現在、『源氏物語』の各巻々の翻字本文と校訂本文の整理をしています。
校訂本文は、大島本(古代学協会蔵)ではなく、池田本(天理図書館蔵)で試案を作成中です。
すでに公開しているのは、『池田本『源氏物語』校訂本文「桐壺」(第一版)』(NPO法人〈源氏物語電子資料館〉編、伊藤鉄也・須藤圭 責任編集、平成29年1月31日)です。今後とも継続して発行していきます。
その過程で、物語の内容が把握しやすいように、詳細な小見出しを作成してきました。
これまでに、「桐壺」「帚木」「若紫」の3巻分を終え、本ブログの以下の記事で公開しています。
☆(1)
「「桐壺」巻の小見出し試案(72項目版)」(担当者:伊藤鉄也)(2014年03月26日)
☆(2)
「池田本の校訂本文用に作成した「帚木」巻の小見出し(132項目)」(担当者:高橋麻織)(2016年09月16日)
☆(3)
「【補訂2版】池田本の校訂本文「若紫」巻の小見出し(108項目)」(担当者:淺川槙子)(2016年09月15日)
☆(4)
「『源氏物語』の小見出しは池田本の校訂本文に合わせること」(2016年09月25日)
☆(5)
「過日公開した「若紫」の小見出しを【補訂2版】としたこと」(2016年10月06日)
諸伝本との違いや、現代語訳や外国語訳本との違いなどを、この詳細な小見出しを単位として比較して見ていくと、それぞれの違う箇所がわかりやすく、通覧しやすくなるという利点があります。
その他にも活用できそうなので、引き続き掲載します。
さて、池田本の校訂本文で使用するための小見出しの「蜻蛉」巻ができあがりました。
これは、関口祐未さん(元国文学研究資料館・科研運用補助員)の労作です。
「桐壺」「帚木」「若紫」巻と同じように、1つの小見出しが30文字でできています。
これまでの方針通り、物語本文を細かく分けることで、全108項目となっています。
この小見出し一覧には、以下の特徴があります。
1 30字の簡潔な小見出し
2 校訂本文150字位(250字以下)に一つの小見出し
3 小見出しの次に、「校訂本文(最初の数文字)」+(参照資料情報)を付加
4 参照資料情報は、次の3種類を「/」で区切って明示
・『源氏物語別本集成 続 第十五巻』(伊井春樹・伊藤鉄也・小林茂美編、2002年、おうふう)の文節番号
・『源氏物語大成 普及版 第六冊 校異編』(池田亀鑑編、1985年、中央公論社)の頁行数
・『新編日本古典文学全集(25)源氏物語(6)』(阿部・秋山・今井・鈴木編、1998年、小学館)の頁数
5 『ハーバード大学美術館蔵『源氏物語』「蜻蛉」』所収小見出し(35項目)は、該当する箇所にだけ挿入
この小見出しに関して、問題箇所やお気づきの点をご教示いただければ幸いです。
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180217版_『源氏物語』蜻蛉・小見出し(108項目)
■1 宇治では、浮舟の姿が見えないことに女房達が大騒ぎして探し回る
「かしこには〜」 (0001/一九三一@/二〇一)
[1]浮舟の失踪に大騒動となり右近と侍従は浮舟が入水した思う
■2 乳母らが慌てふためく中、右近と侍従は浮舟が身投げしたかと思う
「京より〜」 (0013/一九三一A/二〇一)
■3 京の母君から届いた手紙を開くと、浮舟を気にかけて心配する文面
「泣く泣く〜」 (0055/一九三一F/二〇一)
■4 右近は浮舟が書き残した母君への返事を読み、地団駄を踏んで泣く
「昨夜の御返りをも〜」 (0093/一九三一J/二〇二)
