2024年04月30日

今年は春があったのでしょうか

 卯月も今日まで。
 明日から皐月。
 月日の経つのが早過ぎて、実感が湧きません。
 ただし、葵祭が近付くと、なんとなく気持ちがうきうきします。
 思い返すと、今年は「春」がなかったように思われます。
 いろいろな所で桜を観ました。
 しかし、冬から夏への移り変わりの中でのことだったようです。
 昨日は、30度近い暑い一日でした。
 今日は、肌寒いと思っていたら突然大雨が降り、夕方から急に寒くなりました。
 夏と梅雨を肌身に感じます。
 今年も暑い夏となるようです。
 去年は、秋という季節を感じないままに、熱暑の日々から冬になりました。
 今年は、冬の前に秋は来るのでしょうか。

 春夏秋冬の四季が、日本の文化や文学の背景にあります。
 それが崩れていることは確かでしょう。
 近くの商店街を歩いていたら、「春夏冬(あきない)」という看板を見かけました。

240425_あきない.jpg

 「秋ない」とか「飽きない」とか「商い」という、言葉あそびなのでしょう。
 まさに、昨年の季節そのものを言っているようで、時代の先取りをしたネーミングとなっています。
 さて、来年は春と秋がない「夏冬」をどう読めばいいのか、今から思い悩んでいます。

 『源氏物語』では、春を代表する紫の上と、秋を代表する秋好中宮が出てきます。
 第19巻の「薄雲」で、光源氏は斎宮の女御(後の秋好中宮)に「春と秋のどちらが好きですか?」と尋ねています。
 第21巻「少女」では、いわゆる紫の上と秋好中宮の間で、有名な春秋優劣論が語られます。
 第24巻「胡蝶」では、六条院の春の町と秋の町とをつなぐ池で、船を介した春と秋のやりとりがあります。
 さて、夏と冬の二季を生きる次の世代は、六条院の四季の町で展開する物語をどう説明するのでしょうか。




posted by genjiito at 22:25| Comment(0) | ◎源氏物語
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。