2017年05月29日

〈第6回 池田亀鑑賞〉は本橋裕美著『斎宮の文学史』に決定

 今月13日(土)に、逸翁美術館に隣接する池田文庫で第6回池田亀鑑賞の選考委員会があり、作品1点が選定されました。
 その決定を受け、〈池田亀鑑賞のホームページ〉を通して、第6回の授賞作が公表されました。
 第6回 池田亀鑑賞の授賞作は、本橋裕美著『斎宮の文学史』(翰林書房、2016年10月刊行)です。

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 〈池田亀鑑賞のホームページ〉には、関連する情報が掲載されています。
 授賞式は、平成29年6月24日(土)午後、日南町総合文化センター多目的ホールにて行います。
 本作を選考した理由などについては、授賞式の場で公表いたします

 参考までに、本書の目次を引きます。
序 本書の意義と構成
第一部
 第一章 『伊勢物語』狩の使章段と日本武尊
      −「斎宮と密通」のモチーフをめぐって−
  はじめに
  一、狩の使章段の構造
  二、斎宮と密通の歴史
  三、「明くれば尾張の国へこえ」る昔男
  四、古今集時代の日本紀受容
  五、狩の使章段の「斎宮と密通」モチーフ
  おわりに
 第二章 『大和物語』の斎宮と『うつほ物語』
  はじめに
  一、『大和物語』に描かれる斎宮たち
  二、済子女王の密通
  三、『うつほ物語』の斎宮
  四、物語における斎院前史
     −斎宮との差異をとおして−
  おわりに
 第三章 光源氏の流離と伊勢空間
  はじめに−明石の君と六条御息所の「けはひ」−
  一、先行研究
  二、六条御息所、徽子女王、明石の君
  三、「伊勢島」の六条御息所
  四、麻続王と光源氏
  五、明石の君の役割
  おわりに
 第四章 六条御息所を支える「虚構」
  はじめに
  一、六条御息所の「虚構」
  二、「中将の御息所」とはだれか
  三、〈中将御息所〉という設定の行方
  おわりに
 第五章 「別れ路に添へし小櫛」が繫ぐもの
      −秋好中宮と朱雀院の恋−
  はじめに
  一、恋情の始発と絵合巻の贈答
  二、「別れの櫛」とは何か
  三、「櫛」考−別れの「櫛」に向かう手がかりとして−
  四、『源氏物語』における「別れの櫛の儀」
  五、三度目の贈答−「別れの櫛」の再登場−
  おわりに
 第六章 『源氏物語』絵合巻の政治力学
      −斎宮女御に贈られた絵とその行方−
  はじめに
  一、斎宮女御に贈られた朱雀院の御絵
  二、「公茂」とは誰か
  三、「公茂が仕うまつれる」朱雀院
  四、朱雀院の志向
  五、朱雀院の絵の行方
  おわりに
 第七章 『源氏物語』における春秋優劣論の展開
  はじめに
  一、薄雲巻の春秋優劣論
  二、六条院 秋の町
  三、少女巻 春秋の競い
  四、胡蝶巻 春秋の競い
  五、乖離する「秋の町」と秋好中宮
  六、「対」からの解消
  おわりに−御法巻という結末−
 第八章 冷泉朝中宮の二面性
     −「斎宮の女御」と「王女御」を回路として−
  はじめに
  一、女王の立后
  二、「斎宮の女御」としての立后
  三、「王女御」という回路
  おわりに
 第九章 冷泉朝の終焉−玉鬘物語をめぐって−
  一、冷泉帝のあり方−少女巻から藤裏葉巻へ−
  二、「かぐや姫」玉鬘
  三、冷泉帝と『竹取物語』の帝−玉鬘物語の発展と結末−
  四、玉鬘物語に底流する冷泉帝治世
  五、竹河巻の玉鬘・冷泉院
  おわりに
 第十章 「神さぶ」櫛のゆくえ
      −『源氏物語』秋好中宮と女三の宮の関わりが意味するもの−
