2018年03月09日

ビルマ語の翻訳本と異文化交流の現地調査と資料収集は続く

 ミャンマーにおける日本文学と文化に関する翻訳本と異文化交流の現地調査は続きます。

 私設ながら活発に活動しておられる「ICHIBAN」の経営者イン イン ウー先生に、日本語教育の実際についてお聞きしました。

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 イン先生はお母さんの影響で、戦争を通して日本人を知ることになりました。そして、日本人と日本語に心を動かされ、日本人学校に18年間教員として勤め、独立して今の日本語学校を経営しておられます。「ミャンマーの若者たちのために[いちばん]役に立ちたい」との気持ちから、学校の名前を「ICHIBAN」にしたのだそうです。今は200名の生徒を育成しておられます。
 生徒さんたちと、楽しくお話などをして交流も果たせました。

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 イン先生は、ヤンゴン日本語学校の辻茂氏の『娘のためのモータウパン「朝咲く花」』(私家版)を、2003年に翻訳して出版しておられます。近々再版とのことでした。

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 「ICHIBAN」で心温かく見送られてから、ヤンゴンの街中にある株式会社ココライズ・ジャパンを訪問しました。
 ここは、昨年末に紹介を受けて連絡をとっていた、ビルマ語訳を業務の中心とする会社です。長田潤社長は週末まで日本におられます。しかし、日本文学と文化に関する翻訳本をヤンゴン事務所に揃えたとの連絡をいただいたので、その本を拝見するために行きました。
 長田社長の共同経営者として現地を守りあずかっておられるソーフィリスタン氏と、翻訳本を実際に自宅から持参してくださった社員のナントーママエンダレーキンさんに、ミャンマーの翻訳事情を含めての興味深いお話を伺いました。この会社とは、今後ともビルマ語訳を扱う上でよきパートナーとなっていただけそうな気がします。

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 さらに、これらの本は書店で買えるはずだとのことだったので、置いている書店を教えていただき、その店に早速足を運びました。そして、次の21冊の本を手に入れることができました。古本も扱う書店だったので、ビルマ語が読めたらもっと見つかったかもしれません。

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 さらにさらに、私がインドへ通い続けることになった背景で、大きな影響を受けた国際交流基金の佐藤幸治さんと、ヤンゴンの基金の仮事務所で会いました。
 佐藤さんとは、私が2002年にインド・デリー大学 中国日本学科 客員教授として赴任した時、受け入れ窓口として私の面倒を見ていただいて以来の仲間です。エジプトのカイロへ行ったり、トルコのイスタンブールに行ったこと、加えて中島岳志氏との出会いを作っていただいたのも佐藤さんでした。
 その佐藤さんが、この1月からミャンマーに国際交流基金の事務所を立ち上げる仕事で来ておられることを、インドの国際交流基金ニューデリー事務所の野口さんから聞いたのが2月27日でした。すぐに佐藤さんと連絡をとり、こうして3月6日にヤンゴンで会ったのです。信じられないような、奇縁としか言いようがありません。

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 この基金の仮事務所のドアを開け、10年ぶりに佐藤さんの顔を見て、しばらく笑い合うしかありませんでした。これまでの楽しかった出来事が、瞬時に脳裏を席巻します。旧友に突然街中で出会った時のような複雑な気持ち、と言っても表現が足りないほどの感情を抱いて話が展開しました。

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 佐藤さんのミッションは、このミャンマーに国際交流基金の事務所を開設することです。すでに1ヶ月半足らずで着々と下地を築いておられます。
 ここには、岡山大学がすでに足場として活動しておられるようです。

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 また、ジャパン カルチャー ハウスがすでにあり、ここにも翻訳本が何と59冊もありました。
 貴重な本がまた見つかったのです。

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 そしてその中に、平安時代から鎌倉時代に活躍した女流歌人の和歌を集めた『女房三十六歌仙』のビルマ語訳があったのです。この詳細はまた後日報告します。

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 佐藤さんは今年中にヤンゴンに事務所を開き、所長としてこれまでの積年の英知を全開し、さまざまな企画を実現していかれることでしょう。私は、文学と文化という分野で、そのお仕事に連携して関われたらと思っています。また楽しい仕事をしましょうと、食事をしながらいつもの夢を語り合いました。近い内にまた会いそうな気がしています。
 
 
 
posted by genjiito at 00:20| Comment(0) | ◎国際交流
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