2026年03月22日

江戸漫歩(185)初めて行った大森の山王花清水公園

 昨日は、日比谷から京浜東北線で大森に直行しました。
 大森は、私が高校を卒業してすぐの3月から、妻と出会う直前の1月までの2年間、住み込みで新聞配達をしながら生活をしていたところです。
 これまでにも、以下の記事で大森での2年間の思い出を語っています。私にとっては、忘れられない地です。仕事を始めてすぐに大病で大手術をしたこと、新聞を配っていた地域のこと、火事で焼け出されて命以外は何もなくなった時のこと、成人式に出られなかったこと、を綴っています。

(1)「江戸漫歩(174)18歳の時の思い出の地「大森」を歩く」(2025年01月19日)"http://genjiito.sblo.jp/article/191218501.html"

(2)「成人の日に自分史を重ね合わせて」(2022年01月10日)"http://genjiito.sblo.jp/article/189261976.html"

 昨夜のブログを見た姉から、今朝方、大手術の付き添いに大阪から来てくれた時のことを思い出してのメッセージが来ました。

大森散歩中ですか?
何十年前かな?牧田総合病院にて床に寝泊まりする事一二週間、一人しかいない弟がこのまま助からなくなるのではとの不安を抱きながら付き添っていた日々。

 姉は、火事ですべての物を失った私を、父と共に励ますために大森に来てくれたこともあります。一人で生きているようでいて、実はいろいろと支えられながら今があることを実感しています。

 昨夜、ホテルに行く道すがら、1軒の本屋さんの前で足が止まりました。

260321_大森くらや.jpg

 この本屋さんは、火事で多くの本を失った私を、いろいろと助けてもらったお店です。高校時代から本を買い集めていて、そのほとんどを東京に持って来ていました。住み込みで働いていた販売所の狭い部屋は、本で埋まっていました。そんな私のこれからを考えてか、新聞販売所の方が「持っていた本は好きなだけ買ったらいい」と、ありがたい配慮をしてくださいました。その時に、この本屋さんを通して、段ボール何箱分もの本を買っていただきました。その時に、届いた本に挟まれていた注文票などが今もあります。過日、整理していた本に挟まれていたのを見かけたので、また見つかったらいつか紹介します。

 今日は、本年1月の記事で紹介したところからスタートしました。19歳前後だった自分の姿を確認するためです。
 ホテルのすぐ裏にある鷲神社(焼け出されて数日、板の間に寝起き)→住み込みで働いていた新聞販売所→大手術をした牧田病院→配達区域だった山王2丁目
 そして今日は、山王2丁目の奥にあり、初めて行く山王花清水公園へ足を向けました。春を待つ植物たちの中に身を置き、スナックを摘みながら、花好きな妻の話や秋田での思い出話を聞いていました。ポカポカ陽気を浴びながら、のんびりとした時を過ごしました。桜は少し早いのか、咲き初めでした。

260322_山王花清水公園.jpg


 帰りは、56年ほど前に新聞を配達し終えての帰り道だったところを、当時を思い出しながら大森駅まで歩きました。「馬込文士村」と言われていた地域でもあるので、レリーフに刻まれた次の作家たちの名前には、妻も一々反応していました。

尾ア士郎・川端康成・萩原朔太郎・稲垣足穂・北原白秋・室生犀星
佐多稲子・村岡花子・吉屋信子・宇野千代などなど

 知らない小路をキョロキョロ、ウロウロしながら散策するのが大好きな妻は、私の思い出語りを聞きながら、また妻は自分の思い出話を語るなどして、住宅街歩きを楽しみました。




posted by genjiito at 22:26| Comment(0) | ・江戸漫歩
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