2020年10月11日

映画雑記『見えない目撃者_2019』(日本版)

 この映画は、かつて観たことがあるということを、観始めてしばらくしてから気づきました。さらには、元になった韓国映画『見えない目撃者』(字幕版)を、前日に観たことにすらしばらくは気づかないほどに、できあがりが違っている作品でした。
 オープニングは同じです。しかし、亡くなった弟の墓参りから違ってきます。誘拐犯人にぶつかりそうになった若者が、手足になって捜索に手を貸します。
 作りは緻密で丁寧です。人間のつながりを温かく見つめています。
 誘拐され、監禁されている少女が、丁寧に描かれています。
 母は防犯スプレーを渡します。
 殺害された少女の部位から、六根清浄の教えが犯行動機だという線が見えてきます。
 無関心が物語の背景にあります。
 犯人が警察官とつながりがあるというところから、話はさらにおもしろくなります。その警察官が、数年前の同じような事件の目撃者だったのです。
 スマホでの誘導に、「2時の方向」などと的確に指示を出します。盲導犬も犯人に刺されます。猟奇殺人事件にポイントが絞られていきます。緊迫感と迫力が伝わってきます。
 細かなところは元の韓国版と同じようでも、仕上がりはまったく違います。あまりの違いに、その背景や理由が知りたくなりました。
 こう書いた後に、以前この作品のことを本ブログに書いたことに思い至りました。ちょうど1年前です。そのことに今の今まで気付かないとは、暢気なものです。「映画雑記『見えない目撃者』(2019.9.20 公開)」(2019年10月05日)
 そこでは、この映画の細部に反発を感じたようで、批判的なことばでつづっています。今回は、それほどではありませんでした。前回観た記憶が背景にあり、物語の展開に気持ちが追いついたからでしょうか。不思議な体験をしました。
 昨日の記事「映画雑記『見えない目撃者』(韓国映画・字幕版)」の末尾に、なかざわ ひでゆき氏の「【深読み映画レビュー】『見えない目撃者』 韓国版・中国版との比較も!」を引きました。韓国→中国→日本と、3種類のバージョンが提示されているのです。3カ国における文化の違いを考える上でも、異文化論の対象となる興味深い映画だと言えるでしょう。【4】
 
 
 
posted by genjiito at 20:00| Comment(0) | ■視覚障害
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