2023年01月06日

集会所でささやかな新年のお茶会

 新年最初の集まりでは、地域のみなさまと一緒に楽しくお茶をいただきました。
 主催者であるNさんが用意してくださったのは、お茶菓子として阿闍梨餅、小山園の抹茶、そしてお湯の手配などです。
 提案者である私が自宅から運び込んだものは、茶碗15客、茶筅4本、茶杓2本、棗2個、菓子鉢1個、懐紙やお香などです。
 茶碗は、色や形や大きさなど景色が異なるものを取りそろえ、その中からみなさまにそれぞれお好きな一椀を選んでいただきます。選んでいただく前に、それぞれの茶碗の背景をお話しました。織部風大仙陵古墳(伝・仁徳天皇陵)茶碗の説明をした時、今は「仁徳陵」ではなく「大仙陵」と言うのだと話すと、みなさまから驚きの声があがりました。年がわかるから、これからは気をつけよう、と。
 また、ベトナムの海の沈没船から引き揚げた泥だらけの茶碗を洗ったという茶碗は、一番の関心が集まりました。ルーマニアで手に入れたスープ茶碗は、あまり人気がなかったようです。みなさま、長時間をかけて自分がいただくことになる茶碗を選んでおられました。
 お菓子を召し上がっていただいてから、三人ずつにお茶を点てていただくことにしました。その際、本日持参した菓子鉢には宇治橋と芝舟が刻まれている話をすると、さすが地元の宇治川に関することでもあり、いろいろと質問がありました。ここで、少しだけ『源氏物語』の話に結びつけました。
 部屋には、Nさんの心遣いで、東儀秀樹さんの演奏による雅楽が流れています。新年のあらたまった気持ちを感じさせる雰囲気作りの中であっても、いつものようにお仲間であるみなさまの話は弾んでいました。
 棗を手にして、各自が自分のお茶碗に二杓の抹茶を入れます。次に、ポットで沸かしたお湯を注ぐと、茶筅を振ってお茶を点てていただきました。

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 参会者の平均年齢は90歳以上です。ほとんどの方が、現役でお仕事をなさっていた頃には、仕事帰りにお茶やお花のお稽古をなさっていたようです。しかし、もう50年以上も昔のことなのですっかり忘れてしまってと言いながらも、お好きなようにと声掛けするとしっかりと手を動かしておられます。手首や腕の運動ですから集中しましょう、と言うと、それまでの談笑がピタリと止まります。しかし、すぐにまた賑やかになります。泡が立たない方からは、手伝いの依頼が来ます。何人かの方には、茶筅を受け取りシャカシャカと手助けをして差し上げました。みなさま、いい香りがするとか、美味しいとか、大興奮でした。
 お菓子を取り置く懐紙は、お正月らしく王朝継ぎ紙の絵が入った懐紙です。

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 また、今年の歌会始めのお題である「友」にちなんだお香も用意し、Nさんに焚いていただきました。

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 お正月気分と古典の香りを調合しつつ、親しみのあるお茶会となりました。人生の大先輩である方々なので、そうした気持ちは汲み取ってくださったようです。こんな気分を味わったことは何十年ぶりだった、と、お礼を言ってくださいました。ホッと一安心です。
 
 
 
posted by genjiito at 22:00| Comment(0) | *福祉介護
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