2013年07月12日

授業(2013-13)自分の研究課題をプレゼンする

 現在取り組んでいる研究テーマに関して、受講生各自にプレゼンテーションをしてもらいました。
 専門家を相手にするのではなく、いわば専門外の方に向けての、しかもわかりやすいものを要望してありました。海外の研究者にも語る気持ちを持って、臨んでもらいました。持ち時間は20分です。

 まだ、対外的な研究発表は体験していないとのことでした。しかし、よくまとまっていて、私にはわかりやすいものでした。ただし、多彩な聞き手を想定した場合には、いろいろとまだ工夫の余地はあります。

 私からのアドバイスの一部を列記しておきます。

(1)大写しにされたスクリーンの下に記されたキャプションが、文字が小さいのと、さらには語句が多いために、読むのが大変でした。耳では説明が聞こえているので、画面にはキーワードだけでも大丈夫です。
 我々は、光の点が構成する文字を読むことには、まだ慣れていません。光の反射による文字認識を続けてきたので、光による文字を読むのは疲れます。そのためにも、なるべく聴衆がスクリーンの文字を読まなくてもいいような工夫が必要です。

(2)自分の発表のポイントは、何度も繰り返した方がいいと思います。内容の確認ともなって有効です。わかった気にさせることも必要です。

(3)作品本文を引用する場合に、画面にはどのような形で表示するかは大事なことです。読んでもらおうとすると、かえって聞いてもらえなくなります。さっと見てわかるように、本文の提示の仕方を考えることです。図解や図示は効果的です。ただし、あまり引用本文にゴテゴテと傍線や波線に色を取っ替え引っ替えして施すのはマイナスです。

(4)参考となる文学作品を例示する場合、その作品の刊行書籍の表紙を提示すると、イメージに訴えることができていいと思います。その際、グラフィカルな表紙や、海外の翻訳本の表紙などで気分転換を図るのもいいでしょう。今回、アーサー・ウェイリーの英訳本の表紙を大写しにしたのは、印象に残りました。目を画面に引き付けておいて、言いたいことを語って聞いてもらう手法です。

(5)研究史を押さえるときに、研究者の顔写真を使ったり、過去だけでなく、現在活躍中の研究者の紹介は効果的な面があります。その際、研究史などは早い段階で提示した方が、諸説に振り回されずに安心して聞いていられます。

(6)自分の研究の新しさを、多少オーバーでもいいので強調することです。

(7)歴史的な人物の名前が出る場合は、どうしても系図がほしいところです。また、研究テーマに沿った歴史的な時間の流れが見えると、聞いていて今の位置がわかって安心できます。

(8)作品内容の要約は、よく練ってよくわかる簡潔なものを用意しておくべきです。

(9)発表全体の見通しは、発表内容の小見出しを最初と最後に提示すると、聞いている方も頭の整理ができて助かります。

 研究内容については、指導教授から適切なアドバイスがなされているようです。そのこともあり、私からはプレゼンテーションの工夫と効果を中心としたアドバイスに留めました。
 ますますすばらしい研究成果を産み出し、そしてわかりやすい研究発表につなげてもらいたいとの思いを強く持ちました。
 場数が、いろいろなことを教えてくれます。発表の機会は、1回でも多く持つべきでしょう。積極的な問題意識の提示が、さらなる教えを受けることにつながり、そして研究が進捗していくのです。
 秋以降の活躍を楽しみにしています。
posted by genjiito at 23:13| Comment(0) | ◎国際交流
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