女子高校ということもあってか、作法室に七段飾りのお雛さまがありました。
学校を訪れた方が自由に見られるようになっています。
これは、生徒たちが作った木目込み人形の雛飾りなのです。
その右横には、扇面屏風が置かれています。
これも、生徒の作品です。古くからおられる先生にうかがうと、戦前のものではないか、とのことでした。
貼られた扇面の中に、紫式部の和歌がありました。
人能おやのこゝろ
盤や三耳
あら年とも
子をお
もふ
三地二
まとひ
ぬる可那
みち可く
今日の授業では、雛飾りと扇面屏風の話からはじめました。すると、教えているクラスの中の2人の生徒が、私たち茶道部の部員がお雛さんを飾りました、と言うのです。こんな偶然があるのです。
続く文学史の時間には、作品を印象づけることに有効と思われる複製本を回覧しました。
巻き物は、日本の文学や文化を考える時の基本といえるものだと思います。
これは個人的に持っている物で、複製ではありません。この巻き物を生徒の協力を得て、教室の教卓の前ですべてを延ばして広げてみました。長さは約7メートルほどあります。入り口から窓際まで、黒板の前をすべて覆うほどの長さでした。巻いている時は太巻きのようだったものが予想外に延びたので、生徒たちはみんな驚いていました。
もう一冊、『無名抄』という鴨長明の歌論書の複製を、この巻き物の巻頭部分に置いてみました。
巻き物は肩幅で見るものだ、ということと、本の大きさを実見・実感してもらうのが狙い目です。
すでに、『蜻蛉日記』『紫式部日記』『更級日記』『拾遺集』を回覧しているので、生徒も原本というものの姿形は見慣れてきたようです。
今日も、この巻き物と列帖装の冊子を回覧し、とにかく自分の手でペタペタ触るように言いました。
国立民族学博物館の全盲の宗教学者・広瀬浩二郎さんの刺激を受けたこともあり、とにかく触るということを大事にした学習を実践しているところです。
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