2018年05月03日

『百人一首』の崇徳院の歌「瀬をはやみ〜」のこと

 高校一年生の夏だったと思います。担任の先生が出された宿題で、『百人一首』の感想文を書かされました。高校に入学したばかりで、当時はテニスに明け暮れる日々。古文など縁のない私にとって、大変なことになりました。
 どんな経緯からか、崇徳院の和歌について書いて出しました。おそらく、落語の「崇徳院」か何かから選んだのではないでしょうか。そして、何か参考書をもとにして、当時から得意だった作文力で書いたように思います。

【77番 崇徳院】
瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の
  われても末に 逢はむとぞおもふ

 この歌は、原典である『久安百首』と『詞花集』において本文に複雑な異同があるものです。今にして思えば、その後、古典文学作品の本文がさまざまに異なって伝えられてきていることに興味を持った、最初のものといえるのです。
 この崇徳院の生涯は、複雑な人間関係におかれていたことから、数奇なものになったといわれています。恋の歌とされるこの和歌は、いわゆる恋というものとは違う、人の情の激しさを包み込んだものだと思っています。
 高校一年生の時に、そんなことを書いたとは思えません。あたりさわりのないことを書いたことでしょう。もしできることならば、あの夏に提出した感想文を見たいものです。
 
 
 
posted by genjiito at 20:52| Comment(0) | ■古典文学
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