■5 右近は浮舟が身投げするとは考えられず、乳母は驚き慌てるばかり
「いみじく思したる〜」 (0144/一九三二@/二〇二)
■6 匂宮は普段とは異なる浮舟からの返事に驚き、宇治に使者を寄こす
「宮にも〜」 (0174/一九三二D/二〇三)
[2]浮舟を心配して匂宮が文を遣わし従者は浮舟の死を伝える
■7 匂宮の使者は下仕えの女から浮舟が昨夜急死したことを聞き、帰京
「あるかぎり〜」 (0193/一九三二G/二〇三)
■8 匂宮は浮舟急死の報に驚き、宇治に時方を遣わして事情を探らせる
「かくなんと〜」 (0232/一九三二J/二〇三)
■9 宇治の邸では人々がたち騒ぎ、時方は右近に会えず侍従と対面する
「かやすき人は〜」 (0321/一九三三G/二〇四)
[3]時方は匂宮の命により宇治で侍従と会い浮舟の急死を知る
■10 侍従は後日落ち着いてから詳しい事情を話す、と言って激しく泣く
「いとあさましく〜」 (0376/一九三三M/二〇五)
■11 邸の人々はただ泣くばかり、亡骸さえないと嘆く乳母らしき人の声
「内にも〜」 (0425/一九三四D/二〇五)
[4]乳母の嘆きを不審に思う時方は侍従を責めるも要領を得ない
■12 聞こえてくる言葉に合点のゆかぬ時方、侍従に事実を話すよう促す
「心得ぬことども〜」 (0493/一九三四L/二〇六)
■13 侍従は浮舟が自ら命を絶ったことを、時方にそれとなく打ち明ける
「げにいとあはれなる〜」 (0550/一九三五E/二〇七)
■14 侍従は帰る時方に、浮舟と匂宮の関係を他へ漏らさぬよう念を押す
「心得がたく思ひて〜」 (0627/一九三六@/二〇七)
■15 宇治に母君が到着、事情を知らず浮舟が突然消えたことに動揺する
「雨いみじかりつる〜」 (0682/一九三六E/二〇八)
[5]母君が大騒ぎをするも右近と侍従は入水を伝え葬送の車を出す
■16 母君は、浮舟と薫の結婚を面白く思わない下人などの仕業かと疑う
「さては、かの〜」 (0726/一九三六K/二〇九)
■17 侍従は右近と相談して、浮舟と匂宮のこれまでの関係を母君に話す
「侍従などこそ〜」 (0780/一九三七C/二〇九)
■18 母君は気も動転し、せめて亡骸だけでも探し出して弔いたいと願う
「言ふ人も消え入り〜」 (0876/一九三八@/二一一)
■19 右近と侍従は亡骸のない葬送の車を仕立て、近親者だけで送り出す
「この人々二人して〜」 (0927/一九三八G/二一一)
■20 右近と侍従は車を山裾へやり、事情を知る法師達だけで火葬させる
「大夫、内舎人など〜」 (0966/一九三八K/二一二)
[6]反対をおしての偽装による火葬、右近と侍従は真相を隠す手だてを尽くす
■21 火葬があっけなく終わったことに、里の人々はあれこれ噂を立てる
「田舎人どもは〜」 (1011/一九三九B/二一二)
■22 浮舟の噂が薫の耳に入ることを恐れ、右近と侍従は真相をひた隠す
「かかる人どもの〜」 (1038/一九三九F/二一三)
■23 薫は石山寺に籠もり女三の宮の病気平癒を祈祷中、浮舟の死を知る
「大将殿は〜」 (1134/一九四〇C/二一四)
[7]薫は母女三宮の病気のため石山寺に参籠中に浮舟の葬送を聞く
■24 薫は宇治へ大蔵大輔を遣わし、葬儀を急いで済ませたことを責める
「いみじきことは〜」 (1176/一九四〇H/二一四)
■25 大輔の報告に、薫は浮舟を宇治に住まわせていたことを悔やみ帰京
「殿は、なほ〜」 (1238/一九四一A/二一五)
■26 薫は浮舟との儚い仲を悔やみ、思い通りにならない己の宿命を歎く
