2017年07月08日

日比谷で『源氏物語』「若紫」を読む/第3回

 月一回となった東京日比谷で写本を読む講座は、今回が3回目です。今日は、テキストである国文研蔵「橋本本 若紫」の21丁表4行目「【人】あ那里」から、22丁表最終行の「きこえ・堂まふ」までを確認しました。

 その前に、いつものようにいろいろな話題を提供しました。「仙洞御所」の意味や、新たに古写本を読む学習会を始めたことなど、雑多な情報を提示したのです。
 休憩時間にも、昨日の京都新聞で見かけた次の表現について、一つの話題を振りました。
 「地面揺れうなる音」
 これは、このままでは紛らわしい表記だと思ったからです。「ゆれ」と「唸る・呻る」の文字としての判別というよりも、視認性の問題です。
 これについては、読点か分かち書きで対処すべきものだ、という私見を持っています。とくに、スペースを入れる分かち書きの復活は、漢字を手で書けなくなった現代においては、平仮名の表記が生き返る意味からも、有効ではないでしょうか。
 また、今回配布したプリントでは、京都新聞に連載中の京言葉訳「若紫@」(いしいしんじ)や、「京」と「洛」の使い分けなどの研究成果も話題としました。
 前回の課題とした、「天」と「弖」の前に来る「り」や「里」の傾向についても、調査した結果をブログに書いたことをもとにして報告しました。
 今日の『源氏物語』の講座の中で、写本に記された文字で拘ったことは、「仏」と書いてあって「佛」ではないこと、「わ可【葉】」の場合は「葉」を平仮名ではなくて漢字として翻字しておくこと、などです。
 「仏」については、現行の「煮沸」の「沸」はこのままでいいのか、ということです。鎌倉期の写本には、明らかに「仏」と書いてあるからです。
 【葉】については、「葉」の意味が強く残っているものは、漢字として翻字していることを伝えました。漢字を特定する記号の【 】は、いつでも外せるからです。
 終了後に、有志の方々と有楽町の駅前で、少し暑気払いをすることになりました。
 日比谷公園の中では、ペルーのイベントがあり、舞台で躍りが披露されていました。

170708_peru.jpg


 今年こそ何とかしてペルーに行き、スペイン語訳『源氏物語』の後半部分を 進めておられるピント先生にお目にかかりたいと思っています。こうして偶然ながらもペルーの踊りが観られたので、この願いは叶うかもしれません。
 有楽町の駅前では、イタリア料理店に入りました。話に夢中になり、何をいただいたのかほとんど覚えていません。 赤ワインをいただいたことは覚えています。ここでも、さまざまな話題で盛り上がりました。
 次回の第4回は、8月5日(土)の午後2時半からです。
 
 
 

posted by genjiito at 23:56| Comment(0) | ◎NPO活動
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