2014年09月02日

転居(9)「源氏物語余情」1996年9月分

 「転居(8)」を受けての、〈旧・源氏物語電子資料館〉の記事「源氏物語余情」の引っ越しです。

 今回は、1996年9月分です。
 今から18年前の『源氏物語』に関する情報を、ここに記録として留めておきます。

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◎(38)96.9.2 〈青森シンポジウム〉が、今月4日(水)〜7日(土)の間、青森公立大学で開催されます。主催は、文部省科学研究費補助金・重点領域研究「人文科学とコンピュータ」総括班です。
 私は、5日(木)の午前の部で「コンピュータで読む源氏物語」を発表します。午後には、小松左京氏の「高度電子情報化時代と人文系学問の総合的見直し」という特別講演があります。
 すでに『東奥日報』(1996.8.22木)に、私の発表内容の紹介が掲載されました。さらに詳しいものを、以下に掲示します。これは、発表用原稿の一部です。

【コンピュータで読む源氏物語 ー今いちばん新しい読み方ー 伊藤鉄也 】
〈ビデオ映像(25分)を使いながら〉
◇自己紹介
 ◇レジメ・資料のProfile参照
 ・『源氏物語』を文学の立場で研究。特に物語の本文を研究対象とする。
 ・『源氏物語』の写本を文字にしてデータベース化している。
 ・まだ読まれていない写本がたくさんある。
 ・あまりに膨大な量のために、コンピュータを使う。
 ・また、文章の違いを分析するために、コンピュータを活用する。
 ・『源氏物語別本集成』は、その基礎作業の資料作成となるもの。
◇本日の内容について
 ◇《映像》原稿用紙に書いた目次
 はじめに/一 パソコン読書の広がり/二 源氏物語との接点
 /三 CDーROMの活用/四 パソコン通信のフォーラム
 /五 インターネットの資料館
 /六 現在開発中の 新版『源氏物語』/おわりに
◇物語を読む環境の変化
  ・紙に書かれた墨の文字を読む
  ◇[提示]影印本『更級日記』(10%縮小のもの )
  ◇《映像》『更級日記』の写本2例
    『更級日記』の例→部屋で読む/燈火の下で→黙読
  ・画面表示される光の文字を読む
    新しい文化のパソコン読書→部屋で読む/燈火の下で(?)→黙読
  ◇《映像》図1・CD-ROM『新潮文庫の100冊』所収『新源氏物語』田辺聖子
    作者解説・作品概要・検索(青海波)
    ・他の作品『雪国』川端康成(注表示)
◇一 パソコン読書の広がり
  ・電子機器を活用した読書は普及するか
    →電子ブックは普及したか(通勤電車中の読書は失敗)
  ・調べる道具としては有効
    →電子ブックは旅行中には重宝する
  ・作品鑑賞の道具としては、ビデオと同じ性格
  ・携帯電話が抱える電磁波の悪影響とパソコンの心身への影響
  ・ものの見方や考え方の新しい手段を獲得したことになる
◇二 源氏物語との接点
  ◇レジメの2頁参照 →〈従来の場〉〈新しい場〉
◇三 CDーROMの活用
  ◇《映像》『源氏物語上・下巻』(総監修/秋山虔・監修/小山利彦)
       →〈六条院探訪〉
◇四 パソコン通信のフォーラム
  ◇《映像》図2・ニフティサーブの〈源氏物語を味わう〉「19薄雲」の例
◇五 インターネットの資料館
  ◇《映像》(図3)〈源氏物語電子資料館〉のホーム画面
  ◇《映像》(図4)〈源氏物語電子資料館〉の構造図
◇六 現在開発中の新版『源氏物語』
  ◇《映像》〈日本古典文学総合事典データベース(NSJDB)〉
   ・図5-1・本文と注釈を表示
   ・図5-2・平安京とその周辺の地図を表示
   ・図5-3・乗り物を調べながら牛車を表示
  ◇《映像》図6-1・プロムナード源氏物語「桐壷」
  ◇《映像》図6-2・民部-光源氏の場合
  ◇《映像》図6-3・文学史地図-紫式部の歌碑
◇おわりに
  『源氏物語』に関するさまざまな情報を集めていきたい。
  ・『源氏物語』を扱った舞台公演
  ・高校での『源氏物語』の授業の内容
  ・『源氏物語』に関わるイベント などなど
 
◎(39)96.9.2 玉上琢弥氏が、8月30日に81歳でお亡くなりになりました。
 源氏物語の研究では、ご著書を通して、たくさんのことを学ばせていただきました。物語音読論という視点は、今も新鮮です。
 個人的には、ある小さな研究会と学会の展示会で、優しいお声を拝聴いたしました。
 また、私が大阪の高校の教員をしていたとき、担任をしていた生徒のお母さんで短大の教員をなさっていた方から、個人懇談にいらっしゃった折の雑談の中で、玉上氏の大著『源氏物語評釈』の一部をお手伝いさせていただいたことがある、という話を伺いました。
 今も『源氏物語評釈』は、『源氏物語』を読む上での基本となる参考書の一つとして利用されています。私は、語釈や評釈の中で、〈いわゆる青表紙本〉以外の河内本や別本の異文について言及しておられる点が、他にないすばらしい所だと思っています。

