2014年04月12日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第9回)

 桜も葉桜が目立つようになりました。
 肌寒い賀茂川を自転車で下り、御所南にあるワックジャパンを目指しました。
 今日は、古写本ハーバード大学本『源氏物語』の「蜻蛉」巻を読む会がある日です。

 途中、出雲路橋から北山を望んだ風景です。

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 目を南の下流に転ずると、北山方面とは違って、景色が拡がっていく感じがわかります。

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 これからこの川沿いの道は、新緑の季節を迎えることになるのです。

 会場へ行く前に、ワックジャパンのすぐ近くにあるお香の松栄堂さんで、『源氏物語』に因むお香を一つ求めました。

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 今日は、《源氏かをり抄》の内から、第52帖の「蜻蛉」巻をモチーフにした『うたかた』を選びました。
 中には、4種類のお香のスティックが入っています。

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 紺の「たるひ」は水仙、赤の「うつろい」は梅花、黄の「かほとり」は甘く涼やかな香り、そして緑の「はちす」は蓮の花をイメージした香りがセットになっていました。
 今日はその内から、「うつろい」と名付けられた、梅花をイメージした赤色のアソートを焚きました。

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 専門的なことは、あまり詳しくはありません。しかし、再来週から香道に関する調査旅行をすることもあり、気持ちだけでもその気になるようにしたのです。あるいは、昨日、河添房江先生のご本『唐物の文化史』を読んだことが刺激となり、お香に気が向いたのかもしれません。

 さて、今日はハーバード大学美術館蔵『源氏物語』の「蜻蛉」の古筆を読む前に、配布したプリントを元にして、小見出しを確認しながら、お話を追っていきました。そして、浮舟にまつわる不確実な噂話がまことしやかに伝えられ、自殺や行方不明という事実となって信じられていく過程を確認しました。
 ここから、話がいろいろな方面に飛び、その後は参加者みんなでフリーディスカッションとなりました。
 STAP細胞のことや男と女の論理の違い、果てはセクハラやアカハラのことなど。実に自由に意見交換をしました。
 特に、男の論理で社会が構成されていることについては、女性のみなさんは言いたいことがたくさんあってか、大いに盛り上がりました。
 また、学問の世界についても、若い大学院生がいたこともあり、ものを見る目を養うという点からも、有意義な時間となりました。

 そんな調子で展開したため、本日用意した字母の資料は一行も確認できませんでした。
 それでもみなさんは、日頃の思いを自在に語り合ったこともあり、また次回に仕切り直しを、ということで楽しく終わりました。

 今日も、娘がおいしい和菓子を差し入れてくれました。烏丸御池にある、創業が文化元年という亀末廣の干菓子でした。前回は、雛祭りということもあり、亀屋良永と笹屋伊織の「ひちぎり」でした。
 また、今日は最新式のコーヒーメーカーで、おいしいカプチーノもいただきました。
 この会も、古写本を読むだけではなくて、さまざまな伝統的な文化をみんなで共有する集まりになってきました。京町家の雰囲気の中で、いにしえに思いを馳せるのも、贅沢な時間の持ち方だと思います。

 次回は、5月17日(土)の午後1時からです。
 興味のある方は、一度のぞいてみて下さい。
 なお、開催日の1週間前には、京都新聞の「まちかど」欄の「集う」というイベントのグループに、この会へのお誘いの記事が掲載されます。一度、それもご覧ください。
 現在お越しの社会人の方は、みなさんこの新聞記事が機縁となってお出でになっています。
posted by genjiito at 23:39| Comment(0) | ◎NPO活動
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