2026年04月11日

百年プロジェクト『源氏物語』の[変体仮名翻字版]のデータベース構築を敢行中

 中之島での社会人講座がなくなって最初の第2土曜日です。
 今週は気候も変則的だったこともあり、体調管理が難しくちょうどいい休養日を過ごすことになりました。昨日と一昨日の寒さが緩み、今日は気持ちのいい1日でした。

 『源氏物語』の翻字データの整理も、膨大な資料の山を背負って、右往左往しながら進めています。ただし、[変体仮名翻字版]の翻字データの凡例が何度も追加され、補訂の工程も複雑になっています。従来のデータに手を入れながら、これまでのデータをすべて統一するのは至難の技であることを、あらためて実感しています。何とかして、効率よく再構築する手順を決めなければなりません。

 そこで、これまでに[変体仮名翻字版]として作成してきたデータを第1グループとすることにします。そして、今年に入ってから整理し出したデータを[変体仮名翻字版-2026]として第2グループにしようと思います。

 第1グループは、これまで[変体仮名翻字版-2023]として作成してきたもの以前の[変体仮名翻字版]が該当します。
 第2グループの[変体仮名翻字版-2026]は、先月索引を作成した[ハーバード本「須磨」]と[ハーバード本「蜻蛉」]、そして[相愛大学本「帚木(断簡)」]です。まだ、3巻分しかありません。このグループのデータを、今後は鋭意増やしていくことになります。
 それ以外の第3グループは、『源氏物語別本集成 正・続』(全22巻、桜楓社・おうふう、1989年〜2010年)で使用した、現行五十音図の文字の範囲に限定して作成して来た、[変体仮名]を含まない旧版の翻字データ群です。

 今週から、『国立歴史民俗博物館蔵『源氏物語』「鈴虫」』(伊藤鉄也・阿部江美子・淺川槙子編著、新典社、2015年10月)のデータの補訂を進めています。これは、[変体仮名翻字版-2023]以前で今から10年前の変体仮名バージョンのデータです。これを、[変体仮名翻字版-2026]に置き換えているところです。半丁(1頁分)で30箇所以上は手を入れるので、データの書き換えの手間は想像を絶するものがあります。幸い、写本の読み誤りはほとんどありません。字母にするかどうかで、膨大な訂正が入るのです。
 例えば、「お・せ・つ・て・な・ね・の・も」などは、その半数以上がその字母である「於・世・川・弖・奈・祢・乃・毛」に置き換えるので、1文字ずつの対処が必要です。一括置換をするわけにもいかず、とにかくコツコツと手作業で仮名文字の変換を繰り返してしています。中でも、「な←→奈」と「も←→毛」は字形をよく見る必要があり、微妙な線の張り出し具合や角度や丸まっているか否かなどの判断をしていくので、原本の画像を拡大して確認するなど、修訂に手間がかかっています。

 区切りのいいところで手を置き、気分転換に温泉へ行くことにしました。一番近くにある「伏見 力の湯」です。
 相変わらず、若者が多くて活気があります。こちらは、何を急ぐこともないので、のんびりと露天風呂に浸かって来ました。

 さて、また気分一心で翻字データの整理にかかります。
 [変体仮名翻字版-2026]のデータベースの構築は、100年で完成するかどうかもわからない『源氏物語』の翻字データベースです。とにかく一歩でも前に進んで行けば、4世代先までには完成していることでしょう。そのためにも、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の組織と人脈は、大切に守り伝えていかなければならないと思っています。
 お手伝いしてくださる方の新たな加入も、周囲に働きかけることで増えてほしいものです。
 いい出会いがある新年度になるように、今後を大いに楽しみにしています。




posted by genjiito at 23:45| Comment(0) | ◎情報社会
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