2015年08月20日

日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その18)

 朝から雨が降ったり止んだりの、少し涼しくなったとはいえ湿っぽい1日でした。
 それでも、日比谷公園に着いた頃には、雨もすっかり上がり蒸し暑い夕べとなりました。

 日比谷図書文化館で『源氏物語』を読むのは、22日前の7月30日に、福島からお出での渡邊さんが一緒に参加されて、みごとに触読してくださった時以来です。

 少し日にちが開いたので、変体仮名の字母の確認から始めました。
 「変体仮名一覧」というプリントを配り、それを元にして、鎌倉時代の写本であるハーバード大学本に出てくる変体仮名を中心にして説明しました。

 特に、次の変体仮名(85種)を覚えておけば、鎌倉時代の仮名写本の文字は、ほとんど読めるはずです。覚える文字の数量がわかると、意外と気持ちも負担も軽くなるものです。


【あ】阿 【い】伊 【う】有 【え】江(盈) 【か】可・閑 【き】支・起 【く】九・具 【け】个・遣・希・気 【こ】古 【さ】佐 【し】志・新 【す】須・春・寿 【せ】勢 【そ】所・楚 【た】多・堂 【ち】地・遅 【つ】徒・津 【と】登 【な】那 【に】尓・耳・二・丹 【ね】年 【の】能・農 【は】者・盤・八・半・葉 【ひ】飛・悲・日 【ふ】布・婦 【へ】遍 【ほ】本 【ま】万・満 【み】見・三・身 【む】無・无・舞・牟・六 【め】免 【も】无・母・裳 【や】夜・屋・野 【ゆ】遊 【ら】羅 【り】里・理・梨・李 【る】類・累・流 【れ】連 【ろ】路 【わ】王・() 【ゐ】井 【ゑ】衛 【を】乎・越


 続いて、前回の触読体験を共有したブログの記事をもとにして、その内容を確認しました。
 今日配布したプリントの元となる記事は、以下の通りです。


(1)「古写本『源氏物語』が触読できる全盲の渡辺さんとの一日(1)」(2015年07月30日)

(2)「日比谷でハーバード本「蜻蛉」巻を読む(その17)」(2015年07月31日)

(3)「古写本『源氏物語』が触読できる全盲の渡辺さんとの一日(2)」(2015年08月01日)

(4)「科研のHP〈『源氏物語』の触読研究〉に渡辺寛子先生の報告文を掲載」(2015年08月05日)

(5)「わかる喜び再び ─古写本『源氏物語』触読体験─」(触読レポート 2015.8.3)


 これに意外と時間を費やしたために、「蜻蛉」を実際に読む時間はほんの僅かに限られてしまい、どうにか15丁裏を確認するに留まりました。

 いつものことながら、寄り道の多い話しぶりで恐縮です。

 終了後に、多くの質問や確認を受けました。疑問が生まれたり、確認したくなるのは、変体仮名が読めるようになったからです。文字を見つめる目が成長した証なので、大歓迎です。
 さらに変体仮名を読むおもしろさを体得していただけたら幸いです。
posted by genjiito at 23:57| Comment(0) | ◎NPO活動
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