2015年02月22日

【追補】クイーンズから「剣橋」を通ってエマニュエルへ

 ケンブリッジ大学図書館から、少し泥濘んだケム川沿いを歩いて、クイーンズカレッジへ行きました。このカレッジに入るのは初めてです。これまで、ここには女性しか入れないと思っていたからです。

 今回は、このクイーンズカレッジの研究員としてオフィスを持つレベッカ・クレメンツさんの配慮で、カレッジの中のレストランで食事を共にしました。天井が高くて広々とした、本当にすばらしい食堂です。

 ケンブリッジでは、毎週金曜日には肉は食べずに魚を食べるそうです。大きな鱈の揚げ物がおいしそうでした。しかし、食の細い私にはとても食べきれません。
 日頃は手を出さないケーキも、クリームチーズケーキにイチジクを載せたものがあったので、これはいただきました。糖質制限などすっかり無視して、一口ずつ口に運びました。

 先生方の休憩室になっているラウンジで珈琲タイム。これまでに何度も通った橋も、こんな角度からは初めて見ました。この橋の下には、ケンブリッジ名物となっているケム川散策のボート「パント」の乗り場があります。ただし、私はまだ乗ったことがありません。いつかいつかと思いながら、いつも慌ただしく仕事を終えるとすぐに帰るので、その機会に恵まれないのです。


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 レベッカさんにカレッジの中を案内していただきました。
 ニュートンが設計したと言われる有名な「数学の橋」も、今回が初めてです。この橋は、外から見たほうがニュートンらしい(?)形をしています。下を流れるのはケム川なので、まさにケム川に架かる橋でケン(ケム)ブリッジなのです。コーニツキ先生が以前いらっしゃったカレッジの踊り場の壁面に、「剣橋」と墨でダイナミックに書かれた軸が掛かっていたことを思い出しました。
 ただし、この「数学の橋」は本当はニュートンとは関係ないそうです。


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 クイーンズカレッジの中は、ゆったりとした時間が流れ、風格のある雰囲気の中に身を包まれます。


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 最初は、旧食堂といわれるところで「お客様食事会」を、という提案をレベッカさんがしてくれました。しかし、何かと用務が多かったので断念しました。ケンブリッジ大学らしい食事会だそうです。これも、またの機会ということにします。


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 数年前に、ピーター・コーニツキ先生が別のカレッジの食事会に連れていってくださいました。荘厳な雰囲気の中で、先生の楽しいお話をうかがいながら食事をいただいたことを、今でも覚えています。

 今回は、何しろ3泊5日のハードスケジュールでの英国出張です。
 今朝も、図書館へ行く途中で出会った知らない先生に声をかけられました。ケンブリッジは2泊するだけだと言うと、「オー、クレイジー!」と驚き呆れておられました。
 仕事だけしてすぐに街を去る日本人の行動は、信じられないのでしょう。

 慌ただしく、クイーンズカレッジから次の訪問先であるエマニュエルカレッジまでは、レベッカさんに道案内をしていただきました。
 エマニュエルカレッジには、世界的に著名な数学者であるジョン・コーツ先生がおられます。

 エマニュエルカレッジの門まで出迎えてもらった陳雲蓮さんと、カレッジの庭を散策しました。
 たくさんの鴨が池の畔にいます。賀茂川の鴨と、その姿形は同じです。この鴨たちは、クイーンズイングリッシュで鳴きそうな顔をしています。


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 今日は、イェール大学のエドワード・ケイメンズ先生とご一緒に、コーツ先生ご所蔵の貴重な古典籍や骨董をじっくりと拝見しました。
 ケイメンズ先生には、イェール大学へ行った時やハーバード大学で私が研究発表をした時の司会などで、大変お世話になりました。先日も連絡をくださり、コーツ先生の源氏絵を私がブログに紹介記事として書いたそのアドレスを教えてほしい、というメールをいただいたばかりです。

 この源氏絵については、以下の記事に詳細な報告を記しています。

「在英国・コーツ版「源氏画帖」の記事一覧」(2011/9/26)

 このコーツ先生の源氏絵との出会いは、レベッカさんからの連絡でした。
 いろいろな人とのつながりの中で、こうした貴重な人との出会いと勉強をさせていただいています。

 すでに本ブログでも紹介した源氏絵を、じっくりと拝見しました。予想外に大振りな紙に、絵と本文が書かれていて驚きました。すばらしいものです。

 その他にも興味深いものを数多く拝見しました。その中でも、私はアーサー・ウェイリーの写真とそのサインが目に焼き付きました。


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 また、『古今詩賦』の見開きに記されたアーサー・ウェイリーの自筆の文章も、注目すべきものとして拝見しました。


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 豊かな時間の中で、コーツ先生ご所蔵の貴重な資料を拝見しました。
 自分が大きくなったような思いを抱きながら、門まで見送ってくださったコーツ先生と再会を約してお別れしました。

 日本や韓国によくお出でになるコーツ先生なので、次は日本でお目にかかれるかもしれません。
 コーツ先生は日本語がおわかりにならず、私は英語がわかりません。それでいて、いつも誰かを介して、お互いの気持ちを伝え合っているので、本当に不思議な関係です。
posted by genjiito at 22:25| Comment(0) | ◎国際交流
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