2015年01月30日

「変体仮名混合版」の翻字校正に関する最初の成果報告

 現行平仮名表記による翻字に関して、積年の問題点を解決すべく、一大決心をして「変体仮名混合版」の提唱をして半月が経ちました。

 これに関する本ブログでの記事は、以下の通りです。

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「『源氏物語』を「変体仮名混合版」にする方針で一大決心」(2015年01月15日)

「昨日の「変体仮名混合版」の具体例と確認」(2015年01月16日)

「「変体仮名混合版」を後押しする手厳しくもありがたい批判」(2015年01月17日)

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その1)」(2015年01月18日)

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その2)」(2015年01月19日)

「『源氏物語』の翻字本文に関する凡例の改訂(その3)」(2015年01月21日)

「作成中の翻字データベースを〈源氏物語翻字文庫〉と総称する」(2015年01月25日)

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 その後、この「変体仮名混合版」については、いろいろなご意見やご教示をいただいています。
 ありがとうございます。

 以下に、新方針による進捗状況を報告し、さらなる展開と課題解決のための現状を記しておきます。

 日比谷図書文化館が開催している「古文書塾てらこや」の特別講座の中で、「【翻字者育成講座】ハーバード大学美術館蔵『源氏物語 蜻蛉』を読む」と銘打って、古写本の翻字のスキルアップを目指す方々と一緒に勉強をしています。

 その受講者の中で、Oさんは積極的に翻字に取り組んでおられます。
 試しにということで、国立歴史民俗博物館所蔵の中山本「末摘花」の複製本により、「変体仮名混合版」の翻字にチャレンジしていただきました。

 これは、中山本に近い本文を持ち、すでに翻字が終わっている尾州家河内本のデータを基にして、そのプリントアウトに中山本の本文を記入して校正する形で進めていただきました。

 年末から年始にかけて、何度かメールのやりとりによる疑問や質問にお答えする中で翻字が進み、一月ほどで以下のような校正結果と、翻字作業中のメモを届けてくださいました。


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 Oさんにとっては初めての翻字であり、なおかつ2週間前に翻字の方針を大々的に変更したにもかかわらず、完璧な校正結果に仕上げてくださいました。

 これまでとは違い、大幅に変体仮名の字母を記入することになったために、大変だったことは想像にかたくありません。実は、現在私も池田本の「変体仮名混合版」を作成中なので、そのご苦労が身にしみて伝わってきます。

 しかし、このようにすばらしい成果を見せていただいたことにより、この一大変更がとんでもないことではなくて、遂行可能だという感触をしっかると得ることができました。

 もちろん、これまでよりも格段に手間暇がかかります。しかし、それ以上に得られるものが大きいので、Oさんのような協力者のお力を借りる中で、1巻でも多く「変体仮名混合版」に移行していく弾みがつきました。

 新しい翻字データベースの構築をすると決意した者に元気をいただいたOさんに、あらためてお礼申し上げます。
 今後とも、よろしくお願いいたします。
posted by genjiito at 22:05| Comment(0) | ◎源氏物語
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