策路です。

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 地下鉄烏丸線の北大路駅からは、乗り換えなしで自宅近くの駅に帰れます。
 京都は、南北の鉄道をうまく利用すると、意外と移動には重宝します。




posted by genjiito at 22:09| Comment(0) | ◎京洛逍遥