2019年10月26日

見える人と見えない人が『百人一首』を一緒に楽しんだ記念すべき日

 今日の時代祭は、烏丸丸太町周辺に14人が集まって見ました。御所を出てすぐの交差点です。ちょうど12時半前に、少しずつ行列が通過しました。最初から見ていて思ったのは、衣装を着けてだらだら歩く姿が、私にはどうにも受け入れられません。人を惹き付ける魅力を、もっと訴えかけるようにしないと、このお祭りは先行き不安です。我が家は、この平安神宮の氏子となっているので、何かどこかで言う機会を探すことにします。

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 本日のメインイベントである、『百人一首』の会場へ移動する時間となりました。平安時代の行列が来る前で残念ながら、観覧場所を離れました。

 今日の会場は、築130年という結城紬のお店「玄想庵」です。

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 しかも、富岡鉄斎の扁額が掲げられている部屋を使わせていただけたのです。

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 プログラムは、次のように考えました。今朝まで思案をし続けたものです。


 ○移動、自己紹介など
 ○読み方講習
 ○競技カルタのルール説明
(A)競技カルタのデモンストレーション
  →選手 vs 選手(使用する札は25枚ずつ)
(B)四人一首のデモンストレーション
 →見えない若手 vs 選手
 ○四人一首
 →盲聾の方が使うブレイルメモの説明
 ○玄想庵の説明


 参加者の紹介をしてから、『百人一首』の読み方を学びました。まず、Nさんに2首を模範演技として読んでもらいました。その後、Sさんに「ちはやぶる」を読んでもらい、それにならってみんなで唱和します。これはいい体験でした。みなさん、大きな声が出ていました。
 突然のことながら、小学五年生のI君に読手を振ったところ、さっと、みごとに読み上げてくれました。みなさん、どうぞ声変わりしないでほしい、と願われたことと思います。

 次が、競技カルタのデモンストレーションです。
 これは実践形式なので、その迫力がそばにいる我々にも伝わってきます。1枚取ると、今どのようにしてカルタを取ったのか、という説明が入ります。相手の妨害をして取ることもあるのです。攻める、守るの駆け引きの披露も好評でした。1枚を取るために、いろいろな仕掛けや技術が必要だとのことでした、

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 この競技者の立場からの詳しい説明に、みなさん身を乗り出して聞き入っておられました。力が入り過ぎたためか、みなさんにも体験していだく時間を確保できませんでした。すみません。

 四人一首のデモンストレーションも、大いに盛り上がりました。

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 見える人と見えない人の対戦も組みました。上掲写真の奥の方で取り合っている男性2人がそれです。まさに、本邦初の取り組です。無事に終えることができ、安堵しています。

 最後は、盲と聾の中でもいつも熱心にバリアフリーカルタの集まりに足を運んでおられるTさんに、ブレイルメモを活用した新時代感覚のカルタを取っていただきました。

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 今日は、予想以上に大盛り上がりだったこともあり、予定していた「一般参加者の競技カルタ体験」や「四人一首の体験」など、多くのことができませんでした。次回以降のお楽しみです。
 とにかく熱気が伝わる会場でした。見えない人と見える人が一緒にカルタを取ることは、今回の冒頭の挨拶で申し上げたように、今後実現したいことです。

 一通り終わったところで、玄想庵の説明をしてくださいました。これも贅沢な、町家や紬の歴史を知るいい機会でした。

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 今日は、25名が集まりました。下は小学校5年生から、上は私以上の方まで。外国から2人、東京から4人。盲聾の方もいらっしゃいました。
 盛りだくさんにならないように、気をつけました。そんな中、途中で近衛家のカルタを見てもらいました。これは、変体仮名で和歌が書かれているので、楽しい体験ができると思われるカルタです。

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 さらには、近衛家のカルタの下に置いてある、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉が主体的に作った「変体仮名カルタの立体文字版」をおみやげとして全員に配布しました。この変体仮名の立体文字は、目が見えなくても読めることは実証しています。つまり、変体仮名バージョンのカルタでも、目が見えない人と見える人が対戦できるのです。今後の可能性が、ますます実感できた稔り多いイベントとなりました。
 さまざまな局面で手助けをしてくださった「百星の会」の関場さん親子、「大阪点字付きかるたを楽しむ会」の兵藤さんに、あらためてお礼を申し上げます。
 
 
 
posted by genjiito at 23:54| Comment(0) | ■視覚障害
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