2019年08月13日

ビルマ語の研究者と念願の面談をして

 大阪大学 外国語学部 ビルマ語専攻の大塚先生と、長時間にわたり親しくお話をしました。昨晩シンガポールから戻って来られ、明日から9月15日までミャンマーで調査というハードスケジュールの隙間に、こうして貴重な時間を割いて下さいました。ありがたいことです。この面談は、ヤンゴンでお世話になったココライズジャパンの長田さんが間に入ってくださったことで実現したものです。
 場所は、私の研究室がある総合研究棟に接する研究講義棟B棟でした。初対面ということで、まずは次の3点の希望するところを伝えました。

(1)ビルマ語に翻訳された日本文学と日本文化に関する約130点の書籍のリストが、現在手元にあります。ただし、その書誌が未整理なので、このお手伝いをしてもらえるアルバイトの学生さんを紹介してもらえないか。

(2)ビルマ語に翻訳された平安文学関係の作品を、わかりやすい日本語に訳し戻してもらえる方を紹介してほしいこと。具体的には、『百人一首』と『三十六歌仙』のビルマ語訳を手始めに。

(3)NPO法人〈源氏物語電子資料館〉のホームページから公開している、ダイジェスト版『十帖源氏』の「須磨」巻と「明石」巻をビルマ語に翻訳できる方を紹介してほしいこと。


 それぞれに、適任者を探してくださることになりました。
 また、井上先生と南田先生を紹介していただけるとも。長年、日本とビルマの文化交流に関わってこられた先達のアドバイスをいただけることで、この科研の情報の質が格段にあがることでしょう。
 さらには、去年と今年の2回にわたって私が行った、ヤンゴン外国語大学には教え子が今年度から行っているとのことなので、次回行った時には最新の情報交換ができます。新しいネットワークが、これまでの人脈をさらに補強できます。ありがたいことです。
 最後に、ビルマ語とミャンマー語の使い分けについて、お尋ねしました。私が今使っているビルマ語という表現でいい、というのが結論です。政治的な視点からはいろいろとあるにしても、ニッポンとニホンが通用するように、どちらでも問題はないそうです。文化論の範疇で扱うことでもあり、今後ともビルマ語で通すことにします。
 今春から、旧・大阪外国語大学の箕面キャンパスに研究室を持つようになりました。それによって、願ってもない研究環境に身を置いていることを実感する日々となっています。これまでに本科研「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)に理解を示してくださった多くの方々に感謝するとともに、この環境を生かして、さらに稔り多い成果に結びつくように、調査と研究を展開していきたいと思います。
 
 
 
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2019年08月07日

箕面キャンパスでの新しい研究室のレイアウト

 本年4月から、研究環境が大きく変わりました。大阪府下箕面の地に研究活動の拠点を移し、気分一新でスタートしたことは、すでに報告した通りです。ただし、提供していただいた研究室は、90平米もある広い部屋でした。プレゼンテーションルームと呼ばれていた大広間です。

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 普通の研究室の3部屋分あるので、この部屋をどう使うか思案しながらの5ヶ月でした。荷物を運び込んだ当初の様子は、
「微笑んでいるように見えた太陽の塔」(2019年04月03日)

「楽しい偶然が重なって稔りある一日になる」(2019年04月09日)、
そして
「京洛逍遥(541)新研究室の整理をした帰りに嵯峨野温泉へ」(2019年04月24日)
に書きました。


 什器が何もなかったので、引越しの時に運び込んだダンボール箱を組んで、簡易書架を作って対処しました。
 しかし、いつまでもこのままではいけないので、什器を購入していただくことにしました。机、イス、作業用のテーブルなどです。

