(※本記事は、平成19年(2007年)3月に消失したブログの復元です。)
********************** 以下、復元掲載 **********************
2006年5月24日公開分
副題「我が家の子供たちの遊び場でした」
久しぶりに法隆寺を散歩しました。自宅から車で15分の所なので、ご町内といった感じです。
かつては、山門の真ん前に、今にも倒れそうな建物のお土産物屋さんがありました。聖徳太子のころからやっているのでは、と思わせるような店でした。
中に食事をするところがあり、その座敷で、私は同僚たちと試験問題の打ち合わせなどをしました。そんなことをしても、何も言われなかったのです。
その店も、県から強制退去を命ぜられ、その不当性を訴えるニュースが流れていました。
今は写真のように立ち退き後の場所が整備され、ごらんのようにきれいになっています。
ここにあった店の裏は、自由に車を止めるスペースにもなっていました。十数年前のことながら、今となっては懐しい一角です。
法隆寺の山門を入って正面にいらっしゃる仁王さんの前が、かつては子供たちの遊び場でした。
私は仁王さんを背にして石段に座り、子供たちはその前の東西の参道を走り回っていました。修学旅行の学生さんが多い日には、子どもにお菓子をくれる女子学生がいました。のどが渇くと、西端にある無料休憩所でお茶をいただきました。のどかな子守でした。お茶は、今でもいただけます。
その休憩所から北に少し歩いて石段を登ると、西円堂があります。
この建物は国宝で、内陣には薬師如来や十一面観音、赤不動などがいらっしゃいます。私は、ここの十一面観音が好きです。
拝観料も不要で、いつでも見られます。五重の塔や金堂に行く人は多いのに、ここまで脚を延ばす人はあまりいません。もったいないことです。
西円堂の横の小さな建物では、お守りに混じって「きり」と書かれたものが売られていました。コックリコックリと船を漕いでいたおじいさんが、私が「きり」と書かれた包みを手にすると、その気配を感じてか、やをら眼を覚まされました。
お互いの視線があったので、この「きり」と書かれた包みは何かを聞きました。すると、いましがたまで心地よく居眠りをしていたおじいさんは、突然饒舌になり、詳しく説明をしてくださいました。
このお堂の薬師如来は「峰の薬師」と言われているが、それがいつしか「耳の薬師」となまり、耳の遠い人が拝むようになったそうです。そして、耳がよく聞こえるようにというので、穴を開ける錐に音が通じるところから、このお堂に錐を奉納するようになったということです。
確かに、内陣の左側の壁には、たくさんの錐が差してあります。
説明を終えたおじいさんは、また夢の世界に入っていかれました。
こうしておじいさんは、一日に一人か二人を相手に由来などを語っておられるのでしょう。気持ちよさそうにお休みでした。
********************** 以上、復元掲載 **********************
- 古都散策(75)京都駅から思いつくままに..
- 古都散策(74)春日野でのお茶の講演会と..
- 古都散策(73)興福寺の南円堂周辺
- 古都散策(72)西国三十三所(2022-..
- 古都散策(71)西国三十三所(2022-..
- 古都散策(70)松伯美術館の上村松篁展
- 西国三十三所(2022-11-12)壺阪..
- 古都散策(69)紅葉真っ盛りの大和でお茶..
- 古都散策(68)お茶のお稽古を通して能の..
- 古都散歩(67)お茶の稽古帰りに音の花温..
- 古都散策(66)大和長谷寺の地に玉鬘神社..
- 古都散策(65)奈良での茶道文化講演会で..
- 古都散策(64)秋晴れの大和平群でお茶の..
- 古都散策(62)移転7・古都散策(18)..
- 古都散策(61)【復元】移転6・古都散策..
- 古都散策(60)【復元】移転5・古都散策..
- 古都散策(59)【復元】古都散策(15)..
- 古都散策(58)【復元】古都散策(14)..
- 古都散策(57)【復元】古都散策(13)..
- 古都散策(56)【復元】古都散策(12)..
