今回は、まず巻子本(巻物)を実際に見てもらいました。一巻になっている巻物をすべて解くと、京間の壁際2辺(7m)を占めます。巻かれている状態からしだいに伸びだすと、あれよあれよという間に壁を伝い、意外と長いことに驚かされます。
その巻子本から冊子本になることや、和歌などを切り継ぐのに便利なことも話題にしました。
日本の古典籍は、それが伝えられてきた形を知ると、意外と親近感が湧くものです。活字本に慣れ親しんだ現代の読書文化の中で、かつての本の実態を知ることは大事なことなのです。
この日は、9丁表の4行目「とりへ【山】・もゑし・个ふも/ふ+里」からです。
ここで、「ふも」の間に補入記号の「◦」を付けて、その右横に「里」が書き添えられています。
写本で使われている記号の話から、「まる」「ぜろ」「オー」を筆でどう書いたのかを、みんなで考えました。この補入記号の「◦」が、ミセケチ記号の「˵」や「ヒ」と紛らわしいことも、ここで確認しました。
「那く」のところでは、「く」がなぞられています。
その下にどんな文字がかいてあったのかを、はみ出した微かな線を頼りに、みんなでじっくりと考えました。可能性としては「う」「と」「ら」「し」などなど、いろいろと考えられます。なぜ、この語尾の所でなぞった上に墨継ぎをしているのかも、説明し難い状況です。
先の補入記号のことに始まり、このなぞりの状態をどうみるのか、ということなどで、みんなであれこれとその可能性を語っているうちに、あっという間に時間が経ちました。
そんなこんなで、3行分しか読めませんでした。
次回は、9丁表の6行目「あ可【月】の」から読みます。
来月の第15回は、12月22日(土)14時〜16時まで。
新年の第16回は、1月20日(日)10時〜12時までです。
ご自由に参加していただける会です。この記事のコメント欄を利用して連絡をいただけると、詳しい説明を差し上げています。
【◎NPO活動の最新記事】
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 法務局と銀行でNPOの手続きに奔走
- 宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- 日比谷で『源氏物語』と『百人一首』の変体..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- NPO法人の理事会と総会をキャンパスプラ..
- 宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- [その2]キャンパスプラザ京都で相愛大学..
- 宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学本『源氏物..
- 京都駅前での源氏講座の新年度の開催予定日..
- [その1]宇治で古写本『源氏物語 橋姫』..
- 日比谷で『源氏物語』と『百人一首』の変体..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学蔵源氏物語..
- 宇治での勉強会のチラシを作ってくださいま..
- 宇治で古写本『源氏物語 橋姫』の変体仮名..
- キャンパスプラザ京都で相愛大学蔵源氏物語..
- 映画『裳着』の制作にご参加を
- キャンパスプラザ京都で相愛大学蔵源氏物語..
- 本年度の変体仮名を読むNPO活動の報告
