2019年10月30日

若者たちには通じにくい言葉と出会う

 箕面にあるだだっ広い研究室での、アルバイトに来ている学生さんとの話です。
 今は「アベック」という言葉は使われていない、ということを知りました。仲のいい1組の男女をどう言うか、ということです。私が使った「アベック」が、通じないのではなくて、意味はわかるけれども使わないと言われたのです。「アベック ホームラン」という言葉があるので、それからの類推で意味が何となくわかるのだそうです。
 それにしても、ショックでした。
 「ペア」は、恋愛感情がない場合だそうです。
 「カップル」ならぴったりすると。同性の場合も使えるようです。
 ただし、それを日本語で言うなら何だろう、と聞くと、それは何も思いつかないとのことです。仲睦まじい男女を言い表す日本語が出てこないのは、私も同じです。なかなか奥深い表現の問題です。
 このままではいけないと思い、『日本国語大辞典』を引きました。
 「アベック」を日本語で言えば「二人連れ」とすべきかと思われます。辞典には、いろいろと書いてあった最後に、「語史」の項に次のように書いてありました。

日本で用いられる二人連れの意味は、大正末期に大学生に使われたのが始まりとされる。昭和初年頃より流行語、モダン語として広まった。


 すると、大正時代以前の古語ではどうなのでしょうか。しかし、いくら思いを巡らせも、どうも思い当たりません。それよりも何よりも、自分が使う言葉が、今では死語になっていたことに、おおきなショックを受けました。
 そういえば昨日の新聞に、文化庁が発表した「国語に関する世論調査」という報告で、思わぬ誤用や新しい言葉の使われ方についての言及がありました。「憮然」「御の字」「砂をかむ」などの意味について、世代ごとに違った理解をしているようなのです。
 日本語の表現について、世代間での会話も、意志の疎通を欠くことが多くなっているのかもしれません。誤解とまではいかなくても、すんなりとは伝わっていないことがままある、ということを、これを機会に心したいと思うようになりました。
 
 
 
posted by genjiito at 20:12| Comment(0) | *身辺雑記
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