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 そのうち、ダンボールで組み上げた本箱が、次第に変形しだしたのを機に、カラーボックスを手配しました。貴重な翻訳本や書類などを管理するためです。昨日、そのカラーボックスが25個届きました。組み立ててあるものだと思っていたところ、それは私の方で組み上げるものだったのです。発注の仕組みがまた理解できていないこともあり、いろいろと思い違いがあります。
 とにかく、カラーボックスはこちらで組み立てるしかありません。普通の3段ボックスが15個と、A4版が縦に入る少し背の高い3段ボックスが10個あります。
 特任研究員の大山さんが、ご自宅から電動ドライバーを持ってきてくださいました。これは大助かりで、この工具は今回の組み立て作業で大活躍しました。
 組み立てのほとんどは、アルバイトで来ている吉村君が大奮闘してくれました。おかげで、25個のカラーボックスを、2日がかりで合計400本のネジを捻じ込んで完成させることができました。私も何個かを組み立てました。

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 このカラーボックスを段ボール箱と置き換えた部屋全体は、こんな雰囲気になりました。
 翻訳本は、これも吉村君の手際の良い整理のおかげで、翻訳言語別に見事に並べて終わりました。次の写真の正面奥に4段に積み上げてある段ボール箱は、来週撤去するものです。

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 壁際には、梱包されてきた段ボールが積み上がっています。この風景も、今回の貴重な記録です。

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 あとは、これから時間をかけて、A4版の書類や資料を整理します。もちろん、研究書や資料集などは、まだ床に積み上げたままの状態です。根気が求められています。とにかく、これでやっと何とか整った環境で研究が進められます。
 翻訳本や関連資料をご覧になる方のために、閲覧用の丸テーブルも用意できました。資料確認やさまざまな情報の活用にと、これまでに収集整理したものが役立つことでしょう。本年3月に発行した『平安文学翻訳本集成〈2018〉』に掲載した翻訳本などの確認も、この新しい研究資料室でできるようになりました。

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 遅ればせながら、半歩前進です。ただし、アルバイトの方々に作業をしてもらうエリアは、これから整備していきます。今月から来月にかけて、あと3名のアルバイトの方(ロシア・インド・ミャンマー)に手助けしていただく予定です。

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 現在、ミャンマー、モスクワ、ウクライナ、オーストラリアへの、調査研究の旅を計画しています。平安文学に関連した新しい情報をお持ちの方からの、調査の協力や連絡をお待ちしています。
 
 
 
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2019年07月30日

ロシア語の資料と情報を整理できる方と面談をして

 科研で、ロシア語を担当していただけるアルバイト希望の方と、箕面キャンパスの研究室でお話をしました。図書館に掲示していたポースターが目に留まったことから、仕事をしてみたいとの連絡があったのです。
 お目にかかったのは、大阪大学外国語学部でロシア語を勉強しておられる方です。先月6月までの1年間、サンクトペテルブルグに交換留学生として行っていたとのこと。モスクワでの留学経験もあるそうです。心強い助っ人がまた一人、この科研に加わります。ウクライナ語の勉強もしていたとのことなので、ちゃっかり最近刊行されたウクライナ語訳『源氏物語』のこともお願いしました。
 手掛けたいことは無限にあります。それはともかく、まずは一歩ずつ進みます。
 集めた情報や成果は、その都度、ホームページ「海外へいあんぶんがく情報」に公開します。この科研は、コラボレーションによる共同研究で進めています。専門家や関係者からの、折々のご教示をいただけると、ささやかな報告も大きな稔りに成長していくことでしょう。
 引き続き、インド諸語とルーマニア語による平安文学情報の収集と整理をしてくださる方を、探し求めています。新しい出会いを楽しみにしていますので、このブログのコメント欄を活用して連絡をください。折り返し、面談についての返信を差し上げます。
 大阪大学で科研の事務を担当なさっているみなさまへ。
 次から次へと、矢継ぎ早に急なお願いばかりで申し訳ありません。
 もろもろ、ご高配のほどを、よろしくお願いいたします。
 
 
 
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2019年07月22日

平安文学の翻訳本に関するアルバイト募集のポスター(その3)