「宮の御方にも〜」 (1285/一九四一F/二一五)
■27 匂宮の悲嘆に沈む様子を聞いた薫は、浮舟と匂宮の関係を確信する
「かの宮〜」 (1370/一九四二A/二一六)
[8]匂宮は悲嘆から病となり薫は浮舟の死によるものと知る
■28 人々が日々匂宮を見舞う中、薫も式部卿宮の喪に服した姿で訪れる
「宮の御とぶらひに〜」 (1459/一九四二J/二一七)
■29 匂宮は薫と対面し涙が落ちるが、浮舟ゆえとは気づかれまいと思う
「人々まかでて〜」 (1501/一九四三A/二一八)
■30 匂宮は薫の冷静さを薄情だと思うが、薫こそ浮舟の形見だとも思う
「さりや、ただ〜」 (1578/一九四三I/二一八)
■31 薫は匂宮に浮舟の死を語り、流れ落ちる涙を抑えることができない
「やうやう世の物語〜」 (1646/一九四四C/二一九)
[9]薫は大君の縁者だった浮舟の死を語り匂宮との関係をあてこする
■32 匂宮は薫の取り乱した様子に動揺するも、何気ないふうをよそおう
「気色のいささか〜」 (1776/一九四五C/二二一)
■33 薫は匂宮に浮舟との関係を少しずつ当てつけながら話し、退出する
「さる方にても〜」 (1806/一九四五F/二二一)
■34 薫は匂宮の浮舟に対する思いの深さを知って、悲しみを新たにする
「いみじくも思したりつるかな〜」 (1839/一九四五J/二二一)
[10]匂宮が病気になるほどの浮舟を思い葬送の簡略さを気にする
■35 浮舟の死や葬儀のことなど、薫には腑に落ちない点が多く思案する
「後のしたためなども、〜」 (1918/一九四六E/二二二)
■36 浮舟が生きていれば京に迎えた日、薫は浮舟を思い匂宮へ歌を贈る
「月たちて〜」 (1956/一九四六J/二二三)
[11]薫が浮舟を引き取る日に匂宮へ歌をやり匂宮は中君に打ち明ける
■37 これまでの経緯を知る中の君に、匂宮は浮舟との関係を打ち明ける
「女君、このことの〜」 (2026/一九四七E/二二四)
■38 匂宮は右近を迎えるため宇治へ使者、浮舟亡き後の宇治の邸の様子
「いと夢のやうにのみ〜」 (2091/一九四七L/二二四)
[12]浮舟の死を偲び匂宮は時方を宇治へ遣わし侍従を連れ出す
■39 使者と対面した右近は泣きくずれ、喪が明けてから上京すると話す
「右近あひて〜」 (2169/一九四八G/二二五)
■40 共に泣く時方、右近らへの気持ちが深いものとなった胸の内を語る
「大夫も泣きて〜」 (2218/一九四九@/二二六)
■41 右近は侍従に上京を勧め、侍従は匂宮の姿見たさに上京を決心する
「わざと御車など〜」 (2258/一九四九E/二二六)
■42 支度をした侍従は、浮舟が生きていれば通った道を泣きながら上京
「黒き衣ども着て〜」 (2328/一九四九L/二二七)
■43 匂宮は侍従に浮舟の死直前の様子を詳しく尋ね、一晩中語り明かす
「宮は、この人〜」 (2357/一九五〇B/二二七)
13]匂宮は侍従から浮舟の様子を聞き右近と贈り物を見て悲しむ
■44 匂宮は侍従に親しみを感じ、匂宮に仕えるよう勧めて別れを惜しむ
「何ばかりのものとも〜」 (2456/一九五〇M/二二八)
■45 匂宮は侍従に、浮舟のために用意していた櫛や衣装を持たせて帰す
「暁に帰るに〜」 (2486/一九五一C/二二九)
■46 宇治に帰った侍従は、匂宮からの贈り物を右近と見ては泣いて嘆く
「右近と二人〜」 (2527/一九五一G/二二九)
■47 薫は宇治に到着、道すがら八の宮から始まった宇治との因縁を思う
