2026年05月16日

日比谷で「宿木」(2)と『百人一首』(13)を読む

 今回も、東京駅に着くとすぐに1駅戻り、有楽町駅で降りました。そして、マロニエゲート銀座の上にある回転寿司のくら寿司へ、お昼ご飯のために直行しました。とにかく、清潔感溢れるお店なので、ゆったりと食事ができました。

 日比谷図書文化館の入口には、いつものように案内が掲示されています。

260516_掲示板.jpg

 講座の最初は、「相愛大学本『源氏物語 宿木』の変体仮名を読む」の2回目です。
 内容は、次の3項目を用意しました。

(1)普通選挙(昭和4年)のポスター(京都新聞、2026.05.12)
(2)お店の看板(伏見区桃山御陵前)「うな希」と「う我弥」
(3)相愛大学本「宿木(断簡)」(今回:第1丁表〜第2丁表まで)

 「宿木」の翻字を始める前に、[変体仮名翻字版]の凡例で新たに作った方針の説明をしました。

※字母である漢字に近い文字の翻字には付加情報〈*〉を付す。

※判断に迷う字は以下のようにする。
 奈/奈〈*〉 (〈*〉を付けて判断に迷う文字(「な」or「奈」)の字母を再確認できるようにする。)

260514_2種類の多.png

 例 相愛「帚木」10丁裏8行目

260514_「帚木」10uL8な奈.jpg

 ※判読を併記する場合
  なりたり/た〈*、判読〉(相愛「橋姫」14丁表5行目)

260514_相愛「橋姫」14uL5なりたり.jpg


 今回、凡例を追補することで、一連の[変体仮名翻字版]の凡例の点検が終わったことにします。近日中に、これまでの凡例を総整理して公開したいと思います。

 今日の翻字の確認は、次の通りです。

--------------------------------------[GBS_497682]
三ち越・ふ三わ遣ける・あとも・みえぬを・三
い堂して・と三尓も・え・いて・【給】八す・いと・け志
幾・ある・み【山木】尓・やとり多る・川多乃・
いろそ・満堂・の古り多る・こ多尓なと・ひ
きとら勢・【給】て・【宮】へと・おほして・も多せ・
【給】・(2026/04/18ココマデ)
「やとりきと・おもひいて須八・【木】乃もとの・
 堂ひねも・い可に・さひし可ら満し」
と・ひとり・【給】越・きゝて/(ききて)・あまき三・
「あれ八つる・くちき乃・もと越・やとりきと/と〈丁末左〉、(1オ)
--------------------------------------
 おもひをき遣累・本との・可なしさ」/さ〈行末左〉・
あく満弖・ふる免き堂れと・ゆへなく
八/く〈行末左〉・あらぬをそ・いさゝ可/(いささ可)・なくさ免尓八・おほし
遣る・【宮】尓・も三ち・堂てまつれ八・おと古
三や・お八しましける・本となり遣里・三な三
乃【宮】よりと弖・な尓【心】も・那く・もて満い
里多る越・【女君】・れいの・むつ可しき・【事】
もそと・くるしう・おほ世と・とり可く
すへき・こと可八・【宮】・を可しき・川多可なと/と〈行末左〉・
堂ゝなら須/(堂堂なら須)・の【給】て・免しよせて・ナシ/±三・【給】/し&【給】・【御】【文】尓八/【文】〈次頁〉、(1ウ)
--------------------------------------
【日】ころ・な尓【事】可・お八しますらん・
【山】さとに・ものし・【侍】て・いとゝ/(いとと)・三ねの・あさき
里に/き〈行末左〉・満とひ・【侍】つる本と乃・【御】【物】可多りとも・
身つ可らなん・可し古の・しむてん・堂う
尓・なすへき・こと・あさり尓・いひつ遣・【侍】尓き/き〈行末左〉・
【御】ゆるし・【侍】て古そ八・本可に・うつす古とも/も〈行末左〉・
も乃し【給】・【侍】ら免・【弁】乃のあまに・さるへき・
おほ世【事】八・つ可八せなんとそ・あ累[260516_ココマデ]・よくも・
川れなく・【事】・【給】へる・ふ三可な・満ろ・あり
とそ・きゝ川【覧】と/(きき川【覧】と)・の【給】も・す古し八・け尓/(2オ)
--------------------------------------


 休憩時間には、新しく翻字を担当してくださっている方からの質問に答えました。
 早急に、新しい凡例を確定しなければなりません。

 次は、「『百人一首』を2種類の変体仮名で読む」です。
 本日は、次の項目を取り上げました。

(1)百人一首ツアー(京都新聞 2026.05.07)
(2)62番歌 清少納言の歌碑(泉涌寺)
  「京洛逍遥(555)洛陽三十三所(20)泉涌寺」
   (2019年05月19日、http://genjiito.sblo.jp/article/186017468.html
(3)小倉山荘の『百人一首』(その1)
(4)慈円が書写したとされる『源氏物語』の写本
 ◎東京国立博物館蔵「保坂本源氏物語」/「薄雲」「初音」「椎本」「早蕨」「蜻蛉」「手習」
 ◎ハーバード大学美術館蔵「須磨」「蜻蛉」
 ◎天理図書館蔵「藤袴」
(5)『変体仮名でよむ 百人一首』  89番歌 式子内親王 から 95番歌 前大僧正慈円 まで

 今日も、盛りだくさんの内容でした。
 2種類の『百人一首』に書かれた文字に拘って進めたので、脇道に逸れることも多く、さまざまな話題を提供することになりました。

 帰りには、新宿駅で書家の宮川さんと待ち合わせをして、相愛大学の『源氏物語』に関する書類を受け渡ししました。
 その後は息子の所へ行き、四方山話に花を咲かせました。




posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ■講座学習
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