卯月も今日まで。
明日から皐月。
月日の経つのが早過ぎて、実感が湧きません。
ただし、葵祭が近付くと、なんとなく気持ちがうきうきします。
思い返すと、今年は「春」がなかったように思われます。
いろいろな所で桜を観ました。
しかし、冬から夏への移り変わりの中でのことだったようです。
昨日は、30度近い暑い一日でした。
今日は、肌寒いと思っていたら突然大雨が降り、夕方から急に寒くなりました。
夏と梅雨を肌身に感じます。
今年も暑い夏となるようです。
去年は、秋という季節を感じないままに、熱暑の日々から冬になりました。
今年は、冬の前に秋は来るのでしょうか。
春夏秋冬の四季が、日本の文化や文学の背景にあります。
それが崩れていることは確かでしょう。
近くの商店街を歩いていたら、「春夏冬(あきない)」という看板を見かけました。
「秋ない」とか「飽きない」とか「商い」という、言葉あそびなのでしょう。
まさに、昨年の季節そのものを言っているようで、時代の先取りをしたネーミングとなっています。
さて、来年は春と秋がない「夏冬」をどう読めばいいのか、今から思い悩んでいます。
『源氏物語』では、春を代表する紫の上と、秋を代表する秋好中宮が出てきます。
第19巻の「薄雲」で、光源氏は斎宮の女御(後の秋好中宮)に「春と秋のどちらが好きですか?」と尋ねています。
第21巻「少女」では、いわゆる紫の上と秋好中宮の間で、有名な春秋優劣論が語られます。
第24巻「胡蝶」では、六条院の春の町と秋の町とをつなぐ池で、船を介した春と秋のやりとりがあります。
さて、夏と冬の二季を生きる次の世代は、六条院の四季の町で展開する物語をどう説明するのでしょうか。
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