2012年08月23日

豊かな食生活を通して長生きをするために

 早朝5時に血糖値を測定しました。111でした。これで、先日の明け方に長時間にわたって300以上だった件は、機器の誤作動だったことが確認できました。一安心です。どうも、私は相変わらず、機械類との相性がよくありません。

 今朝は、CT検査があるために絶食です。これは、今年の春から予約を入れていた、2年前の胃ガンの手術の後の健診の一環です。ちょうど、それが退院の前日に重なったのです。

 5時起きなのに11時まで食事がお預けということなので、体力温存のために読書です。

 今回の入院では、谷崎潤一郎が訳した『源氏物語』の全巻読破を目指していました。新書版の谷崎潤一郎全集と同じ判型の8冊の本です。しかし、退院を明日に控えた今日までに、第6冊目に収録されている第39巻「夕霧」にようやく到達したところです。『源氏物語』の第2部を読み終えることができなかったことになります。
 『源氏物語』は、とにかく長い物語です。奥の深い作品であることを、現代語訳とはいえ、今回の通読で痛感しました。人間の気持ちが、丹念に、詳細に描写されているのです。現代語訳だからこそ読み取れる心情表現が、いくつもありました。多くの発見がありました。現代語訳を読むことも、『源氏物語』の新たな魅力を再認識する上で、おもしろいものです。

 『源氏物語』全巻を現代語訳で読むことに取り組むのは初めてです。原文で読むのとは違った感触や感想を、さまざまな文脈の中で感じ取ることとなりました。
 もちろん、谷崎潤一郎の訳ということで、癖もあります。息の長い訳文であることと、谷崎の敬語表現にいまだに馴染めないために、読み進めながらチェックを入れています。「〜と聞えられます。」が頻出するので、そのたびに違和感を持っています。このことは、また機会をあらためて、まとめてみるつもりです。

 さて、CT検査で造影剤を注入されると、身体が熱くなります。まずは喉から温かくなりました。
 MRIと違い、リング状のドームの中を行ったり来たりしている内に、あっと言う間に終わりました。身体に持続血糖測定装置を付けたままでしたが、問題なく終わりました。

 腹ぺこで、ようやく昼食にありつきました。
 
 
 
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 血糖値の上昇を遅らせる薬であるベイスンを飲むことでは、私の我が儘を聞き入れていただき、飲まないことにしました。その結果は、確かに1時間後の値は310と高く出ました。しかし、2時間後には258となり、薬を使った時とほぼ一緒です。

 看護師さんなどから退院後の説明と確認をしていると、消化管外科から呼び出しがありました。
 CTの結果をもとにして、いろいろと説明を受けました。リンパの転位を含めて、何も問題がないことがわかりました。私の胆嚢が摘出されたのかどうかについては、残っていることが確認できました。
 どうやら、先日、腹部の超音波検査を受けた際、研修医の方が勘違いをしたのか胆嚢が陰にあって確認できなかったのか、ケアレスミスで「胆嚢摘出後」と検査報告書に記されたようです。あの日の記事「胆嚢は摘出したかと訊かれて返答に窮す」(2012年8月 2日)を読み直すと、冒頭に記したように、確かに心もとない状況での検査だったことがわかります。いろいろなことがあるものです。

 娘から、昨日頼んだ英文の日本語訳が届きました。
 以下に、今後の参考のために引用します。
 現時点での私のコメントは、とにかく控えておきます。


Joslin's Diabetes Mellitus
(Fourteenth Edition ,2005,Boston)

ジョスリンの糖尿病(第14版、2005、ボストン)

CARBOHYDRATE
炭水化物

The diet of the normal and diabetic individuals differs very little these days, chiefly because of the discovery of insulin.
インシュリンの発見によって、一般人と糖尿病患者の食事は近年ほとんど違いがなくなっている。

At onetime my hospital patients did not have over 30 grams of carbhydrates per day, or the equivalent of about one ounce or two tablespoons of sugar.
私の病院ではかつて、患者に一日あたり30g以上の炭水化物、又は1オンス/大さじ2の砂糖に相当するを与えてはいけないと指導してきた。

