2026年06月27日

キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物語 藤裏葉(断簡)』を読む(第5回)

 キャンパスプラザ京都(京都市大学のまち交流センター)の正面入口には、本日の勉強会の案内が掲示されていました。

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 まず、「夏越しの祓」と和菓子「水無月」(京都新聞、2026.06.13)を資料として、京都では馴染みの6月30日の伝統行事である「夏越の祓」について確認しました。東北からお越しのご夫妻は、この行事を京都に来るまでは知らなかったとのことです。当然、お菓子の水無月も、京都に来るまではご存知なかったのです。その水無月の三角形の角の上は双ケ岡、右下が伏見稲荷、左下が松尾大社、そして真ん中の小豆は木嶋坐天照御魂神社(別名は蚕の社)なのだそうです。この蚕の社については、東北からお越しで京都を歩き回っている方から、そこには柱を三角形に組んだ鳥居があったので、あれを上から見た形ではないか、との指摘がありました。そんな楽しい話題で、今日の勉強会は始まりました。

 次は、街中の変体仮名として、看板に書かれた「祢ぼ希」「うな希」「希々花」「与しだ」「左ゝや」「左し治」「へん古」「志ん古」の仮名文字の字形を話題にしました。これも、意見を伺いながら進めました。

260627_看板.jpg
260627_看板.jpg

 本日の相愛大学本「藤裏葉(断簡)」の[変体仮名翻字版]の確認は、第7丁表5行目から第9丁裏2行目までをやりました。今回の資料も、翻字は辻 義孝・確認は伊藤鉄也の担当です。

 なお、今回から新しい凡例で取り組みました。その要点は、次のようになっています。

260627_相愛「藤裏葉」(05)P3のみ.jpg

 これは、遠い将来、文部科学省が変体仮名を日本国内で公式に使ってよい、という方針変換をするであろうことを先取りしたものです。日本以外では世界標準文字となっているユニコードによる文字体系に準じて、いつでも本文データベースを移行できるように用意しておくためのものです。

 ただし、発案者である私がまだこの翻字方式でのデータ作成に慣れていないために、今回提示した資料でもいくつかの不備がありました。以下に提示する[変体仮名翻字版]は、訂正したものとなっています。


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(前略)
【御】こゝろさまなと能/(【御】こころさまなと能)・としころ・【事】
こゝろ/(【事】こころ)・なくて・祢んしすくし・堂まへるなと
を・【有】可多く・於ほしゆるす/於〈*〉・【女御】の・【御】【有】さ満な
とよ里毛・者那や可尓/尓〈*〉・免弖堂く・あらま
本し遣れ八・き堂能可多・さ布ら婦・【人】/\
奈とは/(【人人】奈とは)・こゝろよ可らす/(こころよ可らす)・於もひ・いふ毛・あれと・奈尓能/尓〈次頁〉、(7オ)
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く累しき・【事】可・あらむ・あ世ち乃き多
乃可多なと毛・かゝ累/(かか累)・可多尓て・う礼しと【思】/【思】$・
於もひ・きこえ・【給】へり・かくて・【六条】の【院】の・【御】い
そ幾八/そ〈*〉・【廿】よひの・本と奈里介り・多い乃うゑ・三
あれ尓・ま宇て/△△〈削〉宇て・【給】と弖/〈削〉【給】と弖・れいの/△△〈削〉れい・【御】可多/\/(【御】可多可多)・いさ那
ひ・きこえ・【給】へと・奈可/\/(奈可奈可)・さし毛・日き徒ゝきて/(日き徒徒きて)・
こゝろやま新き越/(こころやま新き越)・於ほして・堂れ毛/\/(堂れ毛堂れ毛)・とゝ
ま里/(ととま里)・堂万ひ弖・こと/\しき/(ことことしき)・本と尓毛/尓〈*〉・あらす・
【御】く累ま・【廿】者可り新弖・こ世むなと毛く・
く堂/\しき/(く堂く堂しき)・日と可す・あま多八・あらす・【事】そき/そ〈*〉、き〈次頁〉、(7ウ)
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堂満日・多累し毛・遣者ひ・こと奈り・
ま川里能・ひ・あ可【月】尓・ま弖・【給】弖・可へ
さ尓は・毛乃・【御】らむすへき・よし・【御】さしき二・
越八します・【御方】/\乃/(【御方御方】乃)・日と/\/(日と日と)・於乃/\/(於乃於乃)・く累満・
日幾川ゝきて/(日幾川川きて)・新免多る/+【御前所】(【御前所】新免多る)・本と・い可め志新宇・
か礼八・それと/そ〈*〉・ゝ本免より/(と本免より)・越とろ/\しき/(越とろ越とろしき)・【御】い
き越い奈り・於とゝは/(於ととは)・【中宮】乃・【御】八ゝ/(【御】八八)・三やす
む【所】乃・くる満・をしさ遣られ・【給】へり遣む・を
里能・【事】・於ほしいてゝ/(於ほしいてて)・【時】尓・よ累・こゝろをこり/(こころをこり)・
新弖・さやうな累・こと奈ん・なさ介なき・【事】奈里遣る/奈〈次頁〉、(8オ)
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古よ奈く・【思】遣ち堂里し/し〈墨ヨゴレ〉・【人】も・
な介き越・ゝ宇/(越宇)・やう尓て・なくなり尓きと・そ
乃/そ〈*〉・本と八・の【給】遣ち弖・のこ里と満れる・【人】/\の/(【人人】の)・
【中将】者・可く・堂ゝ【人】尓て/(堂堂【人】尓て)・王川可尓/尓〈*〉・【成】の本る
免り・【宮】八・ならひなき・すち尓て・をはす
累・於もへ者・いとこそ・あ八れ奈礼/礼〈墨ヨゴレ〉・春へ弖・いと・
佐多めなき・よ奈れ八こそ・なに【事】毛・【思】・満
ま尓/尓〈*〉・い遣る・可き里能・よ越・すくさ満本し遣
れと・乃こり・【給】はむ・すゑのよ奈と八/奈〈*〉・堂としへ
奈き・をとろへなと越さへ・於もひ八ゝ可るれはと/る±ら、と〈次頁〉、(於もひ八八可らるれ八と)、(8ウ)
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うち可堂らひ・堂まひ弖・可む多ちめ
奈と毛・【御】さしきへ・川とひ・堂まへ八・そ那多二/そ〈*〉・
い弖・堂万ひぬ・【近衛官】能/【官】〈判読、諸本【府】〉・【使】八・【頭中将】なり遣り・
か乃・【大殿】尓て・堂川・【所】よ里そ・ひと/\/(ひとひと)・まい里・遣
累・と宇ないし乃す遣毛・つ可ひな里介り・
於ほえ・【事】尓弖・うち・【春宮】よ里・八し免・多
てま川里て・【六条院】より毛・【御】とふらひ・【所】世
き満弖・【御】こゝろよ勢/(【御】こころよ勢)・いと・免て多し・【宰相】【中将】・
いて多ち能・ところ尓/尓〈*〉・とふらひ・堂まへり・うちと
遣須・あ八れを・可八し・堂まふ・【御】奈可な礼八・かく/く〈次頁〉、(9オ)
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やむ【事】なき・可堂尓/尓〈*〉・さ堂満里・堂まひ
ぬる越・堂ゝならす/(堂堂ならす)・うち【思】介り・
(以下次回)
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 今日も、時間をたっぷりと使った充実した内容となったと思います。
 この「藤裏葉」は、次回で終わります。8月からは、「手習」を扱います。
 四方山話をしながら、参会となりました。




posted by genjiito at 23:14| Comment(0) | ■講座学習
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