2019年11月28日

読書雑記(273)うおやま『ヤンキー君と白杖ガール 3』

 『ヤンキー君と白杖ガール 3』(うおやま、小学館、2019.11.22)を読みました。

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 第1巻を読んだ後、「紹介すべき言葉に窮しています。何と言っていいのか、困っています。」と書き、続く第2巻でも、「…………まだ、ウーンです。(中略)まだ、作者の意図するところが見えません。とりあえずは、次巻を待つことにします。」という感想を持ちました。
 そして待望の第3巻。

 話がスッキリして、言葉遣いや表現に違和感を感じなくなりました。乱暴な言葉遣いにも、私が慣れたのか、作者が読者の反応を取り込んで丸くなったのか? 変化を感じました。
 この変化については、「見える人」と「見えない人」の対立あるいは共存というテーマが、何とか明確になったからではないか、と思っています。主人公の赤座ユキコの盲学校の友達である紫村空をめぐる、ランニングに話題が絞られているので、スムースに読めました。また、ランニングコースへの「置きチャリ」問題から、ユキコの恋人である黒川森生の存在が「見える人」の代表として取り上げられます。これまで、いささか迷走していたように思われる物語に、わかりやすさが生まれたと思います。後半に出てくる青野陽太の役割は、これからの物語が盲学校の仲間たちをめぐって、ますますおもしろくなっていくことを予感させます。

 とにかく、話が滑らかになりスムーズに展開していくのは、一読者として歓迎すべきことです。これまでのギクシャクした展開が、それなりにおもしろくなったのです。ただし、いい話が流されているような感じがするのは、なぜでしょうか。気になったのは、キャラクターたちがお上品になったように感じられました。この変化は、どうしたんでしょうか? 【3】
 

[これまでの本作品への雑感 1〜2]

「読書雑記(263)うおやま『ヤンキー君と白杖ガール』」(2019年07月31日)

「読書雑記(265)うおやま『ヤンキー君と白杖ガール 2』」(2019年08月15日)
 
 
 
 
posted by genjiito at 20:00| Comment(0) | ■読書雑記
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