2015年12月16日

吉行淳之介濫読(15)「娼婦の部屋」「寝台の舟」

■「娼婦の部屋」
 役立たずになった学生服を身に付けて、大臣夫人へのインタビューに出掛けるところから始まります。
 そして、抑圧された怒りを爆発させるかのように、娼家で秋子の躯に向かうのです。
 秋子は、娼家から商事会社へと、部屋を移ります。しかし、すぐに戻ってきます。
 その秋子の部屋が、私の安息の場所となるのでした。
 やがて、秋子はバーに身を移し、またそこから姿を消します。
 男が出入りする町や娼家や部屋を通して、そこに棲息する女たちがうつろう姿を描き出しています。
 秋子の背後にいる黒田という男の存在が気になりました。
 この作品は、「吉行淳之介濫読(11)「原色の街」」(2013年07月21日)の流れを受けた娼婦ものです。【3】
 
初出誌:『中央公論』昭和33年9月
 
 
■「寝台の舟」
 「ねだいのふね」と読むことを、文中のルビで知りました。
 男同士が大きなベッドで交わす言葉が楽しいのです。
 吉行淳之介は、よく童謡を作品に取り入れています。
 作中で引かれる童謡「寝台の舟」の意味することが、まだ私にはわかりません。
 主人公が女学校の先生だというのも、よくわかりません。
 好奇心がしだいに優しさを理解するようになります。
 いわゆる男娼との話で、感覚的な世界が語られています。
 何度か読んでいるはずなのに、いまだによくわからないままです。【2】
 
初出誌:『文学界』昭和33年12月
posted by genjiito at 00:56| Comment(0) | □吉行濫読
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