  はじめに
  一、秋好中宮による女三の宮支援
  二、「櫛譲り」が照らし返すもの
  三、鈴虫巻の役割
  おわりに
第二部
 第十一章 『夜の寝覚』における前斎宮の役割
  はじめに
  一、『夜の寝覚』における前斎宮
  二、父入道の位置づけ
  三、前斎宮と入道
  四、斎宮経験者と皇室復帰の物語
  おわりに
 第十二章 『狭衣物語』女三の宮の位置づけをめぐって
  はじめに−『狭衣物語』の〈斎王〉が抱える特殊性−
  一、女三の宮の人物像−位置づけ・卜定・託宣−
  二、嵯峨院にとっての女三の宮−若宮立太子の切り札として−
  三、天照神にとっての女三の宮−託宣という切り札−
  四、斎院・源氏の宮との役割分担−「さとし」「告げ」のあり方から−
  おわりに
 第十三章 平安後期物語から見る大津皇子の物語の展開
  はじめに
  一、平安後期物語に見る「大津の王子」
  二、狭衣の恋
  三、大伯皇女と兄妹婚
  四、「秋の月」と大伯皇女
  おわりに
 第十四章 『浅茅が露』の始発部をめぐって
      −退場する「斎宮」「皇女」−
  はじめに
  一、常磐院の姫宮
  二、先坊の姫宮
  三、二つの恋の役割
 第十五章 『海人の刈藻』における姉妹の論理と皇女たち
  はじめに
  一、按察大納言の三姉妹と冷泉帝の三姉妹
  二、一条院の斎宮の役割
  おわりに
 第十六章 『恋路ゆかしき大将』における斎宮像
      −一品の宮をめぐって−
  はじめに
  一、一品の宮と端山の恋
  二、婚姻の破綻
  三、梅津女君の人物設定
  四、鎌倉期の斎宮像と一品の宮
  おわりに−斎宮経験者の結末−
 第十七章 〈斎宮経験〉の視点から見る『我が身にたどる姫君』の前斎宮
  はじめに
  一、前斎宮の設定と問題の所在
  二、前斎宮の居住空間
  三、前斎宮の望むもの
  四、前斎宮空間−中将の君の果たす役割−
  おわりに−前斎宮と女帝の問題へ−
 第十八章 『更級日記』の斎宮と天照御神信仰
  はじめに
  一、源資通の語る斎宮の姿
  二、嫥子女王
  三、孝標女と天照御神信仰
  四、「天照御神」とは何か
  おわりに−斎宮の冬の夜をめぐって−
 第十九章 文学サロンとしての斎宮空間
      −良子内親王を中心に−
  はじめに
  一、斎宮イメージの形成と柔子内親王
  二、良子内親王の貝合
  三、『堤中納言物語』「貝合」との関わり
  おわりに
 第二十章 反復される斎宮と密通の語り
      −『小柴垣草紙』が語る〈禁忌〉の恋を中心に−
  はじめに
  一、『小柴垣草紙』について
  二、『小柴垣草紙』短文系統の内容
  三、短文系統から長文系統
  四、撹乱される規範
  おわりに−建礼門院の読む『小柴垣草紙』−
 終章 物語史の中の斎宮−上代から中世における斎宮の文学史−
  はじめに
  一、歴史から物語へ−上代の斎宮像−
  二、『伊勢物語』狩の使章段と『源氏物語』秋好中宮
  三、『狭衣物語』の斎宮と王権
  四、斎宮と女帝の物語−『我が身にたどる姫君』からたどる斎宮の物語史−
  五、〈王権〉を支える〈天照神〉と斎宮−『狭衣物語』から捉え返す女帝即位−
  おわりに−女帝になれなかった斎宮が照らすもの−
 あとがき 初出一覧 英語訳・中国語訳要旨 索引

 
 
 
posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | □池田亀鑑
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