「大将殿も〜」 (2546/一九五一J/二三〇)
[14]薫は不審な思いで宇治を訪れ右近から入水の真相を聞く
■48 薫に浮舟の死について尋ねられた右近は、身投げしたことを明かす
「右近召し出でて〜」 (2585/一九五二A/二三〇)
■49 薫は浮舟が身投げしたとは信じられず、右近に詳しく話すよう促す
「あさましう〜」 (2646/一九五二H/二三一)
■50 右近は、薫からの手紙がないことを浮舟が悲観していた様子を話す
「おのづから〜」 (2728/一九五三D/二三二)
■51 薫は浮舟の浮気心を言い立てて、匂宮との関係を右近に問い詰める
「我は心に〜」 (2865/一九五四G/二三三)
[15]薫は浮舟と匂宮との関わりを難詰し右近は消息を認める
■52 浮舟と匂宮は手紙のやりとりをしただけの関係と、右近は嘘をつく
「たしかにこそは〜」 (2932/一九五五@/二三四)
■53 薫は浮舟を宇治に住まわせたことを後悔、宇治の地を疎ましく思う
「かうぞ言はむかし〜」 (3016/一九五五J/二三五)
■54 薫は自分の手落ちから浮舟の死を招いたことを悔やみ、母君に同情
「宮の上の〜」 (3088/一九五六C/二三六)
[16]薫は浮舟を人形と称した不吉さを思い法要を依頼して帰京
■55 薫は木の下の苔に座り、宇治の地との辛い関わりを思って詠歌する
「穢らひといふことは〜」 (3138/一九五六I/二三六)
■56 薫は宇治山の阿闍梨に浮舟の法要を行うよう細やかに指示し、上京
「阿闍梨、今は〜」 (3181/一九五七@/二三七)
■57 穢れを避けての旅住まいに呆然とする母君、薫の使者の来訪を喜ぶ
「かの母君は〜」 (3261/一九五七J/二三八)
[17]薫は母君を弔問して子どもたちの後見を約束する
■58 薫は大蔵大輔を遣わし弔問、悔やみの言葉と共に遺族の世話を約束
「あさましきことは〜」 (3302/一九五八@/二三八)
■59 薫の心遣いに感激した母君は、涙ながらに返事をし帯や太刀を贈る
「いたくしも〜」 (3381/一九五八I/二三九)
■60 母君からの返事と、遺族と親戚づきあいをすることになる薫の本心
「殿に御覧ぜさすれば〜」 (3481/一九五九G/二四〇)
■61 事情を知らない常陸守に、母君は浮舟のこれまでのいきさつを語る
「かしこには〜」 (3573/一九六〇D/二四二)
[18]三条小家に来た常陸介が立腹し薫の文を見て浮舟の死を悲しむ
■62 常陸守は薫の手紙を見て感激し、浮舟の幸運な人生を惜しんで泣く
「大将殿の御文も〜」 (3600/一九六〇H/二四二)
■63 薫は浮舟の四十九日の法要を営み、右近に匂宮から供養の品が届く
「四十九日のわざなど〜」 (3665/一九六一B/二四三)
[19]四十九日の法要で匂宮も密かに布施し薫は尽きぬ悲しみ
■64 薫に手厚く法要を営む女性がいたことを知り、帝をはじめ驚く人々
「あやしく。〜」 (3718/一九六一H/二四三)
■65 悲しみが紛れるかと匂宮は他の女性に懸想、薫は浮舟を思い続ける
「二人の人の御心の中〜」 (3797/一九六二C/二四四)
■66 女一の宮の住まいを慰め所とする匂宮、小宰相の君に好意を寄せる
「后の宮の〜」 (3828/一九六二G/二四五)
[20]中宮の女房小宰相は匂宮に心は靡かず薫への悔やみの歌
■67 小宰相の君は悲嘆に暮れる薫の心中を思いやる歌を送り、薫も返歌
「かくもの思したるも〜」 (3912/一九六三B/二四五)
■68 薫は、浮舟よりも奥ゆかしさの身に備わった小宰相の君に感心する
「いと恥づかしげに〜」 (3957/一九六三H/二四六)
