2012年12月13日

源氏物語の本文に関する研究会の案内

 今週土曜日の午後、東京渋谷にある國學院大學において、豊島秀範先生の科研に関する研究会が開催されます。
 参加は自由です。当日、直接会場においでいただき、受付で参加したいとお伝えください。

 この研究会は、『源氏物語』の本文に関して、息の長い研究がなされているものです。

 一昨年までの4年間にわたって、研究代表者である豊島先生は、科研費による研究として「源氏物語の本文資料の再検討と新提言のための共同研究」(基盤研究A)を展開し、大きな成果をあげてこられました。
 その科研で取り組んで来られたテーマを継承発展させた形で、新たに平成23年度から「源氏物語の本文関係資料の整理とデータ化及び新提言に向けての再検討」(基盤研究C)という科研費による共同研究を始められました。

 今回の研究会は、その共同研究者の集まりで、第2回目となるものです。

 以下の内容で、この研究に連携して活動している仲間が日頃の研究の成果を発表します。
 渋谷の丘に、一人でも多くの方が参加されることを願っています。
 特に古典文学の本文に関する研究が、さらに広がることを期待して、若い方の参加を望みます。

 本文研究は、目立たず地道な基礎作業が欠かせない分野です。
 しかし、コツコツと調査研究を続けていくうちに、着実に成果が見えてきます。
 努力と成果が正比例する、と言えばいいでしょうか。

 すぐに目に見える成果が求められる現代において、こうした下支えとなる基礎研究があるのです。
 墨で書かれた文字を読むことから始まるので、派手さはありません。しかし、大多数の方が活字で文学を読んですませているところを、古典籍という墨文字で書かれた原典にあたって、一から翻字して考えていきます。
 まだ誰も文字にして来なかった資料や、その周辺の書籍を調査しながら手探り状態で進むので、新しい視点で文学を考えることになります。やりがいはあります。

 手間と時間がかかるので、大学や大学院の授業などでは、ほとんど取り上げてもらえません。
 また、先生方も、成果がでるまでに時間がかかりすぎるので、学生が取り組むテーマとしては推奨されません。
 しかし、手がけると、次から次へと難問が降りかかり、それを解決しながら、資料を読み解きながら前に進むことになります。

 こんな気の長い研究手法が、しかも千年も前の作品を、活字ではなくて原典を尊重して読もうというのです。
 仲間が多いに越したことはありません。
 一度、この研究会に参加してみませんか。
 変な勧誘になりました(妄言多謝)
 
 
------------------------------------------------------------------
第2回 源氏物語の本文資料に関する共同研究会

◇日時 平成24年12月15日(土)午後1時〜6時
◇場所 國學院大學120周年記念2号館 1階2102教室

研究・報告1(午後1時10分〜)

(1)「平瀬本」本文の特質−蓬生巻を中心に− 豊島秀範(國學院大學)
(2)『源氏物語』正徹本の本文系統(二)−大内家・毛利家・吉川家の文事との関わり− 菅原郁子(専修大学大学院生)
(3)孤立する本文−早蕨巻における− 中村一夫(国士舘大学)
(4)ハーバード大学本『源氏物語』の改行意識 伊藤鉄也(国文学研究資料館)

研究・報告2(午後3時30分〜)

(5)吉見正頼旧蔵本「浮舟」巻別註と木下宗蓮 上原作和(明星大学)
(6)覚勝院抄源氏物語の諸本分類について 上野英子(実践女子大学)
(7)京都大学図書館本『紫明抄』について 田坂憲二(慶應義塾大学)
(8)明融臨模本「若菜上・下」帖の親本の性格について 渋谷栄一(高千穂大学)
 
 
 
121213_poster
posted by genjiito at 22:24| Comment(0) | ◎源氏物語
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]