2017年07月09日

古都散策(63)奈良公園で開催された第51回 茶道文化講演会に行く

 3年前に、桜井市で開催された茶道文化講演会で伊井春樹先生が講演をなさった時のことは、「大和桜井で伊井春樹先生の講演を聴く」(2014年07月27日)に書きました。
 今回は、奈良市内にある「春日野国際フォーラム 甍〜I・RA・KA〜」(旧奈良県新公会堂)の中の能楽ホールで開催されたので行ってきました。
 近鉄奈良駅で地上階に出ると、いつも行基さまにご挨拶をします。10年前までは奈良県民だったので、親近感があります。そして、その奥にある回転寿司のお店「とときん」で、少しお腹を満たします。

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 会場は、東大寺の手前の若草山側でした。

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 この奈良公園は、子どもたちを自由に遊ばせたところです。30年前のシルクロード博覧会の時には、勤務していた高校の年間テーマをシルクロードにし、全教科で取り組んだので思い出深い会場跡地でもあります。井上靖の記念館などには、その後も何度も足を運びました。

 会場に入るとすぐに、淡交会奈良支部の幹事をなさっている先生にご挨拶をし、呈茶の席に移動し、七夕の天の川を模したお菓子とお茶をいただきました。

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 今日の講師は長艸純恵氏。純恵氏は、旦那さまの敏明氏と共に京繍伝統工芸士です。演題は『奈良と刺繍の今』でした。
 純恵氏は、「繍半襟 源氏物語五十四帖展」(東京)、「京刺繍 源氏物語五十四帖展」(パリ)などの個展をなさっています。また、「王朝人の花鳥風月展」(京都嵐山・小倉百人一首殿堂時雨殿)もなさっているので、平安文学に深く関わったお仕事をして来られた方です。ただし、今日はそうした話はあまりありませんでした。衣装や装束に関する歴史と、刺繍の技術についての話題が中心です。

 現在の刺繍は、奈良の中宮寺にある「天寿国曼荼羅繍帳」に始まるそうです。その刺繍の歴史から語り出されました。吉備真備が唐から繍技法を持ち帰ったことから、京都の刺繍組合では真備をお祀りしているとのことです。
 縫屋の暖簾は松葉が使われています。資料がカラーで鮮明だったので、『職人尽絵屏風』(狩野吉信筆)に「縫取師」が描かれているのもしっかりと確認できました。

 お話も、次第にお仕事として取り組んでおられる刺繍の実際を、スライドをもとにして進みました。具体的な内容だったので、作業工程がよくわかりました。
 古帛紗や仕覆に刺繍した作品がスクリーンに映し出されると、茶道の関係者の集まりだけに、溜め息が会場を包んでいました。
 祇園祭の後祭に出てくる北観音山の水引幕を復元なさった話も、その作業工程がわかり興味深いものでした。一枚2年、四枚8年という仕事だったそうです。四面で120人の人物を刺繍で描いたとか。
 今後の課題は、技術の継承だそうです。教え方、育て方についての体験談は、非常にいい勉強になりました。

 建物を出ると、鹿たちが大移動をしだしたところでした。

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 そしてすぐに大雨となったのです。いつも一緒にお稽古をしている方と、茶店で雨宿りを兼ねた一服です。特急で京都に直行する途中でも、激しい雨のために大和西大寺駅の手前でしばらく停車していました。天気の急変で、大変な帰途となりました。

 京都駅の構内では、祇園祭の展示がありました。

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 今年はどの山鉾の粽や手拭いをいただこうかと、しばらく品定めをしました。

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posted by genjiito at 20:24| Comment(0) | ・ブラリと
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