■69 蓮の花の盛りの頃、六条院で明石の中宮による法華八講が催される
「蓮の花の盛りに〜」 (4008/一九六四@/二四七)
[21]六条院で法華八講があり薫は氷で遊ぶ女一宮をかいま見る
■70 法会が終わり小宰相の君を探す薫は、几帳の間から中をのぞき見る
「五日といふ〜」 (4034/一九六四C/二四七)
■71 薫は、白い薄絹の着物姿で氷を持ち微笑む女一の宮の美しさに感動
「氷を物の蓋に〜」 (4126/一九六四M/二四八)
■72 薫は女房達の中に、一際心遣いの感じられる小宰相の君を見つける
「御前なる人は〜」 (4183/一九六五F/二四九)
■73 氷を割って遊ぶ女房達、雫を嫌がる女一の宮の声を聞き感動する薫
「心づよく割りて〜」 (4221/一九六五J/二四九)
■74 女一の宮を見守る薫、慌てて入ってきた女房に姿を見られ立ち去る
「まだいと小さく〜」 (4262/一九六五M/二四九)
■75 女房は襖を開け放しにしたことを反省し、薫は女一の宮を見て後悔
「このおもとは〜」 (4330/一九六六H/二五〇)
[22]薫は女一宮を見たことを後悔し女二宮に薄物の単衣を着せる
■76 翌朝女一の宮の姿を思い返す薫、女二の宮に薄物の単衣を仕立てる
「つとめて〜」 (4392/一九六七B/二五一)
■77 薫は女二の宮に薄物の単衣を着せて氷を与え、女一の宮と比較する
「例の、念誦したまふ〜」 (4450/一九六七I/二五二)
[23]女二宮に薄物の単衣を着せ氷も持たせ女一宮との文通を求める
■78 薫は女二の宮の降嫁以降、女一の宮から便りがないことを聞き嘆く
「一品の宮に〜」 (4531/一九六八D/二五三)
■79 翌朝薫は明石の中宮を訪ね、匂宮に似た美しい女一の宮を思慕する
「その日は暮らして〜」 (4573/一九六八I/二五三)
[24]薫は中宮のもとに参上し女一宮から女二宮への文を求める
■80 薫は明石の中宮に、女一の宮から女二の宮へ便りを出すよう求める
「大将も近く〜」 (4636/一九六九A/二五四)
■81 小宰相の君を訪ね薫は西の渡殿の方へ、女房達と世間話をして長居
「立ち出でて〜」 (4745/一九六九M/二五五)
[25]薫は中宮の女房と語り中宮は薫と小宰相との親密さを聞く
■82 明石の中宮は大納言の君から、薫と小宰相の君の親密な間柄を聞く
「姫宮は〜」 (4837/一九七〇I/二五六)
■83 大納言の君、浮舟が匂宮と薫との板挟みで入水したという噂を語る
「いとあやしきことを〜」 (4929/一九七一E/二五七)
[26]大納言は中宮に浮舟入水と匂宮の軽率さが世の非難にと語る
■84 明石の中宮は驚愕し、下童に口止めするよう指示して匂宮を気遣う
「宮も、いとあさましと〜」 (4995/一九七一M/二五八)
■85 女一の宮から女二の宮へ便り、喜ぶ薫は女一の宮に物語の絵を贈る
「その後、姫宮の〜」 (5086/一九七二I/二五九)
[27]女一宮から女二宮へ消息と絵あり薫は大君と浮舟の死を悔やむ
■86 薫は大君が生きていたならと恨めしく思い、また中の君を思い後悔
「かくよろづに〜」 (5153/一九七三D/二六〇)
■87 薫は浮舟の死を恨むも、すべては俗世になじまぬゆえと己を責める
「これに思ひわびて〜」 (5197/一九七三I/二六〇)
■88 匂宮は浮舟を失った悲しみを紛らわすため、再び侍従を呼び寄せる
「心のどかに〜」 (5254/一九七四B/二六一)
[28]匂宮は侍従を中宮の女房とし浮舟のすばらしさを回顧
