2015年04月03日

読書雑記(122)水野敬也『夢をかなえるゾウ』

 気になっていた水野敬也氏の『夢をかなえるゾウ』(2007.8飛鳥新社)を読みました。

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これは、現時点ではシリーズ第3冊まで刊行されています。順次ここに取り上げていきます。

 非現実的な話なのに、さもありなんという状況で、のらりくらりとおもしろおかしく進展していきます。関西弁と東京弁のやりとりが、微妙なタイムラグを孕みながら物語を和ませています。

 自分の人生を変えて夢を叶えたい僕と、人の希望を集めるのが趣味のガネーシャのやりとりが、軽妙に語られていきます。ガネーシャは、インド出身で関西弁を話す神様として登場しているのです。

 このガネーシャは、インドの方々を凝縮した性格を持っています。大らかでありながら、日本人と同じように繊細で傷つきやすいのです。感情移入してしまいました。

 ガネーシャは、こんな調子で語ります。


「成功しないための一番重要な要素はな、『人の言うことを聞かない』や。そんなもん、当たり前やろ。成功するような自分に変わりたいと思とって、でも今までずっと変われへんかったっちゅうことは、それはつまり、『自分の考え方にしがみついとる』ちゅうことやんか」(32頁)


 剽軽な語り口の中にも、人間をずばりと射貫いたことを言います。
 私がチェックをした箇所を3つほど。


「もし、あなたが何かを実行に移すのなら、昨日までとは違う何かを今日行うのなら、仮にその方法がまちがっていたとしても、それは偉大な一歩です。」(259頁)
 
「今まで無理やったら、これからも無理や。
 変えるならそれは『今』や。
 『今』何か一歩踏み出さんと。
 自分それ、やらんままに死んでくで。」(268頁)
 
「自分の持ってる隠れた才能の可能性を見出すために、何か世の中に働きかけることがあったとしたら、それは全部『応募』なんや。そして、それこそが自分の人生を変え得る大きな力を持ってんねんで」(295頁)


 本書は、人間の行動規範をわかりやすく、かつおもしろく示してくれています。

 「本書の使い方」に始まり、最後の「本書の使い方 〜最後の課題〜」までの各節末に、[ガネーシャの課題]が示されています。その節でのガネーシャの教えを確認しながら、次へと読み進むことになります。

 その課題とは、次のものです。巻末の「ガネーシャ名言集」の項目を引きます。


(靴をみがく)
(コンビニでお釣りを募金する)
(食事を腹八分におさえる)
(人が欲しがっているものを先取りする)
(会った人を笑わせる)
(トイレ掃除をする)
(まっすぐ帰宅する)
(その日頑張れた自分をホメる)
(一日何かをやめてみる)
(決めたことを続けるための環境を作る)
(毎朝、全身鏡を見て身なりを整える)
(自分が一番得意なことを人に聞く)
(自分が一番苦手なことを人に聞く)
(夢を楽しく想像する)
(運が良いと口に出して言う)
(ただでもらう)
(明日の準備をする)
(身近にいる一番大事な人を喜ばせる)
(誰か一人のいいところを見つけてホメる)
(人の長所を盗む)
(求人情報誌を見る)
(お参りに行く)
(人気店に入り、人気の理由を観察する)
(プレゼントをして驚かせる)
(やらずに後悔していることを今日から始める)
(サービスとして夢を語る)
(人の成功をサポートする)
(応募する)
(毎日、感謝する)


 また、巻末資料の「偉人索引」もおもしろい説明となっています。

 最後の頁には、ガネーシャと僕の会話がイラストとともに掲載されています。


「自分も寄付せんと あかんのちゃうか?」
「は、はあ……」


 そして、最下段に小さな活字で次のように書かれていました。


「ガネーシャの教えにより、本書著者印税の10%は慈善団体に寄付されます。」


 なかなかシャレたオチです。【4】
posted by genjiito at 22:36| Comment(0) | ■読書雑記
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