 『源氏物語評釈』(全12巻・別巻2巻・資料編1巻、1964.10〜1968.6、角川書店)
第一巻(桐壺〜夕顔)/第二巻(若紫〜花散里)/第三巻(須磨〜関屋)/第四巻(絵合〜乙女)/第五巻(玉鬘〜野分)/第六巻(行幸〜藤裏葉)/第七巻(若菜上・下)/第八巻(柏木〜夕霧)/第九巻(御法〜竹河)/第十巻(橋姫〜総角)/第十一巻(早蕨〜東屋)/第十二巻(浮舟〜夢浮橋)/別巻一(源氏物語研究)/別巻二(源氏物語作中人物総覧・源氏物語評釈事項索引・源氏物語評釈挿絵索引・源氏物語評釈引用本文索引)/資料編(紫明抄・河海抄・紫明抄引用書名索引・河海抄引用書名索引)

 
◎(40)96.9.2 『源氏物語』のミュージカルが公演されます。場所は、秋田県本荘市の本荘文化会館で、日時は、本年10月21日(月)18:30開演です。問い合わせは、本荘文化会館となっています。
 出演・配役は次の通りです。
  光源氏◇松村雄基 / 六条御息所◇今陽子 / 葵の上◇石野真子
   / 夕顔◇高樹澪 / 朧月夜◇新田恵利 / 藤壷◇真行寺君枝
  演出・村井秀安 / 製作・株式会社イマジン
 内容は、六条御息所を中心とした女性たちの話で展開していくようです。
 
◎(41)96.9.11 ミュージカル『源氏物語』の続報です。
 今回の公演は、10月9日〜12月10日の全国ツアーとのこと。全国の公演会場の詳細は教えてもらえませんでしたが、関西地区は以下の通りです。
 11/28(木)大阪・吹田メイシアター
 12/3(火)和歌山市民会館
 12/4(水)御坊市民文化会館
 12/5(木)大阪狭山市文化会館
 お問い合わせは、(株)イマジンへ。
 一昨年の公演が好評だったために、今回はその再演だそうです。
 イマジンの許可をいただいた画像を掲載します。
 物語に思いを馳せるのも楽しいと思います。

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◎(42)96.9.11 ミュージカル『源氏物語』の公演日程は、次のようになっています。

10/9(水)浦和市文化センター(埼玉県浦和市)
 /13(日)綾瀬市文化会館(神奈川県綾瀬市)
 /15(火)木曽文化公園文化ホール(長野県木曽郡)
 /16(水)(新潟テルサ)新潟総合テレビ事業部(新潟市)
 /18(金)(古川市民会館)古川市文化振興課(宮城県古川市)
 /19(土)田沢湖町民会館(秋田県仙北郡)
 /21(月)本荘文化会館(秋田県本荘市)
 /24(木)江別市民会館(北海道江別市)
 /26(土)音更町文化センター(北海道河東郡)
 /25(金)旭川市民文化会館(北海道旭川市)
 /29(火)輪島市文化会館(石川県輪島市)
 /30(水)ラビア鹿島(石川県鹿島郡)
 /31(木)金沢市観光会館 石川テレビ事業部(石川県金沢市)
11/1(金)南条文化会館(福井県南条郡)
 /2(土)大和高田市文化会館(奈良県大和高田市)
 /3(日)稲美町立文化会館(兵庫県加古郡)
 /4(月)太子町立文化会館(兵庫県揖保郡)
 /6(水)出雲市民会館(島根県出雲市)
 /8(金)県民文化ホールいわくに(山口県岩国市)
 /10(日)八千代市市民会館(千葉県八千代市)
 /17(日)西都市民会館(宮崎県西都市)
 /19(火)串間市文化会館(宮崎県串間市)
 /21(木)鹿児島県文化センター(鹿児島市)
 /22(金)鹿屋市文化会館(鹿児島県鹿屋市)
 /23(土)種子島こり一な(鹿児島熊毛郡)
 /25(月)山口市民会館(山口市)
 /26(火)(広島アステールプラザ)テレビ広島 事業部(広島市)
 /27(水)(西条市文化会館)愛媛新聞 開発部(愛媛県松山市)
 /28(木)吹田メイシアター(大阪府吹田市)
 /29(金)赤穂市文化会館(兵庫県赤穂市)
12/2(月)(富山県民会館)富山テレビ(富山市)
 /3(火)和歌山市民会館(和歌山市)
 /4(水)御坊市民文化会館(和歌山県御坊市)
 /5(木)大阪狭山市文化会館(大阪狭山市)
 /6(金)東海文化センター(茨城県那珂郡)
 /7(土)伊東市観光会館(静岡県伊東市)
 /9(月)大垣スイトピアセンター(岐阜県大垣市)
 /10(火)(なかのZERO)イマジン(東京都中野区)

 
◎(43)96.9.13 デジタル・ストーリー・ブックとして、CD-ROM『平安魔都からくり綺談 全3巻』(首藤剛志&いのまたむつみ、バンダイビジュアル、1996.10)の第1巻「其ノ一 序之章 火龍は吠えているか!」が、10月25日に発売されます(\5,800)。
 これは、漫画でもアニメでもないコミカル平安絵巻だそうです。
 主人公の竹姫は、発明が大好きな天才少女。紫式部をはじめとして、清少納言・藤原道長・伊周も登場します。藤原源光という人物も出るようですが、これは光源氏をモデルにしたのでしょうか。
 第2巻は「其ノ二 破之章 京都は燃えているか?」、第3巻は「其ノ三 急之章 タイトル未定」となっています。
 平安朝の気分を満喫できる仕上がりになっていることを期待して、楽しみに待ちましょう。

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posted by genjiito at 22:38| Comment(0) | ◎源氏物語
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