■89 既に上京していた侍従、匂宮より明石の中宮に出仕することを希望
「皆人どもは行き散りて〜」 (5301/一九七四H/二六一)
■90 侍従は明石の中宮に出仕し、浮舟のように美しい人はいないと思う
「心細くよるべなきも〜」 (5366/一九七五A/二六二)
■91 式部卿宮亡き後、明石の中宮のはからいで宮の君は女一の宮に出仕
「この春亡せたまひぬる〜」 (5407/一九七五F/二六三)
[29]式部卿宮の没後に中宮はその姫君を宮の君として女房にする
■92 匂宮は宮の君に懸想し、薫は女房の身分に落ちた宮の君に同情する
「兵部卿宮〜」 (5477/一九七六@/二六三)
■93 明石の中宮を世話する夕霧は繁栄を極め、匂宮は宮の君を懸想する
「この院に〜」 (5530/一九七六F/二六四)
■94 六条院の秋、匂宮は女房達と風流事に興じるも薫は深く立ち入らず
「涼しくなりぬとて〜」 (5595/一九七六M/二六五)
[30]侍従は匂宮と薫をかいま見し浮舟の幸せな宿世を思う
■95 侍従は匂宮と薫を物陰からのぞき見ては、亡き浮舟を恨めしく思う
「例の、二ところ〜」 (5650/一九七七E/二六五)
■96 薫は東の渡殿に立ち寄り、女房達に声を掛けると弁のおもとが応対
「東の渡殿に〜」 (5706/一九七七K/二六六)
[31]薫は中宮女房を訪れて弁のおもとと話し歌を詠み交わす
■97 薫は女房に戯れに歌を書いて詠みかけ、女房は風情ある手跡で返歌
「かたへは几帳の〜」 (5793/一九七八H/二六七)
■98 弁のおもとは生真面目な薫の歌を批難し返歌、薫も返歌して戯れる
「弁のおもとは〜」 (5860/一九七九B/二六八)
■99 薫は女房と匂宮の会話を聞き、女房達と匂宮の打ち解けた仲に嫉妬
「東の高欄に〜」 (5932/一九七九K/二六九)
[32]薫は中宮方の女房と親密になり匂宮を悔しがらせたいと思う
■100 薫は匂宮との辛い関わりを歎き、中の君の好意的な態度に感心する
「下り立ちてあながちなる〜」 (6000/一九八〇D/二七〇)
■101 薫は西の渡殿を訪れ、くつろいで筝の琴を弾く女房達に声をかける
「例の、西の渡殿を〜」 (6081/一九八一@/二七一)
[33]薫は女一宮の女房と話し以前かいま見した姫宮のことを思う
■102 薫は中将のおもとに女一の宮の事を尋ね、差し出された和琴を弾く
「まろこそ御母方〜」 (6130/一九八一F/二七一)
■103 薫は己の優れた宿命を思い、女一の宮を妻にできたらと高望みする
「律の調べは〜」 (6171/一九八一L/二七二)
■104 若い女房達が月を鑑賞する中、宮の君に同情する薫は部屋を訪れる
「宮の君は〜」 (6224/一九八二D/二七三)
[34]薫は宮の君の不幸な運命に同情し匂宮が心を乱す女性かとも思う
■105 薫は女房に宮の君への取り次ぎを頼むも、女房は取り次ぎせず応対
「南面の隅の間に〜」 (6266/一九八二H/二七三)
■106 薫にたしなめられ驚く女房、促されるまま宮の君は薫に話しかける
「並々の人めきて〜」 (6315/一九八三@/二七四)
■107 薫は宮の君の声を聞き将来が気遣われ、匂宮の心を乱す人かと思う
「ただ、なべての〜」 (6359/一九八三F/二七四)
■108 宇治の姫君達を思い続ける薫、夕暮れに飛び交う蜻蛉を眺めて詠歌
「これこそは〜」 (6392/一九八三J/二七五)
[35]宮の君に比べ大君と中君の難点のなさから浮舟の運命を悲しむ
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