2018年01月27日

大学コンソーシアム大阪で『伊勢物語』を語る

 我が家の周りは朝から雪です。

180127_jizo.jpg

180127_kamo1.jpg

180127_kamo2.jpg

 琵琶湖の方から来るJRの電車は、天候が不順の日は京都駅に10分くらい遅れて来るのはいつものことです。移動が多い私にとって、路線の選択は大事なことになっています。

 今日は大阪駅前第2ビル4階「キャンパスポート大阪」で開催される、38大学間連携事業で単位互換となっている講座を担当する日です。行きの経路の選択肢はJR一つしかありません。電車の遅延という無駄な時間を背負っての、早め早めの移動を心掛けました。

 今日は「センター科目 世界と日本のツーリズム」の第14回の講義です。私は「伊勢物語と大阪 河内高安の里の話 筒井筒の段」と題する授業を行いました。

180127_conso.jpg

 この講座の前期7月には、『源氏物語』の「澪標」巻を扱いました。

「「キャンパスポート大阪」で「源氏物語と大阪」と題する講義をして」(2017年07月01日)

 後期の今日は、『伊勢物語』の「筒井筒」の段を扱います。
 この話は、高校で習っているはずだということと、私が河内高安で中学生時代を送ったので、やりやすい教材です。ただし、関西以外の高校の出身者がこの話を知っているか、というと微妙です。例えば、秋田県出身の妻は、授業では教わらなかったようです。
 そんな事情があるので、丁寧に物語の確認をしました。
 その前に、世界的な視点から観光学に関するテーマが設定されている講座なので、『日本古典文学翻訳事典1・2』の『伊勢物語』に関する項目を確認してから始めました。この『日本古典文学翻訳事典』は2冊共にウェブ上に公開していて、自由にダウンロードしてもらえるようになっています。不特定多数の方々に紹介する時は、この資料提供のことを紹介すればいいので便利です。

「ダウンロード版『日本古典文学翻訳事典 1・2』のお詫びと再公開」(2017年05月25日)

 『日本古典文学翻訳事典』の2冊を回覧し、海外で翻訳されている『伊勢物語』は、どのような言語があるのかを確認しました。
 また、『伊勢物語』の複製の影印本2種類も回覧しました。これは、古典文学作品を扱う時の、私の流儀です。活字で作品を読むことになるにしても、元々は写本であったことの確認は大事なことの一つにしているのです。
 この講座の受講生は、日本文学が専門ではない大学生がほとんどです。古文は参考程度に示すことに留めて、俵万智の『恋する『伊勢物語』』を参照しながら進めました。一人の男と二人の女の恋物語を、今みなさんはどう読みますか? ということです。物語の舞台は、信貴生駒連山を挟んだ大和と河内です。観光学の視点からは、「筒井筒」は限定された地域における恋物語であり、和歌のやり取りを楽しみましょう、ということです。

 受講生のみなさんは、この講座に文学ネタを期待して参加しておられるのではありません。そのために、平安時代と現代という時間を隔てた異文化理解と、日本と海外という地域を異にする文化圏のありようと理解の違いもお話しました。

 真剣に聞いていただけたようなので、こちらの意図することは伝わったと思います。
 90分という短い時間で、しかも一回きりという読み(聴き)切りの講座なので、何かと制約があります。お話できなかったことは、興味がわけばもっと深められるように10頁の資料を配布して対処しました。

 受講生のみなさんは、この「筒井筒」の話をどのように理解されたのでしょうか。それを聞くゆとりのないままに終わったことが残念です。来年度は、反応を確認できるような講座の構成にしたいと思います。
 
 
 
posted by genjiito at 23:14| Comment(0) | ■講座学習
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。