2023年05月19日

日比谷でハーバード本『須磨』と陽明本「桐壺」を読む(体験講座)

 今日の日比谷図書文化館での源氏講座は、午後からです。しかし、久しぶりの東下りなので、早めに出かけてかつて住んでいた越中島から門前仲町を散策しました。まったく変わっていません。深川の余韻を楽しんで来ました。
 日比谷公園へ行くためには、門前仲町から大手町経由で内幸町に行きます。大手町でその乗り換え距離の尋常ではないことを思い出したのは、時すでに遅し。延々と乗り換えのために歩きました。
 内幸町から図書館に向かって国会通りを歩くと、警察の警戒がほとんどありません。広島でのサミットに関連して国会周辺も厳戒態勢かと思っていたので、肩透かしでした。
 今日の日比谷図書文化館も、入り口に講座の案内を出してくださっています。

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 最初のハーバード本「須磨」の講義で配布した資料のいくつかを掲載します。

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 この左側に掲出した『小学入門解』の「いろは之図」は、今回初めて紹介する資料です。受講者からの質問で、「於 お」や「江 え」は字母と平仮名が逆になっているのはどういうことか、という指摘がありました。私も気になっていたものの深くは調べていませんでした。今後の課題です。ここでの講座では、いろいろな質問を受ける中で、貴重な問題に気付かされて、私にとってもいい勉強の場となっています。

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 みなさん初めて受講なさる方だったので、少し丁寧に説明しすぎたせいか、写本の文字はほとんど見ないままに時間が来ました。来月の本科での講座では、これまで受講してくださっていた方々もお越しになると思われます。凡例が変わったことで翻字の方針も大きく増補されたこともあり、「須磨」の最初からあらためて翻字の仕方を確認していくことにします。

 1時間の休憩を置いた後半の講座では、陽明本「桐壺」に関する次の資料を配布しました。その一部を掲載します。

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 陽明本「桐壺」の影印画像を使って、4行目まで確認しました。今回は体験講座なので、変体仮名をめぐるさまざまな逸話や問題点をお話しました。多くの方に興味をもっていただけたように思います。本日参加していただいた方が一人でも多く来月からの本科を受講してくださることを願っています。
 前半も後半も、共に終了後にいろいろな質問を受けました。みなさん熱心で、学びたいという熱意が伝わってきました。今後の参加者が楽しみです。

 その後は、都内の息子のところへ泊まりに行きました。AI分野でマスコミの注目を集め、事業も順調に展開しているようです。そこで、変体仮名や写本の翻字において、ChatGPTを活用して取り組む可能性と具体的な方策のアドバイスをもらう相談も兼ねて話をしに言ったのです。特に息子は最近、テレビ・新聞・雑誌に取り上げられ、ChatGPTの分野では世界の最先端を走っているようです。本日の日比谷図書文化館での資料を元にして、この分野へのAIの導入について聞いたところ、答えはまったく簡単で、「無理」の一言で片づけられてしまいました。
 つまり、「画像認識と文字列認識はまだ無理。画像生成と文字列生成は何とかできる段階。」という状況なのだそうです。翻字に関しては、1億円用意すれば30%は可能になるそうです。ただし、平仮名と漢字の筆順が現代の横書き文化に合わないことについては、横書き用の筆順はコンピュータに提案させることは今でも簡単にできるそうです。そして、驚いたことに、そうした分野について例に出てきたことは、何と私の家にも来てくださり一緒にお茶を点てるお稽古をなさったケンブリッジ大学のジョン・コーツ先生に関する業績でした。難しい数学の理論についてはわかりません。しかし、コーツが今もお元気だったらと、先年お亡くなりになったことが惜しまれます。教え子の方が、慶応大学と東京大学にいらっしゃるので、折を見て相談をしたいと思っています。
 懸案のいくつかが、息子が取り組んでいるAIの事業に絡んでいることがわかり、その解決に専心することが内心ますます愉しみになりました。これまで以上に、さまざまな取り組みの中で、『源氏物語』の古写本の翻字の精度を上げ、翻字のスピードも加速していきたいものです。36歳も違う息子に、新しいことに気付かされ、元気をもらうとは、予想もしなかったことです。愉しく語り合った一夜となりました。
 
 
 
posted by genjiito at 23:48| Comment(0) | ■講座学習
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