2025年12月20日

日比谷で「須磨」(31)と『百人一首』(8)を読んだ後は息子に教えを受ける

 肌に感じないほどの霧雨の宇治を早朝に出て、新幹線で3時間かからないうちに微かに霧雨が感じられる有楽町に降り立ちました。うまく雨をすり抜けて東京に来られました。

 早めのお昼ご飯は、西銀座にある回転寿司の「くら銀座」です。開店時間を少し待って入りました。
 ここは、京都の三条通から新京極通を下ったところにあるお店と同じ店構えで、清潔感が漂うお店です。

251220_くら銀座.jpg


 ゆっくりと、お寿司とドリンクとデザートをいただいてから、日比谷公園に向かいました。

 ミッドタウン日比谷の前にいる大好きなゴジラを、今日は斜め後ろから撮りました。初めての角度です。

251220_ゴジラ.jpg

 しばらく公園を散策すると言う妻と別れて、私は先に日比谷図書文化館に入りました。妻は終日図書館で、公園の緑や皇居方面の景色を見ながら、窓辺のイスに座って好きな本を読むことを、ここに来る楽しみにしています。

 掲示板がいつものように立っています。

251220_日比谷の掲示板.jpg


 今日の最初は、「ハーバード大学本『源氏物語 須磨』の変体仮名を読む」です。
 まず、先週の大阪府立中之島図書館と同じように、版木『略解○古訓古事記巻中』と、版本『絵入源氏物語』を実際に触ることで版本の世界を体感していただきました。やはり、実物が訴える重みはズッシリと伝わったようです。

 この講座のメインとなる、ハーバード大学蔵『源氏物語 須磨』については、57丁表から57丁裏3行目まで[変体仮名翻字版]で確認しました。鎌倉時代の古写本の実態について、少し立ち入った話をしたこともあり、予定した範囲の四分の一もできませんでした。すべて、年明けに持ち越すことになりました。

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あさ者可尓・みいれらる・【五】・すく【六】・
堂き乃/堂±ん〈薄墨〉、き〈左濁点〉、(堂んき乃)・てうとやう乃・毛乃・ゐ【中】王さ尓・
し奈し堂る・いと・を可し・【念】寿の・くと
毛ゝ/(くと毛毛)・めつらしき・さ満尓・し徒ゝ/(し徒徒)・をこ
なひ・川と免・【給】介りと・三ゆる・毛の・万いれ
る・さ満那とこと佐ら尓/こ&こ・【所】尓・つけて・けう
あ里て・志那し堂り・あ満とも乃・あさり
して・かい川【物】・毛てまいる越・めしいてゝ/(めしいてて)・
【御】らん春・うらに・とし・ふらん・さ満なと・ゝ
者勢/(と者勢)・【給】へ八・さ満/\尓/(さ満さ満尓)・やすけ奈きみの/(57オ)
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うれを/れ±へ、う〈墨ヨゴレ〉、(うれへを)・【申】いてゝ/(【申】いてて)・そこ者可と・奈く・さ
え徒るも/え〈虫喰、ママ〉・【心】の・ゆくゑは・於奈し・こと奈
る可・こと那るあ者れ尓・[12.20 ココマデ確認]
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 1時間の休憩を置いて、次は「『百人一首』を2種類の変体仮名で読む」です。

 ここでも、まずは前列に並べた版木と版本を触ってもらいながら、写本と版本と活字本の違いなどをお話しました。

 続いて、これも中之島図書館で先週紹介した、包装紙に描かれた『百人一首』の例を確認しました。そして、俳優の伊東四朗さんが70歳を過ぎて「百人一首」の暗記にチャレンジしたという話を紹介しました。これは、脳科学の立場からいえば廃用現象を防ぐ賢明な方法だそうです。物覚えに衰えを感じ出した方は、参考になさってはと提案しました。

 次は、廬山寺の境内に建つ57番歌の紫式部と58番歌の大弐三位の歌碑の写真を見ながら、そこに刻まれた『百人一首』の歌を「変体仮名翻字版」で確認しました。
 また、同時に、有馬温泉の瑞宝寺町公園に建つ58番歌の大弐三位の歌を確認しました。これは、変体仮名は1文字もなく、すべてが現行の五十音図の範囲内での平仮名と漢字で書かれたものなので、不鮮明な写真からいかに文字の輪郭を読み取って文字として認識するかの練習になりました。

 この講座のメインである『変体仮名でよむ 百人一首』の確認は、44番歌の中納言朝忠から54番歌の儀同三司母までを終えました。特に注意をした文字は、陽明文庫のカルタに見られる「支」(ki)でした。何度も出て来るにもかかわらず、どうしても文字が仮名として認識しずらいからです。

 最後は、また来年、元気にお目にかかりましょう、という挨拶で終わりました。

 日比谷図書文化館を出てからは、息子がいる青山に直行です。
 今日は、息子から生成AIを使いこなすコツを伝授してもらいました。具体的には、『源氏物語』の鎌倉時代の写本の一覧を生成AIに作ってもらうことを通して、より時間をかけて網羅的な情報を得るための設定を教えてもらったのです。現役で生成AIを使いこなしているだけに、的確なアドバイスに感謝です。「負うた子に教えられ……」とはこのことです。いやいや、今の息子に対して「自分より劣っている」とか「未熟な者」に教えられたと言うのはお門違いです。専門家に教えてもらうことなので、親子の関係などは問題ではありません。根気強く教えてくれる子を、逞しく思いました。




posted by genjiito at 23:59| Comment(0) | ■講座学習
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