その後、機体などにさまざまなトラブルがあったようで、午後6時5分発のJAL便は、結局離陸したのが午後9時50分でした。3時間45分遅れの出発となったのです。
機内では、深夜の12時前に食事が出ました。
食欲もなかったことと、血糖値を上げる食材が多く使われていたメニューだったこともあり、ほとんど口にしませんでした。これが、糖尿病食(ローカーボ食)だとは思えません。カロリー制限だけを考えた、従来の糖尿病学会の方針にしたがった、血糖値を急激にあげる食事です。グルコーススパイクが恐ろしいメニューです。
成田空港では、出発待ちでグッタリとしていたにもかかわらず、目だけは冴えていました。
2本の映画を観ました。「スティーブ・ジョブズ」は、以前から見たかった映画です。
アップルは1976年に設立され、今年は 名機 Macintosh の30周年記念年でもあります。興味深く観ました。スティーブ・ジョブズの素顔に迫る、ヒューマンドラマです。画面がきれいでした。導入に使われたインドが、印象的でした。人間も会社も、成長することにどのような意味があるのか、という問題を考えさせてくれます。また、夢と経営の鬩ぎ合いが、うまく描かれていました。
2本目に、福山雅治主演の「そして父になる」を観ました。第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した作品です。
話は、出生時に子どもの取り違えがあったことを知らされた2つの家庭における、複雑な家族間交流とその親と子の思いが描かれます。他人の子どもとはいえ、6年間にわたって注いだ愛情と血の繋がりの狭間に逡巡します。子ども同士を交換するべきか、あるいはこのまま育てていくべきかについて、わかりやすく問いかけてきます。これも、考えさせられるテーマを追った作品でした。
2本とも、いい映画でした。
そうこうするうちに、ハノイに着陸しました。当然、ハノイ着も遅れました。予定の午後10時半ではなくて、日付が変わった1時35分でした。気温は18度。
生温い匂いが鼻腔を突きました。
荷物を受け取った後、タクシーを苦労して確保し、市内のホテルに着いたのが夜明け前の3時20分。日本との時差は2時間なので、日本時間の午前5時半頃だったのです。
ハノイの空港(ノイバイ国際空港)は、首都とは思えないほど、タクシーがありません。早朝という時間帯もあります。旧正月の土曜日、ということも関係しているのでしょう。30分に1、2台来る程度です。それを、みんなで取り合いするのです。
それにしても、飛行機から降ろされて放置された状態なので、みんな途方に暮れています。
日本からの駐在員として現地ハノイに赴任しておられた人も、この待ちぼうけには怒りを押し殺しておられました。
ハノイは、ホーチミンに次ぐ都市となっています。しかし、このノイバイ国際空港のお粗末で寂しい首都の現状には、さらなる梃子入れが必要だと思いました。また、深夜に乗客を空港敷地内に置いてきぼりにし、JALのスタッフだけはサッと消えるのではなくて、降ろした後のアフターケアもしてほしいものです。
とにかく、長い1日の始まりでした。
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