2025年12月06日

宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名を読む会(7)

 シェア型書店HONBAKO京都宇治の入口のガラス戸越しに、通りからクリスマスツリーが見えています。

251206_本箱正面.jpg

 中も、クリスマスムードが感じられるようになりました。本箱も活発に本の入れ替わりがあります。活気が感じられるようになりました。

251206_本箱のツリー.jpg


 そんな中で、今日は「店名:モモ Handmade」が手提げバックのチャリティ販売をする日でした。クリスマスツリーのすぐ前に、手作りのバッグを並べています。妻と姉の手仕事の布小物です。この日のために、姉も遠路芦屋から駆けつけて、お手伝いをしてくれました。姉も箱主なので、立派なオーナーです。
 この催しは月に1回なので、次は新年2月7日(土)です。
 シェア型書店HONBAKO京都宇治は、地域の人々や全国各地の本好きの仲間のコミュニティの場となることを活動の柱としています。さまざまな取り組みで、この空間が人と人との出会いの場となることを願っています。

 さて、今日の勉強会は新しい参加者を得ました。それも、新婚さんお2人です。写本を読むのは初心者だとのことだったので、丁寧に進めていきました。変体仮名とは何か、古写本に関する知識、書写の道具、街中の変体仮名、などなど。
 書写された文字が訂正されている箇所については、次の例を見ました。

251203_相愛「橋姫」9uL3いり墨.jpg

 これは、「まいり/いり〈削、墨〉、=万いり」と翻字した箇所です。
 書写者はまず、「まいり」と親本の文字列を書き写しました。しかし、他の人か後の人が、「いり」の部分を墨で塗り潰し、なかったものとしました。続いて、その右横に「万いり」と正しいとする文字を書き添えています。
 ここで気になるのは、「ま」と「万」の文字表記が異なるにもかかわらずそうではない「いり」が墨で塗り潰されていることです。これは、どのような意味を持つのでしょうか。写本に残された、その意図がよくわからない例として取り上げました。写本に手を入れる、という行為が意味することには、よくわからないことが多いという例です。

 基礎的なことを確認しながら、ということもあって、1ぺージも進みませんでした。
 以下に、本日確認した「変体仮名翻字版」の翻字をあげます。

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(1)相愛大学本『源氏物語 橋姫』第九丁裏〜第九丁裏七行目 [変体仮名翻字]

翻字データの中にある付加情報(/)の記号について
傍書(=)、 ミセケチ($)、 ナゾリ(&)、
補入記号有(+)、補入記号無(±)、 和歌の始発部( 「 )・末尾( 」 )、
底本陽明文庫本の語句が当該本にない場合(ナシ) 、 翻字不可・不明(△)

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の【給】ふ毛の越・支こゑ者遣ま
して・【御心】・者けまひ・堂てま川らんと・於ほい
て・のとや可なる・ゆふくれ尓・まいり/いり〈削、墨〉、=万いり・【給】へり・れい
乃・さま那る・【御】も乃可多里・木こゑ可王し/木〈ママ〉・
【給】ふ・川い弖尓・うち乃三この・【御事】・き古
ゑい弖ゝ/(き古ゑい弖弖)・みし・可【月】の/±あ・あ里さまなと・くは
しう・ナシ・
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 新年正月は、この宇治での勉強会はお休みです。
 次は、新年2月7日(土)となります。
 みなさま、よいお歳をお迎えください。




posted by genjiito at 21:13| Comment(0) | ■講座学習
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