大阪万博も終わり、一躍有名になったキャラクターのミャクミャク君は、今は大阪市役所本庁舎の正面玄関前で、向かいに建つ日本銀行大阪支店を眺めながら寝そべっています。多くの方が写真を撮っておられました。
本日の講演会の会場となっている大阪府立中之島図書館は、このミャクミャク君がいる反対側、市役所の東隣にあります。
第8回となる平安文学リレー講座は、「歌舞伎と『源氏物語』 〜今話題の映画に思いを寄せて〜」と題して、薮下敦朗氏の歌舞伎語りでした。薮下氏は、早稲田大学や鳴門教育大学大学院で近世文学を専攻され、現在は日本演劇学会や日本音楽表現学会の会員です。
歌舞伎の世界では『源氏物語』はあまり扱われなかったようです。その理由は、皇室のスキャンダラスな話となるため、敬して遠ざけられたことにあるようです。昭和26年に、11代目市川團十郎が『源氏物語』をやったことから、世の中が変わったそうです。
映画「国宝」を観ての感想が至る所に鏤められ、みなさんの興味と関心を集めながらのお話でした。映画では、難曲の「鷺娘」や「道成寺」を踊りで見せる場面は、お見事の一言だそうです。2人の若い役者を絶賛しておられました。
歌舞伎の歴史を概観し、俳優史から文化・文政以降の演劇界の動きを紹介し、映画「国宝」の時代背景に留まることなく、実際に薮下氏が生の舞台から得たものや、数多くの人間国宝の方々との交流史も交え、豊かな話題で歌舞伎の魅力を語ってくださいました。
本日の話は、とにかく薮下氏自身の豊富な演劇体験に基づくものであり、書物からの知識ではない、生き生きとした内容が魅力の講演でした。終わってからも、多くの方が質問などをしておられました。
帰りに本日の講演会場だった中之島図書館を振り返ると、満月がふくよかな顔を見せていました。
淀屋橋のすぐ近くにあるカフェで、薮下氏ご夫妻と長時間にわたって話をしました。かつて高校の教員時代の同僚であり、祇園へ何度か連れていってもらったこともあり、思い出話が尽きません。気の置けない仲間との時間は、あっという間に過ぎていきました。
【■講座学習の最新記事】
- 日比谷で「須磨」(32)と『百人一首』(..
- 中之島での『百人一首』(第20回)と『源..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 日比谷で「須磨」(31)と『百人一首』(..
- 中之島での『百人一首』(第19回)と『源..
- 宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- 日比谷で「須磨」(30)と『百人一首』(..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 中之島での『百人一首』(第18回)と『源..
- 宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 日比谷で「須磨」(29)と『百人一首』(..
- 相愛大学本『源氏物語』(断簡)の勉強会の..
- 中之島での『百人一首』(第17回)と『源..
- 宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 日比谷で「須磨」(28)と『百人一首』(..
- 中之島での『百人一首』(第16回)と『源..
- 宇治で相愛本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- 平安文学リレー講座の第7回は「谷崎潤一郎..