 すでに2度ほど、科研で多言語翻訳に関するアルバイトを募集していることを、本ブログに掲載しました。

(1)「平安文学の翻訳本に関するアルバイト募集中」(2019年04月17日)
 (ここでは、「インド諸語、ビルマ(ミャンマー)語、ルーマニア語を最優先で」と。)

(2)「続・平安文学の翻訳本を整理するアルバイトを募集中」(2019年06月12日)
 (ここでは、ロシア語を追加。)

 その後、特に問い合わせも希望者もないままに、今に至っています。条件としての言語があまりにも限定されているので、該当する方にこの募集案内が届いていないかと思われます。

 そこで、大阪大学外国学図書館(箕面キャンパス)の入口に、今月初旬から、次のポスターを掲示していただいています。今春よりアルバイトで来ている吉村君が、このかわいいポスターを作ってくれました。

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 ここにも記したように、次の言語に親しんでおられる方を求めています。翻訳については、在宅で取り組んでいただくことも可能です。

インド諸語、ビルマ(ミャンマー)語、ルーマニア語・ロシア語


 この内、ビルマ(ミャンマー)語については、来月中旬の面談しだいで適任者を紹介してもらえることが期待できる状況にあります。
 いずれにしても、「インド諸語、ビルマ(ミャンマー)語、ルーマニア語・ロシア語」の運用および翻訳ができる方について、お知り合いを含めて情報を拡散していただけると幸いです。
 
 
 
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2019年06月12日

続・平安文学の翻訳本を整理するアルバイトを募集中

 本年度が始まってすぐの4月17日に、「平安文学の翻訳本に関するアルバイト募集中」という記事を公開しました。
 このことで、再度の募集のお知らせです。

 科研「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)では、平安文学に関する翻訳本の整理を進めています。多彩な言語にわたるものなので、手助けをしてくださる方を募っています。
 次の言語が母語で日本語を普通に運用できる方と、日本語が母語の方で次の言語を日本語に翻訳できる方を探し求めています。翻訳は、文学的な表現を求めているのではなく、逐語訳ができるレベルで大丈夫です。翻訳本に関する資料作成のお手伝いをお願いしたいのです。

インド諸語・ビルマ(ミャンマー)語・ルーマニア語・ロシア語


 現段階では、以下の条件を考えています。

 ※時給:950円(交通費の支給なし)
 ※日時:火 or 水曜日/11時〜16時の5時間以内
 ※場所:大阪大学箕面キャンパス 総合研究棟 6階
     (大阪府箕面市粟生間谷東8丁目1)

 やってみようと思われる方は、このブログのコメント欄を活用してお知らせください。直接お目にかかって、実際の翻訳資料をもとにしてご説明いたします。
 なお、成果は科研のホームページ[海外へいあんぶんがく情報](http://genjiito.org)に公開し、お名前は研究協力者の中のアルバイトの項目に明記します。これは、情報の質を確保する意味で責任の一端を共に担っていただく意味から、この科研では常に心がけていることです。
 
 
 
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2019年06月07日

大阪大学外国学図書館の貴重な資料群

 私の新しい研究室のすぐ隣には、外国語学部の研究室が入ったB棟があります。
 その3階から上には、これまで探し求めて来た海外の翻訳本情報や、貴重なアドバイスがいただける研究室が並んでいます。

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 『源氏物語』は、今日現在で36種類の言語で翻訳されています。先日報告したように、最近確認できたのが、36番目となるウクライナ語訳『源氏物語』です。平安文学となると、さらに言語の種類は増えそうです。とにかく、日本の文学は、それも古典文学は世界中の言語に翻訳されているのです。
 上の写真の多彩な言語を担当されている研究室を見ても、今はまだ確認できていない『源氏物語』を翻訳した言語は、デンマーク語・ペルシア語・スワヒリ語・タイ語・インドネシア語・フィリピン語があるのです。これらも、直接研究室を訪問して先生にお目にかかり、またその国から来ている留学生たちに話を聞けば、まだまだ見つかりそうです。その研究室訪問の計画は、現在準備を進めているところです。

