2017年07月23日

(補訂版)神戸で百人一首の合宿の後はお楽しみの食事とスイーツツアー

 神戸市北区にある総合福祉ゾーンの「しあわせの村」で開催された「点字・拡大文字付 百人一首〜百星の会」の夏期合宿は、今日が2日目です。

 昨夜は、不可思議なことがありました。夜、何度かエアコンが切れました。暑くて目が覚めると、エアコンが作動していないことに気付いたのです。そのために、3回もリモコンのスイッチを押し直しました。T時間のタイマーが設定されていたようです。同室の3人は、みなさん目が見えない方々なので、エアコンのリモコンを操作しようにも難しいのです。自ずと、私の役割です。なぜT時間にセットされていたのか不明です。タイマーのボタンなどは見当たりません。朝、他の部屋の方に伺うと、みなさん一晩中快適だったとのこと。少し寝不足で2日目を迎えました。

 午前中はカルタ取りの錬成会、午後は神戸三宮元町のスイーッツァーとなりました。

 まず朝9時半からは、リーダーの関場さんから依頼を受けた、『源氏物語』に関係する『百人一首』の歌10首の解説をしました。
 この内容は、一昨日の本ブログ「『百人一首』から選んだ『源氏物語』関係の歌10首の簡単な説明」(2017年07月21日)に記した通りです。ただし、30分という時間しかないこともあり、ブログの内容をわかりやすく手短にまとめました。説明不足ですみませんでした。
 『百人一首』の和歌の字句が揺れていたことや、歌から五感に訴えてくる部分の指摘には、興味を持ってもらえました。特に、紫式部の歌の最後のことばである「夜半の月かな」と「夜半の月影」については、みなさん意外だったこともあり、『百人一首』の言葉にも注意が向いたようです。自分なりの解釈を持っていると、『百人一首』のカルタ取りがもっともっとおもしろくなることも、少しは伝えることができました。カルタ取りという性格上、早く札を取ることだけに関心が向きがちです。しかし、この和歌の言葉に違った言い伝えがあることは、意表を突くものだったようです。

 拙いながらも私の話によって、物の見方を大きくし、ゆったりと構えていただいた後は、実践形式のカルタ取り会です。
 「点字・拡大文字付 百人一首」は、まだ完成していません。ルールはもとより、カルタ台やカルタの形と、そこに書く和歌の中から抜き出す文字についても、日々進化しています。
 今回も、八橋型と名付けたカルタで、さまざまな試行錯誤がなされました。
 特に、黒白反転したカルタを使った実践競技がそれです。これは、弱視者も文字の識別がしやすいので好評でした。

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 男女の名人級が対戦するエキシビションもありました。
 とにかく、カルタが上下左右に飛び交います。
 持っていたデジタルカメラで連写しながら、どちらが先にカルタを取ったのかをその場で判定しました。
 「写真判定だ!」とみなさんから大受けでした。

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 しかし、目が見えないために、複数枚の札に指がかかってカルタが飛びます。どの札を飛ばしたのかが、写真判定では確認できないことが多いのです。目が見える方同士の試合では、ピンポイントでカルタを飛ばせます。しかし、見えない者同士ではそこまではできないのです。この判定方法については、今後の課題と言えます。

 続いて、発想をまったく変えた、南沢さんの新方式も紹介されました。4枚だけを一枚のシートの四隅に置くことで、確実に札が取れ、どの一枚を飛ばしたかがわかりやすくなります。そして、取られた札が置いてあった場所に、別の札が置かれるというものです。

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 対戦した名人(?)2人は、頭の切り替えが楽しめたとのこと。これは、晴眼者と一緒にカルタ取りができることにもつながります。ただし、これには、私が担当したカルタを補充する役の動きとタイミングが、勝敗を分ける大きなポイントともなりかねません。
 今回は初めての挑戦でした。今後の展望が開ける、楽しい未来が見えてきました。
 進化する「点字・拡大文字付 百人一首〜百星の会」に、今後とも大いに期待していただきたいと思います。

 午後は神戸三宮と元町に繰り出し、「ステーキランド つるうし館」で楽しみにしていた食事タイムです。これは、姉が何度も下見をし、ステーキ屋さんには5回も足を運んで試食をしたのだそうです。メニューの品定めをして、シェフとの交渉もしてくれました。その苦労の甲斐があってか、みなさまには満足していただけたようで安心しました。目の前で展開する包丁捌きのパフォーマンスは見えないとしても、ステーキと野菜を焼く音と、包丁が鉄板とぶつかり滑る軽快な金属音、さらには食欲をそそる香りは格別のものが有りました。まさに音と香りのショーに参加したのです。

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 次は、5軒のスイーツ巡りです。洋菓子の「ケーネヒスクローネ」、チーズケーキの「観音屋」、ケーキの「パティスリー」「トゥーストゥース」、きんつばの「高砂堂」。このお店と巡回コースも、姉が決めてくれました。みなさん、お土産が増え、リュックが一杯になっていました。

 新神戸駅でのお別れでは、あまりにも感動的な2日間だったこともあったためか、思わず涙する方々と再会を約してのお見送りとなりました。
 ガイドヘルパーのみなさまにも、お礼申し上げます。楽しい旅にするためのお手伝いを、ありがとうございました。おかげさまで、すばらしい成果があったと思います。関場さん、お疲れさまでした。広島大学からお手伝いで参加した2人にも感謝します。
 
 
 

posted by genjiito at 22:23| Comment(0) | ■視覚障害
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