2017年11月12日

京洛逍遥(473)源氏物語散策(第2回)大徳寺周辺とお茶会

 好天に恵まれた今日は、NPO法人〈源氏物語電子資料館〉主催の源氏物語散策を行いました。東京から6名、京都から6名、奈良から1名の計13名です。お喋りをしながら解説を聞きながらと、のんびりとした京洛漫遊を満喫しました。

 まずは、精進鉄鉢料理「泉仙 大慈院店」でお昼ご飯です。

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 食べ終わると、器がこんなにコンパクトに収まります。
 食べてからも楽しめる、なかなかおもしろい食事です。

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 泉仙の近くの大慈院には、紫式部碑があります。
 お寺さんのご好意によりお庭に入れていただき、紫式部碑を間近に見ることができました。

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 さらには、この歌碑に関して、新村出博士(広辞苑の編纂者)がこのお寺に届けられたハガキと手紙も、親しく見せていただくことができました。

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 今日拝見した新村出博士に関する新出資料については、立命館大学の須藤圭氏があらためて整理して、近々報告書を作ってくれることになりました。いろいろなことがわかってきましたので、この件はNPO法人〈源氏物語電子資料館〉を通して解説パンフレットとして発行する予定です。もうしばらくお待ちください。
 また、紫式部が『源氏物語』を執筆しているところと思われる絵が、軸装されたものとして写真に写っていました。これは、次回拝見できることになりました。
 ご住職と奥様には、お茶をいただきながら、資料をもとにした実地の勉強をする機会を与えてくださいました。得がたいご高配に対して、この場を借りてお礼申し上げます。

 今回の源氏物語散策は、須藤氏の解説によって経巡ることになりました。
 わかりやすくて機知に富んだ解説で予定地を進みました。

 雲林院では、僧正遍照の歌碑の変体仮名を1文字ずつ丁寧に読みました。また『源氏物語』の「賢木」巻で雲林院が出てくる場面を、江戸時代の大島本ではなくて鎌倉時代の池田本で、変体仮名にも留意して読み、物語の内容も確認しました。散策しながら学習もするという欲張った企画ながらも、プリントの文字の大きさといい、資料の配置といい、このNPO法人ならではの創意工夫が随所に見られる資料でした。

 この雲林院を訪ねた次は、某マンションの壁面に取り付けられた雲林院の説明板を見ました。この説明板については、ひっそりと貼られているせいもあり、ほとんどの方がご存知ありません。
 この説明を読み地図を確認していた時でした。1人の参加者が「雲林院」の文字が違うということに気付き、みんなで楽しく盛り上がりました。確かに、「雲院林」と書いてあります。

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 私は、この埋め込みパネルを、何度も人を案内しながら見ています。しかし、この誤植には気付きませんでした。目を変えて見ることの大切さを知りました。慣れてくると、見ているようで見えていないものなのです。

 櫟谷七野神社は、賀茂斎院跡として案内してもらいました。

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 そして、今日もここでは、楽しい発見がありました。
 前回の下見では、「京洛逍遥(473)NPO-GEM主催「源氏物語散策/第2回」のお誘い」(2017年11月03日)で、浮気封じの祈願延長のことを紹介しました。
 今日は、さらに刺激的なゾッとするような文言を見つけました。

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浮気相手(第三者)の家の前や敷地内に適宜、密かにまいて下さい。


 この神社は、今後とも注目すべき所だと言えます。

 本日の散策の最後は紫式部墓所です。

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 いろいろな質問に答えながら、無事に予定のコースを歩き終えました。

 一応解散とした後は、東京からお越しのみなさま5人と奈良からの1人を、賀茂川にお連れしました。
 北大路橋の袂で、千年来の川風と水の音を聞いていただいたのです。陽が西賀茂の方に沈むところでした。

 そして、我が家にご案内し、お茶会をしました。
 娘がお茶を点て、私が架蔵の『探幽筆 三十六歌仙』をお見せして説明する、という趣向です。
 今日の雲林院に関連したものとして、僧正遍照の画像をまず見ていただきました。
 架蔵の粉本の絵には、次のように描かれています。

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 この画面に指示された通りに、コンピュータグラフィックで彩色復元をすると、次のようになります。まさに、狩野派が粉本をもとにして、同じ絵を大量生産したことを再現したことになります。

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 この『探幽筆 三十六歌仙』の詳細な紹介については、旧〈源氏物語電子資料館〉の「架蔵『探幽筆 三拾六哥仙』の復元」」を参照願います。

 みなさまとご一緒にお話をしながらお茶をいただき、歌舞伎のこと、ベトナムのこと、お茶菓子のこと、日比谷での講座のこと、古写本を読む楽しさ等々、いろいろな話が花開きました。四畳半の茶室に9人が入ってのお茶会です。京間は広く感じるということで、日本の家屋や伝統文化の話題にもなりました。
 今回はお茶の経験豊富な方が多かったため、レベルの高いお茶会となりました。乞われるままに、私も初心者なりのお点前で2服ほど点てました。
 お茶は一保堂でいただいた裏千家今日庵お好みの「関の白」、お菓子は京都植物園入口の長生堂、そして大徳寺納豆を練り込んだ磯田の「式部」と、多彩な味と香りが楽しめるものを選んでみました。
 もっと時間があれば、という思いを抱きながら、みなさまを通りまでお見送りしました。
 次は、葵祭の時を予定しています。

 本日の講師を務めていただいた須藤氏、そして計画段階からいろいろな雑務をこなしていただいた石田さん、お疲れさまでした。みなさまから、二度と味わえない贅沢極まりない京都旅行になった、という感想を預かっています。また次回、こうした楽しい企画をプランニングしましょう。
 
 
 
posted by genjiito at 23:09| Comment(0) | ◎NPO活動
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