Today no patient has less than 150 grams of carbohydrate or the equivalent of 10 tablespoonfuls of sugar or 10 slices of bread.
しかし最近では、全ての患者が150g以上の炭水化物、大さじ10の砂糖、又は食パン10枚以上の食事を摂取している。

Carbohydrates.
炭水化物。

No more than 40% of total daily calorie intake should come from carbohydrates, which should be mainly low-glycemic-index foods such as vegetables, fruits, and whole and minimally processed grains.
人が一日に摂取するカロリーのうち、炭水化物から摂取するカロリーは全体40%以下に抑えるべきで、その他大部分は野菜や果物、全粒穀物や精白歩合を最小限にした穀物などの低GI食品から摂取するべきである。

Refined carbohydrates or processed grains and starchy food such as pasta, bread, cereal and white potatoes should be avoided or consumed in limited quantities.
精製炭水化物、精白穀物、またパスタやパン、シリアル、ジャガイモなどのデンプン質食品は極力避け、摂取する場合も少量に抑えるべきだ。


 夕食前後は、明日が退院ということでいろいろな部署の担当の方がお出でになり、慌ただしい一時でした。
 まず、研修医のM先生が、一昨日来、私の身体に装着している機器を外してくださいました。そして、すぐに解析に回されました。
 看護師さんとの事務書類や物品や薬の受け渡し、薬剤師さんの説明、栄養士さんからのいろいろなアドバイスなどなど、きめ細やかな対応に恐縮します。

 担当医のO先生が、私の血糖値の24時間の推移を解析してグラフにしたものを持って来られました。そして、詳細な解説を伺いました。今度はきれいにデータが取れていたのだそうです。そして、ベイスンという薬もよく効いているとのことです。
 
 
 
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 今後のことも含めて、長時間お話をすることができました。
 『ジョスリン糖尿病学 第2版』の「40%以内」という記述についても、単刀直入に伺いました。日米の文化と身体と食事環境の違いを考慮すると、このような違いを修正したもので取り組むことになる、ということだったかと思います。つまり、日本では「55%」を目安にしていることに関してです。しかし、これも時代と共に変わるので、今はその見直しの時期でもある、とのことでした。

 その後、主治医のN先生がお出でになりました。最近、iPhoneになさったとのことです。便利で感心しているとのことでした。しばし、パソコン談義です。エバーノートをお薦めしました。
 また、『ジョスリン糖尿病学 第2版』については、教科書的な存在だけれども、もうあれは古いのであまりこだわらなくてもいいのでは、とおっしゃいます。医学界もどんどん変わっていて、さまざまな方がいろいろなことを言っておられ、そうした中で変化していっているのだそうです。治療についても模索の中におられることがよくわかり、信頼できる先生であることを改めて認識しました。

 今回、この1ヶ月間を通して私に示して下さった血糖値に関する対処方法は、非常に参考になりました。その意義も理解できました。ただし、薬がなくてもいい状況もあります。これは、N先生ご自身もおっしゃっていたことでもあります。提示していただいた方策を参考にし、積極的に取り入れた生活に、これからは軌道修正していきたいと思います。
 ただし、今後とも、いろいろな意味での試行錯誤にも取り組むつもりです。

 夕食は、じっくりと時間をかけていだきました。そして、私個人の判断で、これも薬を飲まずに食べました。
 
 
 
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 食後の結果は、1時間後が251、2時間後が223でした。これも、薬を飲んだ時とほぼ同じパターンです。今後の取り組みの参考になるチャレンジとなりました。

 この1ヶ月を振り返ると、ありがたい有意義な入院生活でした。数多くの適切な治療と指導や助言をしてくださったスタッフのみなさまに、とにかく感謝しています。
 みなさんがおっしゃるように、本当にこれからがスタートです。その気持ちを忘れずに、明日から豊かな食生活の中で、長生きすることを心がけた人生を送りたいと思います。
posted by genjiito at 23:41| Comment(0) | *健康雑記
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