2019年01月12日

夜更けの手術は2針縫って無事に帰宅

 出町柳から京大病院までの救急車の中では、ベットに横たわる私の首は固定されていました。その状態のまま、ストレッチャーは病院の救急外来から診察室へと入って行きます。白い天井が後ろに走って行く様子を、映画でよくある光景だなぁと思いながら眺めていました。眠気も催してきました。
 6番のドック(?)に収まりました。問診に始まるさまざまな検査を経て、頭部と首のCTスキャンを受けることになりました。慌ただしく別室に移動です。手際のよい流れの中で、担当医は次々と指示を出し、状況を判断して行かれます。長時間、丹念にCTの画像をクリックしてスタッフのみなさんと一緒に確認した後、頭部には異常はないようだと判断されました。
 次は、目の上の創傷の診断です。
 パックリと割れた傷口を水で洗い流し、消毒液を使っての手当てが進みます。ヒリヒリします。糸で縫うか、テープを貼るかの判断を、先生はそうしながら思案しておられるようでした。傷は、鋭い切り口ながら深くないとのことです。
 研修医の方や看護師との会話がすべて聞こえます。大学病院ということもあり、若手育成のための研修医などの指導をしながらの処置が進んでいきます。
 いくつかの検査をもとにしての結論は、「縫う」ということになりました。早速、手術の準備が進みます。
 目の上に麻酔をする時に、先生が「この後はあなたがやってみなさい」とおっしゃって注射器を研修医の方に渡されたときには、内心ヒヤヒヤしました。針先が血管を突いていたらいけないので、少し引いて血が混じってこないかを確認してから注入するように、と、発せられる指示が生々しく具体的です。まさに現場に身を横たえていることを実感します。もう、完全に第三者になっています。
 これまでにこの病院では、さまざまな病気の治療の実験台になることに協力してきました。目の調査研究の実験には、志願して参加しました。私の身体でもお役に立つのであれば、という気持ちからです。今回もそうでした。特に命に別状がない治療であり、学生さんの技術力の向上になるのであれば、それは練習台でも構いません。
 2針縫うということです。2針目に、「次はあなたが」と言って研修医と変わられました。「上手い、上手い」という声が聞こえるとホッとします。こうしないでこうするといい、とか、ああしたら後が大変などなど、具体的な指示も飛んでいました。まさに、俎板の上の鯉です。
 治療が始まって2時間。日付は変わり、長時間の処置のおかげもあって、無事に手術も終わりました。
 病院の方々はみなさん親切な対応でした。気持ちよく処置室を出ることができました。だだっ広いロビーで手術が終わるのを待っていた妻は、病院から貸していただいた電気ストーブにあたりながら、家族に報告の連絡をしているようでした。看護師の方が、状況を丁寧に説明してくださったようです。
 タクシーを呼んでもらい、家に帰ったのは午前2時頃でした。
 痛みはありません。当分は、顔や目が大きく腫れるでしょう、とのことでした。それは覚悟の上です。今後一二ヶ月は頭を打った後遺症が考えられるので、何かあればすぐに連絡をするように、との指示を受けました。今月末から海外出張です。十分に気をつけなければいけません。
 突然の予期せぬ出来事が、運良くというべきか、このようにして収束することになりました。大事に至らなかったのですから、幸運な年の初めと思うことにします。
 さて、明日は京都ライトハウスで、目の不自由な方々の『点字付百人一首』のかるた会があります。その集まりで、いつものようにお手伝いをすることになっています。多くの方々との新しい交流も生まれることでしょう。みなさんが『百人一首』を楽しんで全国各地にお帰りになるように、運営の一端をしっかりとサポートしたいと思っています。
 
 
 
posted by genjiito at 21:07| Comment(0) | *健康雑記
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