 そのB棟の前、私の研究室の真下には、大阪大学外国学図書館があります。
 今回、図書館の利用手続を終え、書庫に入ることができました。まさに、私にとっては垂涎の資料の宝庫でした。

 日本文学作品が並ぶ書棚には、日本語の本の間に翻訳本が寄り添うように置かれていました。私は日本語と英語しか認識できないので、これらはどのような本であるのかを、研究協力者の手を借りて後日あらためて調査します。表紙を見た限りでも、まったく知らない本が多くありました。

 オンライン蔵書検索(OPAC)で、所蔵資料はわかります。いや、わかるはずです。しかし、これまでの経験では、自分で直接書籍や資料を手にしてみないと、確かなことは言えません。コンピュータの記録やシステムは、あくまでも文字化された情報の集積です。文字列にされた時点で、削ぎ落とされた情報を、本そのものは持っています。まずは表紙の絵が、OPACではわかりません。

 言語がわからなくても、私はまずは勘に頼って本を仕分けています。その後に、専門の方に教えていただくのです。まずは勘から、というのが、一番の近道のように思っています。科学的な研究手法ではありません。しかし、これまでにこの手法で、絶対にないといわれて来た本を何冊も見つけ出して来ました。これも、立派な研究手法だと思います。

 それよりも何よりも、この図書館の書庫で驚喜したのは、コレクションの多さでした。
 例えば、「ユーゴ関係コレクション」「リトアニア語寄贈図書」「台湾研究講座関連図書」に始まり、退職なさった先生方の寄贈図書群である「スペイン語関係」「ブラジル・ポルトガルコレクション」「ヤンゴン大学寄贈図書」「ビルマ語関係」「中央アジアコレクション」「インド関係」「インド・パキスタン関係」「インドネシア語関係」「南十字星文庫」「北欧関係」「中国語・中国文学」「サハラ以南 アフリカ言語文化コレクション」などなど。ここには、先生のお名前を冠した文庫は取り上げていません。
 さらには、膨大な量の海外の新聞・雑誌・書評などの印刷物。

 この書庫の整理だけでも、翻訳本の有無はともかく、世界に紹介されている日本文学の全体像を明らかにする手がかりが得られます。それだけでも、ますます夢が広がります。

 この大阪大学外国学図書館が所蔵する平安文学の翻訳本の情報と、私が持っている本のリストを統合したものが出来たら、東京外国語大学の図書館の資料と突き合わせてみたいと思います。
 それによって、「海外へいあんぶんがく情報」(http://genjiito.org)から公開している翻訳史年表も、さらに詳細なものとなることでしょう。

 こうした作業のお手伝いをしてくださる方を探し求めています。謝金がどのように使えるのか、まだ研究基盤機関が変わったばかりなので、その実状がわかりません。とにかく、ご自分の勉強を兼ねての原本調査の協力、ということで、連絡をいただけると幸いです。
 
 
 
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2019年05月30日

科研の実績報告書ができました

 昨年度の科学研究費補助金による基盤研究(A)の取り組みは、「海外における平安文学及び多言語翻訳に関する研究」(課題番号︰17H00912)をテーマとするものでした。
 その成果・実績の報告書が学振(日本学術振興会)から公開されるまでに、しばらく時間がかかります。そこで、その研究実績の報告書の一部をここに引用します。
 交付された直接経費は〈7,900,000円〉、間接経費は〈2,370,000円〉、未使用額は〈68,793円〉でした。
 多くの方々に助けられて、多くの成果をあげることができました。
 あらためて、関係するみなさまにお礼を申し上げます。
 まだ後2年あります。
 これまでと変わらぬご支援を、引き続きよろしくお願いします。

