「第一図 東屋巻(第五〇帖)」
「第二図 帚木巻(1)(第二帖)」
「第三図 空蝉巻(1)(第三帖)」
「第四図 夕顔巻(1)(第四帖)」
「第五図 若紫巻(1)(第五帖)」
引き続き、第六図から第一五図までを取り上げます。
「第六図 蜻蛉巻(第五二帖)」
1(女房) 五衣表着姿
表着(浅葱色地松枝文) 五衣(入子菱文朽葉匂) 単衣(紺地菱文) 長袴
2(女一の宮) 五衣表着姿
表着(白に地文、梅の上文) 五衣(入子菱文紅匂) 単衣(萌黄菱文)
3(薫) 夏の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
4(弁のおもと)五衣表着姿
表着(紅地松枝文) 五衣(縹匂) 単衣(白地菱文)
「第七図 少女巻(第二一帖)」
1(女房) 五衣表着姿
表着(浅葱色地梅唐草文) 五衣(入子菱文朽葉匂) 単衣(黄色菱文) 長袴
2(紫の上) 五衣表着姿
表着(白に地文、唐花の上文) 五衣(紅匂菱文) 単衣(萌黄菱文) 長袴
3(女房) 五衣表着姿
表着(白地松枝文) 五衣(入子菱文縹匂) 単衣(白地菱文) 長袴
4(女の童) 汗衫姿(細長にも似ており判別し難いが、襟が盤領である点、本文に「汗衫」とある点から、細長と混同した形状の汗衫であると判断した)
汗衫(朱色地紅葉流水文) 袿(若草色) 五衣(縹匂) 単衣(萌黄菱文) 長袴
「第八図 花宴巻(1)(第八帖)」
1(朧月夜) 五衣表着裳姿 檜扇をかざす
裳(海賦の摺、髪を裳に着込める) 表着(白に地文、梅の上文) 五衣(入子菱文紅匂) 単衣(萌黄菱文) 長袴 檜扇(端紐は総角結び)
2(光源氏) 冬の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(白地浮線綾文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
「第九図 葵巻(第九帖)」
1(紫の上) 袿袴姿 髪を元結で束ねている
袿(紅色松枝文) 単衣(萌黄菱文) 長袴(朱色)
2(女房) 袿袴姿
袿(色地梅唐草文) 単衣(白色) 長袴
3(女房) 袿袴姿
袿(白地唐花唐草文) 単衣(薄桃色菱文) 長袴
4(女房) 袿袴姿
袿(白地草葉文) 単衣(紅色)
5(光源氏) 夏の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
「第一〇図 賢木巻(第一〇帖)」
1(光源氏) 夏の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
2(六条の御息所)白の五衣表着姿
表着(白無文) 五衣(白) 単衣(薄桃色) 長袴
3(牛飼) 水干姿 髪は喝食
水干(紺地無文) 当帯 単(朱色)
4(従者) 水干姿
萎烏帽子 水干上下(朱色、菊綴のようなものがある) 中着(袖からは若草色、肩からは紺色が見える) 太刀
5(従者) 白張姿
烏帽子 白張
6(従者) 白張姿
烏帽子 白張 中着(肩から若草色が見える)
「第一一図 花散里巻(第一一帖)」
1(麗景殿の女御)袿袴姿
袿(生成色地梅文散らし) 単衣(白地菱文) 長袴
2(女房か) 袿袴姿
袿(薄黄色地唐花唐草文) 単衣(紅地菱文)
3(花散里か) 袿袴姿
袿(紅地唐花唐草文) 単衣(浅葱色菱文)
4(光源氏) 夏の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
「第一二図 須磨巻(第一二帖)」
1(従者) 狩衣姿
平礼烏帽子 狩衣(薄黄色地唐花唐草文) 指貫(薄縹無文) 中着(紅地菱文)
2(従者) 狩衣姿
烏帽子 狩衣(紅地梅唐草文) 指貫(縹無文) 中着(紺色)
3(従者) 狩衣姿
烏帽子 狩衣(浅葱色地松枝文) 指貫(薄葡萄色無文) 中着(紅色地文不明)
4(光源氏) 冬の烏帽子直衣姿
立烏帽子 直衣(白地浮線綾文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
「第一三図 明石巻(第一三帖)」
1(惟光) 狩衣姿
平礼烏帽子 狩衣(朱色無文) 指貫(八藤丸文) 中着(墨色) 浅沓
2(童) 水干姿 髪は喝食で、太刀を持つ
水干(紅地松枝文) 指貫(薄縹八藤丸文) 中着(墨色) 浅沓
3(光源氏) 夏の烏帽子直衣姿
立烏帽子 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
4(従者) 白張姿 袴は上括
烏帽子 白張 中着(紺熨斗目小袖)
「第一四図 蛍巻(第二五帖)」
1(光源氏) 夏の冠直衣姿
冠(垂纓繁文) 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文)
2(玉鬘) 袿袴姿
袿(白地唐花唐草文) 単衣(白地菱文) 長袴
3(女房) 袿袴姿
袿(浅葱色地梅唐草文) 単衣(紅地菱文)
4(女房) 袿袴姿
袿(朱色地撫子唐草文)(桜唐草にも見えるが、季節柄、撫子唐草とした) 単衣(紺地菱文)
5(女房) 袿袴姿
袿(白地松枝文) 単衣(薄紅色菱文) 長袴
「第一五図 蓬生巻(第一五帖)」
1(従者) 水干姿 妻折傘をさす
平礼烏帽子 水干(緑色無文) 単(朱色) 中着(紺地熨斗目小袖) 小袴(白色、上括)
2(光源氏) 夏の烏帽子直衣姿
立烏帽子 直衣(縹色三重襷文) 単(紅) 指貫(鳥襷文) 浅沓
3(惟光) 狩衣姿
平礼烏帽子 狩衣(朱色地唐花唐草文) 指貫(白無文) 中着(墨色) 浅沓
注
※「ひとえ」は、男性用(丈短)を「単」、女性用(丈長)を「単衣」と表記する。
※「五衣表着」の名称はオリジナルである。「五衣小袿」の呼称もあるが、近代から用いられている呼称であり、「小袿」の定義も時代によって異なるので、一番上に着ている袿の意味で「表着」の呼称を用いた。
※「縹匂」「朽葉匂」は、オリジナルの呼称である。これは、同じ色目が有職故実書の中には見られないもので、ブルーから白へのグラデーションを表すために「縹匂(はなだのにおい)」、茶色から白へのグラデーションを表すのに「朽葉匂(くちばのにおい)」という呼称を仮に用いた。
※烏帽子の紐を顎にかけて固定しているものと、そうでないものとがいる。不鮮明な箇所もあり、今回は掲載しなかったが、この書き分けについては考察が必要かもしれない。
※同じような赤でも、「紅」と「赤」とで使い分けた。身分が低いと思われる人物には、「赤」を用いた。他にも、身分の差で表記を変えたものがある。
※男性の「中着」は、小袖なのか、単なのか判別ができなかったために使用した。また、熨斗目模様がみられるものは、「熨斗目小袖」と判断した。しかし、通常熨斗目の模様は肩まで入ることはなく、若干の不審もある。
※上文に二色以上使用しているものを「二重織(ふたえおり)」として区別した。
※ライトブルー系統の色は、直衣の場合「縹色」とし、薄縹色(濃)、浅葱色(薄)と区別した。
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