東京の新聞配達店に住み込みで仕事をしていた19歳の時、両親を東京見物に呼びました。そして、お店の車を運転して東京タワーに案内したのです。母が私の車庫入れを褒めてくれたことを、今でも懐かしく思い出します。結婚式は、この東京タワーの真下で挙げました。私が好きな漫画家である西岸良平の『夕焼けの詩』と、その映画『三丁目の夕日』シリーズは、何度も見ました。私にとって東京というと、まずはこの東京タワーです。
翌日曜日の朝から、帝国ホテルの1階のラウンジで、IT関係者と科研に関する打ち合わせをしました。科研のホームページがまったく進展しないので、新しくやり直すためです。ホテルのロビーには、立派なツリーが飾られています。
目の前に現れたのは、私がコンピュータと出会った36年前にはまだ生まれてもいない若者でした。完全に4世代は隔たってしまっていることを実感します。昔抱いていた夢と今の夢が交錯する、実に楽しい話をしながら、科研で私がやりたいことを語り、支援をお願いしました。彼なら、夢を実現してくれそうです。頼もしい若者とのいい出会いとなりました。
そのすぐ後、午後からはまた別の方と、今度は場所をホテルの地下に移し、和食をいただきながらの打ち合わせです。今度は、データベースの構築について、その実現に向けた夢のある話です。具体的には、多言語に翻訳された日本文学作品を比較検討するためのデータベースを、どのようにして実現するか、という問題です。名古屋大学の先生を紹介していただくことになりました。
また、『源氏物語』の写本を翻字してデータベース化して公開することについても話し合いました。打ち合わせを重ねる中で、まずは池田本と大島本の本文を「変体仮名翻字版」でデータベース化し、その2つの本文の違いが容易に確認できるデータベースの構築に取り組むことになりました。これから、その手配に着手します。
異分野の方の力を借りて、積年の課題を何とか実現したいと思っています。
あまりにも楽しい話が続いたので、つい話し込んだこともあり、新幹線に乗ったのは、もう夜でした。
2つの面談は、これまでの課題を新しく展開させる上で、共に数歩前に進むことを確信させるものでした。今年一番の、稔り多い打ち合わせでした。
車中では、話し合った内容を思い出し、期待に胸を膨らませながら文字にまとめていきました。
人との出会いに恵まれていることを実感します。このいくつかのプロジェクトも、うまく展開していきそうです。感謝しながらの帰洛となりました。
京都では、駅ビルの吹き抜けの間から、電飾に彩られたツリーが見えました。
駅前の京都タワーの前では、これも艶やかな水芸のショーが見られました。
年の瀬となり、光の粒々が賑わいを盛り上げる演出を手伝っています。
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