昨年3月に、「「東京オリ・パラ」から「パラ」が消えた最近のメディア報道を糺す」(2020年03月16日)という記事を書きました。
その後、開催日が1年を切ったあたりから、取って付けたように「パラ」の文字が増えていきました。しかし、新型コロナウイルスの感染者が急増し出した昨今、「東京オリンピック」の開催を無観客で実施せざるを得なくなるに連れて、「パラリンピック」の文字が消えています。
本日、東京に4度目の緊急事態宣言が出ることが決まったことを報じるニュースでは、「パラリンピック」のことはついでの話題にもなっていません。もちろん、管見の限りではありますが……
「パラリンピック」と無観客試合のことは、どのようになっているのでしょうか。大多数のマスコミ関係者にとって、「パラリンピック」は付け足しだったことを、本日再確認した思いです。
そんな中で、一昨日(7月6日)の京都新聞に、広瀬浩二郎さん(文化人類学者)と竹下義樹さん(弁護士)の対談記事(「日本人の忘れもの 未来を拓く京都の集い 知恵会議」3)が掲載されていることを紹介します。お二人とも、全盲の方です。特に広瀬さんは、「源氏写本の触読研究」(http://genjiito.sakura.ne.jp/touchread/)で研究協力をしていただいた研究仲間のお一人です。
一昨日の対談記事の中に、
「今回の東京大会が「オリ・パラ」から「オリパラ」へと成熟していくきっかけになればと願っています。」という広瀬さんの発言があります。
このことに関する、京都新聞に掲載された部分を以下に引用して、広瀬さんに後押しされてのことながら、私からも「オリ・パラ」ではなくて「オリパラ」と表記することへの、ささやかながらも問題提起とします。
広瀬 僕は、パラリンピックを「もう一つのオリンピック」と捉える風潮に違和感を持っています。 視覚障害者がスポーツをプレーする、あるいは観戦するのは、特別なことではありません。健常者は視覚に頼ってスポーツをプレーし、観戦しますが、視覚障害者は他の感覚を駆使して、同じことをしているだけです。 視覚障害者スポーツと一般のスポーツはつながっている。一般のスポーツに視覚障害者スポーツの要素を取り入れれば、もっとスポーツの可能性が広がる。 これが僕の思いです。ほんとうの意味での「オリパラ」を具体化するために、「障害/健常」の枠を超えて、一体感を構築していかなければなりません。スポーツには「障害/健常」の区別を取っ払う力があるし、今回の東京大会が「オリ・パラ」から「オリパラ」へと成熟していくきっかけになればと願っています。
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