【研究実績の概要】


 本年度も、海外の研究情報と翻訳本を収集する活動と共に、現地の大学及び国際交流基金とのコラボレーションとしての国際研究交流を実施した。出向いた国は、ペルー・アメリカ・ミャンマー・ルーマニアの4カ国であった。いずれも先生方や現地の研究者との有益な面談に加え、多彩な研究情報や資料と、情報として伝わっていなかった多くの翻訳本を入手することができた。特に今年度は、ルーマニア語訳『源氏物語』の情報と共に翻訳者との対談も実現したことは大きな成果となった。これらは、年度末に発行した報告書である『平安文学翻訳本集成〈2018〉』に収録している。
 また、翻訳書籍に関する展示も、昨年度に引き続き開催した。研究代表者が収集した各国語に翻訳された古典文学作品について、解題を付して展示を行ったものである。多くの学生、教職員の目に留まるようにした。
 各国語訳『源氏物語』の訳し戻しは、世界35言語に翻訳された『源氏物語』を、その言語を母語とする者(母語話者)と母語としない者(非母語話者)により、日本語への訳し戻しを行っている。今年度は、主にビルマ語訳『源氏物語』(ケィン キン インジィン著)の訳し戻し作業を行い、日本文化の変容を考察する基礎資料を作成した。このことは、研究会に翻訳者ご本人をお呼びし、ディスカッションをする中で翻訳について考えた。
 懸案のホームページ「海外へいあんぶんがく情報」(http://genjiito.org)は、年度末に無事に完成し公開することができた。これは、前回の科研で作成した「海外源氏情報」をさらに発展させた内容のホームページである。今後は、このホームページを情報公開の窓口として、これまでの研究成果を広く共有しながら本科研のテーマを追求し、深めていきたい。(752字)


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【現在までの進捗状況】


(1)当初の計画以上に進展している。

 当初設定した、研究期間の4年間で調査研究によって解明する目標は、次の3点であった。
 1. 世界各国で翻訳されている平安文学の総合的調査を実施し、各国の受容史と研究史を整理
 2. 江戸時代の簡約版『十帖源氏』を多国語翻訳し、日本文化の変容と理解について共同研究
 3. ホームページや電子ジャーナル等のメディアを活用して、研究者が情報交換をする場所を提供
 この内、1は予想以上に情報が集まり、受容資料としての翻訳本も確実に収集点数を増やしている。また、
 3のホームページ[海外へいあんぶんがく情報](http://genjiito.org/)も年度末に稼働しだしたことにより、コラボレーションが具体的に実現しつつある。
 そうした中で、2の『十帖源氏』の多国語翻訳は、これまでの基盤整備を踏まえて実施するものであり、3年目の2019年度の課題となっている。この2年間で得られた情報と人脈を有効に活用して、多国語翻訳を進展させていきたい。また、このテーマの遂行にあたり、これまで構築した人脈を活かして幅広い多彩な翻訳を実現したい。(460字)


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【今後の研究の推進方策】


 本研究課題の今後の推進方策は、3年目に具体的に展開する『十帖源氏』の多国語翻訳の実施が中心となるはずである。『源氏物語』の第12巻「須磨」と第13巻「明石」を、翻訳の対象として予定している。そして、その成果はホームページのみならず、電子版『海外平安文学研究ジャーナル』に掲載して公開することとなる。
 電子版『海外平安文学研究ジャーナル』は、これまでに第6号まで発行している。次は、これまで2年間の成果を盛った第7号(今秋発行予定)と、本年度末に発行する第8号である。そこには、これまでに収集した情報と翻訳本、そして『十帖源氏』の多国語翻訳の掲載である。また、『海外平安文学研究ジャーナル〈ミャンマー編〉』の編集も最終段階となっている。
 こうした方向性を定めた研究を遂行していくことで、「1.翻訳から見た日本文化の変容」「2.『十帖源氏』の翻訳と研究」「3.共同研究基盤の整備」が関連しながら成果として公表できるものとなるはずである。
 また、「国際日本文学研究交流集会」の開催も、今後取り組むものである。これは、これまで研究環境が十全ではなかったために、実施が遅れていたものである。開催に向けての準備は整ってきたので、国内と海外で開催する段取りを進めているところである。(533字)

 
 
 
posted by genjiito at 20:39| Comment(0) | ■科研研究