2013年11月09日

京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第5回)

 いつもは雨になることの多い、ワックジャパンでの古写本を読む会です。しかし、前回に続いて、今日も雨は降りませんでした。順調に来ている、ということの証しだと思っています。

 今日は、「蜻蛉」巻の字母の確認から始めました。
 前回に引き続き、1丁裏の8行目から2丁表の3行目までを見ました。

 配布したのは、私がエディタを使って作成した、字母の私案です。
 これは、ひらがな1文字に1つの漢字を機械的に充てて作成した、仮の字母版です。
 ハーバード大学本『源氏物語』「須磨」の写本に書かれている文字の字母は、ほぼその傾向がわかってきました。そこで、私は以下の一括置換用のデータを作成し、これで叩き台の字母データ私案を作成しています。

 今日も、ほぼこの見当でうまくいきました。
 参考までに、私がハーバード大学本の字母を作成する際に使用しているデータを、以下に公開します。字母のことを知りたいと思っておられる方は、このデータを活用してください。
 ハーバード大学本以外の写本の字母を作成したい方は、このデータに少し手を入れて一括置換をすれば、瞬時のうちに基本的な字母データができるはずです。


あ 安,い 以,う 宇,え 衣,お 於,か 可,き 幾,く 久,け 个,こ 己,さ 左,し 之,す 寸,せ 世,そ 曽,た 多,ち 知,つ 川,て 天,と 登,な 奈,に 尓,ぬ 奴,ね 祢,の 乃,は 八,ひ 比,ふ 不,へ 部,ほ 本,ま 末,み 三,む 武,め 女,も 毛,や 也,ゆ 由,よ 与,ら 良,り 利,る 留,れ 礼,ろ 呂,わ 和,ゐ 為,ゑ 恵,を 越,ん 无,


 少なくとも、マッキントッシュユーザーで、エディタに「Jedit」を使っておられる方は、このまま活用できます。ウインドウズユーザーは、これに手をいれてください。

 今日は、字母を確認しながら、ひらがなの性格と現状での使われ方、そして今後の課題について、思いつくがままにお話しました。ひらがなの筆順や、現行字体や字母を再検討することなどで、日頃から私が思っていることです。

 その後、諸本とハーバード大学本の本文との違いも確認しました。特に長大な異文はなかったので、細かい本文の異同について、いくつかを確認するに留めました。

 次回は、12月14日(土)午後1時からです。
 物語の内容の確認からです。
 興味と関心をお持ちの方の参加を、楽しみにしています。
 
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 これまでの記録(京都会場)

「京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第4回)」(2013/10/5)

「京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第3回)」(2013/9/21)

「京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(第2回)」(2013/8/10)

「京都で『源氏物語「蜻蛉」』の写本を読む(初回)」(2013/7/13)
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posted by genjiito at 23:13| Comment(0) | ◎源氏物語
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