2014年04月13日

京都で『十帖源氏』を読む「明石_その2」

 ワックジャパンでの『十帖源氏』の輪読会も、順調に回を重ねています。
 昨日は、前半のハーバード大学本「蜻蛉」で盛り上がった余波もあり、後半の『十帖源氏』でもいろいろと話が展開しました。

 前回の3月に「須磨」巻が終わったのを受けて、続く「明石」巻に入っています。昨日は、その「明石」の2回目となりました。

 ここでは、『十帖源氏』に「京にもあやしきものゝのさとしなりとて仁王会おこなはる。」とある箇所で、ほとんどの時間を費やしました。「もののさとし」の訳が問題になったのです。

 この「もののさとし」ということばについては、研究仲間である藤井由紀子さんが詳細に論じていることは承知しています。そのことを踏まえて、さて海外の方々に翻訳していただくにあたり、参考となる現代語訳を提供するという場合に、これをどうするかということになります。

 担当者の訳は、「不思議な天の啓示」でした。しかし、「天」と「啓示」ということばが問題となりました。特に「天」については、中国語の意味を詳細に検討した結果、世界各国でさまざまな意味に捉えられるので避けよう、ということになりました。

 候補としてあがったのは、「不吉な」ということばと「前触れ」あるいは「お告げ」の組み合わせでした。「きざし」も有力でした。しかし、検討を重ねるうちに取り下げとなりました。「神仏」という候補もあがりました。しかし、それも「さとし」とうまく結びつきません。
 「何かの神の」ということばを間に挟むことも考えました。それでも、何かしっくりとはきません。

 それこそ、ああでもない、こうでもない、と知恵を出し合った後に、訳の頭に「この嵐を」という具体的な状況を示せばいいのでは、という提案のもとに、次の訳に落ち着きました。

この嵐を不吉なお告げだといって、仁王会が行われます。


 1カ所に拘っている内に、陰陽師や占いのことが話題となりました。
 そして、京都新聞にはテレビ欄に占いが載っていることが指摘されました。
 スポーツ紙や芸能紙はともかく、こうした占いが一般紙としての新聞に載ることについて、いろいろと憶測も飛び出しました。これは、京都特有の現象ではないのか、と。地方紙を調べてみると、意外とおもしろいことがわかるのではないか、とも。
 この件については、今のところは保留です。

 帰ってからすぐに京都新聞を確認したところ、その日のテレビ欄の横には、確かに次のように占いが掲載されていました。

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 さて、この件はどう展開するのか、みなさまのご意見をお聞きしたいと思います。
posted by genjiito at 23:37| Comment(0) | ◎源氏物語
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