非常に興味深いテーマを特集として組んだ雑誌『現代の図書館』(vol.62 no.3、通巻251号、日本図書館協会現代の図書館編集委員会編、2024年11月)を通読しました。
今回は「平安時代の文学作品と図書館」がテーマとなっています。
まず、目次をあげます。
相愛大学図書館「春曙文庫」の蔵書とその最新研究/阿尾あすか
春曙庵主田中重太郎−その人となりと蔵書形成/山本和明
天理図書館と「源氏物語」古典籍資料−蒐集の経緯・名品の紹介/岡嶌偉久子
日本古典文学作品とAI・機械翻訳について/淺川槙子
デジタル言語資源−「日本語歴史コーパス」の活用/須永哲矢
投稿 高等学校におけるラーニング・コモンズの現状と課題
−先行的に取り組みが進んでいる高等学校を対象とした調査から/須藤崇夫,野口武悟
私の問題意識と直結するものは、岡嶌偉久子氏(天理大学付属天理図書館)と淺川槙子氏(名古屋大学)の記事です。共に一緒に研究してきた仲間であるからということ以上に、最新の状況が簡潔に整理されているので、私にとって認識を新たにするありがたい内容でした。
また、阿尾あすか氏(相愛大学)は国文学研究資料館で『源氏物語 千年のかがやき 立川移転記念 特別展』(2008年)を開催した際にお手伝いしていただきました。山本和明氏(国文学研究資料館)はかつての同僚です。須永哲矢氏(國學院大學、本誌の編集委員長)は大学の後輩、という具合に、関係者が揃っていることも、個人的なこととはいえ意義深い雑誌となっています。
なお、須藤崇夫氏と野口武氏の報告も自分史と照らし合わせて、高校教育の進展を実感することができました。それは、1984年に当時勤務していた高校に富士通のFM-77を25台導入し、新しい日本語教育に着手した経験があるからです。1988年には、2校目の高校に転勤し、そこでは富士通のFM-8を25台導入し、文学教育にコンピュータを導入する実験をしました。さらには、1995年には転勤した短期大学にMacintosh55台をLanでつなぎ、ネットワークを活用した教育にチャレンジしました。そんなことを思い出しながら、進化している高校の教育に思いを馳せました。
明日は、相愛大学へ『源氏物語』の古写本に関する調査に行き、千葉真也図書館長にはいろいろとご教示をいただくことになっています。その意味からも、本誌の阿尾氏と山本氏の内容は、私にとってはいい予習ともなりました。
いろいろなことが繋がって、こうした調査と研究ができる環境にあることを、ただただ感謝しているところです。
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