2019年04月06日

体験講座でお話をした後はゴジラに挨拶

 肌寒かった昨日が一転して快晴の今日となり、もうコートはいりません。朝早くから、日比谷図書文化館での『源氏物語』の講座に急ぎます。
 新幹線の車中では、京都駅の構内で手に入れた、柿の葉寿司ならぬ桜の葉で包んだ「吉野 桜寿司」をいただきました。

190406_susi.jpg

 まさに旬の春を口にして香を楽しみながら、本を読み出しました。今、『万葉仮名と平仮名 その連続・不連続』(内田賢徳・乾善彦、三省堂、2019年3月30日)を読み進めています。しかし、やはり新幹線の揺れは酷いので、すぐに目が痛くなります。
 富士山はあまりにも富士山だったので、今日は写真を省略します。

 少し早めに東京に着きました。
日比谷公園は、桜がほとんど見当たりません。鶴の噴水の周りで見つけました。

190406_turu.jpg

 日比谷図書文化館の地下にあるラウンジで、Aさんと1時間ほど科研に関する打ち合わせをしました。おおよそ、次の事を話し合いました。関係者向けの報告を兼ねて、要点をまとめておきます。

(1)報告書作成の計画

『海外平安文学研究ジャーナル』
 →「ミャンマー編」と「ルーマニア編」を作成。
 分量が少なくても、実績として発行する。
→2017年度と2018年度の分を合冊にして夏までに出す。
→2019年度を出す。
→海外の先生方や研究者に、原稿を募集、依頼する。

(2)報告書『平安文学翻訳本集成〈2018〉』の「翻訳史年表」の不備

・『平安文学翻訳本集成《2018》』
 155ページの1999年の『枕草子』は「1989年」が正しい。
 ホームページで公開している年表では、正しいものになっている。

 ※課題1:何かの手違いがあったようで、冊子版の「翻訳史年表」のデータは数世代古い3年前のものをベースにして作成されたことが判明。
 科研のホームページ「海外へいあんぶんがく情報」から公開しているネット上の情報は、最新の正確なもの。

 ※課題2:この他、公開している内容と『平安文学翻訳本集成〈2018〉』とで異なる所が多い。
 今後とも、きめ細かなチェックをすること。

 ※課題3:全訳か抄訳について。
 判明している場合は備考欄に入れること。
 『源氏物語』は入れている事が多い。

(3)ホームページ「海外へいあんぶんがく情報」の修補

・手直しが必要な箇所が多いので、早急に対処する


 今日の日比谷図書文化館での『源氏物語』の講座は体験講座です。

190406_keiji1.jpg



190406_keiji2.jpg

 どんな内容のものかを試しに参加して、受講するかどうかの判断材料にしていただくものです。
 以下のことをお話ししました。

・自己紹介
・NPO法人〈源氏物語電子資料館〉と本講座の関係
 (NPOリーフレット配布)
・講座の内容
・自由参加の課外講座があること
・鎌倉時代の『源氏物語』の本文と大島本との性格の違い
・言語統制された結果としての五十音図は明治33年から
・平仮名と片仮名の字母のこと
・変体仮名の説明
・ユニコード(UTF8)に採択された変体仮名
・『千年のかがやき』の説明
・国文研蔵「若紫」の解説
・第1丁表をカラー版で見る
・「変体仮名翻字版」のこと
・「変体がな一覧」を確認
・箸袋に書かれた「おて茂登」
・世界中で読まれている『源氏物語』のこと
・目が見えなくても写本は読める

■資料の回覧
・この講座で使用するテキスト
 (『国文学研究資料館蔵 橋本本『源氏物語』「若紫」』(伊藤鉄也・淺川槙子編、新典社、2016.10))
・『変体仮名触読字典』と『変体仮名触読例文集』
・古写本の触読用シート3種類
 /立体コピー(若紫・蜻蛉・『百人一首』)


 2時間の講座では、もっと盛りだくさんの話をしました。おおよそこんな内容でした、ということで。

 一通り終わってからは、いろいろな質問を受けました。6名ほどの方からだったかと思います。お答えするうちに、またお話をすることとなりました。興味を持っていただけたらいいので、お一人ずつの問いかけには、丁寧にお答えしました。

 終了後、昨年度は大学で勉強をし直すために講座をお休みだったSさんが、来月から復帰なさるということでお越しになりました。いろいろと報告をうかがった後、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉の会員となり、写本の翻字もやってみたいとのことでした。この講座は、「翻字者育成講座」と銘打っているだけに、このお気持ちはありがたいことです。いろいろなお話をして、とにかく来月から、ということになりました。この講座の本旨が少しずつ理解していただけているようなので、嬉しく思います。
 私自身、忙しさにかまけて、翻字の依頼やら回収とその整理が疎かになっています。今年度は、この点もさらなる進展を図れるように、着実に前を見て進んでいこうと決意しています。
 来月からは、これまでに翻字をします、とおっしゃってくださっている方々に、次の資料をお渡しすることで、この90年をかけての一大事業を一歩ずつ展開していくことにします。

 帰る途中で、有楽町駅前のゴジラに「これからも気長によろしく」と声をかけました。

190406_gozira.jpg

 「Yahoo!知恵袋」のベストアンサーとなっている「ギャーンゴーン グワワァン」とは鳴いてくれませんでした。コントラバスの音で「???」と鳴いたような、いや、返事はなかったような……
 このゴジラの前に佇むと、しばらく時間を忘れます。
 
 
 
posted by genjiito at 22:49| Comment(0) | ◎NPO活動
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。