2023年03月27日

京洛逍遥(825)京都駅前の渉成園(枳殻邸)の桜

 京洛の桜は、満開の所が多くなりました。京都駅に行く用事があったので、その帰りに駅から歩いて10分もかからない渉成園(枳殻邸)に行きました。

 しばらくここには来ていません。今から30年ほど前の1995年に大阪明浄女子短期大学に勤めていた頃、学生を連れて『源氏物語』の文学散歩で来ました。翌年には、社会人講座の受講生のみなさまと一緒に、この渉成園に来ています。それ以来です。駅に近いため、またこの次に、と思っているうちに月日が経ったのです。近くて便利なために足が遠のくことは、大阪の天王寺公園内にある林泉回遊式庭園「慶沢園」や、奈良の東大寺の近くにある池泉回遊式庭園「依水園」などもそうです。近くを通りかかるのに、これらの園地にも30年以上も足を踏み入れていません。そういえば、京都タワーや通天閣や東京タワーもそうしたもの一つです。近くて遠いものとでも言うのでしょうか、おもしろいものです。

 今日は、渉成園の桜が見事に咲いてるというネットのニュースを見かけたこともあり、フラリと立ち寄りました。あまり日本の観光客は来ないようです。海外の方が多かったのは、ガイドブックのせいでしょう。日本人は、あまりにも京都駅に近いために、後回しにしているようです。

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 この渉成園は、光源氏のモデルの一人とされている源融の邸宅があった、六条の河原院の旧跡として言い伝えられ、北村季吟などが唱えていました。今も園内には、「源融ゆかりの供養塔」や「塩釜の手水鉢」があります。しかしその根拠が曖昧であり、今では賛同が得られていません。鎌倉時代の『拾芥抄』などによると、もっと東北にあったとしています。そうであっても、この園内を歩くと、『源氏物語』の六条院を思い起こしながら楽しい散策ができます。

 1時間もあれば、京都駅を出発点にして、ゆったりと平安時代の邸宅の雰囲気を体感できます。お勧めの文学散歩のコースです。

 帰りに近鉄京都駅のトイレの前で、その標識に目が留まりました。連日、変体仮名のことを考えているせいか、「个厠」と書かれている「个」が、変体仮名の「介」ではない「个」に見えたのです。よくよく見ると、矢印の「↑」なのです。おもしろい表示を見付けたので、早速これからの講座で提示する教材の一つとして撮影しました。

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posted by genjiito at 21:34| Comment(0) | ◎京洛逍遥
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