2019年04月09日

楽しい偶然が重なって稔りある一日になる

 今日も、太陽の塔が明るく出迎えてくれました。

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 相変わらず、研究室を使えるようにするために、段ボールを1つ1つ開梱し、少しずつ本の確認をしています。お願いしている本棚が来たら、すぐに収納できるように、グループ分けを進めています。と言っても、種類も量も多すぎて、通って来て根気強くやるしかありません。

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 そんな時、福井県立大学のフィアラ・カレル先生から連絡が入りました。福井県文書館にいらっしゃるとのことなので、そちらに電話をしました。
 用件は、過日作成した『平安文学翻訳本集成〈2018〉』で、カレル先生がなさったチェコ語訳『源氏物語』に関して、底本の記述が正確ではないので訂正をしてほしい、ということでした。
 私が底本の項目に記した「佐伯梅友校注本」と「ロイヤル・タイラー本」は、フィアラ先生が翻訳にお使いになった底本ではないとのことです。いろいろと参照した本の中のものではあるがと。実際には、『日本古典文学全集』(小学館)に一番恩恵を受けたとのことでした。ということで、チェコ語訳『源氏物語』の底本の項目は、次のように訂正します。

備考:『日本古典文学全集』(小学館)等を参照


 2020年に『平安文学翻訳本集成〈2020〉』を作成します。今回の『平安文学翻訳本集成〈2018〉』は、そのための情報確認と収集と補訂のための試行版です。こうした不正確な記述に関する情報をお寄せいただけると、より正確な記述に補訂できるので助かります。

 しばらくすると、別のメールが入りました。同社大学の垣見修司先生からです。

2017年3月に奈良県立万葉文化館が刊行した『万葉古代学研究年報 第15号』に共同研究成果報告があります。
万葉集の翻訳に関わるところでは最新のものかと思います。
http://www.manyo.jp/library/20190330095508.pdf
中西進氏が主導したNARA万葉世界賞も設置されていますので、万葉文化館には海外の研究情報が蓄積されているかもしれません。


 貴重な情報です。専門外の者にとっては、こうした基本的な情報を手掛かりとして、必要な情報を手繰り寄せることになります。垣見先生の所のゼミ生を私の科研でアルバイターとして来てもらいたくてご許可をお願いしたことから、このようにタイムリーな情報をいただけたのです。ありがたいことです。

 その後、隣の外国語学部の棟の事務室に、先週お願いした書棚探しの件で、その後の進捗具合を尋ねに行こうとした時のことです。1階に下りたところ、玄関前で外国語図書館から小走りで来られるフィットレル・アーロン先生と出くわしました。

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 先月、科研の研究会で発表をしていただいて以来です。フィットレル先生が阪大の所属だと伺っていました。しかし、このキャンパスでまったく偶然の出会いにお互い驚きながらも、部屋が片付いたらゆっくりとどうぞ、とお誘いをして分かれました。こんなことがあるのです。世界は狭いものです。

 部屋の整理はそこそこに帰り支度をし出した頃、拙著『四本対照 和泉式部日記 校異と語彙索引』(和泉書院、1991年)が偶然になんとなく開けた段ボールから出てきました。この本が手元にないかというK氏とY氏からの問い合わせに対して、昨日、今はまだ引っ越しのどさくさなのでもう少しの時間を、という返信をしたばかりです。幸運なことに、たまたま開いた箱の中に一冊あったのです。本がここにいるぞ、と叫んでいたのでしょう。これも、伊井春樹先生がよくおっしゃる、探し求めていると本がお出でお出でをしてくれる、ということの一例になるのでしょうか。

 研究室の真下に阪急バスのバス停「阪大外国語学部前@」があります。そこから「阪急茨木市駅」まで乗ってみました。17時28分発で、45分もかかりました。よほどの大雨以外は使わないと思います。しかし、初めての経路を体験するのは、自分の行動範囲と移動手段が確認できて、これはこれで楽しいものです。

 日々、発見と出会いと情報が集まって来る楽しみがあります。
 まさに、気分一新のスタートです。
 
 
 
posted by genjiito at 21:07| Comment(0) | ◎国際交流
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